NPO法人 水環境地域ネットワーク Water Field Enelgy Network 理事 岡谷 優子

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NPO法人 水環境地域ネットワーク Water Field Enelgy Network 理事 岡谷 優子 「生きものマーク」で 地域を繋げよう 研究会 「生物多様性」~生きもののつながり 現状と問題点 NPO法人 水環境地域ネットワーク Water Field Enelgy Network 理事  岡谷 優子

ふるさとの原風景 みなさんの故郷はどこですか? 田舎エリア   「故郷」 うさぎ追いし かの山 こぶな釣りし かの川 夢は今もめぐりて 忘れ難き故郷 志を果たして いつの日にか 帰らん 山は青き故郷 水は清き故郷 都市エリア   「春の小川」 春の小川はさらさらいくよ 岸のすみれやれんげの花に 姿やさしく色美しく 咲けよ咲けよと囁きながら うさぎ? こぶな? 春の小川は もう暗渠 帰ってきた? 周南市中須 河骨川(代々木)

田舎エリアの原風景 ~田舎の風景は守られていますか?~   田舎には自然がいっぱい・・・あるように見えますが、荒廃してるとも言われている? 奥山・・・希少種の絶滅危惧       田園・・・放棄田・ 限界集落       里地・里山・・・手入れの問題               竹林の増加  河川・・・川の氾濫         魚種の減少 里海・・・藻場・干潟の減少   「自然」とは何? 器(山・川、海・土・水)だけではない みどり豊か・・木や草などの景色     その中に、魚とか生き物がいることが大切    でも、最近、生き物が少なくなったと言われます     生物多様性って何? 生き物がいなくなると困るの? 何故たくさんいないといけないの? 奥山 田園 里地 里山 河川 最近聞くようになった 都市 里海

「生物多様性」とは、何だろう? 種の多様性 遺伝子の多様性 生態系の多様性 「生物多様性基本法」より 環境省「生物多様性」ホームページより   「生物の多様性とは、様々な生態系が存在すること並びに生物の種間及び種内に様々な差異が存在すること」をいう 環境省「生物多様性」ホームページより   「生物多様性」とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。    地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの命は一つ一つに個性があり、その全てが直接に、または間接的に支えあって、繋がって生きているわけです。・・・ ・ 1993年締結 「生物多様性条約」では、3つの レベルで多様性があることが重要 生態系の多様性 いろいろなタイプの自然 種の多様性 動植物から細菌などの 微生物にいたるまでの いろいろな種類の生きもの 遺伝子の多様性 同じ種でも異なる遺伝子を 持つことで、形や模様 などの生態に多様な個性

「日本の生物相の特徴」 高い固有性に支えられた豊かな植物相と動物相 ※本州のごく普通の 農村の田んぼ一枚の 周辺で姿が見られる 両生類の種数は、 イギリス国内全土の 両生類の種数と同等か それ以上である。 世界第2位の経済大国 でありながら? 分  類 日本 イギリス フィリピン 哺乳類 種の総数 188 50 158 固有種(%) 22 0 65 鳥類 250 230 196 8 95 両生類 61 7 92 74 79 種子植物 5,565 1,623 8,931 36 1 39 国土面積 約37万K㎡ 約24万K㎡ 約30万K㎡ ※ 東京の高野山に生息する植物の数と、 イギリス全土に分布する植物の数はほぼ同じ 成体の生息場所 分類 日本 ヨーロッパ全体 トンボ目 197 160 生物多様性センター資料 生息地が近い 分断が問題 幼生の生息場所

里海の豊かさ 世界の各海域の生物(真核生物)の数 日本近海は世界の中でも最も生物多様性に富んだ海域であることが報じられた さらに今回海域についての発表が!! 日本近海は世界の中でも最も生物多様性に富んだ海域であることが報じられた   独立行政法人海洋研究開発機構  2010年 8月 3日 日本近海は生物多様性のホットスポット ~全海洋生物種数の14.6%が分布~ 日本近海の総出現種数は、バクテリアから哺乳類まであわせると33,629となった。    出現種数では、軟体動物、節足動物の甲殻類が多くなっています。 また、66門のうち上位10門で総種数の85%を占めました。    日本近海の容積は全海洋の0.9%にすぎないにもかかわらず、日本近海からは全海洋生物種数 約23万種の14.6%が出現することがわかりました。これは世界的に見ても高い種多様性であり、日本近海は生物多様性のホットスポットであることが具体的な数値で示されました。    日本近海の種多様性が高い理由は、地形、水深帯、水温、潮流、気候区分など環境が多様なことに起因すると思われる。 世界の各海域の生物(真核生物)の数 里海の豊かさ

