地域医療構想と地域包括ケア 千葉大学予防医学センター 藤田伸輔 2016/7/2 新潟朱鷺メッセ.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
何でもおたずねください 長崎がん相談支援センター 長崎がん相談支援センター 吉原律子・平山美香・木場英郎 緩和ケア普及のための地域プロジェクト 野田剛稔・藤井 卓 白髭 豊・ 鳥山ふみ子 長崎がん相談支援センター.
Advertisements

高齢者向け住宅・施設における薬剤管理指導 ①
ADL維持向上等体制加算の 算定状況に関する実態調査
クリティカル・パスとは スケジュール表(パス表)を利用して 医療提供プロセスを最適化するシステム =マネジメント(管理)システム
老後をみんなで考え、共に生きるためのシンポジウム
1.医療機関とその役割 2.医療サービスの活用
居宅介護支援事業所.
医療ソーシャルワーカーの相談・援助 医療ソーシャルワーカー 社会復帰援助 退院援助 受診・受療援助 経済的問題の解決援助 心理・社会的問題の
“想い”を受け継ぎ,“想い”を繫ぐ ~生活期からの発信!「連携シート」の活用を試みて~ 長崎県 介護老人保健施設 恵仁荘
平成26年度 診療報酬改定への要望 (精神科専門領域) 【資料】
重症心身障害児者等 コーディネーター育成研修 3 支援体制整備③ 医療・福祉・教育の連携
地域の入院のシステムが 大きく変わります。 病床の機能分化と在宅推進。
小樽市における 将来的必要医療・介護病床数 ~行政資料による簡易シミュレーション~
第3回はままつCDE研究会 アンケート集計結果
平成25年6月7日(金) 医療保健政策区市町村包括補助事業 台東区 口腔ケア連携推進事業 台東区健康部健康課.
平成18年10月1日から 療養病床に入院する高齢者の 入院時の食費の負担額が変わり、 新たに居住費(光熱水費)の 負担が追加されます
2006年度からのリハビリ日数制限と発症後60日以内の入院制限の影響
愛知県統一がん地域連携パス プロジェクト ~がんの地域連携確立にむけて~
第6回千葉県脳卒中連携の会 薬剤師分科会.
平成28年度(2016年) 診療報酬改定情報 (H27年10月1日現在)
地域医療.
アンケート② 病棟体制.
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 担当 川崎病院 岩永 健.
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 担当 岡山赤十字病院 岩永 健.
平成23年10月27日もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 担当 岡山赤十字病院 岩永 健.
平成22年6月25日もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 平成26年6月~8月
退院後を支えてこそ 医療連携から地域連携へ
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 担当 川崎病院 岩永 健.
Outcomes Among Patients Discharged From Busy Intensive Care Units
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 担当 岡山赤十字病院 岩永 健.
多職種連携による 在宅医療・在宅生活における 栄養士への期待
資料9 柏地域医療連携センター相談状況 平成29年1月末 ~報告~ 平成29年3月15日.
在宅ホスピス緩和ケアにおける STAS-J利用の取り組み
新たに在宅医療に取り組む方のための 研修教材のご案内
伊藤大樹 あおばクリニック 福岡東在宅ケアネットワーク
第6回千葉県脳卒中連携の会 平成27年2月8日(日) 場所:アパホテル&リゾート東京ベイ幕張
CAMP-S の M CAMP-S 〜総 括〜 CAMP-S計画管理病院協議会 千葉県脳卒中連携意見交換会 古口徳雄
慢性期医療の視点から 読売新聞東京本社社会保障部 阿部文彦.
【「患者のための薬局ビジョン」における薬剤師・薬局の機能概要】
堺市二次医療圏「地域医療構想」現状と今後の方向性
福岡東在宅療養シンポジウム 在宅介護経験者の体験談 2 実話に基づいた寸劇 「ひとり住まいでも大丈夫」 民生員さん達も参加.
資料②-1 資料3 在宅医療を支える   後方支援体制について 地方独立行政法人 りんくう総合医療センター 地域医療連携室長  中西 賢.
緩和ケアチーム介入患者の STAS-Jによる評価 -外来化学療法室での取り組みと今後の課題-
院内の回復期リハ病棟間の成果比較  -予後因子(入院時年齢・FIM・発症後日数)の階層化による測定法を用いて-
<平成28年度在宅医療関連講師人材養成事業 研修会>
千葉県脳卒中連携意見交換会 MSW部会 倉石 智穂 (公益財団法人日産厚生会佐倉厚生園病院)
オフィス藤田 グループホーム燦々(さんさん) 看護師 介護支援専門員 古城順子
認知症ケアパス 在宅生活 家族 地域資源 気づき 軽度 認知症の度合い 重度 終末期 介護・福祉・住まい・住民 地域住民 保健・医療・看護
もも脳ネット 脳卒中連携パス結果報告 担当 岡山赤十字病院 岩永 健.
新たに在宅医療に取り組む方のための 研修教材のご案内
今後めざすべき基本目標 ―「ケアの流れ」を変える―
外来化学療法室におけるSTAS‐Jの活用と今後の課題
資料2 北信医療圏における 平成29年度病床機能報告等の状況について.
表1.入院医療から在宅療養への移行期での評価
先進予防医学共同専攻臨床疫学 臨床疫学とは 現在の取り組みと成果 研究材料・手法 未来のあるべき医療を見つめて改革の手法を研究します。 特徴
おくすり整理そうだんバッグ 地域医療委員会.
在宅医療施策の取組状況と今後の展開(案)
模擬退院カンファレンス 退院後の療養計画立案を目指した模擬退院カンファレスを行いました。
緩和ケアチームの立ち上げ (精神科医として)
「効率的で質の高い医療提供体制の構築」と「地域包括ケアシステムの構築」(車の両輪)
在宅医療をご存じですか? 編集:○○○○○ 訪 問 診 療 往 診 在宅医療を利用できる方(例) 在宅医療で受けられる主なサービス
目 次 第1章 大阪府保健医療計画について 1.医療計画とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
入退院時の多職種連携 医療機関の立場から 安佐北区介護支援専門員連絡協議会 定例研修会 2019年1月16日(水)
在宅医療をご存じですか? 編集:○○○○○ 訪 問 診 療 往 診 在宅医療を利用できる方(例) 在宅医療で受けられる主なサービス
千葉大学予防医学センター 臨床疫学 藤田伸輔
健康サポート薬局に求められる機能 健康サポート薬局について かかりつけ薬局の基本的機能 健康サポート機能 【背景・課題】
~「依存症対策のあり方について(提言)」(平成29年3月)と府の対応~
がん患者さんをどのように サポートするか? 日程 時間 場所 11/25(日) 第1部 10:00~ 第2部 13:00~
Presentation transcript:

