日本糖尿病学会のアクションプラン2010(DREAMS)

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今 日 の ポ イ ン ト今 日 の ポ イ ン ト 糖尿病人口は予備群を含めると 2,050 万人1.1. 糖尿病は血糖値が高くなる病気 ただし自覚症状がほとんどありません 2.2. 血糖値が高い状態を「高血糖」といいます3.3. インスリンの作用が弱くなったために高血糖に なったのですが、高血糖は必ず改善できます.
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平成 24 年 4 月 1 日以降の HbA1c 国際標準化について 日本糖尿病学会. 6.5% JDS (日本)値 6.5% 6.1% HbA1c(NGSP 値 ) に相当する値: HbA1c( 国際標準値 ) = HbA1c(JDS 値 )+0.4% NGSP 値 NGSP (米国) 値 1 HbA1c.
生活習慣病とは 食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生 活習慣が、その発症・進展に関与する疾患群 (平成8年・公衆衛生審議会) ブレスローの7つの健康習慣 – 喫煙しない – 定期的な運動 – 飲酒は適度か、しない – 1日7,8時間の睡眠 – 適正体重 – 朝食は食べる – 間食はしない.
34-2 今 日 の ポ イ ン ト今 日 の ポ イ ン ト 現代社会とストレスと糖尿 病 1.1. ストレスによる 血糖コントロールへの影響 2.2. QOL障害によるストレ ス 3.3. 糖尿病とうつ 4.4. ひとことアドバイス 5.5.
健診時血圧 160/100 以上 ⑨ 市町村主催の 健康教室等へ の勧誘 健診時血圧 160/100 以上 健診時血圧 160/100 以上 健診時血圧 160/100 未満 かつ未治療 のもの 汎用性の高い行動変容プログラ ム 高血圧対策(案)
平成 25 年度 糖尿病対策成果発表会 金沢市における対策 金沢市医師会会長 竹田康男. 慢性腎臓病 (CKD) 予防対策事業 ( 22年度~24年度 ) 金沢市福祉健康センター ・透析患者が年々増加している ・ CKD の背景に生活習慣病が深く影響 ・ CKD が心筋梗塞や脳卒中等の危険因子となっている.
11-2 知っておくと役立つ、 糖尿病治療の関連用語 一次予防、二次予防、三次予 防 1.1. インスリン依存状態 インスリン非依存状態 2.2. インスリン分泌 3.3. 境界型 4.4. グルカゴン 5.5. ケトアシドーシス、ケトン体 6.6. 膵島、ランゲルハンス島 7.7. 糖代謝 8.8.
(社)日本画像医療システム工業会 会長 桂田 昌生
DM・ HYBRID療法 (簡単・糖尿病初期寛解療法) (内科開業医御用達バージョン)
生活習慣病の予防.
今回の調査からわかった主なことがら ○糖尿病で治療中の人の43.2%は健診で見つかっている ○健診で見つかった人は、合併症の発症率が低い
この資料はPDFから変換したPPTのため機械翻訳が
エビデンスレベルと推奨形成の実際 –臨床医、患者の視点に立って?-
自殺未遂者・遺族ケア に関する研究について
第3回はままつCDE研究会 アンケート集計結果
ライフスタイル・ウオーキングを習慣化すると
2型糖尿病患者におけるナテグリニドと メトホルミン併用療法の有効性と安全性の検討
歯の健康と歯科健診の受診について 〈6月4日は「虫歯予防デー」です〉 2012年6月 出光興産健康保険組合.
3.さまざまな保健活動 母子保健活動 日本赤十字社の写真 素材集-保健活動 「室蘭市役所ホームページ」 UNICEFの写真 素材集-保健活動
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
疫学概論 診療ガイドライン Lesson 22. 健康政策への応用 §B. 診療ガイドライン S.Harano, MD,PhD,MPH.
健康寿命について H27.1健康づくり課作成 ○健康寿命とは… 一般に、ある健康状態で生活することが期待される平均期間またはその指標の総称
第2回栄養セミナー 川崎医科大学 糖尿病内分泌内科 衛藤 雅昭 生活習慣病(肥満,糖尿病,高脂血症)の 食事療法
1. 糖尿病による腎臓の病気 =糖尿病腎症 2. 腎症が進むと、生命維持のために 透析療法が必要になります 3. 糖尿病腎症の予防法・治療法
【チーム及び必要に応じて、対象者情報に詳しい者】
糖尿病 かかりつけ医 紹 介 専門医 医療連携の紹介・逆紹介のポイント 逆紹介(返送を含む) 専門的な治療や指導等
汎用性の高い行動変容プログラム 特定健診の場を利用した糖尿病対策(非肥満を含む)
□糖尿病モデル  □健康改善モデル  (あてはまるものに☑) 【事業名】 【代表団体名】 【記載上の留意点】
糖尿病 診断・治療の流れ 診断と治療の流れ 問診・身体診察 検査 診断 治療
1. 痛風・高尿酸血症とは 2. 糖尿病・糖尿病予備群と 痛風・高尿酸血症の関係 3. 高尿酸血症の治療は 3ステップで 4.
