地球惑星科学II イントロダクション~地球の概観

Slides:



Advertisements
Similar presentations
火星の気象と気候 2004 年 11 月 10 日 小高 正嗣北海道大学 地球惑星科学専攻. 講義の概要 太陽系の惑星概観 太陽系の惑星概観 地球型惑星と木星型惑星 地球型惑星と木星型惑星 地球と火星の比較 地球と火星の比較 火星の気象と気候 火星の気象と気候 探査衛星による最新の気象画像 探査衛星による最新の気象画像.
Advertisements

宇宙空間物理学の課題 長井 嗣信 東京工業大学 2005 年 3 月 25 日 教室発表会. 1. 2004 年は どのような年であったか.
宇宙開発事業団 (NASDA) が開発した、環境観測技術衛星「みど りⅡ」 (ADEOS- Ⅱ ) 搭載の高性能マイクロ波放射計 (AMSR) による オホーツク海の流氷 ( 海氷 ) 画像。左図は 2003 年 1 月 18 日の夜間 (20 時半頃 ) に取得されたデータによる擬似カラー合成画像。
磁石としての 地球 北海道大学 理学部 惑星物理学研究室 B4 近藤 奨. 磁石とは 磁界 ( 磁場 ) を持つ物 体 – 永久磁石 – 電磁石.
第5編 地球の変動と景観 第1章 自然景観の多様性・陸上にはどんな地形が見られるか・海底にはどんな地形が見られるか・地球上における大地形の分布.
リモートセンシング工 学 2007 年 1 月 11 日 森広研 M1 本田慎也. 第 11 章 気象レーダーによる観 測 雲、雨、風など 気象災害 → 特に台風、集中豪雨、竜巻、 ウインドシアー 大気の激しい撹乱現象をレーダーで 観測し防災に役立てることが重要.
オーロラの話. NZL でのオーロラ 北海道 ミネソタミネソタ 2015 年 10 月 7 日- 8 日.
基礎地学 II イントロダクション~地球の 概観 北海道大学・環境科学院藤原正智 専門:大気科学 特に、熱帯大気、大気化学、大気輸送過程、観測・機器 開発.
地球科学科のカリキュラム 理学部地球科学科 教務委員 石渡正 樹 2008 年 7 月 18 日.
Magnetic Reconnection in the Magnetotail: Geotail Results
地球環境史(地球科学系) 現代地球科学(物理系学科)
Nagai laboratory.
地球環境史(地球科学系) 現代地球科学(物理系学科)
地球物質の流動特性と地球内部のダイナミクス
「統計的モデルに基づく地球科学における 逆問題解析手法」
6//24 地球環境と生物のイベント:先カンブリア時代 7/15 地球環境と生物のイベント:古生代
地球環境のリモートセンシング 生物圏 植生分布,バイオマス,プランクトン量,・・・ 固体地球圏
GLI初画像 冬の低気圧の渦 九州と東シナ海
第12章 層と層を結びつける 固体の地球,液体の海,気体の大気
第6回 制動放射 東京大学教養学部前期課程 2012年冬学期 宇宙科学II 松原英雄(JAXA宇宙研)
成層圏突然昇温の 再現実験に向けて 佐伯 拓郎 神戸大学 理学部 地球惑星科学科 4 回生 地球および惑星大気科学研究室.
クイズ早押し環境グランプリ 社団法人 未踏科学技術協会.
地球起源散逸酸素イオンと 太陽風との関連性
*大気の鉛直構造 *太陽放射の季節・緯度変化 *放射エネルギー収支・輸送 *地球の平均的大気循環
画像工学 2011年10月6日 担当教員 北川 輝彦.
地球惑星物性学1 ( ~) 参考文献: 大谷・掛川著 地球・生命 共立出版
生命起源への化学進化.
近年の北極振動の増幅 Recent Arctic Oscillation amplification
地球近傍における陽子・ 反陽子の空間分布 I I
愛媛大学 理学部物理学科 & 宇宙進化研究センター
すざく衛星による、2005年9月の太陽活動に起因する太陽風と地球大気の荷電交換反応の観測
太陽風プロトンの月面散乱による散乱角依存性の研究
北海道大学・環境科学院 藤原正智 気象学入門 1.イントロダクション 北海道大学・環境科学院 藤原正智
第3章 地球物質とその性質.
