情報通信システム(9) http://www10. plala. or 情報通信システム(9) http://www10.plala.or.jp/katofmly/chiba-u/ 2018年6月26日 火曜日 午後4時10分~5時40分 NTT-TX Corp. 加藤 洋一
ディジタルデータの伝送について データ伝送 何らかの伝送装置 何らかの伝送装置 伝送路 光ファイバー 同軸ケーブル ディジタルデータ ツイストペアケーブル 加入者電話線 0100100100 0100100100 空間:電磁波 ルーター、コンピューター、ディジタルTV、ディジタル電話交換機など ルーター、コンピューター、ディジタルTV、ディジタル電話交換機など 伝送路
伝送路の特性 「伝送」という点では、最も優等生。光のパワーは、約10Kmで半減。光が散乱する(ノイズ)、波長ごとに速度が異なる(波形が乱れる)、などの問題がある。 光ファイバー 同軸ケーブル シールドされているので、外部の電波、誘導に強い。高い周波数ほど減衰率が高い。30年前までは長距離伝送の花形だった。 ツイストペアケーブル シールドされていないので、強い電波を拾ったり、静電結合により他の回線から影響を受けやすい。高い周波数ほど減衰率が高い。 加入者電話線 周波数、使用するアンテナ、周囲の状況、などにより伝送特性は千差万別。伝送特性が時間とともに大きく変動する場合が多い。 空間:電磁波
光ファイバー 被覆材 約125nm 約10 nm クラッド コア 光ファイバテープ(8心) 0.3mm 光ファイバ 55mm 光伝送では、後で述べる振幅変調が用いられている。これは、信号を光の強弱で表す方式。 クラッド コア 光ファイバテープ(8心) 0.3mm 光ファイバ 55mm 3000心光ケーブル 1000心光ケーブル
光ファイバー 0.2~0.4dB/Kmの損失。即ち、2~4dB/10Km。3dBダウンで、光のパワーは半分。 1383nm帯のOH基の吸収を低減したシングルモ-ド光ファイバ。メトロネットワ-ク・DWDM/CWDM伝送用。光学特性は、FutureGuide -SM に準拠しております。 波長1,500nm 周波数は3 x 108 /(1.5 x 10-6 ) = 2 x 1014 Hz = 200THz
同軸ケーブル 10dB=電力比で10倍 (電圧では3倍ちょっと) 20dB=電力比で100倍(電圧では10倍) 特性および 構造 名称 特 性 構 造 減衰量標準値 dB/km 内部導体構成 および外径 mm 仕上外径 約mm 概算質量 kg/km 1MHz 10MHz 30MHz 200MHz 4000MHz 3D-2V 13 44 77 220 1400 7/0.32 5.5 48 5D-2V 7.3 26 46 125 760 1.4 7.5 90 8D-2V 4.8 17 30 85 600 7/0.8 11.5 200 10D-2V 3.6 14 24 65 490 2.9 13.7 280 20D-2V 1.9 6.6 41 400 6.0 26.1 970
電話加入者線 NTT交換ビル等 アクセス点 ユーザ宅 ● 紙絶縁又はプラスチック絶縁幹線ケーブル プラスチック絶縁地下配線ケーブル(2%) ブリッジタップ 異種心線径異種絶縁 架空配線 屋外線 き線点 マンホール ハンドホール 地下配線 プラスチック絶縁架空配線ケーブル(98%) (0.32 mm ~ 0.9 mm / 200対 ~ 3600対) (0.4 mm ~ 0.9 mm/ 100対~400対) (0.4 mm ~ 0.9 mm/ 10対 ~400対) 局内系設備 幹線系設備 配線系設備 ユーザ系設備 平均ケーブル長:1.5 km 平均ケーブル長:0.7 km アクセス網 Copyright H.Naruse
電話加入者線 ユニット(100対) 固定配線 区画 NTT交換ビル等 (10*n対) 架空 ケーブル き線点 地下ケーブル 区画 NTT交換ビル等 (10*n対) 架空 ケーブル き線点 地下ケーブル 心線径が異なる場合が多い Copyright H.Naruse
電話線(加入者線)の特性 出展: http://www.orixrentec.co.jp/tmsite/know/know_adsl50.html 出展: http://www.ese.yamanashi.ac.jp/~itoyo/lecture/network/network08/index08.htm 4Kmの線路の場合。 (山梨大学伊藤洋先生のページより)
