第6回 メモリの種類と特徴 主記憶装置、ROM、RAM

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第6回 メモリの種類と特徴 主記憶装置、ROM、RAM 明星大学 情報学科 2010年度後期     コンピュータ設計論   第6回   メモリの種類と特徴  主記憶装置、ROM、RAM @ DENGINEER

本日 の メニュー 1.主記憶装置 2.ROM 3.RAM 4.演習

1.主記憶装置(1) コンピュータの基本構成 CPU 入力装置 制御装置 演算装置 出力装置 補助記憶装置 データの流れ 制御の流れ (ALU) 出力装置 補助記憶装置 データの流れ 制御の流れ 主記憶装置

1.主記憶装置(2) メインメモリ(Main Memory) 実行するプログラムは、 必ず主記憶装置に置く必要がある。 プロセッサが直接アクセスする記憶装置。 半導体素子を使った ROMやRAM を利用する。 (ノイマン型のコンピュータでは) 実行するプログラムは、 必ず主記憶装置に置く必要がある。

1.主記憶装置(3) プログラムの種類 Boot Program( Bootstrap ) システムの立ち上げ時に実行するプログラム。 ROM上に書き込まれた Initial Program Loader(IPL) により、システムの最小限の初期化と補助記憶装置の 有効化を行ない、補助記憶装置上のOSプログラムを 読み込んで起動する処理が多い。 BIOS ( Basic Input/Output System ) システムの基本的な入出力を制御するサブルーチンの 集合体。ROMに書き込まれることが多い

1.主記憶装置(4) プログラムの種類 OS( Operating System ) アプリケーションプログラム システムにおいて各種制御に関する処理を抽象化し、 応用や発展をしやすくするための、基本ソフトウェア。 規模が大きかったり、用途により種類が違ったり、 機能改善のためのメンテナンスで入れ替えたりするため、 補助記憶装置上に記録され、必要に応じて、主記憶装置 (主にRAM)に読み出して展開されることが多い。 アプリケーションプログラム 実際の業務処理を行なうような、応用プログラム。 OSによって主記憶装置上に展開されて起動し、 OSの機能を使って実行する。

2.ROM(1) ROM(Read Only Memory) 読み出し専用の記憶装置。 ・電源を落としても、内容が消えない。 ・内容の書き込みや消去には、特別な方法で  行なう必要がある。

2.ROM(2) ROMの種類 マスクROM PROM(Programmable ROM) 半導体デバイス製造時に、書き込むデータを指定して、 半導体工場で、物理的に作りこんでしまうROM。 初期費用がかかるが、製造単価が抑えられたので、 大量生産向きだった。 最近は、PROMの製造コストが下がったのと、きめ細かな 要望に対応した少量多品種の商品が多くなったので、 あまり利用されなくなってきた。 PROM(Programmable ROM) 使用者がデータを書き込める(Programmableな)ROM。 ただし、書き込みには、特別な方法や手順が必要となる。

2.ROM(3) PROMの種類 OTPROM(One Time PROM) UV-EPROM(UV Erasable PROM) 何も書き込まれていない状態の新品(Blank状態)の物に 1度だけ書き込むことができるROM。 1度書き込んだものは、消去できない。 UV-EPROM(UV Erasable PROM) 紫外線による消去が可能なROM。 紫外線を当てるための消去用窓が設けられている。 書き込んだものは、内容が消えないように、 窓に遮光シールを貼る。 書き込みには、書き込み用の高い電圧を加えるものが多い。

2.ROM(4) PROMの種類 EEPROM(Electrical Erasable PROM) Flash ROM 消去には、手順や消去電圧印加時間が指定されている。 書き込みは、UV-EPROMと同様。 用語として狭い意味では、1バイト単位での消去と 書き換えが可能なものを指すことが多い。 Flash ROM EEPROMの一種。 消去用回路を共通化してブロック単位での消去とし、 密度や効率を上げたもの。 最近では、技術が向上して、書き換え可能回数や速度が 飛躍的に進歩している。

3.RAM(1) RAM(Ramdom Access Memory) 読み書き可能な揮発性メモリ。 ・自由に読み書きできる。 ・読み書きの速度が、速い。 ・電源を落とすと、内容が消えてしまう。

3.RAM(2) RAMの種類 SRAM(Static RAM) FlipFlop回路で値を保持する方式のRAM。 という名称がついている。 動作速度が速いので、キャッシュメモリに使われる。 1ビット当たりの回路に必要な素子数が多いので、 ビット当たりのコストはDRAMに比べて、高い。 アクセス方法が簡素なため、小規模な組み込み機器にも 適する。

3.RAM(3) RAMの種類 DRAM(Dynamic RAM) コンデンサで値を保持する方式のRAM。 一定時間を越えると放電してしまうので、常に値を 書き戻さなければならないので、Dynamic(動的) という名称がついている。 1ビット当たりの回路に必要な素子数が少なくてすむので、 ビット当たりのコストはSRAMに比べて、安い。 書き戻し動作(リフレッシュ)が必要なため、アクセスの 制御が複雑。

3.RAM(4) DRAMの種類 SDRAM(Synchronous DRAM) 素子の内部でパイプライン動作を行ない、 外部クロックに同期してデータの読み出しが できるようにすることで、データが安定するまでの ウェイトをなくして、アクセスの高速化と性能向上を 図ったもの。 アクセスタイミングの設計が容易になり、高速動作時の 安定性が向上するというメリットがある。

3.RAM(5) DRAMの種類 DDR SDRAM(Double Data Rate SDRAM) 2倍の速度でデータの読み出しができるようにしたもの。 DDR2 SDRAM(Double Data Rate2 SDRAM) DDR3 SDRAM(Double Data Rate3 SDRAM) DDR SDRAMの同期用クロックを、内部で2倍(DDR2)や 4倍(DDR3)にすることで、アクセス速度をさらに高めた もの。速度の向上に伴ない、電源電圧も低くなっている。 現在のコンピュータシステムのメインメモリの主流。

3.RAM(6) DIMM(Dual Inline Memory Module) レイテンシ(Latency) コンピュータシステムにおいては、高速化などのため 同じDRAM素子を複数で使用することが多い。 そのため、いくつかの素子をモジュール化したものを 規格化して1つの部品とし、汎用性を持たせたもの。 これにより、不具合時の交換やメモリ容量の増加等、 システムの柔軟性が高まる。 レイテンシ(Latency) 読み出しのきっかけを与えてから、実際の読み出しが できるようになるまでに必要な時間。 SDRAMにおいては、読み出しコマンド発行から、 読み出せるまでのクロック数で表す。

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