自己点検にあたって PMS担当者研修テキスト(3) PMSフォーラム作成
テキストの内容 自己点検業務とは? 適合性評価の結果は? 自己点検担当者として? グローバル オーディットは? 相互模擬査察検討・・・? グローバル オーディットは? 相互模擬査察検討・・・? 自己点検業務についての雑感、社内での状況(コンプライアンスプログラム)について これまでのGPMSPの経緯とともに点検内容について振り返る
自己点検業務とは システムはあるか? システムは機能しているか? 質は確保されているか(評価も含め)? QAとQC? DMの質の確保? 会社のコンプライアンスプログラムとは?
コンプライアンス 商法 主に企業の運営に関する法律= 企業の行動を規制する法律= 労使関係に関する法律= 経済法 ある業種の企業を役所が監督する法律(業法)= 商法 経済法 労働基準法 EX)銀行法、運輸事業法、電気事業法 商法 株式会社の設立・登記・運営、手形・小切手の扱い、損害保険 経済法 独占禁止法、不当表示防止法、 労働基準法 製薬会社⇒薬事法(令、規則、・・・)
コンプライアンス グレーゾーン(法解釈の幅)が存在 経営者(陣)のあり方 企業倫理 マニュアル・プログラム作成 公益通報者保護法 災害時の食料品の高額販売 法的に問題はないが、反社会的である
コンプライアンスとしてのGXP (社内での位置づけ) 社則 GCP プロモーションコード 各種委員会 社則が基本となり、種々の社内運営が別途定める規定により・・・と、その行動規範が定められている。 この中で、きちんとGXP関連の規定が繋がっているか(足がついているか)。 他のGXPと比較して、社内における重さ、例えば作成基準、承認基準がどのようになっているか。どのようにオーサライズされているか。 特に、臨床情報ということでGCP、市販後で営業部門等との連携ということでプロモーションコードとの位置関係(重さ)は? 社内にいろいろな委員会が存在するが、そのメンバー構成、決定事項の重さ、議事録報告先等がどのようになっているか。
適合性評価の結果は? 指摘 改善勧告 改善計画書 改善確認
自己点検の変遷 (例)情報入手時の対応 15日、30日報告の徹底 質の高い報告書作成に時間が必要 MRへ1週間前には管理部門に調査票がくるよう要求(メモ・電話等) MRへの調査依頼が遅く、回収期限が迫っている MRへの依頼を早く、しかも確実に 文書による依頼 再調査、確認等が繰り返される 評価の厳格化
変遷 症例番号 情報入手日 対応 報告日 (不・15・30) 症例番号 情報入手日 副作用発現日 MR記入日 管理部入手日 連絡票の保管 管理部一次評価日 一次評価票の保管 詳細調査依頼 日 依頼書の保管 医師記入日 調査票入手日 管理部調査票入手日 調査票の保管 管理部二次評価日 二次評価票の 保管 再調査等依頼日 再調査等結果入手日 ・
厚労省の評価基準 関連法規等 薬事法(平成14年法律第96号:平成14年7月31日) 第4章:医薬品等の製造販売業及び製造業 第4章:医薬品等の製造販売業及び製造業 第12条:製造販売業の許可 第12条の2:許可の基準 第12条の2第2号:安全管理の方法が厚生労働省令で定める基準に適合 省令(平成16年厚生労働省令135号:平成16年9月22日) 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の 製造販売後安全管理の基準に関する省令(GVP省令) 通知(薬食発第0922005号:平成16年9月22日) 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の 製造販売後安全管理の基準に関する省令及び薬事法施行規則の 一部を改正する省令の施行について(GVP施行通知) 通知(薬食安発第0303001号:平成17年3月3日) 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準 に関する適合性評価について
個別条項の適合性評価 製造販売後安全管理を適切に行う上で 評価A(適合) 支障はない 厚労省の評価基準(2) 個別条項の適合性評価 製造販売後安全管理を適切に行う上で 評価A(適合) 支障はない 評価B(軽度の不備) 支障はまずないと考えられるものの、万全を期すための改善が必要な場合 評価C(中程度の不備) 支障が生じるおそれがあり、評価D(不適)には該当しないが評価B(軽度の不備)にも該当せず、改善が必要な場合 評価D(不適) 支障が生じる
総合的適合性評価結果 個別条項の適合性評価を踏まえ、 適合 すべてA の場合 概ね適合 A とB のみの場合又はB のみの場合 厚労省の評価基準(3) 総合的適合性評価結果 個別条項の適合性評価を踏まえ、 適合 すべてA の場合 概ね適合 A とB のみの場合又はB のみの場合 要改善 Cが全項目数の半分以下であり、 その他についてはA 又はB のみで、 D がない場合 不適 上記のいずれにも該当しない場合
