ダムの入札制度 に関する検討 ダム工事総括管理技術者会 第22回総会 平成21年4月10日(金) ダム工事の安全管理

Slides:



Advertisements
Similar presentations
受付番号 平成 23 年度 東北復興に向けた地域ヘルスケア構築推進事業 (被災地域における医療・介護周辺サービスの提供拠点整備の推進及び医療情報 等の共有システムの推進のための調査事業) 提案書 事業区分 イ-2:被災地における医療情報等の共有等を可能にするシステム の推進の調査事業 (被災地での地域医療提供体制の再構築のための情報通信技術の活用の在り方、
Advertisements

1 ( 様式8 ) 提案書雛型ア 資料2 - 1 (提案者名を記載) ○○○○ 受付番号 ア.地域見守りサービス創出における調査 平成 23 年度医療・介護等関連分野における規制改革・産業創出実証事業 ( IT 等を活用した医療・介護周辺サービス産業創出調査事業) 提案書 (提案事業のタイトルを記載:
H26年度のWG1の報告 ( H ~ H ) GIS官民協議会 H27年度総会 2015/7/7 WG1 空間基盤データの整備と更新.
地方航空路線活性化プログラム 提案書 提案名: ○○ 提案者: ○○ 代表者(提案責任者): ・組織名: ○○ ・住 所: ○○ ・担当者: ○○ ・連絡先: TEL 整理番号: 様式1.
水工アスファルト分科会 活動計画 H 第2回 舗装材料小委員会. 設立趣旨 課 題  設計や施工に関する基準類が少なく古い ・農林省農地局が昭和 42 年制定 ・農林省農地局が昭和 42 年制定 「土地改良事業計画設計基準第 3 部・設計第 14 編・水利アスファルト工(前編)」
平成27年度SCOPE(重点領域型研究開発(先進的通信アプリケーション開発型)) 研究開発課題 ○○の研究開発
国及び地方公共団体が分担すべき役割の明確化 機関委任事務制度の廃止及びそれに伴う事務区分の再構成
静岡県ユビキタスネットワーク社会システム研究会 実施計画書
社会福祉法人の財務諸表等開示システムの概要等①
居宅介護支援事業所.
市町村による精神障がい者の地域移行を進めるための支援策について(案)
資料1-4 平成27年度 第1回技術委員会 2015年度技術委員会の目標と 検討項目(案)
Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解 Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解.
地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン および手引書の見直し(案)
※ 上記質問に対し、協議会委員として以下のとおり回答
電子行政オープンデータ推進のためのロードマップ(工程表)
「超小型高出力パルスレーザーの応用に関するアイディア募集」
建設情報化協議会(CIC)・ 株式会社 ネレウス
【資料3】 条例検討会議について 平成28年8月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
企業再生支援機構 2010年6月18日 08BC101Z 高橋幸弓.
ディスカッションの進め方 【1】 テーマの提示 (約5分) 【2】 ディスカッション(約30分)
重度障害者等包括支援について.
目次 Ⅰ.背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 Ⅱ.今後の入札・契約の実施方針・・・・・・・・・・・・3