汎用性の高い行動変容プログラム 特定健診の場を利用した糖尿病対策(非肥満を含む)
日臨内からのお知らせ.
循環器疾患領域の代表目標項目(17) 8 循環器疾患、9 糖尿病 循環器疾患の減少に関する代表目標項目(5)
糖尿病対策の啓発スライド (日本糖尿病学会: 「健康日本21」の糖尿病対策検討委員会作成).
メタボリックシンドロームはなぜ重要か A-5 不健康な生活習慣 内臓脂肪の蓄積 高血糖 脂質異常 高血圧 血管変化の進行 動脈硬化
『学術講演会』のお知らせ ~新薬の適正使用のために~ ~薬剤師が知らねばならないこと~』 日時/ 平成29年10月19日(木) 19時~
奥越調剤研究会 開催のご案内 『慢性腎臓病患者における動脈硬化』 日時/ 平成28年12月8日(木)19:15~ 場所/ 大野商工会議所
特定健診・特定保健指導と 医師会の役割    平成18年12月20日 日本医師会常任理事        内田健夫.
「糖尿病」ってどんな病気?? ★キーワードは・・・「インスリン」!!!
喫煙者は糖尿病に なりやすい!! 保険者機能を推進する会 たばこ対策研究会 003_サードハンドスモーク(3).pptx.
市区町村別標準化該当比マップ (2013年度版) 岡山県保険者協議会 岡山県国民健康保険団体連合会.
高脂血症.
大阪府健康づくり推進条例の概要について (1) 条例制定の背景・必要性 (3) 条例案の概要 (2) 条例制定のポイント
災害時の循環器リスクスコア - AFHCHDC7 Score
戦略研究について  筑波大学大学院内分泌代謝・糖尿病内科  山田信博.
慢性期医療の視点から 読売新聞東京本社社会保障部 阿部文彦.
疫学概論 疾病の自然史と予後の測定 Lesson 6. 疾病の自然史と 予後の測定 S.Harano,MD,PhD,MPH.
1. 糖尿病の自覚症状は あてにならない 2. 主な検査の種類 3. 検査値の意味と 基準値・コントロール目標 4.
1.
Zz 業務チャート 生活習慣病予防分野 生活習慣病予防業務の主な分担:地区担当制・業務担当制 統括保健師の配置: あり・なし
最先端ICT都市の実現に向け、「ICTの徹底活用」と「ICTの適正利用」を基本に取組をすすめます
『学術講演会』のお知らせ 参加 ・ 不参加 住所:福井市手寄1丁目4番1号 Tel: 『過活動膀胱の治療
(様式1) IoT活用による糖尿病重症化予防法の開発を目指した研究 提案書要約版
子どもに対する 生活習慣病予防の 取り組み           健康情報分析学            三輪 夕起.
1. 糖尿病予備群って、なに? 2. 糖尿病って、どんな病気? 3. どんな時に糖尿病予備群と 言われるの? 4. 糖尿病予備群と言われたら
我が国の自殺死亡の推移 率を実数で見ると: 出典:警察庁「自殺の概要」
今後めざすべき基本目標 ―「ケアの流れ」を変える―
Zz 業務チャート 生活習慣病予防分野 生活習慣病予防業務の主な分担:地区担当制・業務担当制 統括保健師の配置: あり・なし
今後構築する各国立高度専門医療研究センター(NC)の疾患登録システム
先進予防医学共同専攻臨床疫学 臨床疫学とは 現在の取り組みと成果 研究材料・手法 未来のあるべき医療を見つめて改革の手法を研究します。 特徴
大阪市の依存症対策 現状と課題 H29事業 共通 アルコール依存 薬物依存 ギャンブル等依存 治療が長期間に及ぶ-薬物治療の効果は限定的
1. 糖尿病による腎臓の病気 =糖尿病腎症 2. 腎症が進むと、生命維持のために 透析療法が必要になります 3. 糖尿病腎症の予防法・治療法
在宅医療施策の取組状況と今後の展開(案)
疫学概論 疫学研究の目的 Lesson 1. 疫学研究 §A. 疫学研究の目的 S.Harano,Md.PhD,MPH.
自殺対策基本法(振り返り) 資料4 基本理念(第2条)
疫学概論 §C. スクリーニングのバイアスと 要件
目 次 第1章 大阪府保健医療計画について 1.医療計画とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
衛生委員会用 がんの健康講話用スライド.
健康サポート薬局に求められる機能 健康サポート薬局について かかりつけ薬局の基本的機能 健康サポート機能 【背景・課題】
~「依存症対策のあり方について(提言)」(平成29年3月)と府の対応~
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日本糖尿病学会のアクションプラン2010(DREAMS) 「第2次対糖尿病戦略5ヵ年計画」に基づく 日本糖尿病学会のアクションプラン2010(DREAMS) ー今後5年間の活動目標ー ①糖尿病の早期診断・早期治療体制の構築 (Diagnosis and Care) ②研究の推進と人材の育成 (Research to Cure) ③エビデンスの構築と普及 (Evidence for Optimum Care) ④国際連携 (Alliance for Diabetes) ⑤糖尿病予防 (Mentoring Program for Prevention) ⑥糖尿病の抑制 (Stop the DM)