日本は生物多様性の 「ホットスポット」のひとつ *「生物多様性ホットスポット」とは、   地球規模での生物多様性が高いにもかかわらず、破壊の危機に瀕している地域として、2000年に発表され、現在34ヶ所が指定されている。    (コンサベーション・インターナショナル) 日本は国内全土が「世界遺産級」の「生物多様性ホットスポット」 非常に生物多様性が高く、しかも比較的高い固有性を誇る                ホットスポットの合計面積は、                     地球面積の2.3%                      最も絶滅の危機の高い哺乳類・鳥類・両生類                      の75%が生息。                     地球上の陸上脊椎動物の42%、                     維管束植物の50%以上は、                     このホットスポットにのみ生息 * 一度壊れた自然 つまり、欧米諸国の評価基準や価値観では、日本の生物多様性は守れない 日本列島の成り立ち 日本の豊かなバイオーム

「生物多様性」の恵みと 私たちのつながり   私たちが当たり前だと思っていること、毎日の食事や医療、産業、文化に至るまで、自然の恵みから成り立っている。  生物多様性のたくさんの恵み・・・多様な生物がいること  によって、私たち人間の暮らしが支えられている。 持続可能な開発 自然と調和のとれた生活様式 シルク、綿などの 天然繊維 野菜、肉、 魚介類 などの食料 建材や家具などの木材、 薪や炭などの燃料、 生活用品や家電製品に 使われる資源 自然と一体となった 伝統文化、自然美に 触発された芸術作品 農業・林業・水産業、 エコツーリズムなどの 観光産業 美しい景観、大自然 の中でのレジャー ・アウトドア 医薬品開発、遺伝子研究 による最先端医学 マングローブやサンゴ礁 による津波軽減 、森林による土砂の流出防止 酸素の供給、気温・湿度の 調節、水や栄養素の循環、 豊かな土壌、生態系の バランス調整機能 すべて、生き物がいないと成立たない 自分たちの手で失っている

日本人の故郷の風景の中には生きものがいる 「Nature」・・・征服するもの。自然の外に人間がいる・・・欧米人 「生物多様性」を言い換えると・・・  ・生きものの中には、もちろん私たち人間も含まれる。  ・それぞれの地域の中で育まれてきた様々な生きものたちが   互いに関わりあいながら暮らしている状態を表す概念  ・地域の歴史を反映し、そこにあるべき生き物たちのにぎわい    そして、その働きによって提供されるさまざまな富や豊かさ    (風土や文化も含めて) 生きもののつながり 日本人の故郷の風景の中には生きものがいる 「自然」・・・「自ずから然り」自然と共に生きる生活・・・日本人 「Nature」・・・征服するもの。自然の外に人間がいる・・・欧米人 「環境問題」は、人間活動による影響と、自然の修復力のバランスの崩れ。 「生物多様性」生きもののつながりは、 人間が自然の中で暮らし、本来は豊かで複雑な関係の現状を見つめ、  未来に持続可能な社会を繋ぎ、よりよい関係を築き直すためのキーワードとなる。 ノスタルジーではない

「生物多様性」の危機とは? 転換点 人間活動や開発による危機 人間活動の縮小による危機 人間により持ち込まれたものによる危機 危機が急激に大きなものとなったのは、20世紀以降の100年間。 世界では、1993年に「生物多様性条約」で3つの危機が指摘された。 日本の「生物多様性国家戦略2010」では要因を4つ挙げている。 気候変動 転換点 人間活動や開発による危機 生物の過剰な採取・ 乱獲、開発などによる 生息・生育環境の破壊 干拓による干潟の消失 湿地の埋め立て 河川改修やダム整備 道路建設、圃場整備 人間活動の縮小による危機 薪炭利用や採草などの 管理の減少 哺乳類の分布域の拡大 過疎や経済要因で、 人の関与が失われたこと による多様性の悪化 人間により持ち込まれたものによる危機 外来生物の侵入や 国内移入種の移植 地域の生態系喪失 化学物質による影響 気候変動による危機(地球温暖化) 開花結実の時期や 分布域の変化、 気温上昇による 絶滅リスクの増大 絶滅が危惧される ヒヌマイトトンボ シカによる食害 アレチウリの繁茂 分布域が狭まるライチョウ

外来生物 ~身近な問題として~ ブラックバス 「いいこと」は、 経済効果 新しい産業 地域活性化 若い人の集客 みんなの問題です 外来生物 ~身近な問題として~    なぜ導入されたのか みんなの問題です ブラックバス 「いいこと」は、 本当にいいこと?? 1925年 いいこと 琵琶湖総合開発 護岸工事・藻場減少 水質悪化 産業の衰退 食生活の変化 で、すませてよいのか 食用・養殖用 各地に拡散 湖産アユの放流・・・全国拡大 バスフィッシングのための放流 山口県・・・駐留米軍 釣りしない 私には 関係ない 1975年 いいこと 食害 琵琶湖の固有種の減少  在来生態系への影響 趣味(生活がかかってない) 釣り人が悪い 経済効果 新しい産業 地域活性化 若い人の集客 侵略的外来種指定 1985年 2005年

