介護予防サービス・支援計画表 記入のポイント.

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34-2 今 日 の ポ イ ン ト今 日 の ポ イ ン ト 現代社会とストレスと糖尿 病 1.1. ストレスによる 血糖コントロールへの影響 2.2. QOL障害によるストレ ス 3.3. 糖尿病とうつ 4.4. ひとことアドバイス 5.5.
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介護予防サービス・支援計画表 記入のポイント

介護予防ケアマネジメント 関連様式の種類 利用者基本情報 介護予防サービス・支援計画表 介護予防支援・サービス評価表 介護予防支援経過記録 25項目からなる「基本チェックリスト」は含まないが、計画作成にあたっては基本チェックリストの要素は含める。つまりは『必要なプログラムの選定は基本チェックリストには拠らず、ケアマネジメントを通して判断する』ことになる。

しかし、介護予防サービス・支援計画表の「必要な事業プログラム」欄について、 「基本チェックリストによって、特定高齢者及び予防給付対象者が参加することが望ましいと考えられる介護予防プログラムについては○を付ける。○を付けたプログラムについては介護予防ケアマネジメントの参考情報とする。」ことになっているので、 実際には基本チェックリストも使用する(含まれる)ことになる。

介護予防サービス・支援計画表 「基本的な事項に関する項目群」 「アセスメントに関する項目群」 「介護予防ケアプランの前段階の項目群」 「介護予防ケアプランに関する項目群」 から成る様式 予防給付対象者の場合、主治医意見書や認定情報を事前に入手するとともに、基本チェックリストについてもアセスメントに先立って利用者に記入してもらう。 課題分析標準項目を満たした方式の使用は必ずしも必要としない。

基本的な事項に関する項目群 アセスメントに関する項目群 アセスメントに 関する項目群 介護予防ケアプラン に関する項目群 の前段 階の 項目群 介護予防ケアプラン に関する項目群

アセスメント領域と現在の状況として 「運動・移動について」 「日常生活(家庭生活)について」 「社会参加、対人関係・コミュニケーショ ンについて」 「健康管理について」 の4領域が設定され、 「現在、自分で(自力で)実施しているか否か」 「家族などの介助を必要とする場合はどのように介助され実施しているか」 等について領域全般について聴取する

領域全般について聴取するために確認する項目例が示されているが、例示されたものだけでは、領域全般についての情報不足が懸念される また、課題分析標準項目のように、ある程度の質問項目が整理されているわけではないので、計画担当者の主観や力量により大きなばらつきが生じる 領域全般について、大きなばらつきなく現在の状況を把握するためには、具体的に定型化された質問項目の設定が必要でしょう!

介護予防サービス・ 支援計画表の記入

●●に苦労しているが、何とか●●程度は行なっている。 ●●の不安があり、現在は介助を受けている。 アセスメントに関する項目群 どのような行為が(どのように)大変で、 現在はどうしているかの現状をまとめる アセスメント領域と現在の状況 =実行状況 ●●に苦労しているが、何とか●●程度は行なっている。 ●●の不安があり、現在は介助を受けている。 できていることでも、趣味や生きがいに関連することは記入 苦労や不安の要因は、後の「領域における課題」で触れるので省略してよい

本人・家族の意欲・意向 =現状への思い・考え・不安・ やる気などの主観的事実 アセスメントに関する項目群 現状に対する心理的背景を 確認する 本人・家族の意欲・意向 =現状への思い・考え・不安・ やる気などの主観的事実 苦労せずに●●できるようになりたい。 自分で●●ができるようにしたい。 改善はあまり期待しないが、せめて悪くならないように現状を維持したい。 活動や参加に限らず、健康状態や心身機能、背景因子に触れる内容でもよい

主観的事実とは 客観的事実 と 主観的事実 ■実際に起こったこと ■起こっていること ■感じていること ■考えていること 〔現象面〕 誰の目から見ても事実 ■感じていること ■考えていること 〔思い〕 その人にとっての事実

領域における課題 =背景・原因が及ぼす 現状への相互作用 アセスメントに関する項目群 領域における特徴的な背景と、これによって生じる活動や参加の苦労や困難を把握する 領域における課題 =背景・原因が及ぼす  現状への相互作用 ○○の低下がみられ、●●を行なうのに苦労している。 ○○が安定しないため、●●ができないでいる。 ○○には健康状態や心身機能、背景因子が、●●には活動や参加が入る

