ATLAS実験ミューオン検出器の 実験データを用いた 検出効率評価法の研究

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ATLAS実験ミューオン検出器の 実験データを用いた 検出効率評価法の研究 2009年9月11日 日本物理学会2009年秋季大会@甲南大学

N = (再構成されたミューオンの数)/(ミューオンの検出効率) 研究の動機  ATLAS検出器でsingle-muon、di-muonの生成断面積の質量分布を測定する  重い中性粒子の探索:新物理(GUT、compositeness、余剰次元 etc.)  Zボソンのdσ/dy、dσ/dpt、、、:QCD           質量、崩壊幅:検出器の較正  Bs → μμ、J/psi → μμ、Upsilon → μμ:FCNC、Bの物理  生成断面積の測定 = ミューオン(対)の計数 数TeV 数10~100GeV 数GeV σsig:測定したい断面積 N  :生成ミューオン数 NBG:背景事象からのミューオン数 L  :ルミノシティ A  :アクセプタンス補正 εana:解析効率 N = (再構成されたミューオンの数)/(ミューオンの検出効率) 実データでの トリガー効率⊗トラッキング効率 評価システム

講演の流れ pt=5GeV~100GeV、|η|<2.5の領域での検出効率評価  Z→μμの質量ピークを利用したtag & probe法を用いる  トリガー、トラッキング効率を全てtag & probe法で   求める  陽子陽子加速器:QCDバックグラウンドが大きい   特に低Ptで内部飛跡検出器のミューオンが埋もれる → ミューオン検出器のヒットを利用し、    バックグラウンドを除去する手法の開発 → シミュレーションサンプルでのバックグラウンド    除去能力評価  バックグラウンド除去サンプルを用いた各効率の計算   実験1年目に期待される100pb-1での検出効率評価の   評価精度の見積もり  ミューオン検出器のトラッキング効率  トリガー効率 Z → μμ Inner track probe candidates pt > 6GeV, 100pb-1 bbの寄与 大 今回の講演で使用したシミュレーションデータは 重心系エネルギー10TeVのもの

ATLAS検出器 Proton (5TeV) Proton (5TeV) 内部飛跡検出器 Calorimeters ミューオン検出器   - Pixel Detector   - Silicon Tracker   - TRT Tracker   - Solenoid Magnet(2.0T) Calorimeters   - EM Calorimeter   - Hadron Calorimeter ミューオン検出器   - Toroid Magnets   - Trigger Chambers   - Tracking Chambers 独立にトラッキング

内部飛跡検出器 検出器最内層、ソレノイド磁場(2.0T) pt >0.5GeV, |η| < 2.5をカバー Barrel Silicon Tracker End-cap Silicon Tracker Pixel detector Coverage : |η| < 2.5 Barrel:3 cylindrical Layers Endcap: 3 discs # of measurement:3 Silicon Tracker Coverage:|η| < 2.5 Barrel : 4cylindrical Layers Endcap: 9 discs # of measurements:8 TRT Tracker Coverage:|η| < 2.0 Barrel: 73 straw planes Endcap: 160 straw planes # of measurements:36  検出器最内層、ソレノイド磁場(2.0T)  pt >0.5GeV, |η| < 2.5をカバー  物質量:0.5~2.5X0, 0.2~0.7λ

ミューオン検出器 検出器最外層、トロイド磁場(1.0~7.5Tm) pt:3GeV~1TeV, |η| < 2.7をカバー Monitored drift tubes (Tracking) Coverage : |η| < 2.7 # of measurement:20 Cathode Strip Chambers Coverage:2.0 < |η| < 2.5 # of measurements:4 Resistive Plate Chambers (Trigger) Coverage:|η| < 1.05 # of measurements:12 Thin Gap Chambers Coverage:2.7> |η| > 1.05 # of measurements:17 Thin Gap Chamber  検出器最外層、トロイド磁場(1.0~7.5Tm)  pt:3GeV~1TeV, |η| < 2.7をカバー  物質量:100~200X0, 10~20λ(ミューオン検出器手前)

ATLAS実験のトラッキング 1 2 1.内部飛跡検出器, ミューオン検出器で 独立にトラッキング   独立にトラッキング   → Inner Track, Muon Track 2.両者をマッチング(d0, z0,運動量, 電荷)   → Combined Track Inner track muon track 3種類のトラック → トラッキング効率も3種類 2  Inner Track:   崩壊点の情報 → 運動量分解能が良い  Muon Track:   カロリーメータの後ろ → 低バックグラウンド  Combined Track:   両者の利点を合わせ持つ combined track

