図表で見る環境・社会 ナレッジ ボックス 第2部 環境編 2013年4月
目 次 1.気候変動 2.生物多様性の損失 3.世界の水需要の増加 4.食糧需要の増加とひっ迫 5.サステナビリティに関する意識調査結果 目 次 1.気候変動 2.生物多様性の損失 3.世界の水需要の増加 4.食糧需要の増加とひっ迫 5.サステナビリティに関する意識調査結果 6. サマリー 参考情報
1. 気候変動 急激に進む温暖化 近年、人間活動は気候に影響を及ぼし、地球の温暖化を引き起こしている。気温の上昇、海面の上昇、異常気象の頻発など、様々な影響が現れている。過去1千年以上にわたり、地球の平均気温は比較的安定していたと考えられるが、この100年で約0.74℃上昇した。 その上昇スピードは今後ますます増加し、2100年までにはさらに1.1~6.4℃上昇すると予測 されている。 地上の平均気温の上昇予測 注) ・2000年までの過去の観測部分は、北半球に関するデータ。 1961年~1990年の平均値を0.0℃としている。 ・2000年以降の予測部分は、複数のシナリオに基づく全球の平均気温の予測値。 1980年~1999年の平均値を0.0℃としている。 ・太線は、計測機器によるデータ。 ・IPCC第4次評価報告書第1作業部会報告書技術要約の図TS.20と政策決定者向け要約の図SPM.5を合成して作成している。 IPCC 第4次評価報告書2007 に基づきイースクエア作成
CO2の人為的排出量と自然の吸収量のバランス 1. 気候変動 急増する大気中のCO2濃度 温室効果ガスの中で最も温暖化に影響を及ぼしているのはCO2である。1万年以上前から安定していたと考えられるCO2濃度が産業革命以降、急激に増加している。化石燃料の使用など人間活動による 人為的排出量が増大し、自然の吸収量の2倍以上に達していると考えられている。 それに伴い、大気中のCO2濃度が増大し、産業革命前の1750年には280ppmであったCO2濃度が 2005年には379ppmと35%増加している。 CO2濃度の変化 CO2の人為的排出量と自然の吸収量のバランス 氷床コア観測と現代の観測による過去1万年(全体図)及び 1750年以降(挿入図)のCO2の大気中の濃度 IPCC第4次評価報告書 第1作業部会報告書 表7.1に基づきイースクエア作成 出典:IPCC第4次評価報告書 第1作業部会報告書 図SPM.1
増加の一途をたどるCO2の国別排出量 1. 気候変動 1. 気候変動 増加の一途をたどるCO2の国別排出量 2007年に中国は米国を抜いて、CO2の国別排出量で世界第一位に。1990年には、米国の半分にも達していなかったが、著しい経済成長により20年間で約3.2倍に増えた。日本のCO2排出量は、世界で5番目に多い。 世界のCO2排出量の推移 世界のCO2国別排出割合 (注)四捨五入の関係で合計値が合わない場合がある。 ロシアについては1990年以降の排出量を記載。1990年以前については、 その他の国として集計。 日本エネルギー経済研究所 計量分析ユニット編、「エネルギー・経済統計要覧 2013年版」に基づきイースクエア作成
国によって大きな差がある一人当たりCO2排出量 1. 気候変動 国によって大きな差がある一人当たりCO2排出量 一人当たりCO2排出量が最も多いのは、米国人の17.4トン/人。日本人の約2倍、中国人の約3倍、インド人の約12倍となっている。 中国は、2000年には2.65トン/人だったが、10年間で2倍以上に増加している。 国別一人当たりCO2排出量比較(2010年) 日本エネルギー経済研究所 計量分析ユニット編、「エネルギー・経済統計要覧2013年版」に基づきイースクエア作成