The Nuclear force from lattice QCD

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The Nuclear force from lattice QCD 石井理修 (筑波大) 青木慎也 (筑波大) 初田哲男 (東京大) ★ Plan of the talk: Introduction and Backgroud Formalism Lattice QCD results Summary 2007年7月17日(火) 理研RIBFミニワークショップ: 「不安定核・ストレンジハドロン原子核の合同理論研究会」 ------ 軽いエキゾチック系の構造を中心として ------ 25+5 minutes talk audience+: 核構造理論+ハイパー核理論 START For detail, see N.Ishii, S.Aoki, T.Hatsuda, nucl-th/0611096. See also F.Wilzcek, Nature 445(Jan.11,2007) p.156.

Introduction 核力は核物理においてもっとも重要な基本概念の一つ。 The nuclear force 中間距離から長距離の引力は原子核が 束縛するために必須。 近距離の斥力芯は、テンソル力、交換力と相俟って、  原子核の安定性に重要。 核力(特に近距離の斥力芯)は超新星爆発や高密度星の 上限質量の議論において重要な影響力をもつ。 湯川秀樹の最初の論文以降 H. Yukawa, Proc. Math. Phys. Japan 17, 48 (1935) 非常に多くの研究が精力的になされ続けている 重要なターゲット。 The nuclear force AV16 is from R.B.Wiringa et al., PRC51, 38 (1995). Reid93 is from V.G.J.Stoks et al., PRC49, 2950 (1994).

Introduction (cont’d) 核力の性質は空間的に3つの領域に分割されて理解される。 長距離領域 (r > 2fm) OPEP(one pion exchange)が支配的。 中間距離領域 (1fm < r < 2fm) 中間子論の立場からアクセス可能。 heavier meson exchanges such as “σ”, ρ, ω,... multi pion exchange 近距離領域 (r < 1fm) この領域の理解は遅れている。 斥力芯の物理的起源は未だ決着がついていない (1) phenomenological repulsive core model (2) vector meson exchange model (3) constituent quark model Pauli forbidden states color magnetic interaction (4) その他 この領域では核子が重なり合うため、 quark/gluonの自由度に基づいた核子の内部構造 の情報を反映するはずである。 このため、QCDに基づいた核力の理解が長い間望まれていた。. The nuclear force AV16 is from R.B.Wiringa et al., PRC51, 38 (1995). Reid93 is from V.G.J.Stoks et al., PRC49, 2950 (1994). ~2π

ポテンシャルに対する格子QCDからの従来のアプローチ static qqbar ポテンシャル (格子QCDで最も成功している方法の一つ) q と qbarの位置を固定するため、質量無限大の二つのstatic quark (Wilson line)を導入する。 NNポテンシャルへの拡張はすでに試みられている。 核子の位置を固定するため、それぞれの核子 cf) T.T.Takahashi et al., AIP Conf.Proc.842,246(2006). 中に static quarkを一つづつ導入する。 この方法は直感を刺激するうまい方法であるが、現在のところあまりうまくいっていない。 この手の static quarkを駆使する方法では、現実的な核力には到達できない。  (散乱長や位相差を正しく出せるとは期待できない) from G.S.Bali et al., PRD46,2636(’92) ★ meson間ポテンシャルやcolor SU(2)まで含めると かなりたくさんの研究がある。 (出版されているもののみ) D.G.Richards et al., PRD42, 3191 (1990). A.Mihaly et la., PRD55, 3077 (1997). C.Stewart et al., PRD57, 5581 (1998). C.Michael et al., PRD60, 054012 (1999). P.Pennanen et al, NPPS83, 200 (2000). A.M.Green et al., PRD61, 014014 (2000). H.R Fiebig, NPPS106, 344 (2002); 109A, 207 (2002). T.Doi et al., AIP Conf. Proc. 842, 246 (2006).