地球惑星物性学1 (2013.10~) 参考文献: 大谷・掛川著 地球・生命 共立出版
YT2003 論文紹介 荻原弘尭.
基礎宇宙物理学 II 電磁流体力学入門 第1回 天体活動現象入門 2011年4月8日.
モホロビチッチ不連続面 ――― 地殻とマントルの境界面のこと。ここで地震波の速度が大きく変化する。
Bursty Bulk Flow 生成に関する理論モデル
地球惑星物性学1 ( ~) 参考文献: 大谷・掛川著 地球・生命 共立出版 島津康夫著・地球の物理 基礎物理学選書 裳華房
地震と火山の分布と プレートテクトニクス.
オーロラの発生 北海道大学理学部地球科学科 4年 安達 俊貴 カメラを見てしゃべる.
第3章 地球物質とその性質.
地球で最初の海.
プレートテクトニクス 講義レジメ [VI] 固体地球を“生きさせている”エネルギー源
新潟大学集中講義 ープラズマ物理学特論ー (天体電磁流体力学入門) 2004年1月19日ー1月21日
極冠域電離圏における低エネルギー降下電子の起源について
Johnson et al., 1999 (Journal of Climate)
南海トラフ沿い巨大地震サイクルに おける内陸活断層の破壊応力変化
学部生対象 地球水循環研究センター(一部)説明会 趣旨説明
第3章 地球物質とその性質.
星間物理学 講義1の図など資料: 空間スケールを把握する。 太陽系近傍から 銀河系全体への概観、 観測事実に基づいて太陽系の周りの様子、銀河系全体の様子を概観する。それぞれの観測事実についての理解はこれ以降の講義で深める。 2010/10/05.
地球惑星物性学1 ( ~) 参考文献: 大谷・掛川著 地球・生命 共立出版 島津康夫著・地球の物理 基礎物理学選書 裳華房
今後の予定 (日程変更あり!) 5日目 10月21日(木) 小テスト 4日目までの内容 小テスト答え合わせ 質問への回答・前回の復習
2015 年 5 月下旬のインドの熱波について 報 道 発 表 資 料 平成 27 年 6 月 2 日 気 象 庁
2015 年5 月下旬のインドの熱波について 報道発表資料平成27 年6 月2 日気 象 庁
「すざく」でみた天の川銀河系の中心 多数の輝線を過去最高のエネルギー精度 、統計、S/Nで検出、発見した。 Energy 6 7 8
はやぶさ試料(RA-QD )の X線CT解析 – X線CT岩石学の適用例 - X線CT解析の結果に基づいて試料を切断し分析
第12回 銀河とその活動現象 東京大学教養学部前期課程 2017年度Aセメスター 宇宙科学II 松原英雄(JAXA宇宙研)
北海道大学 理学部 地球科学科 惑星物理学研究室 B4 近藤 奨
強結合プラズマ 四方山話 − 水素とクォーク、高密核融合、 クーロンクラスター、そして粘性 −
惑星と太陽風 の相互作用 惑星物理学研究室 4年 深田 佳成 The Interaction of The Solar
地球近傍における宇宙線陽子・反陽子空間分布シミュレーション
Telescope Array ~Searching for the origin of the highest energy cosmic ray 私たちの研究の目的 宇宙線って何? 最高エネルギー宇宙線の数が、 理論による予想を大きく上回っていた! 現代物理学の主要な謎の1つ 宇宙空間を光に近い速度で飛び回っている非常に小さな粒子のことです。
東北大学理学研究科 惑星大気研究室 M2 佐藤瑞樹
北海道大学 理学部 地球科学科 惑星物理学研究室 4 年 堺 正太朗
オゾン層破壊のしくみ (2) 地球環境科学研究科 長谷部 文雄.
ESCAPE衛星と地上施設を使った共同観測案
電離圏イオン流出現象 山田学,渡部重十(北大・理) プラズマ圏・内部磁気圏研究会(2002/03/13)
VLBI観測によって求められたプレートの移動速度
Presentation transcript:

地球惑星科学II イントロダクション~地球の概観 北海道大学・環境科学院 藤原正智 http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/ 専門:大気科学 特に、熱帯大気、大気化学、大気輸送過程、観測・機器開発

