はじめに 企業年金について従業員の皆さんの理解をより深めていただくために、「ご存知ですか、企業年金」と銘打ち、社内文書システム上に教育用資料を順次、掲載することにしました。 内容としては、企業年金のことを簡単な確認テスト形式でまとめてありますので、クイズをしながら学んでいただけるような体裁になっています。 今回は、VOL .3 確定拠出年金(DC年金)編です。 なお、過去の発信履歴および今後の予定は以下となりますので、引き続きよろしくお願いします。 ①入門編 9/16 発信済 ②キャッシュバランス年金(CB年金)編 10/26 発信済 ③確定拠出年金(DC年金)編 ④資産運用(基礎)編 ⑤資産運用(応用)編 ⑥ライフプラン編 以上
ご存知ですか、企業年金 VOL .3 確定拠出年金(DC年金)編 2016年11月 田辺三菱製薬企業年金基金
(お願い) これより先は、スライドショーでご覧ください。
【設問1】確定拠出年金(DC年金)について適切な語句を選んでください。 ・DC年金の毎月の拠出金は、(①各自の給料から控除される ②会社が出してくれる) 毎月の拠出金は会社負担になっています。金額はCompany Web Service の給与明細で確認することができます。 ・DC年金の利回りは、(①加入者それぞれで異なる ②加入者すべて同じである) 加入者自身が選択した運用商品の実績によって、利回りが変動します。 ・DC年金を60歳から年金として受け取るためには、60歳時点で加入者期間が (①10年以上 ②5年以上) 必要である。 60歳時点で加入者期間が10年未満の場合は、受給開始年齢が加入期間によって、61歳 ~ 65歳となり、60歳から年金として受け取ることができません。 ⇒スライド8参照 ・DC年金の資産残高は、毎年、(①4月頃 ②12月頃) に通知される。 毎年4月末に日本生命より「確定拠出年金 残高のお知らせ」が日本生命への登録住所あてに郵送されます。住所が変わられた方は、会社への届出とは別に住所変更手続きが必要ですので、企業年金基金までご連絡ください。
【設問2】 DC年金を前払い退職金として給与で受け取っている と年金加入している の会話です。 に当てはまる語句・数字を入れてください。 DC年金を前払い退職金として給与で受け取っているんだけど、そのお金を自分で運用しようと考えているんだ。 なるほど、老後の生活資金づくりを意識することは大切だよね。 ただ、税金面では、前払い退職金として給与で受け取ることは、あまりお得とは言えないんだ。 え、それはどういうことなの? 所得税 住民税 まず、前払い退職金は給与とみなされるので、 や が増えるし 社会保険料 算出の対象にもなるんだ。 入ってくるお金だけでなく、出ていくお金も増えるんだね。 20.315 そうなんだよ。それに、自分で資産運用すると、運用益に対し % の税金がかかるけど、DC年金の運用益は、なんと 非課税 なんだ。 へぇー、DC年金は、税金面でとても有利になっているんだね。
【設問3】 確定拠出年金(DC年金)に関する内容として、正しいものには〇を、誤っているものには、×をつけてください。 1.一度DC年金に加入しても、前払い退職金(給与受取)に戻すことができる。 × 一度年金に加入すると、前払い退職金(給与受取)に戻すことはできません。 2.60歳未満で退職した場合は、一時金で受け取ることができる。 × 在職中に積み立てた年金資産を、退職後の状況に合わせて、企業型DCか個人型DCに移換し、原則60歳まで年金に継続加入となります。 3.運用商品は、3商品までしか選択することができない。 × 選択いただく運用商品数に制限はありません。 また、インターネットを用いて、自由に運用商品を変更することも可能です。 4.毎月の会社拠出額は、各人の基本給ではなく、等級を基準としている。 ○ 各人の等級によって、あらかじめ決まっています。 5.定年退職時には、必ず、年金か一時金として受け取る資産残高がある。 × 前払い退職金として給与で受け取り続けた場合は、定年退職時にDC年金の資産残高はありません。
確定拠出年金(DC年金) + - 運用成果 運用成果 年金原資 60歳 加入 ◇主な特徴 ・毎月の拠出金(会社+加入者)を自分で運用し、将来、年金or一時金で受け取ります ・加入者自らが資産運用をしますので、皆さんの運用成果が年金原資に直結します。 ・運用益は非課税です。 ・一度年金に変更すると、前払い退職金に戻すことはできません。 ・前払い退職金としてDC拠出金を毎月の給与で受け取ることも可能です。 ・受給時は、課税対象となります。 ・前払い退職金として給与で受け取る場合は、所得税・住民税がかかり、社会保険料の 対象にもなります。 ◇皆さんの運用成果がプラス の場合 ◇皆さんの運用成果がマイナス の場合 - 年金原資 加入 60歳 + DC拠出金(会社拠出) 運用成果 運用成果 元本(拠出計) 元本(拠出計)
確定拠出年金(DC年金)の受給開始時期 60歳から70歳の任意の時期から 受給を開始できる。 DC年金の受給開始時期(加入者期間による違い) CB年金と同じく、退職時のDC年金口座の残高が各人のDC年金部分の退職金となります。DC年金は基本的に老齢給付で、退職後の受給は60歳から70歳の間に任意 で開始できます。ただし、DC年金制度加入者期間が10年未満の場合は、加入者期間に応じて最大65歳まで受給の開始が遅れます(下図)。 DC年金の受給開始時期(加入者期間による違い) 60歳時点 60歳から70歳の任意の時期から 受給を開始できる。 D C 資 産 残 高 DC年金加入者期間が 10年以上 加入者期間 受給開始年齢 8年以上10年未満 61歳 6年以上8年未満 62歳 4年以上6年未満 63歳 2年以上4年未満 64歳 1ヵ月以上2年未満 65歳 DC年金加入者期間が 10年未満
確定拠出年金(DC年金)の受給方法 受給権 取得 一時金での受給 60歳到達以降、70歳到達までに選択 年金での受給 確定年金 終身年金 DC年金における退職金残高は、その金額を25%刻みで一時金にすることができます。残りの部分は、「確定年金」「終身年金」「分割年金」の3つの方法から、自由な割合で組み合わせて選択することができます。確定年金は、積み立て額の分割期間を5年、10年、15年、20年の中から選択して、その間の受給には生死を問いません。終身年金は、積み立て額の受給保証期間が10年か15年かを選択して、保証期間を超しても生存中は、受給を持続できます。分割年金(分割取りくずし年金)は、5年から20年の間の年単位で各人が決めた期間内、運用を続けながら自由に分割して受給できます。 DC年金の受給方法(老齢給付:年金か一時金かの選択) 受給権 取得 一時金での受給 60歳到達以降、70歳到達までに選択 年金での受給 確定年金 一定期間、生死にかかわらず受け取る。 5年、10年、15年、20年の中から選択 終身年金 一生涯受け取る。 保証期間は、10年、15年から選択 分割年金 運用を続けながら一定期間受け取る 年単位で自由に期間設定(5年以上20年以下)
お疲れさまでした。 次回は、VOL .4 資産運用(基礎)編 の予定です。