行政向けでは全国初! 人工知能による住民問合せ対応サービス 「AIスタッフ」(仮称)について 2017年1月17日 株式会社三菱総合研究所 資料8 行政向けでは全国初! 人工知能による住民問合せ対応サービス 「AIスタッフ」(仮称)について 2017年1月17日 株式会社三菱総合研究所
自治体のwebサイトの例(実証実験にご協力いただいた両市のwebサイト例) 1.情報提供方法の課題 ・ これまで自治体のwebサイトは、よりわかりやすくするために様々な工夫を重ねてきましたが、 ① 目的が明確な人にとっては探しやすいが、あいまいな人には探しにくい場合も ② 住民からの反応が把握できず、情報提供の内容・方法を改善できない ③ チャット型コミュニケーションの志向に対応していない などの課題を抱えています。 自治体のwebサイトの例(実証実験にご協力いただいた両市のwebサイト例)
2.「AIスタッフ」のサービス概要 ・ 人工知能(AI)を活用した対話エンジンにより、スマートフォン等から利用できる住民対話型問合せ対応サービスを提供します。行政サービスの標準体系であるユニバーサルメニューを用いた子育てサイト「ママフレ」と、それをもとにしたFAQ(よくある質問と答え)データベースを作成し、それらのデータを用いて対話による情報提供を行います。 AIスタッフ ママフレ 自治体webサイト AIを活用した 対話エンジン (※2) ログ分析 による改善 FAQ データベース 複数団体での情報共有を実現 ユニバーサルメニュー(※1) ※1:ユニバーサルメニューとは ・多くの行政サービスが法律等に基づいて提供されており、自治体間で共通する点がたくさんありますが、実際には自治体によって説明や内容がまちまちで、住民にとってわかりにくくなっています。NPO団体アスコエ及び株式会社アスコエパートナーズでは、行政サービスを標準体系化する「ユニバーサルメニュー」を開発し、これを用いて、自治体の子育て支援情報をわかりやすく提供する「ママフレ」サービスなどを展開しています。 ※2:AIを活用した対話エンジン ・株式会社イナゴの対話エンジンを活用。同社は、熱帯魚育成ゲーム「アクアゾーン」や人面魚と対話する「シーマン」などの開発者を起源とする会社です。
3.サービス利用イメージ 知りたいことを文章で そのまま入力 細かな情報はリンク先を提示 選択でも 絞り込める
3.サービス利用イメージ 悩み事など 相談にも対応 自治体が 確認済みの 回答を提示
4.本サービスの狙い ① よりよい行政サービスの提供 ③ 限られた予算・職員での対応 4.本サービスの狙い ・本サービスを用いて情報提供方法の改善を行い、下記の課題解決に繋げます。 ① よりよい行政サービスの提供 ・行政サービスに対する住民の期待は、子育て、教育、医療・介護、年金など幅広い分野にわたるとともに、必要が生じた場合、適時・迅速にサービスを受けられることが重要となります。本サービスにより、住民が知りたい情報、必要な情報を、気軽にわかりやすく提供できます。また行政分野をまたぐ問い合わせにも対応しやすくなります。 ② 住民の声の的確な把握と施策反映 ・ライフスタイルの多様化により住民の志向が複雑化しつつある中、行政は住民ニーズに合ったサービスを提供することが求められています。本サービスを通じて、住民の生の声をデータとして大量に取得できます。そして、そのデータを分析することでニーズを把握し、データに基づく施策検討が可能となります。 ③ 限られた予算・職員での対応 ・行政サービスの向上が必要な一方で、限られた予算や職員の中で対応しなければなりません。本サービスにより、行政職員の負担を増やすことなく、サービスの向上が可能になります。民間企業では、AIによる問合せ対応サービスにより、コールセンター業務が約3割効率化されたという例もあります(対話エンジン提供事業者 イナゴ(株)より)。 ・本サービスを行政職員が利用することで、どの職員でも一定水準以上の対応が可能となります。
5.実証実験の概要 ・川崎市、掛川市のご協力を得て、以下のとおり実証実験を行いました。 5.実証実験の概要 ・川崎市、掛川市のご協力を得て、以下のとおり実証実験を行いました。 ① 実証実験期間:2016年9月6日(火)- 9月30日(金) ② 協力自治体:川崎市、掛川市 ③ 共同開発・運営者:株式会社アスコエパートナーズ、イナゴ株式会社 ④ 実証実験の内容 ・ 上記の期間、サービスを試行し、住民、行政職員等にご利用いただき、意見・要望をアンケート、ヒア リング等で伺いました。 ・ 協力自治体以外の自治体職員等にも利用していただき、意見・要望等を伺いました。 ・ その結果を踏まえ、本番サービスに向けた改善や、全国展開に向けた事業化の検討を行っています。