FTTH FTTHの構成 GE-PON 光回線終端装置 ONU http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E5%9B%9E%E7%B7%9A%E7%B5%82%E7%AB%AF%E8%A3%85%E7%BD%AE http://www.ntt.co.jp/journal/0508/files/jn200508071.pdf
集合住宅でのFTTH(電話線も使う) https://flets.com/first/kouji/const_apartment_vdsl.html
= 静電結合 シールドされていないケーブルが束になっているとき、あるケーブルと別のケーブルは、長い区間並行して走っている。 ペア線2 ペア線2を流れる信号 = 漏れてくる ペア線1 ペア線1を流れる信号 シールドされていないケーブルが束になっているとき、あるケーブルと別のケーブルは、長い区間並行して走っている。 そのような場合、ケーブル間にはコンデンサが接続されているのと同じように動作する。このコンデンサを通じて、他のケーブルに流れている信号が別のケーブルに漏れてくる。 この影響は、周波数が高いほど激しい(コンデンサは周波数が高いほど良く信号を通す)。
電波を拾う = 長い銅線は、アンテナと同じように動作し、電波を拾う。ここでいう電波は、放送波や携帯電話など、目的を持って使われているものだけでなく、車のエンジンのイグニッションノイズ(発火時に電波が発生する)、雷、などいろいろなものがある。これらは、伝送信号にとっては、「雑音」となる。
電波伝搬 マルチパス 雑音 フェージング マルチパス 近隣の周波数帯を使う信号の帯域漏れ、雷、その他。 電波が強くなったり弱くなったりすること。大気の状況で電波の強さが変化する。移動通信の場合、短波通信の場合などには大きなフェージングが発生する。 マルチパス 異なるパスを通った電波が重畳されること。位相と強度が異なる電波が足しあわさされて届く。ビル街での通信など。 マルチパス 反射波 送信者 フェージングの例:電波の受信強度が時間(移動)とともに変化する 直接波 受信者 電波の強度 直接波 反射波 波形が変化する 時間 到着時間のずれ
伝送装置は、送りたいディジタルデータを、伝送路にあった形に変換し(これを「変調」といいます)、伝送路に送り込む役割を持つ(送信側)。 伝送装置の役目 伝送装置は、送りたいディジタルデータを、伝送路にあった形に変換し(これを「変調」といいます)、伝送路に送り込む役割を持つ(送信側)。 伝送装置は、伝送路から受信した信号から元のディジタルデータを取り出す(これを復調といいます)役割を持つ。 身近な伝送装置の例: ADSLモデム:ディジタル信号を電話線で送れるように変調、復調を行う。 ONU(オプティカルネットワークユニット):光ファイバーを使った光伝送と電気によるディジタル信号の間の変調、復調を行う。 無線機:音声(これはアナログですね)やデータを電波として飛ばすことができる周波数帯域に変調する。また電波を受信し、音声を復調する。携帯電話も無線機です。
伝送路で発生する様々な雑音などの影響を回避するようなしくみを持つこと。 「伝送特性に合わせる」とは? 伝送路を通る信号の周波数帯域 電波では、政府から割り当てられている周波数帯域が決まっており、それを逸脱するような電波を出してはいけない。 電話線では、音声帯域(4KHz以下)はディジタル伝送用には使えない。上限は1~数MHzまで。 加入者電話線では、1MHz以上の帯域は大きく減衰している(長さにもよります) 伝送路で発生する様々な雑音などの影響を回避するようなしくみを持つこと。
ディジタル伝送の原理 例:ディジタル信号3ビットを8つの信号レベルで表すとする。例えば、 「シンボル」単位で伝送。 1シンボルは、通常1ビットから8ビット程度。 シンボルの速度を「シンボルレート」という。 シンボル周期:(シンボルレートの逆数) 時間 S1 S2 S3 S4 S5 S6 ・・・・・・・・・・・ 例:ディジタル信号3ビットを8つの信号レベルで表すとする。例えば、 000 -> 1.75 ボルト 001 -> 1.25 ボルト 010 -> 0.75 ボルト 011 -> 0.25 ボルト 100 -> -0.25 ボルト 101 -> -0.75 ボルト 110 -> -1.25 ボルト 111 -> -1.75 ボルト (1シンボル=3ビット) 電圧 1.75 1.25 0.75 0.25 -0.25 -0.75 -1.25 -1.75 T t S1 S2 S3 S4 S5 S6 ・・・・・・・・・・・ 伝送速度は、シンボルレートとシンボルあたりのビット数の積