「外来生物」~身近な問題として~ 「いいこと」 は本当にいいこと? 「外来生物」~身近な問題として~ 「いいこと」 は本当にいいこと? 新しい知見や価値観の変化で変わることもある 情報の収集と共有 転換は素早く 反省を実行に いかす コイの飼育・・・・・・・・河床の砂漠化 ガーデニング・・・・・・セイタカアワダチソウ 街路樹の移植・・・・・・クマゼミの北上 景観のため もともとあった 生態系の喪失     減少 観光資源 ホタルの放流・・・・・・遺伝子汚染 アユの放流・・・・・・・・冷水病の発生 チヌの放流・・・・・・・・アサリの食害 キジハタの放流・・・・生態系の改変 スギの植林・・・・・・・・山崩れ 産業振興 道路法面緑化・・・・・・植生の変化 公園の花壇化・・・・・・外来植物の逸脱 空き地減少・・・・・・・・在来植生喪失 安心・安全 生態系のバランス を考える 史前帰化種 稲作とともに来た ゆっくりとした変化 急激な変化 適応できない メダカ

都市エリアの原風景 現在は、多くの人の「ふるさとの原風景」は都市エリア 将来の「子供たちの原風景」をどんなものにしたいですか? 生き物の にぎわいは ありますか 現在は、多くの人の「ふるさとの原風景」は都市エリア 将来の「子供たちの原風景」をどんなものにしたいですか? ライフスタイル を再考しよう 外来種の植木・街路樹 草の生えていないアスファルトの道路 草の生えていない花壇や庭 在来種より高くなったシマトネリコ 西欧文明VS日本文化 自然が残っている場所は・・・公園・河川・校庭・庭 ゲームやネットでみたことある 未来図? 校庭 芝生化 こどもたちの居場所に 自然はありますか 昔は蝶々とか トンボっていう生き物がいたんだって 過度な 草刈り 四季のうつろいのある 日本の自然の大切さ 次世代に伝えよう 芝生の景観を悪くするヌカススキ

ふるさとの原風景を守る ~外来種とのつき合い方~ 外来植物 もうどこにでも侵入しています! 侵略的になった時には、もう遅い 蔓延中 ~だらけ」 いまさら、もう どうしようも ありません! 根絶不可能! その前に 日本の花は奥ゆかしい(地味) 「雑草」が地域の在来種 ただの草・ただの虫 早期発見・早期治療 ソメイヨシノとセイヨウカラシナ 遺伝子 組み換え 見つけよう 命のつながり 見たことのない 生き物がいる この時期に咲く花は何だろう 名前を知ると愛着がわく 価値観の転換 身近な空間の観察 情報の収集 まだ間に合う まだいるうちに 教えて下さい! ガーデニング 在来種で庭づくり 雑草を残す草取り 入ってきたら、すぐ防除 小さいうちに、すぐ除去 身近な地域を探検し、守る 残すべきよりよい未来のこと みんなで考えましょう!

「生きものマーク」の活用 「生きものマーク」とは・・・

生きものマークの活用 見栄えをよくしたい、「きれい」にしたい 手のかかる農産品や環境維持 「生きもの調査」「観察会」が単発的 問題点 日常と違う場所、イベント感覚 身近な場所の観察に繋がらない 参加者の生活に取り込めない やり方がわからない、名前はどうやって調べるの 外来種区別がつかない そこまで興味がない、忙しい 見栄えをよくしたい、「きれい」にしたい 手のかかる草刈りはしたくない 近所から苦情がくる、草ぼうぼう きれいな公園では、自然に触れ合えない・・・子供達の故郷は? 手のかかる農産品や環境維持 経済に結びつける方法 作業を手伝ってもらいたい、人手不足 道ぶしん、水路・石垣の整備 直接支払いの限界、税金の使い方 問題点 生きものがいなくなっっても困らない ススメ・セミ 気にはなるけど 大切な生きものがいると知らなかった 農産品以外の手段がわからない

生きものマークの活用 「生きものマーク」で地域をつなげよう 市民 まちづくり 都市部 農・漁村部 景観 生産品 企業 キーワード 思い 情報の共有 農・漁村部 景観 地域の植物 生産品 自然再生 企業 商品開発 PR

生きものマークの活用 認証・・・経済活動の中での「生きものマーク」 「エコマーク」との違い(何なしら環境によい取り組み)         「エコマーク」との違い(何なしら環境によい取り組み)         生きものに配慮した取り組みをしていること ルール が必要 イイコトとは 限らない   取り組み自体を対象とした認証 ・身近な生きものを知るための活動(最低限知ること)    地域の生きものマップを作る・生きもの調査・観察会    地域の中の生き物を把握する。虫でも草でも木でも ・地域の生きものを増やす活動 ・外来種を持ち込まない取り組み ・在来の生きものを大切にする活動 ・地域の中で循環できる持続性のある取り組み    資源、お金(地域通貨)    田んぼ市民(都市と農村を繋げる活動)    ファンド 農林水産省 生きもの調査 観察会 魚道 中ぼし 減農薬 自然農法 取り組みの「証」 農家支援ため 人と人とのつながりを大切にした取り組みにしたい