哺乳動物卵子における染色体分配に関わる 細胞骨格再編成の制御機構の解明 弘前大学特別研究員 椛嶋(かばしま)克哉 農学生命科学部畜産学研究室
細胞骨格とは 微小管 (直径約25 nm) アクチン繊維 (直径約6-7 nm) 中間径繊維 (直径約10 nm)
青:核/染色体,緑:微小管,赤:アクチン繊維 卵子の細胞骨格(微小管とアクチン繊維) 青:核/染色体,緑:微小管,赤:アクチン繊維
卵子の微小管とアクチン繊維の再編成に及ぼす Rhoキナーゼ阻害剤Y-27632の影響 a 極体放出率(%) 極体 84% 78% 65% 10% ** Y-27632(μM) b a:コントロール b:Y-27632 青:染色体,緑:微小管,赤:アクチン繊維 Suzuki et al., Journal of Mammalian Ova Research, in press.
a b c 卵子の細胞骨格(中間径繊維,ケラチン) 第一減数分裂前期 第一減数分裂中期 第二減数分裂中期 青:核/染色体,緑:ケラチン Kabashima et al., Reproduction in Domestic Animals, 2010.
ケラチンの再編成に及ぼす各種キナーゼ阻害剤の影響 a a b a:コントロール b:ロスコビチン c:U0126 d:Y-27632 c d 青:核/染色体,緑:ケラチン Kabashima et al., Reproduction in Domestic Animals, 2010.
卵子細胞骨格の再編成とそれに関わるシグナル伝達経路 アクチン繊維形成 微小管形成 中間径繊維(ケラチン)形成 Mos-MAPK経路 RhoA Rhoキナーゼ/ROCK Mos MAPキナーゼ(MAPK) mDia 低分子量Gタンパク質Rho MPF(cdc2/cyclinB) Cdc2キナーゼ(CDK1) 紡錘体 極体放出 (細胞質分裂) 卵子強度付与?
ヒトの加齢卵子に観察される紡錘体形成の異常 Volarcik et al., Human Reproduction, 1998.
各種老化モデル Klotho欠損マウス(寿命約2ヶ月) 老化促進モデルマウス(寿命約10ヶ月) 日本クレアHPより 老化促進モデルマウス(寿命約10ヶ月) 公益信託成茂動物科学振興基金研究助成,2010年 『Klothoマウスは卵子老化研究のモデルとなるか?』 250,000円 財団法人日本科学協会笹川科学研究助成,2011年 400,000円
卵子のマニピュレーション技術 ① 除核前 ② ピペットの挿入 ③ 除核中 ④ 除核後 100 μm