設計項目関係図を用いた 自動倉庫の基本設計手順の提案

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設計項目関係図を用いた 自動倉庫の基本設計手順の提案 流通情報工学課程 2003721 駒形 瞳 指導教官 鶴田 三郎 黒川 久幸

自動倉庫 研究背景 今後、世界各地域で同様な動きが見られる →自動倉庫設計手順の明確化の必要あり!! 高度経済成長 商品の消費サイクルの短縮 人件費の高騰 リードタイムの短縮 労働力不足 商品管理の徹底 自動倉庫 機械化・省力化 高度経済成長以降、商品サイクルの短縮、人件費の高騰などにより製造業などでは、労働力が不足し、顧客の多様化するニーズに迅速に対応する為に機械化による省力化が欠かせないものとなりました。 (クリック) その1例として自動倉庫の有効活用が挙げられます。 自動倉庫は今や保管や仕分けのみならず、生産設備の1つとしてみなされています。 供給側の一番核の生産の部分を効率よく行うことができれば、 消費者の多様化したニーズにこたえることができると考えられます。 またこれは日本だけに留まらず、現在急速に経済が発展している中国や、 今後同様に発展していく世界の各地域でも同様の動きが見られると考えられます。 そのためにも今から自動倉庫の設計手順を明確にする必要があります。

自動倉庫の設計項目 格納棚 クレーン速度 段数 クレーン 設置基数 間口数 そしてその自動倉庫は荷を格納する格納棚と (クリック) クレーンで構成されています。 また設計する際にはまず縦と横にどれだけ荷を格納するのかの段数・間口数、 自動倉庫をどれだけ置くかの設置基数、 そして荷役作業を行うクレーンの速度を設計していきます。 では従来の設計項目はどのようになっているのでしょうか。 設置基数 間口数

従来の設計手順 基本設計 詳細設計 蔵置量、入出庫量を別々に考慮して設計している為にどちらか 一方に問題がなくても、もう一方に問題があると考えなおす 必要がある。  → 時間のロス 繰り返しを回避するために、設計者が長年の経験をもとに 段数・間口数・設置基数・クレーン速度を設計している。 → 十分な経験がないと設計が難しく、正確さに欠ける 今回は物流機器メーカーのA社にリスニングを行いました。 自動倉庫の設計は基本設計と詳細設計の2つに分かれます。 (クリック) 基本設計では蔵置量をもとに自動倉庫の段数など自動倉庫の外枠について設計を行い、費用の算出を行います。 詳細設計では単位時間当たりの入出庫能力からクレーンの速度など能力の設計を行っていきます。 しかしこれは従来の設計手順の問題点でもあります。 このように蔵置量と入出庫能力を別々に考慮していると、 蔵置量に問題がなくても入出庫能力の点で問題が生じてしまう可能性があります。 そのため再度設計をする必要があり、時間のロスとなります。 また設計者はそれを回避しようとして、長年の経験より段数・間口数などの設計項目を算出します。 これによって十分な経験のないものが設計することは難しく、正確さに欠けてしまいます。

研究目的 段数・間口数・設置基数・クレーン速度を十分な経験がなくても、設定することを可能にする →段数・間口数・設置基数・クレーン速度と蔵置量・入出庫能力の関係性をシミュレーションによって示す →関係性より設計項目関係図を作成する 繰り返しを回避する →蔵置量、入出庫能力を同時に考慮し、設計項目関係図を利用した手順を作成する そのため本研究では、従来繰り返しを避けるために長年の経験より算出されていた設計項目を十分な経験がなくても設計ができるよう、 (クリック) 各設計項目の関係性をシミュレーションによって示し、その関係性から設計項目関係図を作成し、各設計項目を定めます。 また繰り返しを回避する為に、 蔵置量・入出庫能力を同時に考慮し、設計項目関係図を利用した、設計手順の作成を行います。

シミュレーションの概要 入庫モデル 出庫モデル では今回どのようなシミュレーションを行ったのか説明していきます。 今回は入出庫能力と各設計項目との関係性を検証するためにシミュレーションを利用します。 そのため入庫のモデルと出庫のモデルを構築しました。 そして荷の格納方法は、それぞれの格納場所に乱数をふりランダムに入庫、出庫を行うように設定しました。

