2013年 7月12日(於:大阪薬業ビル ) 大阪家庭薬協会 薬事委員会 品質部会長 杉江 正継

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【医療機器業界】参入企業の人事戦略ポイン ト 当レジュメは、過去に行われたましたセミナーテキストの抜粋となります。 関係諸法規の変更がある場合も有りますので、ご注意下さい。 参考資料.
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品質リスクマネジメント ICH Q9 規制当局及び企業に対する エグゼクティブサマリー
Ⅱ 委託・受託の関係 法第二条第九項第一号の主務省令で定める委託は、次に掲げるものをいう。 1.
Let’s干しいもHACCP ひたちなか保健所
⑤ 食品衛生法施行条例 の一部改正について.
体外診断用医薬品製造業 登録申請 入力方法 薬務課医療機器グループ   作成.
コンピュータ化システム適正管理ガイドラインに基づく 調査方針
II. 3:…の一環としての品質リスクマネジメント
第15回 テレワーク推進賞 応募資料 応募企業・団体 基本情報 名称 業種 所 在 地 〒 従業員数 U R L 資本金 代表者 氏名・役職
(提案者名を記載) ○○○○ 平成22年度「医療情報化促進事業」 提案書 (様式8) 提案書雛型ア、イ及びウ
Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解 Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解.
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構成管理 構成管理とは、ソフトウェア開発に於ける成果物をある時点で凍結し、 以降の変更を管理する事をいう
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教育資料(Ver_0) 2010年1月作成 ファルマ・ソリューションズ ㈱
トラック 管理戦略.
「大阪府におけるGMP指摘事項ノートの概要について」
政府情報システムのコスト削減の 取組状況について
トラック 医薬品品質システム(PQS).
トレーニングの際はスライド, ノートの両方を確認してください
審査区分決定までのフローチャート 迅速審査が可能な範囲とは?
社内 本 人 委託先 提供先 委託元 委託先 ①社内での取得 ①社内での取得 ③移送・送信 ④入力 ②社外での取得 ⑤利用・加工 ⑥提供
【チーム員及び必要に応じて、対象者情報に詳しい者】
第2回 コンピュータ化システム 適正ガイドラインについて
模擬点検の手順 事前相談 資料点検 結果報告 点検内容相談
トレーニングの際はスライド, ノートの両方を確認してください
品質実施作業部会(Q-IWG) 現状と最新情報
付属書Ⅰ.5 ハザード分析と 重要管理点 (HACCP).
・5S報告は1部署8スライドまででお願い致します。 ・消耗品費精算時にUSBまたはCDにて 提出をお願い致します
日本循環器学会 COI開示スライド例 改訂後 従来 発表者のすべて 筆頭発表者のみ 発表代表者に◎印 *演題発表内容に関係して、発表者全員が
販売名 (1)メバトルテ錠5 (2)メバトルテ錠10 製品回収
(社) 建設コンサルタンツ協会 技術委員会/照査に関する特別WG
品質リスクマネジメント ICH Q9 付属書Ⅰ:リスクマネジメントの方法と手法
血液事業と血液製剤 血液新法 鹿児島大学輸血部 古川良尚.
今回作成する情報セキュリティ戦略(仮称)等及び情報セキュリティ管理規程等の関係
対象ロット 出荷数量(箱) 出荷時期 約50 約2万箱 2017年10月2日~2018年12月14日 回収理由 2019年1月11日
販売名 ピオグリタゾン錠15mg「ケミファ」 製品回収
II. 5 …の一環としての品質リスクマネジメント
現在、みつばちに使用できる医薬品は以下の3製剤です。
注:本資料については、環境省において予算要求等に使用することがある。
(提案事業のタイトルを記載:80文字以内) ○○○○○○○○○○○○ (提案者名を記載) ○○○○
その他 手法の組合せ.
○○○○○○○○○○○○○○○○○○ の実証事業
検討事項2 『医薬品製造販売業GQP/GVP手順書<モデル>』の改訂
第11回 内部統制.
販売名:ダントリウム静注用20mg 製品回収 対象ロット、数量及び出荷時期 対象ロット:14ロット 数量:約16,000箱
II. 6 …の一環としての品質リスクマネジメント
大分県版GAP認証制度 概要説明 2018年10月 大分県農林水産部地域農業振興課.
パッケージソフトウェア利用コンピュータシステム構築委託契約書 パッケージソフトウェア、OS、第三者ソフトウェアの使用許諾契約
販売名:セッチマはみがきSP 製品回収 平成29年1月12日
販売名: ビタミンEC-L錠「クニヒロ」 製品回収
SDSの提出依頼 人事部 安全衛生管理室.
検討事項2 『医薬品製造販売業GQP/GVP手順書<モデル>』の改訂
追加資料 補足説明資料 大阪府薬事審議会  医薬品等基準評価検討部会 平成30年1月16日.
II. 2 …の一環としての品質リスクマネジメント
日本消化器病学会 CO I 開示 発表者名(全員記載):○○ ○○ 、 ○○ ○○ 、・・・ (◎発表責任者)
日本内分泌学会 COI開示例 平成29年4月1日より改訂 改訂後 現在 発表者のすべて 筆頭発表者 発表代表者に◎印
日本頭頸部外科学会 利益相反(CO I) 開示 筆頭演者名: ○○ ○○
販売名: パキシル錠5mg,10mg,20mg パキシルCR錠12.5mg,25mg 製品回収
日本内分泌学会 COI開示例 平成29年4月1日より改訂 改訂後 現在 発表者のすべて 筆頭発表者 発表代表者に◎印
時間外労働等改善助成金(団体推進コース)
環境学 第9回目 (H ) 環境法と循環型社会 p.68~
○ 大阪府におけるHACCP普及について S 大阪版 評価制度を設ける 大阪府の現状 大阪府の今後の方向性 《従来型基準》
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2013年 7月12日(於:大阪薬業ビル ) 大阪家庭薬協会 薬事委員会 品質部会長 杉江 正継 大阪家庭薬協会薬事委員会報告 2013/7/12 品質部会報告 2013年 7月12日(於:大阪薬業ビル ) 大阪家庭薬協会 薬事委員会 品質部会長 杉江 正継

