能登正人 & 松井 啓 神奈川大学 工学部 電気電子情報工学科

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能登正人 & 松井 啓 神奈川大学 工学部 電気電子情報工学科 エージェント指向 レポート提出・評価 支援システムの開発 能登正人 & 松井 啓  神奈川大学 工学部  電気電子情報工学科

研究の背景 インターネットの普及に伴い、さまざまなWebアプリケーションが提案。 近年の大学を取り巻く厳しい環境。 大学におけるあらゆるデータの電子化により、業務の効率化。 レポート提出・評価支援システムの提案。 e-Learning e-Commerce : e-Universityの構築

レポート提出・評価支援システム 授業 学生 本研究 効率的な学習 レポート課題 本質的ではない負担 本質的ではない負担 本質的ではない負担 ◆授業においてレポートの課題を出すことは、 ◆学生に自発的な学習を促し、自分で知識を獲得させるのに非常に有効な手段です。一方、インターネットの普及は極めて進んでいて、学生も教官も学内外を問わずに日常的に利用しています。 レポートの提出に起因する学生、教官の◆本来の目的から外れた様々なレポート作成の本質的ではない負担を軽減することは、学生がよりレポートの作成と理解に力を注ぐことが出来る点、教官がレポートの評価に集中できる点などにおいて非常に有意義なものになると考えられます。 ◆本研究はこの発想に基づいて、レポートの課題がより効率的な学習となるように研究を進めています。 効率的な学習 自発的な学習

従来のレポート提出の流れ 教員 学生 レポートの課題 レポート作成 評価 完成、提出 これまでのレポート提出では、◆教官がレポート課題を出すと、◆レポートの形式、期限が学生に通知され、 学生はレポートを作ります。◆そして、レポートが完成すると、◆学生は指定された場所と時間に提出に行きます。学生はレポートを提出、その確認を受け、 教官がレポートが評価すると、◆その評価が学生に通知されます。再提出の必要がある場合は最初からこの作業を行います。 評価の結果を確認、必要なら再提出レポートを作成

既存のWebによるシステム 教員 学生 Web レポートの課題 学生に課題の内容を通知 レポート作成 評価 完成、提出 次に本研究との相違点を考えるために、既存のWebによる提出システムでのレポート提出の流れを紹介します。◆教官がレポートの課題を設定すると、◆その課題がWebを介して、◆学生に通知され、学生はレポートを作成します。◆そして、完成後、◆Web上のシステムにアップロードし、◆教官にはその提出状況が知らされます。◆教官はこれを評価し、◆再びWeb上にて評価を学生に通知します。学生はこの評価を取得します。 評価の集計、学生に評価の結果を通知 評価の結果を確認、必要なら再提出レポートを作成

Webによる提出システムの利点 教員はレポートの内容、期限を決めればよい。 レポートデータを一括で取得可能。 学生はレポートを提出するために、決められた時間に決められた場所に行く必要がない。 印刷用紙、FD、CD-Rメディアなどの浪費がない。 レポートの提出ログ、評価ログを作成することで簡単に自分の状態を照会する事ができる。 レポートの提出、評価の枠を超えて、課題に対する質問とその回答のやりとり等を同時に運用することも考えられる。 ◆Webによる提出システムの利点は、教官はレポートの内容、期限を決めればよく、レポートデータを一括で取得できるという点、学生はレポートを提出するために決められた時間に決められた場所にいく必要がなく、印刷用紙、FD、CD-Rメディアなどの浪費がないという点、などにおいて数々の利点がある。また、レポートの提出、評価の枠を超えて、課題に対する質問とその回答のやりとり等を同時に運用することも考えられる。

レポートの課題の設定、評価以外の作業を行います。 エージェントの導入 提案するシステム 既存のシステム 教員と学生との仲介役をWebが行う 各ユーザとWebとの仲介役を エージェントが行う 教員 学生 レポートの課題の設定、評価以外の作業を行います。 しかし、このシステムはエージェントを用いることでさらに快適なシステムとなります。◆既存のシステムでは教官と学生の仲介役をWebが行い、レポート提出のさまざまな負担を取り除いてくれていましたが、◆本研究が提案するシステムでは、このWebにエージェント指向システムを用いることで教官と学生の各ユーザの負担がさらに軽減することとなります。つまり、本研究ではこれまでのWebによるレポート提出システムをエージェント指向の観点から、ユーザにとってより親しみやすいシステムへの再構築を目指しています。 ◆本システムでは教官と学生にそれぞれのパーソナル・エージェントを置き、それぞれが必要な交渉をエージェントと行い、直接Webや相手を意識せずに自分のエージェントに作業を任せることができます。このシステムの最大のテーマはレポート提出時における教官と学生の両者の負担をいかに減らすかと言う点にあります。 ◆最終的な目標は、教官はレポートの課題の設定、評価以外の作業をエージェントに任せ、学生はレポートの作成以外の作業をエージェントに任せられるようになることです。 これまでのシステムではユーザはレポート提出システムに対して意識を持ち、行動をとらなければなりませんでしたが、本システムにおいてユーザはユーザ個人用に設置された◆エージェントに対して意識を持てばよいということになります。 レポートの作成以外 の作業を行います。