<企画タイトル> <提案社一覧>.
政府情報システムのコスト削減の 取組状況について
携帯電話による【災害時(緊急)連絡伝言指示サービス】のご提案
中之島4丁目未来医療国際拠点整備・運営事業に係るマーケット・サウンディング結果
<企画タイトル> <提案社一覧>.
【事業名】 【事業代表者】㈱○○ ○○ 【実施予定年度】平成29~○年度 平成29年 月 日 (1)事業概要
社内 本 人 委託先 提供先 委託元 委託先 ①社内での取得 ①社内での取得 ③移送・送信 ④入力 ②社外での取得 ⑤利用・加工 ⑥提供
第2回群馬県内自治体 情報公開度ランキング発表
「沖縄におけるスポーツサイエンスの拠点化に向けた
長期滞在型テレワークの誘致及び導入検討調査
相談支援従事者初任者研修のカリキュラムの改正について
安全管理体制とリスクマネジメント.
(社) 建設コンサルタンツ協会 技術委員会/照査に関する特別WG
IoT活用による糖尿病重症化予防法の開発を目指した研究
「沖縄におけるスポーツサイエンスの拠点化に向けた
大阪モノレール 構造物基本設計委託(その3)
     6  総合区政会議           地域自治区・地域協議会.
コリンズを使って 適切な公共事業の執行を 公共事業の執行において、発注者は様々な調査・確認が必要です。
【事業名】 【事業代表者】㈱○○ ○○ 【実施予定年度】平成30~○年度 平成30年 月 日 (1)事業概要
地方公営企業法適用の目的について 資料1-2 《会計制度によるちがい》
【資料3】 骨子案の検討事項について 平成28年9月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
(提案事業のタイトルを記載:80文字以内) ○○○○○○○○○○○○ (提案者名を記載) ○○○○
「地域経済産業活性化対策調査(沖縄市が整備するアリーナ施設を核としたまちづくり等に関する基礎調査)」
【1 研修の目的、内容及び実施方法】 1.1 研修目的
検討事項2 『医薬品製造販売業GQP/GVP手順書<モデル>』の改訂
資料6 地域医療構想の実現に向けた取組 平成29年1月26日   日高圏域地域医療構想調整会議.
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 電気・計装現地工事の施工設計(現場調査も含む)
1業務の実施方針等に関する事項 【1.1調査内容の妥当性、独創性】
1業務の実施方針等に関する事項 【1.1事業実施の基本方針、業務内容等】
「(仮称)長野市立図書館基本計画」 の策定について
「非破壊試験等によるコンクリートの品質管理について」改定のポイント
【バリアフリー対応のバス(リフト付バス)】
平成31年度 自動運転技術を活用したビジネスモデルの構築に関するプロジェクト 企画提案書
【事業名】 【事業代表者】㈱○○ ○○ 【実施予定年度】平成29~○年度 平成29年 月 日 (1)事業概要
(別紙1) 提案書雛型 令和元年度 沖縄型テレワーク実装推進調査 ー提案書ー                        (日付)                        (企業名)                        (連絡先等)
電子化基準策定小委員会 活動成果報告 土木CAD製図基準の策定 土木学会 情報利用技術委員会 電子化基準策定小委員会.
調査項目:(事業環境/健康投資/品質評価から選択) コンソーシアム等名称:
実施地域: サービス等領域:( ⅰ)/ ⅱ/ ⅲ / ⅳ) / ⅴ)から選択 ) コンソーシアム等名称:
第2回実務者会議の議論を受けた検討(データWG関係)
第2回実務者会議の議論を受けた検討 資料14 1 第2回実務者会議での議論の概要 (○:有識者意見、●:関係府省意見) 1
事業概要書について ※本スライドは消去して提出してください。
代表申請社名:〇〇 実施体制:〇〇〇/〇〇〇/…
府営公園における収益事業の考え方について
○ 大阪府におけるHACCP普及について S 大阪版 評価制度を設ける 大阪府の現状 大阪府の今後の方向性 《従来型基準》
Presentation transcript:

ダムの入札制度 に関する検討 ダム工事総括管理技術者会 第22回総会 平成21年4月10日(金) ダム工事の安全管理

1-1.平成20年度 CMED会地区研修会での意見聴取とCMED会としての意見のとりまとめ ダム工事総括管理技術者会 1.今年度の活動状況 1-1.平成20年度 CMED会地区研修会での意見聴取とCMED会としての意見のとりまとめ 1-2.平成20年度水資源機構との意見交換会(平成20年12月2日) 1-3.平成20年度第3回ダム技術センターとの意見交換(平成20年12月19日) 1-4.平成20年度ダム技術センターとCMED会との意見交換会(平成21年3月4日) ダム工事の安全管理

ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の          運用に係る問題認識 「公共工事における総合評価方式活用検討委員会」では、平成19年度の国土交通省発注の総合評価方式における入札・契約実務に係わる問題の認識をまとめている。  委員会による問題認識は、ダム以外の工事を主としていることから、ダム工事におけるものとは多少視点が違うと考えられる。  そのため、ダム工事についての問題認識については、委員会のまとめを参考にするとともに、具体的な内容については、総合評価方式(農政局・地方自治体含む)で公告された16ダム(平成18年7月10日公告 大山ダム~平成20年8月29日公告 第2浜田ダム)の資料をベースに述べる。

ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の     運用に係る問題認識  (予定価格)

ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の     運用に係る問題認識  (落札率) 高度技術提案型 標準型

ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の     運用に係る問題認識  (入札手続日数) 高度技術提案型 標準型

