兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 天文科学センター 伊藤洋一 「なゆた望遠鏡」の共同利用 兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 天文科学センター 伊藤洋一
1. なゆた望遠鏡の現状 なゆた望遠鏡 観測利用 昨年度の実績 口径2m カセグレン焦点、2つのナスミス焦点 現時点で「日本最大の光学赤外線望遠鏡」 観測利用 19:30までと21:00以降 昨年度の実績 2時間以上の観測 = 64 %の夜で遂行
2. 観測装置 可視光多色撮像装置 MINT BVRI, griz広帯域撮像 可視光中低分散分光器 MALLS 波長分解能:600、1200、7500 近赤外線撮像装置 NIC JHK 3色同時撮像 可視光高速撮像装置 VTOS スペックル観測 同時偏光撮像分光装置 偏光4成分を同時に取得 狭帯域撮像分光装置 LISS 東大センターの持ち込み装置
3. 共同利用 --概要-- 観測は天文台の研究員がサポート 旅費は一名分支給 宿舎は天文台内 開始から二年半で29課題(241名)の89夜の観測を遂行 H30年度には80夜を共同利用に 競争倍率が2倍程度になるように夜数を設定
3. 共同利用 --装置別-- よく使われる装置は 可視分光器MALLS 東大持ち込みLISS その他の装置は競争力の強化が必要
3. 共同利用 --機関別-- 東大が圧倒的に多い(LISSがあるからという理由もある) 大機関に所属する人が多い 中小規模の大学を支援したい
3. 共同利用 --結果-- 利用者アンケート (2016前期) これまでの成果 査読論文: 3本 西はりま天文台紀要: 2本 利用者アンケート (2016前期) これまでの成果 査読論文: 3本 西はりま天文台紀要: 2本 観測報告: 3件 達成率 [割] データ取得 理由 望遠鏡や装置 3 期待以下 天候が悪かった 使いずらい部分もある 期待通り 普通 8 1 使いやすい 5 10 期待以上
3. 共同利用 --体制-- 運営委員会 平成25年度から年一回開催 外部委員は5名中3名 増員も検討 採択委員会 平成24年度から年二回開催 6名の採択委員のうち外部委員は3名 共同利用の増加に伴い増員を検討
4. 共同利用・共同研究拠点に認定 認定期間は6年間 スタートアップ期として3年間は補助金がある 観測機器の開発・整備 → 魅力ある望遠鏡に 国立大学: 77拠点 公立大学: 3拠点(平成27年度時点) 私立大学: 19拠点(平成27年度時点) 天文学では初めて(宇宙線、太陽地球科学、素粒子分野はある) スタートアップ期として3年間は補助金がある 平成28年度は23659千円 平成29年度、30年度は、前年度の8割 観測機器の開発・整備 → 魅力ある望遠鏡に 共同利用の実施・拡大 → 全国の大学と協調
4. 共同利用拠点 --スタートアップ-- 項目1. なゆた望遠鏡の競争力の強化 項目2. 合同プロポーザル審査制度の設置 方法1. 既存装置の高性能化 可視光分光器:新型CCD、高分散分光モード、ファイバーフィード 可視光エタロン分光器:スリットレス分光モード 近赤外線カメラ:偏光モード 方法2. 多様な観測装置(他大学と共同) 可視光15色カメラ(東京大学) 補償光学システム(東京大学) 中間赤外線カメラ(東京大学) 項目2. 合同プロポーザル審査制度の設置 ステップ1. 突発天体即時観測(1:東大・京大 2:主要大学) ステップ2. 一般共同利用観測(主要大学) 項目3. 大学生・大学院学生むけに実習を開催 可視光分光器
4. 共同利用拠点 --スタートアップ-- 拠点化による共同利用の拡充の具体的方策 1. 既存装置の高性能化 2. 他大学との装置の共同開発 1. 既存装置の高性能化 2. 他大学との装置の共同開発 3. 合同プロポーザル審査制度の設置
4. 共同利用拠点 --スタートアップ後-- 中口径望遠鏡を持つ大学と連携 ネットワーク型の共同利用拠点の形成を目指す 中口径望遠鏡を持つ大学と連携 ネットワーク型の共同利用拠点の形成を目指す 研究者 研究者 研究者 プロポーザル を提出 大学望遠鏡共同利用コンソーシアム 国立天文台 協力 望遠鏡時間 を配分 なゆた 2m かなた 1.5m 岡山 3.8m TAO 6.5m すばる 8.2m TMT 30m 兵庫県立大学 広島大学 京都大学 東京大学 国立天文台 国立天文台