本日の内容  1. 品質部会活動報告  2. 大阪府薬事審議会医薬品等基準評価     検討部会の件  3. 日薬連品質委員会情報  4. GMP事例集改正案  5. その他

1.品質部会開催 第1回: 平成25年 5月10日(金) 第2回: 平成25年 7月12日(金) 第3回: 平成25年10月11日(金)  1.品質部会開催       第1回:  平成25年 5月10日(金)        第2回:  平成25年 7月12日(金)        第3回:  平成25年10月11日(金)        第4回:  平成25年12月13日(金)        第5回:  平成26年 2月14日(金)    ※第1回品質部会は大阪府薬務課医薬品生産グループ     GMP総括主査嶋田様に大阪府の本年度調査方針に     ついてご指導いただきました。

原薬製造所適正管理WG活動報告 粟田リーダー資料

2. 大阪府薬事審議会医薬品等基準評価検討部会      平成25年6月25日開催された。(近藤さん、杉江 参加)     <テーマ>      GMP適合性調査におけるバリデーション実施例      (旧グループ別バリデーション実施ガイドライン)  

PIC/S(医薬品査察協定および医薬品査察協同スキーム)関連 GMP施行通知改訂 <改訂項目> ①品質リスクマネージメント 5.日薬連品質委員会情報    PIC/S(医薬品査察協定および医薬品査察協同スキーム)関連    GMP施行通知改訂    <改訂項目>     ①品質リスクマネージメント     ②製品品質の照査(年次レビュー)     ③原材料メーカー管理     ④安定性モニタリング     ⑤参考品     ⑥バリデーション    パブコメ募集 2013/06/14~07/13 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495130056&Mode=0

GMP事例集の日薬連最終案が確定され、5/24に日薬連よりPMDAに提出された。   ◎2013/3/28確定の施行通知案           →→→→→→→→→→→→     ◎2013/7/1確定のGMP事例集           →→→→→→→→→→→→     【説明会】       ・大阪会場  8月2日(金) メルパルク大阪        ・東京会場  7月31日(水)メルパルク東京 

医薬品査察協定および医薬品査察協同スキーム ★EUを中心に、米国FDA・台湾FDAを含め、全世界41カ国(43当局)が加盟。PIC/Sが世界標準となりつつある状況。

「リスクに応じて○○すること。」と記述されている内容は リスクマネジメントの実施結果を査察等で確認される。 改正のポイント  (1)品質リスクマネージメント     ・重要工程の設定     ・バリデーションの実施    ・安定性モニタリング    ・原料資材の参考品の保管    ・変更管理    ・逸脱管理など   「リスクに応じて○○すること。」と記述されている内容は   リスクマネジメントの実施結果を査察等で確認される。 →ICHQ9のFMEA、FTA等の  リスクアセスメントの方法を活用

④全ての重大な逸脱又は不適合及びそれらに対するCAPA ⑤工程又は分析方法に対して実施した全ての変更 ⑥安定性モニタリングの結果、OOT 改正のポイント (2)製品品質の照査(年次レビュー)   ①原料及び資材の受入試験    ②重要な工程管理及び最終製品試験結果   ③不適合であった全バッチの結果   ④全ての重大な逸脱又は不適合及びそれらに対するCAPA   ⑤工程又は分析方法に対して実施した全ての変更   ⑥安定性モニタリングの結果、OOT   ⑦返品、品質情報及び回収並びに実施された原因究明調査   ⑧工程又は装置に対して実施された是正措置   ⑨関連する装置及びユーティリティーの的確性評価   ⑩委託している場合は、委託先に対する管理 製造管理者の責務になった

