Ut Video Codec Suite ~ これまで と これから ~ 今年も Ut Video Codec Suite ~ これまで と これから ~ AE オフ 2018 LT 2018-06-30 梅澤 威志
自己紹介 Twitter: @umezawa_takeshi GitHub: umezawatakeshi 本職は某ネット企業のプログラマ Ut Video Codec Suite の作者 いわゆる映像クリエイター ではない いわゆるエンコ職人 でもない
発表内容 「これまで」(前回AEオフからの進捗) 「これから」(主にQuickTimeがらみ)
前回(AEオフ2016)からの更新 バージョンは 16.1.0 → 20.0.0 だいぶ高速化した Predict Gradient を追加した 内部保持形式 YUV444 のものを追加した SIMD にやさしい UtVideo T2 を追加した エンコード/デコード処理そのものに対するユニットテストを追加した 脱アセンブラ(脱NASM)
だいぶ高速化した デコードがだいぶ高速化した だいたい30%ぐらい エンコードもちょっと高速化した
Predict Gradient 圧縮比は Median > Gradient > Left デコード速度は Left > Gradient >> Median …だと思っていた 実際 Huffyuv だとそうである いざ作ってみたら Gradient > Left >> Median だった こうかは ばつぐんだ! てか Predict Left 要らねーじゃん
YUV444 対応 内部 YUV444 8bit のものを追加 (ULY4/ULH4/UMY4/UMH4) 使われてるかどうかはよく分からない YUVA4444 は今のところ用意していない
UtVideo T2 既存のやつは SIMD にやさしくなく、これ以上の高速化も難しいので、 SIMD にやさしいアルゴリズムで別のコーデックを作った 圧縮比は控えめだが圧倒的に速い フレーム間圧縮ができる いくつかの機能は削除 インターレース YUV420
(おまけ) Frenz 2017 新作映像上映イベント Frenz 2017 で、再生フォーマットとして(H.264 などではなく) UtVideo が使われた という話を事後で聞いた 事前テストでは24時間再生させ続けてフレーム落ち無し という話を(ry
ここから本題
UtVideo がサポートする インターフェース Windows VCM (Video Compression Manager) DMO (DirectX Media Object) Mac QuickTime
32bit と QuickTime の EOL 予告 WWDC 2018 において、macOS 10.14 (Mojave) が 32bit プロセスをサポートする最後のバージョンであることが発表された。 つまり、2019 年秋に出るだろう macOS 10.15 では 32bit プロセスは走らない。 QuickTime が同時にに廃止されることも発表された(QT は 32bit のフレームワークなので)
AV Foundation の場合 macOS で現役な標準マルチメディアフレームワークは AV Foundation である AV Foundation にはサードパーティープラグインを実装するための API がない つまりコーデックを追加できない
理想論 マルチメディア制作ソフトウェア業界がクロスプラットフォームな共通プラグインインターフェースを策定してほしい もっとも、(今の) Apple はクロスプラットフォームを嫌う企業なので、仮に策定されても Final Cut Pro には実装されないだろうが
次善の策 AE/Pr 用のプラグインを作る? 利点 欠点 Windows 版の AE/Pr にとっても利益がある でも他のソフトは…?
若干台無しな話 Ut Video Codec Suite バージョン 20.0.0 の Mac 版はリリースしていない フレーム間圧縮に対応できなかったため UtVideo の QuickTime 版がなくなる、という観点においては、それは確定した将来の危機なのではなく、既に起きてしまったことである。
まとめ Ut Video Codec Suite のロジックについては継続的に作業しています QuickTime 終息に向けての対応について良い考えをお持ちの方はご連絡を
I need hiring! 梅澤威志は現在転職活動中です ウチに来いみたいなお誘いの案件がありましたらお声掛けください Twitter: @umezawa_takeshi