講義内容・成績評価など 講義内容 成績評価 教科書・参考図書 地球の概観(ガイダンス) 宇宙論-自然哲学から自然科学へ 宇宙論(2/4) 宇宙論(3/4) 宇宙論(4/4)・太陽の科学 比較惑星学 気象学事始(1/3) 気象学事始(2/3) 気象学事始(3/3) オゾンホール 海洋学事始(1/2) 海洋学事始(2/2)・東日本大震災 気候変動と地球温暖化(1/3) 気候変動と地球温暖化(2/3) 気候変動と地球温暖化(3/3) 10/27: 米国Denver出張のため休講 成績評価 毎回最後にミニレポート(出席確認) レポート課題(1回) 教科書・参考図書 「地球惑星科学入門」     北海道大学出版会 2940円 「ニューステージ 新訂 地学図表」     浜島書店 820円 話題に応じてその都度紹介 講義資料(予習(前日7pm以降)・復習): http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji /edu/chigaku2011/ (欠席時は、資料を読んでミニレポート提出)

“地球惑星科学(地学)”とは 地球に関する科学/学問の総称 (固体地球)地震学、火山学、地質学、岩石学、鉱物学、          鉱床学、測地学、自然地理学など (流体地球)気象学、海洋学、水文学、陸水学、雪氷学など (宇宙他)天文学、惑星科学、地球電磁気学、         気候学、第四紀学(165万年前以降)、古生物学など 物理学、化学などを基礎として地球・宇宙の諸現象を理解 “学”、分野、現象により方法論・手法は千差万別 “専門”の細分化(“隣は何をする人ぞ”) 共通点: 自然の認識の仕方、時空間構造、         観察/観測/測定~理論化、非線形性(“複雑系”)*

地球の概観: 宇宙から見た地球 地球の特徴は? 巨大な衛星、月の存在 大気の存在(青色) H2Oの雲の存在(白) 広大な海洋の存在 地球の概観: 宇宙から見た地球 地球の特徴は? 巨大な衛星、月の存在 大気の存在(青色) H2Oの雲の存在(白) 広大な海洋の存在 プレートテクトニクス 強い磁場の存在 生命の存在 酸素主成分の大気 オゾン層の存在 2008年4月6日「かぐや(SELENE)」 ハイビジョンカメラによる「満地球の出」 “Earth Rise” : December 1968, Apollo 8 http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/archivepix.html 月上空から見た地球(アポロ8号:初の月周回) ― 写真右上より太陽光 地球-月間:38万km

地球表層圏:大気圏 1997年8月 台風“Winnie” スペースシャトル Discovery 高度300~500 km 2000年4月 http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/archivepix.html 2000年4月 タイ~カンボジア国境付近の積乱雲 旅客機にて、高度10 km 地球の平均半径:6371 km ≫ 雲の最大到達高度:10~16 km(対流圏界面)    エベレスト:海抜9 km弱、 海洋の平均深度:4 km(最深部~10 km)    オゾン層のある成層圏:10~50 km、 オーロラ出現高度:100 km付近が頻度最大  我々は大変薄い大気の底に住んでいる

地球表層圏: 大陸・海底地形 大陸:地球表面の3割。6~7つの大陸。大山脈、大平原と大河川、地溝帯 地球表層圏: 大陸・海底地形 [地学図表より] Wiki, アトランティス: アトランティス(Ατλαντίς, Atlantis)は、古代ギリシアの哲学者プラトンが著書『ティマイオス』(Тίμαιος, Timaios)及び『クリティアス』(Κριτίας, Kritias)の中で記述した、大陸と呼べるほどの大きさを持った島と、そこに繁栄した王国のことである。強大な軍事力を背景に世界の覇権を握ろうとしたものの、ゼウスの怒りに触れて海中に沈められたとされている。 1882年、アメリカの政治家イグネイシャス・ロヨーラ・ドネリー (Ignatius Loyola Donnelly, 1831-1901) が著書『アトランティス―大洪水前の世界』 (Atlantis, the Antediluvian World)を発表したことにより謎の大陸伝説として一大ブームとなり、更にオカルトと結びつくことで多くの派生研究を生んだ。 Wiki, ムー大陸: ムー大陸(ムーたいりく、英: Mu)は、ジェームズ・チャーチワードの著作によると、今から約1万2000年前に太平洋にあったとされる失われた大陸とその文明をさす。イースター島やポリネシアの島々を、滅亡を逃れたムー大陸の名残であるとする説もあった[1]。しかし、決定的な証拠となる遺跡遺物などは存在せず[2]、海底調査でも巨大大陸が海没したことを示唆するいかなる証拠も見つかっておらず、伝説上の大陸であるとされる。ムー大陸が存在した証拠として、イースター島には資源に乏しいにも関わらず大規模な石造があることが挙げられることもあったが、かつてのイースター島は森林資源が豊富で、森林伐採の挙句文明が滅んだことが現在ではわかっている為、論拠に乏しい。 大陸:地球表面の3割。6~7つの大陸。大山脈、大平原と大河川、地溝帯 海底:地球表面の7割。海嶺、海溝・島弧・縁海(例:日本海、オホーツク海)、     大陸棚(東シナ海)、海山列  (“アトランティス”(北大西洋)や“ムー大陸”(中央・南太平洋)はない)