OR ATLAS実験のトリガー トリガーも3段階 - LVL1:ハードウェアトリガー L1_EM7 L2_e10 EF_e10 L1_MU10 L2_mu10 EF_mu10 … OR Data recording  トリガーも3段階 - LVL1:ハードウェアトリガー - LVL2, Event Filter :ソフトウェアトリガー  トリガー判定ごとにトリガービットが保存される   これを利用してトリガー効率を評価する トリガービット: トリガーの種類、トリガーのあった 位置情報(η、Φ)を持つオブジェクト

tag & probe法 中性粒子(J/ψ、Υ、Z)→ μμの崩壊のミューオンを集める 評価対象の検出器の情報を使わず、バイアスを抑える  評価対象の検出器の情報を使わず、バイアスを抑える (例)Z → μμサンプルを用いたミューオン検出器の    トラッキング効率評価  1.“ミューオン”のCombined Track(tag)を用意  2.tagとの不変質量がZの領域にあるInner Track    (probe)を用意    不変質量の条件でミューオンライクなトラックを    集める  3.probeの先にMuon Trackが再構成されてるか    調べ、ミューオン検出器のトラッキング効率を    評価する サンプル収集にミューオン検出器の情報を使わない → バイアスがない

検出効率の評価方法 ミューオン検出器のトラッキング効率 トリガー効率 Corresponding Muon Track?  ミューオン検出器のトラッキング効率  トリガー効率 Corresponding Muon Track? Corresponding Trigger bit? 1.Combined Trackのtagを用意する 2.Inner Trackのprobeを探す 3.probeの方向にMuon Trackがあるか   評価する 1.Combined Trackのtagを用意する 2.Combined Trackのprobeを探す 3.probeの方向にトリガービットが   あるか評価する  Muon Trackをprobe:内部飛跡検出器のトラッキング効率評価  Muon, Inner Trackをprobe:Combined Trackの効率評価 確実にミューオンをprobeをする必要

バックグラウンド (バックグラウンドの物理プロセスで)たまたまtagとprobeが組めてしまう  Combined, Muon Trackは“(ハドロン崩壊の)ミューオン”  Inner Trackは“ハドロン”   → Inner TrackのQCDバックグラウンド除去が重要 イベントトポロジーでQDCバックグラウンドを  イベントごと  トラック単位で 除去する Z→μμイベントの特徴:  2本のenergetic Isolated muon   - 不変質量がmZ(=91.1876GeV)   - 高いpt~45GeV   - back-to-back(ΔΦ~π)  ニュートリノがいない:small Missing Et  ハドロンが少ない:small Et sum Z → μμ

バックグラウンド (バックグラウンドの物理プロセスで)たまたまtagとprobeが組めてしまう  Combined, Muon Trackは“(ハドロン崩壊の)ミューオン”  Inner Trackは“ハドロン”   → Inner TrackのQCDバックグラウンド除去が重要 OK NG イベントトポロジーでQDCバックグラウンドを  イベントごと  トラック単位で 除去する Z→μμイベントの特徴:  2本のenergetic Isolated muon   - 不変質量がmZ(=91.1876GeV)   - 高いpt~45GeV   - back-to-back(ΔΦ~π)  ニュートリノがいない:small Missing Et  ハドロンが少ない:small Et sum Z → μμ

バックグラウンドプロセス (a)W→μν (b)bb, cc (d)J/ψ, Υ (c)ttbar ptカットは5GeVに固定 muon hadron ptの高い、Isolateしたミューオン 大きなmissing Et Isolation Et miss cut ptの低い、Isolateしてないミューオン 大きなImpact parameter isolation pt impact parameter (d)J/ψ, Υ (c)ttbar  ptカットは5GeVに固定  Impact Parameterは実験初期に   使えるか分からないので、今回は   考えない  Isolationに依存する部分が大きい WbWbの組み合わせ 大きな Et sum, missing Et isolation impact parameter Et sum, missing Et cut 小さな質量を持つミューオン対 Isolation invariant mass