6.利用者の評価(実証実験より) ・利用者の約9割はサービスの継続を希望しました。回答精度の向上などが課題として挙がりました。 6.利用者の評価(実証実験より) ・利用者の約9割はサービスの継続を希望しました。回答精度の向上などが課題として挙がりました。 Q.知りたい情報は得られましたか。(SA)n=230 Q.今後もサービスを継続して欲しいですか。(SA)n=230 ※制度情報以外も回答できると誤解を招いたことも一因。 Q.どのような点が良かったですか。(MA)n=230 Q.どんな点が改善されるといいと思いますか。(MA)n=230
7.今後の展開 ・2017年6月より、「子育て制度紹介サービス」(前頁でご紹介)に加えて、総合案内として問合せ・相談先の部署名と連絡先をお知らせする「総合案内サービス」を提供する予定です。 サービス 概要 子育て制度紹介 サービス(前出) ・子育て支援分野の行政サービス・制度について、対話型インターフェイスにより案内します。 ・ママフレ((株)アスコエパートナーズ提供)のオプションサービスとしても展開します。 ・総合案内サービスとの併用もできます。 総合案内サービス ・子育て支援分野に限らない自治体の主要業務・サービスについて、ユニバーサルメニュー体系をベースに標準フォーマット化し、自治体の該当webページ、担当部署連絡先と紐付けて、対話型インターフェイスにより案内します。 ・さらに、既存のよくある質問(FAQ)も取り込み、問合せに対してより適切な担当部署の連絡先を紹介/回答することが可能となります。 (AIコンサルティング) ・既存システムとの連携など、AI単体での導入が難しい場合は、自治体における情報提供の在り方そのものからご支援を行い、AIの導入(またはシステム全体のコンサル/PMO等)のご支援を行います。 総合案内サービス(担当部署・窓口を案内) 分野 子育て制度紹介 (行政サービス・ 制度まで案内) 深さ 既存のよくある質問(FAQ)を活用することで 問合せに対してより適切な案内が可能となる
7.今後の展開 ・「子育て制度紹介サービス」の適応分野を、税・年金制度を始めに拡大していきます。また、年々機能の向上を重ねると共に、インターフェイスの拡大を行います。 時期(予定) サービスメニュー 機能向上 インターフェイス拡大 2017.06- ・子育て制度紹介サービス ・総合案内サービス - ・Webサービス(ブラウザ) 2018.06- ・税・年金制度の追加 ・外部API接続 (ニュース、天気予報など) ・相談機能の充実 ・Pepperなどロボット対応 2019.06- ・高齢者支援制度の追加 ・外国語対応 (英語、中国語、韓国語など) ・コールセンター対応 2020.06- ・防犯・防災、教育など制度の追加 ・機械学習対応 ・自動回答生成 ・API提供 ※ 拡大する分野は今後も検討を継続
(参考)将来イメージ ・将来的に本サービスを通じて、住民問合せ対応サービスを展開すると共に、サービスを通じて蓄積したデータを用いて、行政サービス改善・高度化の実現を目指しています。 行政保有データ (公開情報) AI対話機能付き情報サービス 問合せ 情報 (蓄積・分析) pepper FAQ 窓口(タブレット) コールセンター 回答 API 他のアプリ/サービス 分析結果に基づく 行政サービス改善・高度化 コンサルティング等 様々なインターフェイスでのサービス提供 自治体 API経由での外部サービス活用 ・ニュース・気象データ ・翻訳サービスなど 住民 情報登録・更新 制度DB (アスコエ) 制度改正への 一括対応等 反映
8.お問い合わせ先 2017年6月より本サービスを導入する団体を募集中です。 8.お問い合わせ先 2017年6月より本サービスを導入する団体を募集中です。 「まずは話を聞いてみたい」など検討段階で構いませんので、ぜひお気軽にご連絡ください。 本件に関するお問い合わせは、下記となります。 株式会社三菱総合研究所 社会ICT事業本部 担当:青木、村上、小泉、富永 aifaq-shanai-ml[at]mri.co.jp ([at]→@) 03-5705-5664(村上)