速度勾配依存 変動エディントン因子 Velocity-Gradient-Dependent Relativistic Variable Eddington Factor Plane-Parallel Case 福江 純@大阪教育大学
目次 0 現象:宇宙ジェット 1 相対論的輻射流体力学におけるエディントン近似の妥当性 0 現象:宇宙ジェット 1 相対論的輻射流体力学におけるエディントン近似の妥当性 エディントン近似 共動系でのエディントン近似 共動系における光学的厚み=1の範囲 2 光玉(one-tau photo oval)の形状 極線形近似 線形近似 準線形近似 3 共動系での輻射場とエディントン因子 4 議論 5 まとめと今後の課題 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
0 現象 宇宙ジェット現象 Astrophysical Jets
相対論的ジェット 中心の天体から双方向に吹き出す細く絞られたプラズマの流れ「宇宙ジェット」 (YSO) (CVs, SSXSs) Crab pulsar SS 433 microquasar AGN quasar gamma-ray burst 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
1 相対論的輻射流体力学におけるエディントン近似の妥当性 1 相対論的輻射流体力学におけるエディントン近似の妥当性 1 Eddington Approximation in the Relativistic Radiation Hydrodynamics
1.準備 従来の定式化の下で相対論的輻射流を調べた(Fukue 2005) 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
1.準備 v=c/√3で特異性が出現 平行平板(1次元定常輻射流)で、τは表面からの光学的厚み u2=1/2 or β2=1/3 で分母=0! 平行平板(1次元定常輻射流)で、τは表面からの光学的厚み u=γβ=γv/c: 流れの4元速度、β=v/c F:輻射流束、P:輻射ストレス、J:質量流束 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
1.準備 問題はclosure relationの妥当性 特異性の原因を辿ると エディントン近似に行き着く。 従来の定式化では、 P0:流体共動系での輻射ストレス(テンソル) E0:流体共動系での輻射エネルギー密度 P0= f E0: f =1/3 と置くが、これは v~c (β~1)で成り立つのか? 大きな速度勾配によって等方性近似が悪くなる 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
エディントン近似 非相対論的静止大気 → 光学的に厚いから薄いで非等方 相対論的加速流 → 共動系で観ても非等方 方策 拡散近似▼輻射場が等方かつ光学的に厚い エディントン近似▼輻射場が等方であればいい エディントン近似は拡散近似よりは適用範囲が広いが、輻射場が非等方になると問題が生じる 非相対論的静止大気 → 光学的に厚いから薄いで非等方 相対論的加速流 → 共動系で観ても非等方 方策 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
エディントン近似 相対論的加速流:共動系で観ても非等方 速度だけではなく、速度勾配にも依存 むしろ速度勾配の方が重要? 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
鉛直方向への加速流 光壺 光玉 鉛直(z)方向へ 速度(v)増加 密度(ρ)減少 共動観測者から観た光学的厚みτ=1の領域の形状 速度大 密度小 表面 光壺 Photo-vessel 光玉 Photo-oval 速度小 密度大 底 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2 光玉の形状 One-Tau Photo-Oval
2.光玉の形状 線形領域 共動観測者z=z0,β=β0 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2.光玉の形状 線形近似 密度勾配も線形を仮定 One-tau range length s方向への光学的厚み 2018/11/9 2.光玉の形状 線形近似 密度勾配も線形を仮定 One-tau range length s方向への光学的厚み 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2.光玉の形状 線形近似 光玉の形状(線形) 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2.光玉の形状 線形近似 Breakup condition 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2.光玉の形状 準線形近似 s方向への光学的厚み 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2.光玉の形状 準線形近似 光玉の形状(線形) 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
2.光玉の形状 準線形近似 Breakup condition 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
3 共動系における輻射場と 速度勾配依存エディントン因子 3 共動系における輻射場と 速度勾配依存エディントン因子 Comoving Radiation Fields and the Form of the Eddington Factor
3.輻射場 共動観測者の 放射強度の非一様性 観測者への赤方偏移 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
3.輻射場 線形近似 輻射強度の非一様性 観測者への赤方偏移 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
3.輻射場 共動観測者の 共動系での輻射強度Ico 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
3.輻射場 極線形近似 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
3.輻射場 線形近似 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
3.輻射場 準線形近似 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
4 議論 Discussion
4.議論 先行研究 Moment Formalismの欠陥 Relativistic Wind/Accretion 4.議論 先行研究 Moment Formalismの欠陥 Turolla and Nobili 1988 Nobili et al. 1991 Turolla et al. 1995 Dullemond 1999 らが、特性速度など、数理的な解析をしている。 ただし、回避法などについては未研究 Relativistic Wind/Accretion Ruggle and Bath 1979 Flammang 1982 Quinn and Paczynski 1985 Turolla et al. 1986 Paczynski 1990 Nobili et al. 1994 拡散近似をしているので、特異性は出ない (因果律がおかしい?) 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
4.議論 他の成分 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会
5.まとめ まとめと今後の課題 したこと★平行平板近似のもとで光学的に厚い相対論的加速流における共動系でのエディントン因子を(準)線形近似&亜光速域の範囲で半解析的に求めた; わかったこと★亜光速の範囲内では速度勾配に比例して減少する これから★光速に近い場合、光学的に薄い場合、球対称の場合などなど 2018/11/9 日本天文学会2007年秋季年会