地球表層圏: 地震・火山・プレート分布 ・地球表面は約10枚のプレートに覆われている(厚さ100km程度) 地球表層圏: 地震・火山・プレート分布 ・地球表面は約10枚のプレートに覆われている(厚さ100km程度) ・“プレートテクトニクス”:プレートが地球表層を水平移動   (速度年間数cm、 海洋底は2~3億年で更新、cf. “超大陸”) ・地震と火山は、プレート境界に見られる(むしろプレートの証拠) 浅い地震:海溝と海嶺、 深い地震:海溝 火山:海溝 (+ホットスポット) ・日本列島の特異性 富士山(3776 m)の特異性(北岳3192 mが第二位) “ウィルソンサイクル”:超大陸の分裂から次の超大陸誕生まで(3~9億年周期) 19億年前: ヌーナ超大陸 10億年前: ロディニア超大陸 5.5億年前: ゴンドワナ超大陸 3億年前: パンゲア超大陸 (現在、アジアの下にスーパーコールドプルーム形成) [全て、地学図表より]

地球の内部を“見る” 観測事実: 地震波(P波(縦波)、S波(横波)等)の詳細解析により、 [図は全て、地学図表より] (CTスキャンはX線を利用) 観測事実: 地震波(P波(縦波)、S波(横波)等)の詳細解析により、         マントル内部の温度非一様の存在が明らかに 解釈(仮説):高温部は上昇域、低温部は下降域 ― 「非定常な全マントル対流仮説」 プレートの運動(超大陸の形成と分裂)や海山列(ホットスポット)・地溝帯を統一的に説明できそう (地殻・マントルは、岩石(固体。地震波に対しては弾性体)だが、長い時間で見れば粘性流体としての挙動を示す。) [図は全て、地学図表より]

核と磁場 外核:鉄とニッケルの液体+少量の軽元素(ダイヤモンド晶出?)(4000℃) [左上図は、丸山・磯崎、生命と地球の歴史(岩波新書)より。他は地学図表より] 外核:鉄とニッケルの液体+少量の軽元素(ダイヤモンド晶出?)(4000℃) 内核:鉄とニッケルの合金(1000年に1mmの割合で外核から晶出)(中心は6000~7000℃) 外核内部の対流運動(鉄の流れ=電流)  強い磁場の自律的形成・維持(“ダイナモ作用”) 磁極は数10万年程度の周期で反転してきた

磁気圏 [地学図表より] ・地球の固有磁場(磁力線)は、太陽風(太陽磁場を伴う帯電粒子の流れ)により太陽側でつぶれ風下へなびく ・つまり、太陽からの帯電粒子が直接地球へ入射するのを妨げている ・ただし、磁気圏尾部(“風下”)においては、しばしば磁力線が太陽風磁場と連結する(“開く”) ・その時、太陽からの帯電粒子が、地球磁力線に沿って両極域に降り込み、       地球の超高層大気の分子・原子と衝突し発光  オーロラ(極光)

