位相カメラの進捗状況 京都大学修士1回 横山 洋海.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
基礎セミ第7章 (1-4) 偏光のしくみと応用 12T5094E 龍吟. 目次 光の偏光とは? 複屈折とは? 偏光を作り出すもの (偏光プリズム、偏光板、位相板)
Advertisements

静脈画像を鍵とする暗号化手 法に関する研究 大山研究室 安藤のぞみ. 研究の背景、目的 近年、バイオメトリクス認証が注目されて いる 静脈は身体内部の情報 → 偽造に強い 環境に左右されることが少ない 利用者の心理的抵抗が軽減される オープンなネットワークへのバイオメトリ クス認証の適用 : Double.
ステレオ画像を用いた距離測定 小山高専 坪田 真延. Ⅰ. 概要  平行にずらした 2 つのステレオ画像を用いて 対象(人)物までの距離認識を行う。 図 1.1. 左から見た対象 ( 人 ) 物図 1.2. 右から見た対象 ( 人 ) 物.
Determining Optical Flow. はじめに オプティカルフローとは画像内の明る さのパターンの動きの見かけの速さの 分布 オプティカルフローは物体の動きの よって変化するため、オプティカルフ ローより速度に関する情報を得ること ができる.
計測情報処理論(4) レンズの基礎.
JASMINE レーザー干渉計型高精度角度・長さ変動モニターの研究開発 計画のための
観測手法と望遠鏡の 仕様について 矢野太平(理研) ●大角度はなれた同時サーベイについて ●サーベイ方法について ●観測精度について
東北大学院理学研究科天文学専攻修士1年 秋山研究室 大野 良人 Optical Configuration
京都大学理学研究科高エネルギー研究室 修士一年 田口 誠
次世代超大型望遠鏡の 広視野補償光学系の光学設計
木下基、Manyalibo J. MatthewsA、秋山英文
・y=sinθのグラフとy=2sinθのグラフ ・y=sinθのグラフとy=sin2θのグラフ ・周期と値域
平成27年度光応用工学計算機実習 偏光~ジョーンズ計算法 レポート課題
高速カメラの分光システム開発の現況 5 磯貝 /22 ○内容 0: 高速分光器の概要 1: マスクスリット像
わかりやすいマルチスライスCTにおける画像再構成
(質問)  体軸分解能を評価するための「SSPの測定」
2007 9/26-28 秋季年会 高速分光システムの開発 磯貝 瑞希(広島大)、嶺重 慎、野上 大作(京都大)、川端 弘治、植村 誠、大杉 節、山下 卓也、永江 修、新井 彰、保田 知則、宮本 久嗣、上原 岳士、笹田 真人、田中 祐行、松井 理紗子、深沢 泰司、かなた望遠鏡チーム(広島大)、杉保 圭(京都大)
3.8 m望遠鏡主鏡エッジセンサ 開発進捗 京都大学 理学研究科 M2 河端 洋人.
京大岡山3.8 m望遠鏡計画: 分割主鏡制御エッジセンサの開発
基礎ゼミ 光学のすすめ 第15章 光を用いた情報機器
2次元蛍光放射線測定器の開発 宇宙粒子研究室 氏名 美野 翔太.
P01.埼玉大学55cm望遠鏡SaCRAの 制御システム開発 ~第5回 ~ ポスター説明
光の干渉.
前回の内容 結晶工学特論 第5回目 Braggの式とLaue関数 実格子と逆格子 回折(結晶による波の散乱) Ewald球
2012年6月6日 京都大学宇宙物理学科修士二年 出口和弘
線形フィルタと畳み込み積分 マスクによる画像のフィルタリング 1.入力画像中の関心の画素のまわりの画素値
T2K実験 前置検出器のための 光検出器MPPC/SiPMの性能評価
みさと8m電波望遠鏡の 性能評価 富田ゼミ 宮﨑 恵.
京大岡山 3.8m 望遠鏡 分割鏡制御に用いる アクチュエータの特性評価
