共生第2:寒冷圏モデル (温暖化に対する応答)

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共生第2:寒冷圏モデル (温暖化に対する応答) 阿部彩子(東大CCSR/地球Frontier) 齋藤冬樹、小倉知夫、羽角博康、 瀬川朋紀、大垣内るみ

Characteristics of sea ice distribution Introduction: Characteristics of sea ice distribution Sea ice February August concentration Arctic Antarctic 海氷とは海の水が凍ったもので 現在の分布はこのような感じです。 特徴:季節変化が大きい。 ***  、、、なじみの薄い方もいらっしゃるかも知れませんのでまずどこにあるかを示します。 この絵は海氷密接度の分布、 北半球と南半球について示したものです。密接度とは あるグリッドの面積の何割 が海氷に覆われているかで、0。9が90%ということです。衛星観測のデータです。  季節変化の最大、最小は2月から3月、8月から9月に現れますが、季節変化が非常に大きいことが分かります。 (特に南極環海)  海氷のもう一つの特徴は、、、 ** 縮尺は同じですよね?   どちらも40度ー90度です。(目印は北海道、カスピ海、ニュージーランド) SSM/I data(provided by NSIDC,1993-1998)

CCSR OAGCM ‘MIROC’ (Kimoto,Abe-Ouchi,Hasumi,Watanabe,Nakano,Ogura) Experimental design: CCSR OAGCM ‘MIROC’ Surface air temperature, Surface air temperature, humidity humidity Short- Short- Long- Long- Precipi- Precipi- wind velocity wind velocity wave wave wave wave tation tation *Atmosphere concentration CCSR/NIES AGCM5.6 Resolution: 5.6° Skin temperature snow *Sea ice snow thickness Thermodynamics:Semtner 1976( 0 layer) Hunke and Ducowicz 1997 (EVP rheology) Sea ice ice thickness velocity Mixed layer Resolution: 2.8° velocity velocity *Ocean temperature Resolution: 2.8° CCSR OGCM’COCO’2.1 Ocean heat transport convergence Ocean heat transport convergence

concentration ONLINE: Sea ice simulation by the CCSR OAGCM ‘MIROC’. Observation OAGCM (SSM/I,1995-1999,NSIDC) winter(Feb.) summer(Aug.) Overestimated at the North Atlantic and the North Pacific.

OFFLINE: Sea ice simulation by the offline sea ice model. Concentration Observation(SSM/I,NSIDC) Model Winter(Feb) Summer(Aug)

Summary:Concentration (August)

Dynamical ice sheet part (Saito 2002)

Steady state response of Greenland Ice vol. to warming

Sea level change in 21 century

<< Source of uncertainties of ice sheet - sea level change>> (10 cm --> 4cm per century ) -North Atlantic response (CGCMs; seaice + THC) (Not uniform polar amplification in the north Atlantic!) -High resolution feature at the margin of Greenland (smaller response compared to the central part of the Greenland ice sheet) -Accumulation change compensates the temp.change a little (response of weather pattern to GH warming is important!) (4 cm --> 1.4 cm per century) -Ice sheet Dynamics of careful treatment of the margin topography should be simulated carefully. - Climatic history affecting the long term sea level change.

今後の展開 氷床と海氷力学モデルの開発、観測データによる検証 目標1:温暖化に対する寒冷圏の応答予測 -----共生1の温暖化実験と共同で行なう。 過去の環境変動データによる統合モデルの検証 目標2:PMIP/CMIP=== IPCC第4次報告 (目標3:氷コアに含まれるCO2変動の説明)

PMIP phase2 /CMIP IPCC第4次報告をめざす 温暖化実験で用いる結合モデルを検証 1. 最終氷期21ka run実験 (>1000年) 2. 間氷期最温暖期6ka, 9ka実験 >500 3. Hosing Exp. (>500年) 大気ー海洋(ー植生)結合モデル (炭素循環は可能ならばいれ始める)

PMIP for model validation PMIP (Paleoclimate Modelling Intercomparison Project)を通じて古気候データが多く集められた。 気候最暖期6000年前と最終氷期の2万1千年前に最重点がおかれる。 過去の植生の分布は花粉分析などから得られる。 事例; 6000年前「緑のサハラ」

を最終氷期など重要な時間断面に適応してゆきたい。 氷期間氷期サイクルのCO2 と気候変動 290 180 10 20 万年前 大気/海洋/炭素循環統合モデル を最終氷期など重要な時間断面に適応してゆきたい。

今後の展開 氷床と海氷力学モデルの開発(CCSR, 齋藤、羽角他)、現在観測データによる検証 目標1:温暖化に対する寒冷圏の応答予測 過去の環境変動データによる統合モデルの検証 目標2:PMIP/CMIP=== IPCC第4次報告 (目標3:氷コアに含まれるCO2変動の説明)