1. 太陽風(黄色)は電荷を帯びた希薄な気体(プラズマ)で、太陽表面から常時400km/s程度の高速で噴き出している These images are taken from a computer animation illustrating the Earth's space storm shield in action. The solar wind, a thin, high-velocity electrified gas, or plasma, blows constantly from the Sun at an average speed of 250 miles per second (400 kilometers/sec). It is represented in Image 1 as a stream of yellow particles flowing from the Sun. The solar wind impacts the Earth's magnetic field, represented by the blue lines in Image 2. As the solar wind flows past the Earth's magnetic field, it generates enormous electric currents that heat Earth's space storm shield -- a layer in the Earth's electrically charged outer atmosphere (ionosphere) -- causing the shield to eject electrically charged oxygen atoms (oxygen ions) into space. The expelled oxygen ions are represented by the green particle streams in Image 3. The ejected oxygen ions gain tremendous speed as they leave the atmosphere, become trapped by the Earth's magnetic field and ultimately encircle the Earth, where they form a billion-degree plasma cloud around the planet, represented by the red cloud in Image 4. The blue doughnut shape in Image 4 represents the high-speed flow of these particles around the Earth. The red "ring of fire" around the Earth's polar regions represents the contribution of the particles to the aurora (the northern and southern lights). http://www.archive.org/details/CIL-10076 (2011.9.26 accessed) (コンピューター・アニメーション) 1. 太陽風(黄色)は電荷を帯びた希薄な気体(プラズマ)で、太陽表面から常時400km/s程度の高速で噴き出している 2. 太陽風が地球磁気圏(青線が磁力線を表す)に衝突すると、次々と磁力線のつなぎ替えが生じる 3. この時巨大な電流が生じて電離層が加熱され、イオン化した酸素原子(緑色)が高速で(地球の重力を振り切って)   宇宙空間へ排出される 4. しかし、地球磁場に捕捉されているため最終的には地球を囲むような高温のプラズマ雲(赤色)を形成する   (青いドーナツ状の領域は、高速プラズマ流を表す) 5. 極域のリング状の“火”は、このようなプラズマ粒子によるオーロラの形成を示す

オーロラ(極光) “Aurora Oklahoma” “Dueling Auroras” (Yukon, Canada) 高度: 最頻110 km、400~700 kmあたりまで 地域: 両極地方の磁気緯度65~70度付近で最頻(“オーロラ帯”) 色 : 酸素原子の緑(557.7 nm)、電離窒素分子の青 (427.8 nm)、酸素原子の赤(630.0 nm) オーロラ帯においては、緑色の“カーテン”オーロラ 太陽活動度(11年周期;2000年代前半に極大、現在次の極大へ)高い 時には、北海道(陸別町)でも(ぼんやりとした)赤いオーロラが見える “Dueling Auroras” (Yukon, Canada) http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/archivepix.html

オーロラ(極光) 南極昭和基地上空を舞うオーロラ(魚眼レンズにて撮影) 南緯69.0度、東経39.6度、インド洋側の東オングル島(沖合い4 km) 磁気緯度も南緯70度程度でありオーロラ帯の真下に位置する 1957年建設、以降、測地・地質・氷床・氷床コア・海洋・気象・オーロラ・   隕石・陸上/海洋生物・医学等、様々な研究調査。現在第52次隊。 http://pansy.nipr.ac.jp/members/kaoru/Doc/KidsScience/ http://www.nipr.ac.jp/japan/

オーロラ(極光) “Aurora from Space” International Space Station (ISS、国際宇宙ステーション) アメリカ、日本、カナダ、ヨーロッパ 各国、ロシアの共同計画 各種実験研究を行う有人施設 1984年米国提案 1998年建設開始 2009年日本実験棟「きぼう」完成 2011.6-11: 古川聡宇宙飛行士 “Aurora from Space” 国際宇宙ステーション(カナダ上空;高度330~480 km) から見たカーテンオーロラ (手前の円地形はカナダ北部のManicouagan Impact Crater) http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/archivepix.html

オーロラ(極光) オーロラ・オーヴァル(卵形) 人工衛星IMAGE(Imager for Magnetopause-to-Aurora Global Exploration)搭載 遠紫外光撮像システム(Far-Ultraviolet (FUV) Imaging System):オーロラ光等の撮像 (オーロラは、可視域だけでなく紫外域でも同時に光っている。可視域で見ると昼間側は太陽光に隠されてしまう) http://www.exploratorium.edu/learning_studio/auroras/fromspace.html http://pluto.space.swri.edu/IMAGE/

まとめ “地球惑星科学(地学)”とは 宇宙から見た地球~大気圏 地球表層圏~地球内部 地球磁気圏とオーロラ (復習:地球惑星科学入門・第33章・太陽と宇宙空間) 「ミニレポート」: 今日の日付(2011.9.29)、所属学部、学籍番号、氏名 大学入学の動機、興味あること、その他 「地球惑星科学入門」 北海道大学出版会 2940円 「ニューステージ 新訂 地学図表」  浜島書店 820円 講義資料(PowerPoint/PDF) http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/edu/chigaku2011/