近い将来実験に忠実なNNポテンシャルを提供できる可能性を秘めている。 我々は全く違う方法を用いる。 CP-PACS collaborationによりππ散乱の研究で以下の論文中で用いられた方法 CP-PACS collab., S. Aoki et al., PRD71,094504(2005) を核子系に拡張する。 Sketch of our method: 格子 QCD を用いて、NNの波動関数を構成する。 NNの波動関数がSchrodinger 方程式を満たすことを要請して、 波動関数からNNのポテンシャルを逆算する。 Symbolic な表式 特徴 前のスライドのようなstatic quarkを駆使する方法では、現実的なNNポテンシャルには到達できない。. 我々の方法は、これとは全く異なる。 近い将来実験に忠実なNNポテンシャルを提供できる可能性を秘めている。

The Formalism Effective Schroedinger eq. for NN system. 導出については、S.Aoki et al., CP-PACS Collab., PRD71, 094504 (2005)。 kは相互作用が切れた領域における”asympototic momentum”みたいなもの。 相互作用 kernel U(r-r’) は一般にはnon-localで、”asymptotic momentum” k(⇔total energy E) に依存する。 相互作用kernel U(r-r’)に、様々な対称性の要請を課す。 低エネルギーでderivative展開する。 ⇒ NN のSchrodinger方程式: 波動関数φ(r) があらかじめ分かっている場合, ポテンシャルは次のように書ける。 reduced mass ←schematical ∵ VNNは微分や行列構造を含んでいるので、 このままの形では使えない!

1S0 channel (このchannelに 注目すると、先の問題はおこらない) ★ L=0, S=0 ⇒ VC(r) しか残らない ! ★ 最も普通のSchroedinger 方程式に帰着する。 ★ VC(r) は通常の関数である。 ⇒ VC(r) は次のように表せる。 今度は正しい あらかじめφ(r)が知られている場合、この式を使って、NNポテンシャルを計算できる。

3S1 channel (deuteronのchannel) ★ これらを求めるためには、3本方程式を連立させて求める。例えば、 3S1, 3D1, 3D2 ⇒ VC(r), VT(r), VLS(r) すべてが一度に求まる(はずである)。 ★ 今回は、簡単のため、1S0と全く同じやり方を3S1に適用する。 3S1の波動関数はexactなものを使っていることに注意。   ⇒ ◎ 結果として求まるもの: 核構造で ”effective central force” と呼ばれているもの。 ⇔ 3D1がVT(r)で結合する効果を繰り込んだ VC(r)

NNの波動関数 QCDでは、non-rela. のNN波動関数は本当は近似的な概念である。 この概念に最も近いものは、 同時刻 Bethe-Salpeter(BS) 波動関数 標準的な proton operator と neutron operator これらのoperatorは、xのprotonと、yのneutronをprobeするために用いる。 baryon # = 2 sectorにおける最低エネルギー状態 (要するに、 pn state) 最も素朴には、次のようなものを image する: BS amplitude を使って、non-relaの波動関数部分 φ(x,y) を|pn〉から引き出せる。 the state, where proton is located at x and neutron is located at y. a weight, which plays a role of the non-rela wave function Degrees of freedom not attributed to NN

格子QCDによるBS波動関数: NN以外の中間状態 proj. wave func. ★ 十分大きな t では、励起状態からの寄与は指数関数的に suppress される。 基底状態のNN系のBS波動関数を取り出せる。 これを先ほどの式に代入して NNポテンシャルを求める。

Lattice QCD parameters 真空中のqqar対生成を抑制する近似 Quenched QCD is used. Standard Wilson gauge action. β= 6/g2 = 5.7 (⇔ゲージ結合定数) 格子間隔: a ~0.14 fm (from ρmass in the chiral limit) 体積: 324 lattice (L~4.4 fm) 統計: 500-1900 gauge configs (3000 sweeps for thermalization. The gauge config is separated by 200 sweeps) Standard Wilson quark action κ=0.1665 (⇔u, d のクォーク質量) mπ ~0.53 GeV, mρ~0.88 GeV, mN~1.34 GeV (strange quarkより少し軽いくらい) (格子QCD Monte Carlo計算は、クォーク質量が軽くなるにつれて計算量が膨大になる) Dirichlet BC along temporal direction Wall source on the time-slice t = t0 = 5 NN wave function is measured on the time-slice t-t0 = 6 Blue Gene/L at KEK has been used for the Monte Carlo calculations. cf) M.Fukugita et al., Phys. Rev. D52, 3003 (1995).