ミューオンヒット Are There Hits? Isolation以外でQCDのバックグラウンドを落とす手法の開発  → ハドロンはカロリーメータで吸収され、ミューオン検出器に届かない  → Inner Trackの外挿先にミューオン検出器のヒットを要求しバックグラウンドを除く Extrapolated path 1. ミューオンヒットにInner Trackを外挿 2. Significanceを計算 3.5σまでをアソシエイトヒットとする Muon Chamber ミューオンヒットの要求:  ミューオン検出器の最外層に1つ  バイアスのかからない範囲で   一定数のヒットを要求する   (例:5 @ エンドキャップMDT      典型的なヒット数= 20) Are There Hits? Hadron calo

Inner Trackのバックグラウンド除去  10pb-1のシミュレーションデータでイベントセレクション後のバックグラウンドを評価 イベントセレクション ⓪ イベントの選択    - L1, L2, EFをsingle muon pt>6GeVで通過    - MissingEt < 60GeV    - Etsum(total) < 3500GeV,     Etsum(hadron) < 3200GeV,     Etsum(EM) < 800GeV ① tagとなるCombined Trackの選択    - ヒット数、フィットクオリティでpre-cut    - |η| < 2.5, pt > 5GeV    - Isolation ② probeとなるInner Trackの選択    - tagトラックと反対の電荷を持つ    - tagトラックとのΔΦ>1.0    - ミューオン検出器のヒットを要求する    - tagトラックとの不変質量がmzに最も近く、mzとの差が10GeV以内 process σ[nb] # of event Lumi.[pb-1] Z→μμ 1.0 9871 10 Drell-Yann→μμ 0.60 6016 ttbar 0.21 2055 W→μν 9.4 93709 W→τν Z→ττ 10196 cc→μ + X 33 49860 1.5 bbmu→μμ + X 62 246946 4.0 Direct Upsilon→μμ 4.2 24000 5.7 Direct J/ψ →μμ 22 217500 bb J/ψ →μμ 11 109671 jetjet 1muon 3.1 19980 6.5 使用したシミュレーションサンプル

カットフロー Muon Hit No hadrons! 各カットの後のprobe トラック(候補)数  寄与をミューオン(Z→μμ、その他)とそれ以外(主にハドロン)に分類 ハドロンバックグラウンド 154273 → 509:300倍 pre-cut Opposite Charge + EtMiss + EtSum @ 95% C.L signal eff. = 76.8±2.6%   (wrt # of event) S/B >124.4±4.3 # of signal = 7586± 261 # of BG < 61 Purity > 99.20 ± 0.03% Pt ΔΦ Isolation ミューオンはシグナルとする BGが残らなかったサンプルも   3個の寄与があると仮定 Muon Hit Mμμ muon (Wμν) ×1 muon (bbJ/ψ)×1 muon (ppJ/ψ)×1 muon (bbμμ)×30 No hadrons!

不変質量分布 Zからのミューオン Z以外のミューオン ミューオン以外(主にハドロン) Track qualityのカットのみ 全cut後

過去の研究からの改善 ATLAS実験でオフィシャルな解析(arXiv:0901.0512, pp.208 - 228)   14TeVのサンプルで、Pt, Isolationを用いた簡単な研究のみ   これを10pb-1の7TeVのサンプルでエミュレートし、今回の結果と比較 Pre-Cut @ 95% C.L signal eff. = 68.3±2.5%   (wrt # of event) S/B > 85.3±3.1 # of signal = 6739± 246 # of BG < 79 Purity > 98.84 ± 0.06% Opposite Charge Pt ΔΦ Isolation BGが残らなかったサンプルも   3個の寄与があると仮定 Minv Cut Hadron (ttbar)×3 Hadron (Wμν)×3 Hadron (Wτν) ×2 本講演の結果はシグナル効率約10%増。 過去の研究はpt>20GeV。 低ptのバックグラウンドを落とせた結果

ミューオン検出器のトラッキング効率評価 100pb-1でのミューオン検出器のトラッキング効率を計算し、評価精度を見積もった η依存性   (S/B比から、各ビンにバックグランドを足す)  イベント数を100pb-1に外挿する Muon Track Inner Track Inner Trackの先に ΔR<0.075の範囲に Muon Trackがあるか? η依存性 Φ依存性 pt依存性 Inclusive: 96.6±0.1% (95% C.L)