法12条の2第2号の該当性 個別条項の適合性評価及び総合的な適合性評価に ついて、評価理由を説明し、意見を十分聴取・勘案し 厚労省の評価基準(4) 個別条項の適合性評価及び総合的な適合性評価に ついて、評価理由を説明し、意見を十分聴取・勘案し 総合的適合性評価を最終的に決定 (1)総合的適合性評価が「適合」の場合 製造販売後安全管理の方法がGVPに適合⇒許可 (2)同総合的適合性評価が「不適」の場合 同方法がGVPに不適合⇒許可を与えない (3)同評価が「概ね適合」又は「要改善」の場合 対応により、(1)として取り扱う又は取り扱って差し支えない⇒許可
製造販売業許可申請時 個別条項の適合性評価がA でない事項 文書による改善指示 具体的な改善計画書提出 改善完了後 改善結果報告書提出 厚労省の評価基準(5) 製造販売業許可申請時 個別条項の適合性評価がA でない事項 文書による改善指示 具体的な改善計画書提出 改善完了後 改善結果報告書提出 改善確認後 総合的適合性評価を「適合」とし、許可
製造販売業許可更新申請時(1) 「概ね適合」の場合 個別条項の適合性評価がA でない事項 文書による改善指示 許可の有効期間内 厚労省の評価基準(6) 製造販売業許可更新申請時(1) 「概ね適合」の場合 個別条項の適合性評価がA でない事項 文書による改善指示 許可の有効期間内 改善結果報告書又は具体的な改善計画書提出 適切な文書提出をもって 総合的適合性評価を「適合」として、許可 改善計画書の場合 改善完了後、速やかに改善結果報告書を提出
製造販売業許可更新申請時(2) 「要改善」の場合 個別条項の適合性評価がA でない事項 文書による改善指示 具体的な改善計画書提出 厚労省の評価基準(6) 製造販売業許可更新申請時(2) 「要改善」の場合 個別条項の適合性評価がA でない事項 文書による改善指示 具体的な改善計画書提出 改善完了後 改善結果報告書提出 許可の有効期間内に指示事項について改善確認後 総合的適合性評価を「適合」として、許可 個別条項の適合性評価がC の条項 許可の有効期間内に改善が完了しない場合 総合的適合性評価を「不適」として、不許可 要改善:Cが半分以下で、Dがない
申請・更新時の不適⇒不許可 新規申請の場合 更新申請の場合 個別項目の適合性評価 Cが半分以上、Dがひとつ以上ある 「不適」 厚労省の評価基準(7) 申請・更新時の不適⇒不許可 個別項目の適合性評価 Cが半分以上、Dがひとつ以上ある 「不適」 新規申請の場合 体制整備し再申請 更新申請の場合 有効期間内の許可は? 今後の更新はどのように対応するか? 要改善:Cが半分以下で、Dがない
東京都庁の状況 健康安全研究センター広域監視部 薬事監視指導課2、3係の昨年度予備調査 新規許可申請及び来年度許可更新申請予定企業への調査 (医療機器のCL公開) 許可更新調査方法の提示 第1種、第2種医薬品のCL案提示 調査研修会の実施
薬事監視指導要領 違反業者等報告書(製造販売業者) 監視指導結果報告書(都道府県) 事務連絡 (指摘事項について) 前年措置状況報告 一斉監視指導
不利益処分等の取扱い ⇒一ヶ月以内の立入検査 処分 ・業許可の取消 ・業務の停止 ・管理者等の変更命令 ・改善命令 ・検査命令 ・業許可の取消 ・業務の停止 ・管理者等の変更命令 ・改善命令 ・検査命令 ・廃棄命令 ・報告命令 ・始末書の徴収 ・報告書の徴収 説諭 告発
自己点検担当者として 我々はサイエンティストか? 症例報告に関するQ&A・・・? 我々はかつてのQAか? 指摘だけで改善業務に助言すら・・・?
点検する側は、上でも下でもなく中立な立場で! 担当者の留意点 法・通知に精通する 受ける側と密なコミュニケーションを取る 独り善がりにならない(思い込みは禁物) 常に問題意識を持ち具体的な改善方法を提示 この程度ならいいだろうと妥協しない 情や圧力に負けない 客観的に事実を確認する 自分の業務には常に責任をもつ(自覚を持つ) 業界活動等で情報収集に努める 点検する側は、上でも下でもなく中立な立場で! 外でも内でもなく一体感を持って! PMS担当者研修講座より
グローバル オーディット 行政当局の考え方 国内で初めて情報を入手した時⇒起点 新規重篤等の重要情報は発現日に着目 企業の考え方 グローバル オーディット 行政当局の考え方 国内で初めて情報を入手した時⇒起点 新規重篤等の重要情報は発現日に着目 企業の考え方 国内系企業 海外導出企業への査察 外資系企業 本社や導入企業による査察
模擬点検のお誘い 5人程度一組でグループを作り、グループ内の1社(順じ数社)について、都庁の査察と同様に実際に査察する デメリット 社内の程度や機密が他社に知られてしまう 準備が大変で時間が取れない メリット どの程度の業務レベルでよいのか実感できる 管理部門内で共通認識をもつことができる 手順の確認、資料確認等整備の契機となる