第3回 地球内部の層構造.

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第3章 地球物質とその性質.
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第3回 地球内部の層構造

地球の柱状図

地球の層構造 地震波速度分布にもとづくと: 地殻 Crust: ~10–70 km, 珪長質 acidic composition (上部地殻 Upper crust of continent) 苦鉄質 basic (mafic) composition (下部地殻 Lower crust    of continent及び 海洋地殻 Oceanic crust ) マントル Mantle: ~2800 km, ultramafic composition 外核 Outer core: ~2200 km, liquid iron (with light elements) 内核 Inner core: ~1500 km, solid iron (with light elements?)

Sir Harold Jeffreys, FRS[1] (22 April 1891 – 18 March 1989) Jeffreys was born in Fatfield, Washington, County Durham, England. Beno Gutenberg (1889–1960) He joined the laboratory in 1930 and, at the same time, became a Professor of Geophysics at the California Institute of Technology.

地球の層構造 Bullen, Keith Edward (1906 - 1976) 29 June 1906, Auckland, New Zealand Bullen(1936)は地殻をA層、マントルをB層, C層, D層、外核をE層, F層、内核をG層に分け、速度分布、密度分布を求めた。 A層 地殻 Crust --モホ面 Moho discontinuity-- B層 上部マントル Upper mantle --410 km地震波不連続面--- 410km seismic discontinuity C層 マントル遷移層 Mantle transition zone --660 km地震波不連続面---660km seismic discontinuity D層 下部マントル Lower mantle --D”層 核マントル境界 Core-mantle boundary (CMB) E層 外核 Outer core --F層 内核境界 Inner core boundary (ICB) G層 内核 Inner core

A 層~G層 A B C D A層 地殻 Crust --モホ面 Moho discontinuity-- B層 上部マントル Upper mantle --410 km地震波不連続面---   410km seismic discontinuity C層 マントル遷移層    Mantle transition  zone --660 km地震波不連続面---   660km seismic discontinuity D層 下部マントル Lower mantle D”層 核マントル境界  --Core-mantle boundary (CMB) E層 外核 Outer core F層 内核境界  --Inner core boundary (ICB) G層 内核 Inner core D” E F G

化学組成による層構造  力学的性質による層構造 地殻 モホロビチッチ不連続面 リソスフイア アセノスフィア 上部マントル 410 km地震波不連続面 マントル遷移層 660km地震波不連続面 下部マントル

地球の化学組成・鉱物組成 Composition of the Earth 地震学的研究によると密度は:Seismology tells us about the density of rocks: 地殻 Crust   大陸地殻 Continental crust: ~2.8 g/cm3   海洋地殻 Oceanic crust: ~3.2 g/cm3  リソスフィア Lithosphere: Crust + Uppermost crust アセノスフィア Asthenosphere: ~3.3 g/cm3

珪酸塩の例:オリビン(かんらん石) マントルを構成する岩石はかんらん岩 (peridotite, かんらん石・輝石を主成分とする) 9

キンバライトマグマ中に見られるカンラン岩(Garnet Peridotite Xenolith from the Bulfontein Floors, Kimberley, South Africa) カンラン石: 暗緑色 (ペリドート) 斜方輝石: 薄い緑色 ザクロ石: 赤い鉱物 (ガーネット) 単斜輝石:鮮やかな緑色 ダイヤモンド、、、、 Photo courtesy of F. R. (Joe) Boyd and Steve Richardson 10

地球の断面図の概念図 12

棒磁石の磁場 N S コアダイナモ 核の形成・進化(内核の発生・成長): 地球の熱史・温度 地球磁場の生成、生命の発生と進化 核の形成・進化(内核の発生・成長): 地球の熱史・温度 地球磁場の生成、生命の発生と進化 N S コアダイナモ 地球と惑星磁場生成と起源

Seismograph Record of P, PP, S, and Surface Waves 地震計の記録:P, PP, S, 表面波

P-and S-wave Pathways Through Earth 地球内部のP波とS波の波線(Ray path) Fig. 19.3

核の影 P波 P-wave Shadow Zone Fig. 19.2a

核の影: S波 S-wave Shadow Zone Fig. 19.2b

内核の発見(1936) Dr. Inge Lehmann (1888-1993), 内核の発見者  Born in Denmark in 1888 The existence of an inner core distinct from the liquid outer core was discovered in 1936 by seismologist Inge Lehmann[3] using observations of earthquake-generated seismic waves that partly reflect from its boundary and can be detected by sensitive seismographs on the Earth's surface.

地震波の反射と屈折 Snell(スネル)の法則 入射波 屈折波 反射波 P波 P波、SV波 SH波 SV波 P波、SV波

地震の大きさ:マグニチュード Maximum Amplitude of Ground Shaking Determines リヒタースケール Richter Magnitude Charles Francis Richter (/ˈrɪktər/; 1900–1985), was an American seismologist and physicist. California Institute of Technology 最大振幅(ミクロン)の常用対数 1増えると振幅が10倍、エネルギーは31.62倍 2増えると振幅は100倍、エネルギーは1000倍 at d= 100 km A mm

Richter Magnitude Versus Energy 最大振幅(ミクロン)の常用対数 1増えると振幅が10倍、エネルギーは31.62倍 2増えると振幅は100倍、エネルギーは1000倍 b値 0.9~1.0 地域により異なる 地震の数 n :グーテンベルグ・リヒターの関係式  log n = a - bM

実験室における音速(地震波)測定 超硬アンビル 超音波振動子(トランスジューサー) 圧電素子(Piezo- electric effect)

地震が起きた年 地震名 マグニチュード(Mw) 1960年 チリ地震 9.5 1964年 アラスカ地震 9.2 1957年 アリューシャン地震 9.1 2004年 スマトラ島沖地震 9.0 1952年 カムチャッカ地震 2011年 東北地方太平洋沖地震

Mosaic of Earth’s Plates プレートテクトニクス Mosaic of Earth’s Plates 24 Peter W. Sloss, NOAA-NESDIS-NGDC

世界の震源分布 25

World Seismicity, 1963–2000 Fig. 18.14

Upper Mantle Convection as a Possible Mechanism for Plate Tectonics ここまで 2010/11/1 Fig. 19.8

プレート運動の相対速度(スピードと方向) 29