復調 受信側では、パルスのちょうど中間のあたりで電圧を測定し(減衰分を考慮する必要あり)、しきい値と比較し、元のディジタル信号を復元する。 1.75 1.25 0.75 0.25 -0.25 -0.75 -1.25 -1.75 T ディジタルデータ復元のためのしきい値 測定 測定 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 受信側では、パルスのちょうど中間のあたりで電圧を測定し(減衰分を考慮する必要あり)、しきい値と比較し、元のディジタル信号を復元する。 一般に、一シンボルあたりのビット数が多くなると雑音やフェージングに弱くなる(伝送誤りがおきやすくなる)
伝送速度 ビットエラー率(BER) 伝送遅延 ディジタルデータ伝送の品質尺度 一秒間あたりのビット数 1ビットのエラーが発生する割合。例えば、1M ビットに1ビット程度エラーが発生するなら、BERは10-6 伝送遅延 送信から受信までの時間差
ビットエラーを減らす工夫 1.75 1.25 0.75 0.25 -0.25 -0.75 -1.25 -1.75 T 電圧 エラー! 送信信号 受信信号(波形が雑音などで乱れる) エラー! 1.75V = 000 1.25V = 001 0.75V = 010 0.25V = 011 -0.25V = 100 -0.75V = 101 -1.25V = 110 -1.75V = 111 1.75V = 100 1.25V = 101 0.75V = 111 0.25V = 110 -0.25V = 010 -0.75V = 011 -1.25V = 001 -1.75V = 000 雑音などの影響で、判定を1段階間違えると2ビット、あるいは、3ビット誤りが生じる この割り当てなら、判定を一段階間違えても、エラーは1ビットにとどまる データと電圧の対応関係を変えることで、エラーがおきるビットを最小限にとどめる
誤り訂正符号(フォワードエラーコレクション:FEC) (誤り訂正符号に関する本格的な学習は、最低でも1学期分の講義が必要) 伝送するディジタルデータを入力(固定長:239ビットや493ビットなど) 誤り訂正用符号を付加(16ビットや8ビットなどが多い) BCH,RSなどと呼ばれる方式がある 合計255ビットや511ビットになる 伝送(ビット誤りがおきる) ある演算をすると、誤りが発生しているビット位置を計算できる 誤りが発生しているビットを反転 エラーを訂正し、出力する 誤り訂正用符号はもちろん除去する
伝送路によって、利用可能な周波数帯域が異なる。 ディジタル伝送に用いる周波数帯域 伝送路によって、利用可能な周波数帯域が異なる。 例えば、ADSLの場合、電話(300Hz~3.4KHz)と重ならないような帯域を選ぶ必要がある。 ADSLは電話線が用いられる。電話線は2芯であるので、上り用と下り用に異なる周波数帯域を用いる。 電波は、許可された帯域のみ使用可能。許可された帯域以外に周波数成分が広がるのは厳に禁止されている。 占有周波数帯域の制限は重要!
デジタル伝送の工夫(周波数帯域の制限) 一シンボルをひとつの矩形パルスで送る場合、その周波数成分は下の図のようになる。これでは、高い周波数成分が無限に尾を引き、帯域制限が厳しい伝送路では使えない。 パルスを「なだらかに」すると、高周波成分が減るが、シンボル間で干渉が起こる(シンボルの復号に誤りが生じる)。 周波数成分が帯域制限され、かつ、シンボル間干渉が出ないようなパルスが必要。 高い周波数まで成分が存在する (他の信号に影響を与える場合がある) t f(t) F(f) フーリエ変換 f パルス一個分 パルス一個分のフーリエ変換
ナイキストパルス f F(f) f(t) 逆フーリエ変換 周期T毎に0となる ….. t -W/2 W/2 T=1/W 帯域制限された信号の周波数特性 無限の過去から無限の未来へ続く信号 (標本化定理で出てきた「標本化関数」です) 上記のパルスは、主パルスの前後の振動が長く続くという欠点はあるが、周期T毎に0となるので、重ねあわせたときに都合が良い
ナイキストパルス ナイキストパルスは、周期T毎に0となり、かつ、振動の尾の部分の振幅が小さい、という特徴を持つ。占有周波数帯域は、(1+a)Wとなる(標本化関数の場合は、W)。aが小さいと尾の部分の振幅が大きくなるが占有周波数帯域は狭くなり、aが大きいと尾の部分の振幅は小さくなるが、占有周波数帯域は広がる。通常は、0.1<a<0.8程度。 占有帯域幅 F(f) F(f) F(f) F(f) f f f f a = 0.1 a = 0.3 a = 0.5 a = 0.8
ナイキストパルスの逆フーリエ変換
ナイキストパルスの逆フーリエ変換
ナイキストパルスの逆フーリエ変換 ナイキストパルスの波形 a=0.0 a=0.1 a=0.3 a=0.5 a=0.8