シミュレーション検討 段数が増えると、単位時間あたりの入出庫能力にはどのような影響がでるのか 間口数が増えると、単位時間あたりの入出庫能力にはどのような影響がでるのか クレーン速度を変化させると、上記の2つにはどのような影響がでるのか シミュレーションでは、これら3点について検討を行いました。 ・段数が増えると単位時間当たりの入出庫能力にはどのような影響がでるのか ・間口数が増えると単位時間当たりの入出庫能力にはどのような影響がでるのか ・そして上記の2つに対して、速度を変えるとどのような影響がでるのか 検討を行いました。 蔵置量と各設計項目との関係性はモデルを組んだ時点で、わかるので、 今回のシミュレーションの検討内容からははずしました。 段数は5,10,15段 間口数は10,15,20,25,30,35間口に変化させ 速度は150m/minと100m/minの2つに設定しました。

設計項目関係図 (入庫能力 クレーン速度150m/min) そして行ったシミュレーションの結果より、単位時間当たりの入出庫能力、自動倉庫の間口数、段数の関係性を示すことができました。 これは間口数が変化すると入庫能力はどのように変化するのか段数別に示した関係図です。 段数・間口数を変化させると、このように入庫能力が変わります。 そのため自動倉庫を設計する際は蔵置量だけで段数などを決めるのではなく、 入出庫能力も同時に考慮する必要があります。 またシミュレーションではばらつきが生じているため、 本来はこの関係図は幅があり、意思決定のためにこの結果を使用するならば、 ばらつきを考慮する範囲を定める必要があります。 しかし、今回はそのための最適な指標がなく、一般的な傾向を見る為に、平均値で作成しました。

設計項目関係図 (入庫能力、段数10段) またこちらの関係図は段数10段のとき、クレーン速度を150m/minと100m/minに変化させた場合の図です。 間口数・クレーン速度を変化させると入庫能力はこのように変化します。 ゆえに入庫能力からだけでクレーン速度を決めるのではなく、蔵置量も考慮する必要があります。 そして次にこれら関係図を用いた設計手順を作成しました。

基本設計手順の 全体の流れ 従来の手順との違い 蔵置量・入出庫能力を 同時に考慮 →繰り返し作業を最小に 段数・間口数・設置基数・ クレーン速度を設計項目 関係図より求める →設計が容易に 今回作成した手順の大まかな流れはこのようになっています。 蔵置量・入出庫能力を同時に考慮し、繰り返しの作業をできるだけなくす為には、このような流れで行うのが一番でないかと考えられました。 また段数などの設計項目を関係図より求めることにより、従来よりも容易に求めることが可能になりました。 まず(クリック) 自動倉庫のセルの寸法を求め、(クリック) それをもとに最大の段数・間口数、最大・最小の設置基数を求め、(クリック) その制限内で段数・間口数、設置基数を決めます。 クレーン速度については速度別に設計を行い、 その中でどの速度がいいのか検討を行います。

設計例 荷姿 パレット 荷の寸法 幅 ・奥行き・高さ 1100mm 蔵置量 5000パレット 単位時間当たりの入出庫能力 110パレット/h 荷姿 パレット 荷の寸法 幅 ・奥行き・高さ 1100mm 蔵置量 5000パレット 単位時間当たりの入出庫能力 110パレット/h 施設の寸法 幅 30m 奥行き 45m 高さ 21m ここで具体的な例を挙げて、説明を行います。 まず設計するにあたっての初期条件はこのように設定しました。 これは実際に物流改善を行ったものから作成しました。 では、実際に設計を行います。

設計例 (セルの寸法、 最大段数・間口数) まず先ほどの流れの中のセルの寸法と最大段数・間口数について設計を行います。

基本設計手順 (セルの寸法、最大段数・間口数) 幅、高さ、奥行き: 1100mm 基本設計手順 (セルの寸法、最大段数・間口数) 幅:3700mm 設置基数:8基 最大間口数: 31間口 最大段数: 15段 最初に荷姿、荷の寸法を確認し、それよりセル1つ分の寸法を決めます。 (クリック) 今回はすべて1100mmになりました。 次に荷の寸法より自動倉庫1基あたりの幅を求めます。 すると3700mmとなります。 そして1基あたりの幅と設置する場所の幅より、何基まで設置することが可能か求められます。 これを最大設置基数とします。 今回は8基となります。 そして施設の奥行きと高さより最大の段数、間口数が求められます。 今回は31間口、15段となりました。 そして安全面のことを考え、その段数・間口数に問題がないか検討を行います。