提案システム ! ! 教員 学生 Web レポートの課題 レポートの評価 レポートの課題 レポートの評価 レポートの評価 レポートの課題 エージェントがレポートのフォーマットや容量など、提出フォーマットに則しているかチェックします。 レポートの課題 ! ! レポートの課題 それでは本研究が提案するシステムについて詳しく説明していきます。◆教官が設定したレポートの課題は◆教官エージェントによって、◆ Webシステムに届けられます。◆このレポートの課題は学生エージェントへと通知され、学生エージェントはこの課題を受け取りに行き、学生に届けます。◆こうして、課題を受け取った学生はレポートを作成し、エージェントへ預けます。この時、エージェントはこのレポートが提出フォーマットに沿った物であるかを判別し、◆必要があれば、学生に変更を求めます。学生はエージェントのチェックによってつまらないミスでの減点や採点不可状態を避けることが出来ます。◆修正されたレポートを受け取ったエージェントは◆Web上にレポートをアップロードします。こうして集められたレポートはWeb上のシステムでログなどを集計され、◆教官エージェントに通知されます。教官エージェントはこれを受け取り、教官に届けます。◆教官はこれらのレポートを採点し、◆評価の結果をエージェントに伝えます。エージェントはこれをWeb上に持っていき、Webシステムは学生エージェントにこれを通知します。そして、学生エージェントはこれを学生に届けます。 こうして、教官はレポートの課題設定、評価に集中することができ、学生はレポートの作成と理解に集中することが出来るようになります。

現在の本システムで動作する機能 教員 学生 エージェント登録を行う。 エージェント登録を行う。 レポートを設定する。 履修する授業を選択する。 レポートの提出状況を見る。 履修するレポートを選択する。 レポートを評価する。 レポートを提出する。 レポートの評価を見る。

エージェントにより実現させたい機能 教員 学生 エージェント登録を行う。 エージェント登録を行う。 レポートを設定する。 履修する授業を選択する。 教員のレポート設定時の好みをエージェントに記憶させる。 エージェントが教員の好みによって提案などを行う。 レポートの提出状況を見る。 履修する授業を選びやすいようにエージェントが支援する。 履修する可能性のない授業はエージェントが表示を控える。 履修するレポートを選択する。 レポートを評価する。 教員が設定した期間ごとに提出状況や履修状況の報告をエージェントが行う。 過去の提出状況などの統計から情報をエージェントが判断し、教員に必要な情報提供も行う。 履修するレポートを選びやすいようにエージェントが提出期限の近いレポートなどを優先的に表示するなどのサポートを行う。 レポートを提出する。 レポートのフォーマットやサイズなど、規格に即しているかエージェントがチェックを行う。 レポートの評価を見る。

開発中の画面(エージェント登録)

開発中の画面(学生用画面) ここで履修するレポートを選択します。履修中の授業のレポートは赤、自分の学科のレポートは青で表示されます。 ここで履修する授業を選択登録します。 User ID を入力 Password を入力 ここから履修したレポートを提出します。 ここからレポートの評価を確認します。

開発中の画面(教員用画面) ここでレポートの履修、提出状況を確認することが出来ます。 ここからレポートを設定します。 ここでレポートの評価を設定します。

開発環境・動作環境 開発環境 動作環境 Microsoft Windows 98/XP PHP言語 FreeBSD 3.5 Apache/1.3.27 PHP Version 4.2.2 データベース:CSV形式ファイル

本システムの主な仕様 開発言語はPHPのみ。 教員、学生、各々にエージェント設定用のCSV形式のファイルをおくことで、各ユーザは自分専用のエージェントを持つことが出来る。 レポート毎にもCSV形式のファイルを設置し、レポートの履修、提出、評価のいずれもログをとり、ユーザは発行された暗号が一致しないとアクションをとることが出来ない。 提出されたレポートは課題毎に格納される。

今後の展開 本研究のシステムの完成とともに、ユーザに対してより柔軟な対応を取ることの出来るエージェント指向のシステムの開発が本システムの有用性を発揮する上で重要なポイントとなる。 システムの完成後は、担当教員の協力を得て、実際に運用実験を試み、運用データをもとにさらなる研究開発を行う予定である。 ◆本研究のシステムの完成とともに、ユーザに対してより柔軟な対応を取れるエージェントシステムの開発が本システムの有用性を発揮する上で重要なポイントとなります システムの完成後は担当教官の協力を得て、実際に運用実験を試み、運用データより、さらなる研究開発をしていきたいと計画しています。