トリガー効率の評価 解析のデータストリームをL1, L2, EFともに“single muon w/ pt > 6GeV”と仮定  前段のトリガーを通過した条件でトリガー効率の評価 η依存性 pt = 6GeV pt 依存性 Detector L1 efficiency L1_MU6 Inclusive: 88.6±0.2% (95% C.L) L1 efficiency L2_mu6 L2 efficiency (wrt L1 mu6) EF_mu6 L2 efficiency (wrt L1 mu6) Inclusive: 97.8±0.1% (95% C.L) offline Trigger Bit? EF efficiency (wrt L2 mu6) EF efficiency (wrt L2 mu6) Inclusive: 97.4±0.1% (95% C.L) probe

全トリガー効率  L1効率⊗L2効率⊗EF効率 pt = 6GeV η依存性 pt 依存性

トリガー効率@Threshold 10GeV pt = 10GeV pt = 10GeV

まとめ ATLAS検出器でsingle-muon, di-muonの生成断面積の質量分布を測定する  → 実データでトラッキング効率⊗トリガー効率を評価するシステムの構築 ① tag & probe法での性能評価法の改良 - pt=5GeV~100GeV、|η|<2.5の領域  Inner TrackのQCDバックグラウンド除去のため、   トラックの外挿先にミューオンのヒットを要求する手法の開発  イベントセレクションの構築   ミューオンヒットの他にIsolation, Missing Et, Et sum, ΔΦ等   → S/B >120、signal efficiency~77%を達成   → 先行研究よりも約10%のefficiency向上 ② 100pb-1でのミューオン検出器の評価精度の検証  トリガー効率、トラッキング効率(ミューオン検出器)の計算  96.58 ± 0.13% (ミューオン検出器のトラッキング効率)  88.58 ± 0.23% (L1 トリガー効率)  97.79 ± 0.11% (L2 トリガー効率)  97.38 ± 0.12% (EFトリガー効率) ③ 今後の方向性  Truth情報を使った評価方法の妥当性の検証(バイアスの有無)  fake rateの評価方法の確立

backup

物質量分布 Inner Tracking System before Muon Detectors

トロイド磁場分布

ミューオン検出器のビニング “足”の領域

Troid Magnet Configuration

Muon Hit Significance Extrapolated to Outer Layer of Tracking Chamber Single muon sample with pt of 7GeV/c linear log

ミューオンヒットの要求 |η| ≦0.1: Acceptance hole for survice 1.0<|η|≦1.1  |η| ≦0.1: Acceptance hole for survice  1.0<|η|≦1.1 Barrel – Endcap Transition region Outermost Staion: Has hits on outermost MDT    Multilayer 2. Has hits on outermost TGC    or RPC station → 1 or 2 Typical # of measurement: MDT: 20 RPC: 12 TGC: 17 |η|≦0.1 #MDT > 5 #RPC phi > 2 #RPC eta >2 0.1<|η|≦0.55 #MDT > 10 Outermost Station 0.55<|η|≦0.60 0.60<|η|<1.0 1.0<|η|≦1.1 (#RPC +#TGC) > 2 for eta, phi 1.1<|η|

内部飛跡検出器のヒット Typical # of measurements: Pixel: 3 Silicon: 8 TRT: 36 |η|≦1.0 #Pixel > 1 #Silicon > 4 #TRT >9 1.0<|η|≦2.0 #TRT >8 2.0<|η|≦2.5

カット一覧 pre-common pre-cut BG-reduction for event: Trig_EF_mu6 && Trig_L2_mu6 && Trig_L1_mu6 Missing Et < 60GeV Etsum(total) < 3500GeV Etsum(hadron) < 3200GeV Etsum(EM) < 800GeV for every track: |η| < 2.5 pt > 5GeV pre-cut for Inner Track: # of Pixel Hits ≥ 2 # of Silicon Hits ≥ 5 # of TRT Hits ≥ 10 for |η|<1.0 ≥9 for |η|≥1.0 χ2 /ndf < 4 ndf > 30 for |η|≥2.0 for Muon Track: nHits (Tracking)≥ 10 for 0.1<|η|<1.05 ≥ 5 for |η|>1.05, |η|<0.1 nHits (Trigger) for φ ≥ 2 for η ≥ 2 Outermost Muon Hits χ2 /ndf < 10 for Combined Track: (for Inner Track) && (for Muon Track) χ2/ndf < 7 BG-reduction for Inner track: Associated with Outermost muon hits Associated with nHits (Tracking) ≥ 10 for |η|<1.05 ≥ 5 for |η|>1.05, |η|<0.1 Associated with nHits (Trigger) for φ ≥ 2 for φ ≥ 2 ptcone50 < 6GeV etcone50 < 8GeV nucone50 < 5 for combined track: ptcone40 < 10GeV etcone40 < 10GeV nucone40 < 5