地域医療構想と地域包括ケア 千葉大学予防医学センター 藤田伸輔 2016/7/2 新潟朱鷺メッセ

本日のお話 世界の医療改革 地域医療構想 地域医療連携 地域包括ケア

世界の医療改革 高齢社会への対応は1940年代に始まっている 世界の医療改革 地域医療構想 地域医療連携 地域包括ケア 民族主義・隔離時代 1871 1942 1965 1978 1987 2000 2002 ビスマルク ビバレッジ バザーリア アルマ・アタ 患者中心の医療

世界の医療費

世界の医療改革 急性期 1/2 精神 1/6 慢性期 1/3

世界の医療改革 地域医療構想 地域医療連携 地域包括ケア 地域医療構想

(人口10万人あたり・人/日) 高齢の年齢階級ほど大幅な改善傾向が 見られる (年)

入院患者数の将来推計(全国、総数) シナリオ1 これまでの推計方法 入院患者数(人/日) シナリオ2 新たな推計方法 地域医療ビジョン案B 地域医療ビジョン案A シナリオ2 新たな推計方法

病床の過不足数の将来推計(2025年) シナリオ1と2で病床に対する配分率が60%を下回る病院 シナリオ1では全国約240病院、シナリオ2では約1700病院が該当 2012年の割合が持続 毎年1.5%受療率低下 全国的に 病床が余る 16万床 ※各大字別の推計入院患者数をもとに、1時間以内の医療機関に入院する仮定を置き推計  病床数は一般病院の一般・療養病床を対象とし集計