1. 糖尿病の早期診断・早期治療体制の構築 (Diagnosis and Care) 日本糖尿病学会 アクションプラン2010(DREAMS) 1. 糖尿病の早期診断・早期治療体制の構築  (Diagnosis and Care) 日常診療や国民を対象とする検診・健康診断などで  血糖値とHbA1cの双方の測定が実施され,糖尿病が  より早期に診断されて,直ちに適切な治療が開始され  るようにする 糖尿病の早期診断・早期治療の実現のため,行政・医  師会などの関連団体と協力して,職域・地域における  診療ネットワークの構築と拡充を推進する 全国の一次医療圏毎に糖尿病専門医が1人以上存在  することを目指して,糖尿病専門医を適正に増加させる

2. 研究の推進と人材の育成 (Research to Cure) 日本糖尿病学会 アクションプラン2010(DREAMS) 2. 研究の推進と人材の育成 (Research to Cure) 糖尿病を根治する薬剤・再生医療などの治療法について,  前臨床段階までの研究を遂行する 本学会や日本糖尿病協会,糖尿病センター(国立国際医療研究センター,国立京都医療センター)がイニシアティブをとって,行政・ 企業などに対する働きかけや寄付活動などを精力的に 進め,糖尿病の病態・病因や治療法に関する公的および民間の研究費を増加させる 効果的な研究費の配分により,効率的な研究成果の達成  とさらなる若手研究者の育成に注力する

(Evidence for Optimum Care) 日本糖尿病学会 アクションプラン2010(DREAMS) 3. エビデンスの構築と普及 (Evidence for Optimum Care) 我が国における糖尿病やその合併症の発症・進展の  実態を大規模臨床研究により明らかにする 大規模臨床試験などにより,心筋梗塞・脳卒中などの  合併症の発症を抑制可能な,血糖・血圧・脂質などの  コントロール目標を決定する 全ての医療従事者と国民に対して,これらのコントロー  ル目標に関する知識の普及を図る

(Alliance for Diabetes) 日本糖尿病学会 アクションプラン2010(DREAMS) 4. 国際連携 (Alliance for Diabetes) 海外の糖尿病の研究・診療に携わる団体(IDF,ADA, EASD, AASD など)と協調・連携して,疫学や治療法に関する国際共同研究,糖尿病に関する国際共同キャンペーンなどの啓発活動を推進する 我が国を含めた東アジア地域の糖尿病の特性を明らかにし,  東アジア地域の特性に基づいた効果的な治療法・予防法を  確立する

(Mentoring Program for Prevention) 日本糖尿病学会 アクションプラン2010(DREAMS) 5. 糖尿病予防 (Mentoring Program for Prevention) 個々人に最適化可能な食事・運動などに関する生活習慣  改善プログラムを開発し,これを糖尿病患者のみならず国  民全体に広く普及させることにより,我が国における糖尿病・  メタボリックシンドロームの発症を予防する

6. 糖尿病の抑制 (Stop the DM) 日本糖尿病学会 アクションプラン2010(DREAMS) 2015年の時点で糖尿病患者数の増加を減少に  転じさせる. 2015年の時点で糖尿病関連の死亡者数を現在  より減少させる