①毎年、製品1品目を少なくとも1ロット、使用期限内の 安定性モニタリングを実施すること。 ②測定項目:保存により影響を受け易い測定項目 改正のポイント (3)安定性モニタリング   ①毎年、製品1品目を少なくとも1ロット、使用期限内の     安定性モニタリングを実施すること。    ②測定項目:保存により影響を受け易い測定項目           品質、安全性又は有効性に影響を与える項目               →最低、承認書の試験項目     ③測定間隔:少なくとも12ヶ月間隔で行うこと   ④保存条件:原則、ICH条件(25±2℃、60±5%RH)            ただし、当面の間は室温(1~30℃)による保管を認めるが                温湿度モニタリングを行うこと。 輸出医薬品に関しては相手国の要求事項に 従う必要がある。(台湾は今年PIC/S加盟して おり、保存条件は25±2℃、60±5%RH)    

①原料資材は製品標準書に供給者を特定すること。 →メーカーの選定は品質部門の承認が必要 ②重要な原料及び資材は、供給者との間で製造及び 改正のポイント (4)原材料メーカー管理   ①原料資材は製品標準書に供給者を特定すること。      →メーカーの選定は品質部門の承認が必要    ②重要な原料及び資材は、供給者との間で製造及び    品質に関する取決めを行うこと。      →原料規格書・資材規格書等が該当する。   ③供給者と取り決めた内容に従って製造管理及び品質    管理ができていることをリスクに応じて適切に確認。      →重要な原料・資材は医薬品製造所が定期監査      →大家協モデル文書を活用して書面調査から 供給者とは:原料及び資材の製造業者、代理店、仲介業者、         貿易業者、流通業者等を総称

改正のポイント (5)参考品保管  ①対象範囲の拡大:最終製品以外に、原料・資材も対象。      ⇒ 資材の保管については、製品の保管で見なされる。  ②参考品の保管の意義:市場へ出荷後の不具合や将来、                 品質を評価する可能性に備える。  ③保管期間     原料:最後に使用した製品の出荷判定後2年間以上     資材:最終製品の保管期間と同じ期間

改正のポイント (6)バリデーション  ①適格性評価     ア)設計時適確性評価(DQ)     イ)設備据付時適格性評価(IQ)     ウ)運転時適格性評価(OQ)     エ)性能適格性評価(PQ)  ②プロセスバリデーション(PV)     ア)予測的バリデーション     イ)コンカレントバリデーション  ③洗浄バリデーション  ④再バリデーション  ⑤変更時バリデーション  要件化された。

バリデーションマスタープラン(バリデーション手順書)に重要工程を設定しておく。 改正のポイント (6)バリデーション   <重要工程の考え方>     製品の品質特性に応じて、品質に影響を及ぼす     可能性のある重要工程を製造業者等が選択し     て実施すること。      →品質リスクに応じてバリデーションを        実施すること。 従前に示されていた重要工程の例が施行通知から削除された。   →事例集としては従来の重要工程の例が記載される。 バリデーションマスタープラン(バリデーション手順書)に重要工程を設定しておく。

①「生薬及び漢方生薬製剤の製造管理及び品質管理に 関する基準」(日本製薬団体連合会自主基準) 平成24年10月1日適用 すでに発出された PIC/S 関連通知等   ①「生薬及び漢方生薬製剤の製造管理及び品質管理に     関する基準」(日本製薬団体連合会自主基準)      平成24年10月1日適用        ・生薬管理責任者の設置        ・生薬の栽培地、収穫者等の把握        ・製品標準書への記載項目の追加        ・刻み粉砕のみの製造所へのGMP適用   ②コンピュータ化システム適正管理GL      平成22年10月21日発出 → 平成24年4月1日適用 当社関連の医薬品製造所では概ね適合状態であるが、大阪府の本年度調査方針は運用状態の確認(自己点検・変更管理等)

5.改正GMP事例集案 2013/7/11 インターフェックス・ジャパンで日薬連  品質委員会が講演した改正GMP事例集案

次回(平成25年度第2回)品質部会は 平成25年 10月11日(金) 15:00~17:00 6.GMP指摘事項ノートについて (共通-3:自主的に設定した規格及び試験検査の方法の文書化~ ) 次回(平成25年度第2回)品質部会は 平成25年 10月11日(金) 15:00~17:00