60万床 イタリア なみ

病床機能報告制度の意味 3000点/日 600点/日 225点/日 高度急性期 急性期 回復期 慢性期 病床利用率目安 75% 78% 90% 92% 特定機能病院 ◎ ○ △ △(緩和) 急性期病院 回復期病院 地域包括ケア 療養型病院 DPCとの関連 Ⅰの期間中に転院 Ⅱの期間中に転院 Ⅲの期間中に転院 病床機能は表現があいまいで区分がわかりにくいのですが、DPCのⅠの期間を診る為の病床です。院内でICUや重症管理加算室から一般病床に移るように、高度急性期病棟から退院の急性期病棟に移ることも想定されます。この場合は診療プロトコールの共有が必要です。 Ⅱの期間・Ⅲの期間においても同様に他院の病棟を使うことも考えられます。その場合は脳卒中パスのように診療情報提供書の精細化で十分です。

病床機能報告制度と在宅の関係 大学病院が予後を知れなくなる! 在 宅 高度急性期 急性期 回復期 慢性期 病床利用率目安 75% 78% 90% 92% 特定機能病院 ◎ ○ △ △(緩和) 急性期病院 回復期病院 地域包括ケア 療養型病院 在 宅 急性期病床及び回復期病床から在宅へ 在宅から地域包括ケア病床へ 大学病院が予後を知れなくなる!

世界の医療改革 地域医療構想 地域医療連携 地域包括ケア 地域医療連携

医療改革(診療報酬改訂) 機能分化 機能向上 自然淘汰 医療費削減 連携強化 職種連携 多職種連携 施設連携 患者連携

施設連携 相対連携 多施設連携 地域連携 施設特徴 施設葛藤 地域意識

千葉県脳卒中パス X20 計画管理病院:27病院+1 回復期病院:52病院 維持期:433医療機関 意見交換会 6回/年 8030名 死亡788名 計画管理病院:27病院+1 回復期病院:52病院 維持期:433医療機関 意見交換会      6回/年 脳卒中連携の会   1回/年 講習会        16回/年 自宅3619名 療養373名 老健333名 リハ2721名 X20 平成21年:1098名 リハ133名

脳卒中連携から地域連携へ 地域疾病管理推進委員会 計画管理病院協議会 回復期病院協議会 在宅医療推進委員会 パスシート 7×2 医師 看護師 パスシート 7×2 連携窓口リスト 連携担当行政部局リスト 多職種連携会議 多職種グループワーク 在宅提供体制推進ガイドライン リハ MSW 薬剤師 歯科 栄養 ケアマネ・介護 地域連携シート

世界の医療改革 地域医療構想 地域医療連携 地域包括ケア 地域包括ケア

住民全員が大阪のおばちゃんになる 適度なおせっかい 自主的行動

医師と患者の情報共有が必要 慢性疼痛を抱える人の通院状況 慢性疼痛を抱える人のなかで、「現在、通院している」36.7%、通院していない状態 63.3% 病医院に通院していない慢性疼痛の約半数(48.4%)は、“痛みが緩和していない” 患者と医師の痛み治療における認識 「治療目標を確認した」と認識しているのは、医師では61.2%、患者では34.3% 医師の治療目標は「痛みの軽減」(52.4%)「日常生活動作の改善」(27.0%)。 医師と治療目標を確認していない患者は、「痛みの軽減」(42.5%)と「痛みの完 治」(41.3%) 医師と治療目標を確認した患者の71.5%が治療に満足している。 治療目標を確認しなかった患者で治療に満足しているのは34.4% 医師の91.3%が患者と治療内容について「十分に対話している」。 通院中患者で「十分に対話している」73.8%、治療中断者で44.6% 通院中患者と治療中断者との意識差 医師と治療目標を確認している:通院中患者47.6%、治療中断者20.4% 3ヵ月未満で治療効果が現れる思っている:治療中断者32.9%、通院中患者19.1% 医師からの治療内容の説明を「理解している」:通院中患者の81.3%、治療中断者 58.0% 医師と患者の情報共有が必要 http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2013/2013_07_08.html

患者連携 診療提供 診療目標 協働診療 EBM ビッグデータ 心理学 インフォームド・コンセント 診療への賛同 患者の主体的健康改善 コーチング プラセボ効果の活用 年間使用料 病院:10万円 診療所:5万円 調剤薬局:5万円 県○○師会:100万円 個人(書き込み有):1200円 個人(書き込み無):無料 EBM ビッグデータ 心理学