設計例 (最大・最小設置 基数、適正判断) 次に後半の最大・最小設置基数、段数・間口数・設置基数の適正判断を行います。

段数・間口数の設定 最大蔵置量: 15段×31間口×2台=930パレット 最小設置基数: 5000÷930=5.37… 6基 1基の平均蔵置量: 5000÷6=833.33… 834パレット ここでは先ほど求めた最大段数・間口数を利用します。 最大段数・間口数のとき1基あたりの蔵置量は最大となります。 これを最大蔵置量とし、 (クリック) 今回は930パレットとなります。 求められている蔵置量をこの最大蔵置量で割ると 最低でもこれだけの設置基数は必要という、 最小の設置基数6基が出てきます。 設置基数はこの最小設置基数6基と先ほどの最大設置基数8基の間に限られます。 しかし、コスト面で設置基数は少ないほうが良いので、まず最小設置基数6基で設計する場合を考えます。 6基の場合1基あたりの蔵置量はどれくらいであればいいのでしょうか。 求められている蔵置量5000パレットを6基で割ってみると 1基あたりの平均蔵置量が求められます。今回は834パレットとなりました。 あとは、1基あたり約834パレットとなる段数・間口数の組み合わせを見つければいいのです。 組み合わせを求めるためには先ほど作成した設計項目関係図を利用します。 まずは蔵置量をもとに段数、間口数を求めます。

設計項目関係図(蔵置量) 段数:14段 間口数:31間口 間口数:31間口 段数:15段 平均蔵置量: 834パレット ここでは先ほど求めた最大段数・間口数、1基辺りの平均蔵置量を 利用します。 まず段数は15段、間口数31間口のラインを引きます。 (クリック) 次に平均蔵置量834パレットのラインを引きます。 2本のラインより内側で、この蔵置量のラインよりも上のあたり 関係図の中では、三角のところが適切な段数・間口となります。 この際いくつか候補が挙がりますが、自動倉庫というものは、段数が多いものよりも、間口数が多いほうが、建設の際のコストが低くなります。 そのためいくつか候補がある場合は、なるべく段数が低いものを選択します。 よって今回は段数が14段、間口数31間口が適切ではないかと求められます。

段数・間口数の設定 設置基数:7基 (平均蔵置量:715パレット)段数:12段 間口数:31間口 クレーン速度:150m/min 次に現在求めた段数・間口数、設置基数に問題がないか 入出庫能力による判断を今と同様に行っていきます。 (クリック) そしてもし能力の面で問題があれば、設置基数を1基増やし、再度検討を行います。 そうして最終的にはこのような自動倉庫となりました。 またこの自動倉庫をシミュレーションで入出庫能力が問題ないか検証を行ったところ、どれも1基あたりの入出庫能力は110パレット/hを超えており、問題がないことが確認できました。

結論 段数・間口数、設置基数、クレーン速度の関係を示した、設計項目関係図を作成 手順間の無駄な行き来を省いた、段数・間口数、設置基数、クレーン速度を定める設計手順作成 本研究では、段数・間口数・設置基数・クレーン速度の 設計項目関係図を作成したこと、 そしてそれを用いて、段数・間口数・設置基数・クレーン速度を 求める設計手順を作成することができました。