○○の進行により、●●などもできなくなるおそれがある。 現在のままの生活を続けると●●の状況に陥る可能性がある。 アセスメントに関する項目群 各領域を統合し、全体像としての 相互作用をみる 総合的課題 =領域を超えて起こる 悪循環の予測   ○○の進行により、●●などもできなくなるおそれがある。 現在のままの生活を続けると●●の状況に陥る可能性がある。 ○○には健康状態や心身機能、背景因子が、●●には活動や参加が入る

ここまでのICF的整理 1.各領域における活動や参加の現状を把握して、 2.これに支障をきたす背景や原因の分析を行い、 アセスメントに関する項目群 ここまでのICF的整理 運動・移動についての 活動 参加 日常生活(家庭生活)についての 社会参加,対人関係等についての 健康管理についての 1.各領域における活動や参加の現状を把握して、 健康状態 心身機能 身体構造 環境因子 個人因子 2.これに支障をきたす背景や原因の分析を行い、 3.領域における困難や苦労の相互作用を確認する

4.さらに各領域を1つに統合し、 アセスメントに関する項目群 運動・移動についての 活動 参加 日常生活(家庭生活)についての 社会参加,対人関係等についての 健康管理についての 健康状態 心身機能 身体構造 環境因子 個人因子 4.さらに各領域を1つに統合し、

○○さんの 健康状態 心身機能 身体構造 活動 参加 環境因子 個人因子 アセスメントに関する項目群 ○○さんの 健康状態 心身機能 身体構造 活動 参加 環境因子 個人因子 5.全体像としての相互作用(悪循環)をみる

(目標)悪循環が改善した先にある実現可能な活動や参加のイメージ (具体策)イメージを具体化するのに有効な日課や活動の種類及び頻度の設定 介護予防ケアプランの前段階の項目群 作成担当者からみた目標と具体策を 設定する 課題に対する目標と具体策の提案 =する活動の提案と              できる活動の実行・促進因子の活用 (目標)●●ができるようになる。 (具体策)毎日の●●は、当面は介護者と一緒に行なう。/週×回は●●を行ない、○○を維持・向上する。 (目標)悪循環が改善した先にある実現可能な活動や参加のイメージ        (具体策)イメージを具体化するのに有効な日課や活動の種類及び頻度の設定 

する活動 現在は行なっていないが将来的な実現を目指す目標 できる活動 特定の条件下であればできること している活動 現在の日常的な環境や場面で行なっている(できている)こと

具体策についての意向 本人・家族 =提案への思い・考え・不安・ やる気などの主観的事実 介護予防ケアプランの前段階の項目群 提案に対する心理的背景を 確認する 具体策についての意向 本人・家族 =提案への思い・考え・不安・ やる気などの主観的事実 無理なく●●できそうなので、取り組んでみたい。 ●●は自信がないが、●●はできそう。 家族の勧めもあるので、やってみる。 「具体策」についての意向確認欄だが、「目標」も含むので、この点に注意

趣味の(生きがいの、家庭生活における役割としての)●●を再開できる。 介護予防ケアプランに関する項目群 利用者・家族が合意した実現可能な 目標を設定する 目標 =利用者・家族が 納得した目標 提案のとおり。 ○○することで、●●できるようになる。 ○○により、●●が改善する。 趣味の(生きがいの、家庭生活における役割としての)●●を再開できる。 ○○には健康状態や心身機能、背景因子が、●●には活動や参加が入る

目標についての支援のポイント =支援の継続に 必要な配慮 介護予防ケアプランに関する項目群 支援の継続にあたって配慮が必要な 事柄を記入する 目標についての支援のポイント =支援の継続に 必要な配慮 見守りを主体とし、過剰に介護しないように注意する。 痛みや意欲の程度を適宜判断し、増強や低下が認められる際は無理をしない。 安全上の注意点、支援提供上の共通認識事項、支援の継続・中止判断の見極め視点、など

領域における活動・参加と背景・原因の相互作用の分析 領域を超え、全体像として生じる可能性がある悪循環の予測 独自帳票 アセス領域と現状 意欲・意向 活動・参加、 背景・原因を把握 活動・参加の領域ごとのまとめ 現状に対する主観的事実の確認 領域課題 総合的課題 目標と具体策 領域における活動・参加と背景・原因の相互作用の分析 領域を超え、全体像として生じる可能性がある悪循環の予測 する活動の提案と、できる活動の実行策・促進因子の活用策 具体策への意向 目標 支援のポイント 目標と具体策に対する主観的事実の確認 納得し合意を得ることができた実現可能な目標の明確化 目標の実現にあたって必要な支援提供上の配慮