Astro-E2衛星搭載 XISの データ処理方法の最適化
低周波重力波探査のための ねじれ振り子型重力波検出器
京大極限補償光学 点回折干渉を用いた 波面センサの開発
1.特 徴 自動キャリブレーション あらゆるカメラ向きに対応 様々な軸テーブルに対応 軸テーブルと直接接続して制御する
(株)ナノオプトニクス・エナジー 高橋啓介 2011/01/08 於: 国立天文台岡山天体物理観測所会議室
京大理 高エネルギー研究室 修士課程一年 田口 誠
坂本彰弘(岡山天体物理観測所) 栗田光樹夫(京都大学)
画像処理工学 2013年1月23日 担当教員 北川 輝彦.
2013/02/09 望遠鏡技術検討会 3.8m望遠鏡の主鏡制御 京都大学 木野 勝.
位相カメラ 京都大学大学院修士1年 上野忠美.
AIRT40+TONIC2 for JARE53/54 Winter-over Observation 新光学系の提案(最終案)
中性子干渉実験 2008/3/10 A4SB2068 鈴木 善明.
メンバー 梶川知宏 加藤直人 ロッケンバッハ怜 指導教員 藤田俊明
第12回   ディジタル画像(3) ディジタル画像処理(3)
空洞型ビーム軌道傾きモニターの設計 東北大学 M1 岡本 大典 .
GPSを使わないBebop Droneの 自動飛行
高エネルギー陽子ビームのための高時間分解能 チェレンコフビームカウンターの開発
2つの平行光の観測による 内部カメラパラメータの安定なキャリブレーション
高速分光システム 透過率および限界等級について
小型JASMINE計画の状況       矢野太平(国立天文台)       丹羽佳人(京大).
Off-axis parabola mirrorを用いたPulse Stacking Cavity
栗田光樹夫 第29回望遠鏡技術検討会 於ナガセインテグレックス
X線CCD検出器 ーCCD‐CREST(deep2)ー の性能評価と性能向上 (京阪修論発表会)
2013/02/09 主鏡制御の進捗状況 京都大学 木野 勝.
円板の転がり運動により発生する音と振動 鳥取大学 工学部 応用数理工学科 生体システム解析学研究室 目的 実験方法 (3次元解析)
産総研・計測標準 寺田聡一 東大地震研 新谷昌人、高森昭光
偏光X線の発生過程と その検出法 2004年7月28日 コロキウム 小野健一.
平成28年度光応用工学計算機実習 偏光~ジョーンズ計算法 レポート課題
京大岡山3.8m望遠鏡用高分散分光器 京大宇物 岩室史英 サイエンス 太陽型星のスーパーフレア現象の解明
ビームラインイオン光学 Yoshiko Sasamoto Goal : 最高分解能を実現 そのためには、現状の認識.
MOAデータベースを使った セファイド変光星の周期光度関係と 距離測定
それでは,室内向けレーザーレーダ用の「レーザーレーダパネル」について,その動作原理を説明します.
AIRT40+TONIC2 for JARE53/54 Winter-over Observation 新光学系 備忘録
TOBAの現状と今後の計画 坪野研輪講 2012年2月22日 岡田健志.
Off-axis parabola mirrorを用いたPulse Stacking Cavity
ASTE搭載用ミリ波サブミリ波帯 多色ボロメータカメラ光学系の開発 竹腰達哉 北海道大学修士課程2年 Collaborators:
高地におけるγ線エアシャワー地上観測のシミュレーション
市松模様を使用した カメラキャリブレーション
ネットワークを介した 計測制御システムの開発
シンチレーションファイバーを 用いた宇宙線の観測
60Co線源を用いたγ線分光 ―角相関と偏光の測定―
Presentation transcript:

位相カメラの進捗状況 京都大学修士1回 横山 洋海

前検討会から行ったこと 3.8m望遠鏡と同じ曲率の鏡を用いた光学系の作 成 段差計測のためのプログラム修正 位相のリアルタイム計測 測定の安定性の確認

光学系・レーザー 3.8m望遠鏡と同じ曲率の鏡 (主鏡・副鏡)を用いた光学系 約10倍の縮小光学系 使用したレーザーは以下 レーザー名 波長 往路 復路 3.8m望遠鏡と同じ曲率の鏡 (主鏡・副鏡)を用いた光学系 約10倍の縮小光学系 使用したレーザーは以下 出射部 光学系の説明(実際の望遠鏡との対応など)  用いるレーザーの種類  計測にかかる時間(一回当たり~17s(内スキャン片道4s))  (計測で使う波長差(765-781(スキャン) 765-808 633-808)) 縮小光学系 レーザー名 波長 チューナブルダイオード レーザー(波長可変) 765.15-781.05nm 安定化ダイオードレーザー 808.6nm He-Neガスレーザー 632.8nm 主鏡 ハーフミラー ピエゾ 副鏡

位相差を用いることを強調

段差への変換手順 1.Tunableレーザーの波長スキャンによる位相の 変化から段差を概算 2.1で求めた段差からダイオードレーザー (808nm)とtunableレーザー(765nm)の真 の位相差を計算、新たに段差を計算しなおす 3.2.で求めた段差からダイオードレーザーと He-Neレーザー(633nm)の真の位相差を求め段 差になおす

測定例 808-633 縦軸:π(rad) 808-765 横軸:サンプル回数 (60fps) ~38um ~8.7um ~4um 0.5 0.5 7650 31650 35650 グラフは10回分の測定を重ねたもの 765はtunableのこと ノイズの幅はほぼ同じ 再現性は十分ある -1 -8 -1 1000 1000 1000 ~38um ~8.7um ~4um 段差が大きいときはあまり影響していないが、段差が小さい時tunableレーザーのスキャンの前後に問題あり

Tunableレーザー安定性の確認 さまざまな段差で10回ずつ測定を行いそれらの 平均とRMSを計算する。

結果1 縦軸:π(rad) 横軸:計測回数 (注:平均とRMSは633-808で最終的に求めた値) 平均:37.685um 8.75 38.2 4.2 メモリが見えにくいので入れる 理想は3本がの重心が重なり その周りでのずれが青ほど大きくなる Tunableレーザーのキャリブレーションに問題がある 3.8 37.8 8.6 平均:37.685um RMS:4.028nm 平均:8.594um RMS:7.217nm 平均:4.263um RMS:5.528nm *位相差2πあたりの段差  765-781 : 4698.27nm  765-808 : 1779.92nm   633-808 : 363.82nm 

まとめ・今後の課題 3.8m望遠鏡と同じ曲率の鏡を用いても位相判定 から段差計測できることが確認できた。 測定の再現性は問題ない (各測定のノイズと同程度) Tunableレーザーのcalibrationに問題アリ。 →課題 Tunableレーザーを用いないで段差を0から徐々 に増やし、改めてTunableレーザーの安定性を 再確認する必要がある 距離に寄らず同じくらいの精度がとれている きゃりぶれーションに問題アリ

位相カメラによる測定原理 焦点からレーザーを照射 図のように反射され、焦点に戻り干渉 干渉縞から段差を逆算 複数の波長で同時に測定し2Nπの不定性を取り除く 焦点 焦点から出す光の経路 2つの開口をとおった光路差と位相の関係 (干渉像の図を出して説明) レーザー □15mm 30mm d nm

理想的な干渉像 -0.2 ±0(波長) +0.2 +0.5

位相の測定方法(アルゴリズム) 縞の重心を検出する 縞がy軸に平行になるように回転 xの関数になるように1次元化 縞の間隔と同じ周期の三角関数  で積をとり最大となるθを位相と判定する 縞の重心を出す(expのマスクをかけたうえで) (縞の方向にあわせて画像を回転させる) 1次元化する(縞と垂直方向の成分だけ残す) 三角関数と畳みこみのようなことをして最大となるものを位相とする θ

量子効率

C-MOSカメラ Point Grey社のFlea3(USB 3.0) FL3‑U3‑13E4M‑C カメラ仕様 デジタルカメラ 特徴 Linuxドライバあり 画素数 1280×1048 ピクセルサイズ 5.3μm 読み出しレート 60fps 量子効率 633nmで43%