矩形パルスとナイキストパルス a=0.0の場合。パルスの中心では値が一致する。
振幅変調(AMラジオの方式) fcを搬送波(あるいはキャリヤ)という。通常は、原信号周波数 fs << fc G(f) G(f) 入力信号が単純なコサイン波の場合 振幅変調 A A/2 0 f 0 fs f fc-fs fc fc+fs G(f) G(f) 入力信号がW以下の帯域に制限されている信号 振幅変調 0 W f 0 f fc-W fc fc+W
振幅変調の復調 g(t) g(t) 周波数 fc のコサイン波(キャリヤ) 周波数 fc のコサイン波(キャリヤ) x(t) LPF 伝送路(電波やケーブル) LPF x(t) 周波数 fc のコサイン波(キャリヤ) 周波数 fc のコサイン波(キャリヤ) 振幅変調 振幅復調(普通は、「検波」という)
振幅変調の種類 サイドバンド キャリヤ G(f) サイドバンド キャリヤ G(f) 一般的な振幅変調では、キャリヤ成分も同時に伝送する。これで復調に必要なキャリヤ周波数を、受信信号から抽出できる。 0 f fc-W fc fc+W G(f) キャリヤ成分が受信側でかなり正確に再現可能な場合では、キャリヤと片方のサイドバンドを(フィルタなどで)カットし、ひとつのサイドバンドのみ送る方法もある(SSB)。 0 f fc-W fc fc+W 1チャンネル分の音声信号 かつて行われていた電話信号の長距離伝送多重化方式では、キャリアを4KHz毎にたて、音声信号を多重化していた(同軸ケーブルで伝送する)。 ・・・・・・・・・・・・・・ f fc1 fc2 fc3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・fcn 4KHz毎に音声チャンネルを多重化する
効率の良いディジタル伝送 ディジタルデータの伝送では、使用するパルスの周期で、シンボルレートが決まる。 勘違い? 先ほど、ナイキストパルスのところで説明しました。 細いパルス → シンボルレートが高い → ビットレートがあがる→ 周波数帯域大 逆に言うと、使用する周波数帯域を決めると、最大のシンボルレートが決まる 勘違い? 下記の信号はASK(Amplitude Shift Keying)と呼ばれるディジタル変調方式の一つである。キャリヤ信号があるときが1でないときが0である。このような信号の場合、使用する周波数帯域は、キャリヤの周波数だけだから、使用する周波数帯域は狭い、と思うのは大間違い。下図の不連続な部分はかなり広範囲な帯域の成分を持つ。 では、シンボルあたりのビット数を増やす工夫は? 複数のビットをまとめて多値を割り当てる方法。 直交する2つのキャリヤを使う方法(QAM)。 不連続 1 0 1 0 1 1
直交する二つのキャリヤとは? g(t) Cos(2πfct) Sin(2πfct) x(t) y(t) 「直交する2つのキャリヤ」、即ち、90度位相が異なるサイン波(サイン波とコサイン波の関係) Sin(2πfct) この方式では、x(t)とy(t)の2つの信号を一度に変調できる。しかし、 x(t)とy(t)をうまく取り出す(復調する)ことができるのか?
直交変調 上式から分かるように、直交変調は、キャリヤの振幅と位相の変化を信号として伝える方式である。 ディジタル伝送に本方式を用いるときは、Quadrature Amplitude Modulation(QAM)と呼ぶ。
QAM (Quadrature Amplitude Modulation) このように、変調信号g(t)にそれぞれ直交する搬送波を掛け算し、LPFをかけると元の信号が取り出せる。この方式は、アナログTVの色差信号を変調するためにも用いられている。
QAM g(t) g(t) x(t) LPF x(t) Cos(2πfct) Cos(2πfct) キャリヤ発信器 キャリヤ発信器 伝送路 Sin(2πfct) 90度移相器 90度移相器 Sin(2πfct) y(t) LPF y(t) 送信側 受信側 QAMには、4QAM(QPSK)、16QAM、64QAM、256QAM、1024QAMなどがある 3ビットから8レベルへの符号化 ナイキストパルスを使う x(t) 001 00101001010010 g(t) 6ビット/ シンボル 3ビットずつに分ける 64QAM QAM 3ビットから8レベルへの符号化 ナイキストパルスを使う FECの出力 010 y(t)