現在の総合評価方式の 運用に係る問題認識 (第一部会提言-1) 区分 問題認識 (委員会のまとめより) 問題認識の具体的な内容 ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の     運用に係る問題認識  (第一部会提言-1) 区分 問題認識 (委員会のまとめより) 問題認識の具体的な内容 第1部会の提言 ①タイプ 選定 タイプ選定が適切か ・高度技術提案Ⅲ型と標準型   使い分けの基準 ・使い分けが明確でなく、現状  の提案課題であれば、標準型  でも十分である 技術評価 ②評価項目の設定 技術提案(施工計画)の課題設定が適切か ・「当該ダムの施工上の問  題点」に主眼を置いた項  目となっているか(目的構  造物・環境対策について) ・「当該ダムの施工上の問題 点」は必要 ・「自由提案」は 3ダムで出題 ・自由提案は、施工業者から当  該ダムに必要とする技術が書  き込めるため重要 ・「工程短縮」は 6ダムで出題 ・工程短縮は、絶対に必要であ  れば項目に入れるべきだが、  点数付け目的だけなら無くす  べき ・「全体の施工計画」は 7ダムで出題 ・「全体の施工計画」が重要で  あるため、項目として必要

現在の総合評価方式の 運用に係る問題認識 (第一部会提言-2) 技術評価 ②評価項目の設定 評価項目・配点が 適切か ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の     運用に係る問題認識  (第一部会提言-2) 技術評価 ②評価項目の設定 評価項目・配点が 適切か ・技術点30~50点の配点 が12(75%)ダムである ・技術点30~50点が妥当 ではないか ・地方自治体発注の案件ほ ど「環境」の項目が多く、 ウェートも高い ・ダムの特性により環境重視になる場合も考えられる ・1位を必ず満点にする必要は ない(相対評価、絶対評価) ③評価 方法 評価基準が明確になっているか ・発注機関により採点の基  準が同じでない ・同じような採点基準の要望 技術提案(施工計画)の評価が適切か ・過度な技術提案(オーバースペック)をしたほうが高得点となっていないか   ・オーバースペックの、非採用  項目を入札説明書に具体事  例で記載

現在の総合評価方式の 運用に係る問題認識 (第一部会提言-3) 技術評価 ④総合評価の方法 価格と技術のバランスが適切に設定されているか ダム工事総括管理技術者会   現在の総合評価方式の     運用に係る問題認識  (第一部会提言-3) 技術評価 ④総合評価の方法 価格と技術のバランスが適切に設定されているか ・加算方式が1ダム、他は除  算式である ・標準型では、平成19年11  月以降の案件6ダムのうち  5ダムが施工体制確認型 ・施工体制確認型が良いのでは  ないか ⑤評価結果の公表 技術評価の内容をどこまで公開するか ・項目毎の点数は公開され  ていない ・透明性を確保するために公開  すべき(最近は公開の傾向) ⑥効果の検証 総合評価方式の効果が検証されているか ・施工時に発注者が提案内   容の履行状況を確認 ・― ⑦ 手続 手続きに要する時間や負担を軽減できないか ・公告~入札の時間は、高  度技術提案で平均約7ヶ  月、標準型で平均約3ヶ月 ・高度技術提案の期間が長すぎ  る。2段階選抜を採用し時間、  費用を軽減する・ 技術提案に係わる費用の負担を軽減できないか ・高度技術提案では業者の  費用負担が大きすぎる ・2段階選抜を採用し時間、費用  を軽減する   その他 ・配置予定技術者のヒアリング内  容にて加算(技術者により施工  に良否が出る)

技術提案型入札方式のリスク分担 まとめ ① 条件変更の原因としては、調査精度の不適切性等が考えられる ダム工事総括管理技術者会 技術提案型入札方式のリスク分担 まとめ ① 条件変更の原因としては、調査精度の不適切性等が考えられる ② 受注前に明示されなかった条件には、想定外の事態の発生と考えられ、変更協議されるべき ③ 技術提案項目に関する協議はしないという発注者もあるが、事前の適切なリスク分担の必要性、技術力の適正な評価を強く望む ④ 研究会での検討リスク分担表では、任意仮設は基本的に請負者負担となっており、技術提案事項についても当然適用される ⑤ 直接工事は基本的に発注者負担、リスクが想定範囲内かどうかがポイントと なり、一部請負者に負担が発生する。技術提案時も同様で、リスクに伴う条件変更時は原則発注者負担となるべき ⑥ 工程に関する技術提案は、用地問題による着手時期の遅延や関連工事間のす り合わせ、地質による切り直し等が問題となる場合が多く、提案の履行確認についても、これを踏まえた変更を明記する必要がある ⑦ 施工段階での協議は長期に亘る特徴があり、契約段階での基本的な方針は書類等で取り交わす必要がある

2.今後の活動について ・総合評価方式入札制度の課題については、検討部会活動は平成20年度をもって区切りをつける。  (CMED会として意見交換会等で述べてきた意見が最近の入札案件では取り入れられつつある) ・今後は、当部会で施工中のダム工事での問題点・課題を抽出、整理し検討していく予定である。