Inner Track Isolation pre-cutのみ pre-cutのみ 左上 : Zからのミューオン(×10) Z以外のミューオン ミューオン以外(主にハドロン) Inner Track Isolation pre-cutのみ pre-cutのみ 左上 : probeを中心とするコーン内のトラックのptの和 ( 0.05 < ΔR < 0.5) 右上 : probeを中心とするコーン内のトラックの数 左下 : probeを中心とするコーン内のカロリーメータの セルエネルギーの和 pre-cutのみ

データセット process Generator σ[nb] # of event Lumi.[pb-1] Z→μμ (Mμμ>60GeV, 1 lepton w/ |η|<2.8, Pt>5GeV) PYTHIA 1.0 9871 10 Drell-Yann→μμ (10<Mμμ<60 GeV, 1 lepton w/ |η|<2.7, Pt>10GeV ) 0.60 6016 ttbar (1 lepton required) MC@NLO 0.21 2055 W→μν (1 lepton w/ |η|<2.8) 9.4 93709 W→τν Z→ττ 10196 cc→μ + X (Ptμ>15GeV/c, |η|<2.5, L1, L2 Triggered) 33 49860 1.5 bbmu→μμ + X (Ptμ>6GeV&Ptμ>4GeV, |η|<2.5, L1, L2 Triggered) 62 246946 4.0 Direct Upsilon→μμ (Ptμ>9GeV&Ptμ>0GeV, |η|<2.5, L1, L2 Triggered) 4.2 24000 5.7 Direct J/ψ →μμ 22 217500 bb J/ψ →μμ 11 109671 jetjet 1muon (1muon with Pt>8GeV, |η|<3, highest jet Et>140~280GeV) 3.1 19980 6.5

CSC Cut Following cuts are applied for both tag & probe muons at each stage CSC cut pre-cut |η| < 2.5 - Single muon trigger pt>20GeV/c Opposite Charge Mass Cut - |Mμμ – Mz| < 10GeV Kinematic Cut Δ Φ > 2.0 rad Pt > 20GeV/c Isolation nucone50 < 5 ptcone50 < 8GeV/c etcone50 < 6GeV Electron Veto - Ejet Energy < 15GeV True Muon? Emulated Cut pre-cut |η| < 2.5 single muon trigger pt>20GeV/c nSCTHits + nPixelHits > 0 Opposite Charge Mass Cut - |Mμμ – Mz| < 10GeV Kinematic Cut Δ Φ > 2.0 rad Pt > 20GeV/c Isolation nucone50 < 5 ptcone50 < 8GeV/c etcone50 < 6GeV Electron Veto - Veto truth electron True Muon? nucone50 : number of reconstructed tracks in the inner detector ( 0.05 < ΔR < 0.5) ptcone50 : sum of the pts of reconstructed tracks in the inner detector ( 0.05 < ΔR < 0.5) etcone50 : sum of reconstructed energy in the cells of the calorimeter ( 0.05 < ΔR < 0.5) Ejet Energy : energy of a possible reconstructed jet within a hollow cone ( 0.05 < ΔR < 0.5)

カットフロー 各カットの後に残ったイベント数を表示 全サンプルの寄与をミューオン(Z→μμ由来、違う)とそれ以外(主にハドロン)に分類  各カットの後に残ったイベント数を表示  全サンプルの寄与をミューオン(Z→μμ由来、違う)とそれ以外(主にハドロン)に分類 ミューオンヒットの要求で ハドロンが大きく除去された 19502 → 215:100倍 pre-cut Opposite Charge EtMiss EtSum # of signal = 7557± 261 # of BG < 61 Purity > 99.20 ± 0.03% S/B <110.5±4.0 Pt ΔΦ Muon Hit ミューオンはシグナルとする BGが残らなかったサンプルも   3個の寄与があると仮定   (ポアソン、95% C.L) Isolation Mμμ muon (bbJ/ψ)×1 muon (bbμμ)×30 No hadron!

画像倉庫 Pt(GeV) 15 25 35 45 55 65 75 85 95 評価精度[%] (Endcap) 0.60 0.35 0.30 0.26 0.36 0.98 0.76 2.8 1.7 (Barrel) 0.29 0.20 0.12 0.32 0.42 0.53