QAMの応用:ADSLの構成 音声信号(電話) メタリックケーブル 交換機 スプリッタ スプリッタ (1対または2対) ルータ xDSL 4KHz以下の成分(電話音声) 音声信号(電話) メタリックケーブル 交換機 スプリッタ スプリッタ (1対または2対) ルータ xDSL 4KHz以上の成分(データ) xDSL ディジタルデータ信号 電話局 ユーザー宅 1対(2本)または2対(4本)のメタリック線(ツイストペア線)を用い、下り:数Mbit/s程度 上り:数百kbit/s程度 のビットレートでディジタルデータを伝送するシステム スプリッタ:4KHzを境に、それ以上とそれ以下の信号に分ける装置
ADSL伝送路の阻害要因 漏話雑音 高周波域での損失が大きくなる インパルス性雑音 既存サービスの影響 網構成の影響 ・TCM-ISDN 通信路が長い ・HDSL 線路損失 ・ADSL(G.lite) 時々断 ・ディジタル専用線(DDX) ブリッジタップ 異種心線 64kbps,12.8kbps,6.4kbps,3.2kbps ・アナログ電話回線 ダイヤルパルス、リンギング等 0.4mm 0.32mm 手ひねり接続 メタリックケーブル
QAMの応用(ADSL) DMT変調方式 (Discrete Multitone modulation) 周波数【kHz】 4 上り信号 4 上り信号 下り信号 1104 25 振幅 138 電話信号 さらに、ダブルスペクトラム方式:26k-2.208MHz、クワッドスペクトラム方式:26k-3.75MHzとして下り通信速度向上 多くのQAMを同時に用いる(多数のチャンネル) 4.3125KHz間隔のサブキャリアを用いる 個々のQAMは帯域幅が狭く、通信する情報量も少ない 雑音や高域減衰のためエラー率が高いチャンネルは使わない(自動判別) サブキャリアごとに発信器を持たず、フーリエ変換で波形を合成 ITU-Tで国際標準化 *図中の帯域はG.992.1(G.dmt、8Mbps)の場合 Copyright Naruse
Frequency Division Multiplexing 信号の多重化(FDM、TDM、CDM) f 利用できる周波数帯域 f 複数のチャンネルに分割して利用する (チャンネルごとに別の周波数帯域を割り当てる) Frequency Division Multiplexing
Time Division Multiplexing 信号の多重化(FDM、TDM、CDM) Time Division Multiplexing f 利用できる周波数帯域 利用できる周波数帯域をいっぱいに使ってディジタル伝送を行う t チャンネル1 チャンネル2 チャンネル3 チャンネル4 チャンネル1 チャンネル2 チャンネル3 チャンネル4 t ビットごと、あるいは、パケット単位で多重する
4チャンネルの多重化の場合、下図の様な直交するCDM符号を用意する 信号の多重化(FDM、TDM、CDM) 4チャンネルの多重化の場合、下図の様な直交するCDM符号を用意する 各符号の内積は0となる。 符号1 符号2 符号3 符号4 +1 +1 +1 +1 -1 -1 -1 -1 1,1,1,1 1,1,-1,-1 -1,1,1,-1 -1,1,-1,1 例えば、 と の内積は、 (1,1,-1-1)・(-1,1,1,-1) = -1 + 1 - 1 +1 = 0 Code Division Multiplexing
信号の多重化(FDM、TDM、CDM) 各チャンネルの1ビットごとに、CDM符号を発生させる。CDM符号は、入力ビットが1のときはそのまま、0の時は信号の符号を反転させる チャンネル1 チャンネル1 チャンネル2 チャンネル2 伝送 チャンネル3 チャンネル3 加算する チャンネル4 チャンネル4 1ビット入力 1ならそのまま、0なら反転 内積を計算 1ビット出力
信号の多重化(FDM、TDM、CDM) 3ビット分の例 送信側 チャンネル1 (1,1,0) チャンネル2 (0,0,1) 1 1 -1 送信側 チャンネル1 (1,1,0) -1 -1 1 チャンネル2 (0,0,1) -1 1 -1 チャンネル3 (0,1,0) 1 -1 -1 チャンネル4 (1,0,0) 伝送 加算
信号の多重化(FDM、TDM、CDM) 受信側 4 4 -4 (1,1,0) (0,0,1) -4 -4 4 (0,1,0) -4 4 -4 4 4 -4 (1,1,0) -4 -4 4 (0,0,1) (0,1,0) -4 4 -4 4 -4 -4 (1,0,0) 4で割り、1→1、-1 → 0とすれば元の信号になる 内積計算
携帯電話の多重化方式 上りと下りをどう分けるか? 複数の携帯電話にどう信号を割り振るか? 方式 上りと下り 複数の端末 第二世代 周波数 周波数と時間 PHS 時間 第3世代(CDMA2000) CDM 第3.9世代(LTE) OFDM