ご清聴ありがとうございました。

保管設備 どんな荷姿にも対応 蔵置量、品種は多~少 情報システムと関連 →作業員が最小 →管理がしやすい →入出庫作業が早く、正確 自動倉庫 平置き 固定ラック フローラック 移動ラック 回転ラック 積層棚 荷姿 パレット、ケース、バラ パレット、 ケース、バラ パレット、ケース 種類 ビル式・ユニット式 軽量、中量、重量 水平、傾斜 電動、手動 水平、垂直 上部、中間、 単一柱 蔵置量 多~少 中~少 多 品種 少 出庫 頻度 多~中 入出庫機器 スタッカークレーン フォークリフト フォークリフト、台車 自動補充装置、フォークリフト フォークリフト、なし フォークリフト、 なし 費用 2000万/段 0.7万/間口 1.5万/間口 10万/㎡ 期間 1ヶ月 0ヶ月 0.5ヶ月 最大荷重量 1500~3000kg/間口(パレット) 150kg/棚 (軽量) 200~400kg/棚 (中量) 1500kg/間口 1000kg/P (水平) 300~500kg/㎡ 50~100kg/間口(ケース) 500kg/棚 400~600kg/棚 (重量) 400kg/棚 (バラ) 100~300kg/棚(垂直) 50kg/間口(バラ) 500kg/棚~(重量) 1000kg/P 160~400kg/棚(水平)  どんな荷姿にも対応  蔵置量、品種は多~少  情報システムと関連  →作業員が最小  →管理がしやすい  →入出庫作業が早く、正確 一般的によくあげられる保管設備はこの7つです。 保管設備を比較する際には、特に蔵置量・荷姿・出庫頻度の3点に注目します。 その3点について自動倉庫とその他の6つを比較すると自動倉庫は、 どんな荷姿にも対応し、蔵置量は幅広く、情報システムと関連していることにより作業員は少なく、 管理や入出庫作業が早く正確に行える自動倉庫が先ほどの現状に適しているのではないかと考えられます。また実際に自動倉庫は自動倉庫以外のこれらの設備と組み合わせて使用されています。 一方で自動倉庫は初期投資コストが高く、設置までに時間がかかるという問題があります。 しかし、商品管理を怠ったり、リードタイムが長くなることによって、発生するリスクを考えれば そのコストや時間は問題にはならないでしょう。そのため自動倉庫の導入がされるのです。 そして今後かつての日本のように導入の動きが高まる世界のほかの地域のためにも、設計手順を明確にしておく必要があります。では従来の設計手順はどのようになっているのでしょう。

設計項目関係図(蔵置量) こちらは蔵置量です。 先ほども述べましたが、この関係性はモデル構築時に わかるので、シミュレーション結果とはなりませんが、 関係図の1つにはなります。

設計項目関係図 (入庫能力 クレーン速度150m/min) 間口数:31間口 入出庫能力: 110パレット/h 入出庫能力が 満たされていない まず入庫能力の検討を行います。 先ほどの求めた段数・間口数が入庫能力を満たしているのか、先ほどと同様に行います。 もし段数・間口数のラインの交点が入庫能力のラインよりも上にあれば、 能力を満たしていることとなり問題はありません。 しかし今回は、青の丸のところをみるとラインよりも下にあり 能力を満たしていないことがわかります。 なので再度検討を行います。 もしここで問題がなければ出庫能力についても同じように検討を行います。 また今回はクレーン速度が150m/minの場合を挙げましたが、 100m/minのときも同様に設計し、 処理能力、商品の特徴からどちらがいいのか検討を行い、 適切なクレーン速度を選択します。 段数:14段

自動倉庫導入件数

自動倉庫売上件数(国内)

自動倉庫売上金額(海外向け)

自動倉庫の種類(構造の違いによる) ユニット式 建物から切り離され、 自立したラック ビル式 ラックの主要構造部分に 屋根及び壁を取りつけ、 屋外に設置するラック では自動倉庫といても種類別に分類することができます。 使用環境による分類や用途による分類などありますが、 今回は製品紹介でもよく利用される構造の違いによって分類しました。 参考文献:JISハンドブック 2001 物流

段数・間口数の比

自動倉庫の建設工事期間

荷の格納方法 シングルストレージ 格納棚の奥行き方向に荷を1つ格納 ダブルストレージ 格納棚の奥行き方向に荷を2つ格納 マルチストレージ 格納棚の奥行き方向に荷を多数格納

スタッカークレーン シングルリーチ式 フォーク装置により1つだけ荷を入出庫 ダブルリーチ式 フォーク装置により2つだけ荷を入出庫 シングルフォーク式 1台のフォーク装置を備える ダブルフォーク式 複数のフォーク装置を備え、複数の荷を別々に入出庫

自動倉庫内の流れ I型 U型 他工程 他工程 L型 O型

日本・中国・韓国・フィリピン・タイ・マレーシア 世界各国のパレット寸法 APSF(アジアパレットシステム連盟) 日本・中国・韓国・フィリピン・タイ・マレーシア などアジア各国 一貫輸送用パレット 1100×1100mm 1000×1200mm 1200×1000mm