The Lattice QCD result for NN wave function r > 0.7 fm では、座標軸のnearest neighbor のみで計算が行われている。 (足が4本でているのはその為。 全ての点を計算すると60倍大変になる!) 波動関数の回転対称性が見える。 ★ 近距離でのshrink ⇒ 斥力の存在

The Lattice QCD result of NN potential The effective central force for 3S1. t に関する収束性 ★ 長距離で dominant になる diagram は現在の計算に 取り込まれている。 長距離でone π exch に対応。 ★ iso-scalar qqbar交換の方には quench近似に起因するいびつ 性が入る。 中間距離の引力 ~ 30 MeV 重い mπ のせいで引力が弱くなっている。. ⇒ mπ が軽くなると、virtual pion は 長距離をpropagateできるようになる。 ⇒ stronger attraction. 3S1 の有効中心力は1S0より若干つよい。 (deuteron に都合がよい) 近距離の斥力芯 ~ 500~600MeV constituent quark model によると、 軽いquark mass 領域で enhance される。

quark mass 依存性 近距離の斥力芯が急激に成長。 PRELIMINARY 近距離の斥力芯が急激に成長。 中間距離の引力が若干成長? (深さはあまり変わらず、幅が広がる?この部分は収束が遅いのでもっと統計が必要) 軽い quark mass でMonte Carlo 計算することが、 実験と比較できる核力を得るために絶対必要。(今後の課題)

このポテンシャルは”正しい散乱長”を出す (by construction) ★ Luescherの有限体積の方法 波動関数φ(x)を相互作用 のrangeの外でCとkをfit parameterとして左の表 式でfitする。 求まったkを次の表式に 代入して散乱長を求める。 結果: a=0.123(39) fm ⇔ 次の二つが L→∞ で等価であることを示せる。 この方法で作ったポテンシャルに 通常の散乱理論を適用して求めた散乱長。 Luescherの有限体積の方法を使って直接求められる散乱長。 相互作用が切れた領域では 波動関数は漸近的に Helmholz方程式 のグリーン関数で表せる。 ★ 通常の散乱理論を使った方法 まず次の表式に注意する。 波動関数φ(x)をE=0の 波動関数とidentifyし てr×φ(x)を相互作用の rangeの外で線形fit 結果: a=0.066(22) fm ★ comments: (1) 正味の相互作用は引力である。 (2) 実験値a~20fmと比べて非常に小さいのは、   pionが重く引力が稼げないため

Uncertainties of our potential ★ Interpolating field 依存性: ◎ standard nucleon operators: これらのoperatorは核子のexcited stateとも overlapをもつ。 ⇒ “inelastic contribution” (←non rela.のNN波動関数との関係を損ねる危険性をもつ) interpolating field依存性は近い将来調べなければならない。 “inelastic” contribution 長距離で指数関数的に減少。 非常にroughな評価では、低エネル ギーであまりきかない。 ★ Locality of our NN potential: この研究ではNNのポテンシャルに次のAnsatzを使った: ポテンシャルがlocalであるとするこのAnsatzは、仮定である。 でも、これは一個だけの波動関数からポテンシャルを再構成している限り避けられない。 将来的には複数の波動関数を使ってポテンシャルを再構成することにより、non-localityも研究する。

Summary 格子QCDを用いて NN potentialを計算した。 最近 CP-PACS collaborationによってππ散乱長の研究に用いられた方法を NNに拡張した。 核力の定性的な部分は再現されていた。 近距離(r < 0.5 fm)の斥力芯(~600 MeV). 中間距離 (0.5 fm < r < 1.2 fm) の引力(~30 MeV). (The attraction is weak due to the heavy pion (mπ~530 MeV).) クォーク質量依存性のpreliminaryな結果から、小さいクォーク質量領域では 近距離の斥力芯が成長 中間距離の引力が成長(深さはあまり変化せず、幅が広がる?もっと統計が必要) 将来計画: 斥力芯の物理的起源 (dependences on the quark mass, the flavor structure, ...) ハイペロン相互作用 (ΣN, ΛN, ΛΛ, ΞN, etc.)、mson-baryon 系。 NΞ系、H-particle channel等[根村さん] LS力、テンソル力 (そして、3体力) ポテンシャルのE依存性、非局所性。その他方法論としての整備。 unquenched QCD, physical quark mass, large spatial volume, finer discretization, chiral quark actions, ...

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