ニュートリノ振動実験OPERAにおけるECC内のガンマ線サーチ

Slides:



Advertisements
Similar presentations
Belle 実験における 新型シリコン検出器を用い た低運動量粒子の検出 物理学科 渡辺研究室藤山 幸生.
Advertisements

K2K-SciBar 検出器を用いた 低エネルギーニュートリノの エネルギー・スペクトルの測 定 大阪大理 田窪洋介 他 K2K-SciBar グループ K2K 実験 SciBar 検出器 低エネルギー イベント選択 まとめ 内容.
BelleII実験用TOPカウンターの性能評価
原子核物理学 第3講 原子核の存在範囲と崩壊様式
東海-神岡ニュートリノ実験 T2K 2010年8月5日 小林 隆.
相対論的重イオン衝突実験 PHENIXにおける Aerogel Cherenkov Counterの シミュレーションによる評価
タウ粒子崩壊τ-→ωπ-ντにおける セカンドクラスカレントの探索
タウ粒子崩壊τ-→ωπ-ντにおける セカンドクラスカレントの探索
科研費特定領域第二回研究会 「質量起源と超対称性物理の研究」
電磁カロリーメーターを使って中性パイ中間子を見よう!
MEG実験2009 陽電子スペクトロメータの性能評価
W e l c o m ! いい天気♪ W e l c o m ! 腹減った・・・ 暑い~ 夏だね Hey~!! 暇だ。 急げ~!!
Determination of the number of light neutrino species
CALET主検出器のモデリング・シミュレーションによる性能評価
相対論的重イオン衝突実験PHENIX におけるシミュレーションによる charm粒子測定の可能性を探る
山崎祐司(神戸大) 粒子の物質中でのふるまい.
放射線(エックス線、γ線)とは? 高エネルギー加速器研究機構 平山 英夫.
リニアコライダー実験における衝突点回りの測定器の最適化
OPERA RESULTS N. Naganawa (Nagoya University)
エマルションチェンバーによる 高エネルギー宇宙線電子の観測
Super-Kamiokande –I および II における 大気ニュートリノ L/E 振動解析
PHENIX実験における 陽子・陽子衝突トリガーカウンターのための Photon Conversion Rejector の設計
SEDA-APのデータ解析 ~Albedo中性子の検出~
γコンバージョン事象を用いた ATLAS内部飛跡検出器の物質量評価
光子モンテカルロシミュレーション 波戸、平山 (KEK), A.F.Bielajew (UM)
ニュートリノ振動実験OPERAにおける 核破砕片の基礎研究とその活用
論文講読 Measurement of Neutrino Oscillations with the MINOS Detectors in the NuMI Beam 2009/11/17 Zenmei Suzuki.
New Limit for the Lepton-Family-Number Nonconserving Decay μ+→e+γ
物質中での電磁シャワー シミュレーション 宇宙粒子研究室   田中大地.
FPCCDバーテックス検出器における ペアバックグラウンドの評価 4年生発表 2010/03/10 素粒子実験グループ 釜井 大輔.
Azimuthal distribution (方位角分布)
アトラス実験で期待される物理 (具体例編) ① ② ③ ④ ① ② ③ 発見か? 実験の初日に確認 確認! 2011年5月9日 ④ 未発見
ATLAS実験における J/Y->mm過程を用いたdi-muon trigger efficiency の測定方法の開発及び評価
高エネルギー重イオン衝突実験 PHENIXにおける 光子崩壊を用いた低質量ハドロン探索
光子モンテカルロシミュレーション 光子の基礎的な相互作用 対生成 コンプトン散乱 光電効果 レイリー散乱 相対的重要性
高エネルギー天体グループ 菊田・菅原・泊・畑・吉岡
K核に関連した動機による K中間子ヘリウム原子X線分光実験の現状 理化学研究所 板橋 健太 (KEK-PS E570 実験グループ)
Charmonium Production in Pb-Pb Interactions at 158 GeV/c per Nucleon
ILC実験における ヒッグス・ポータル模型での ヒッグス事象に関する測定精度の評価
Scintillator と Gas Cherenkovと Lead Glass のデータ解析
ATLAS検出器におけるFake Leptonの割合と Higgs・SUSY粒子探索に与える影響の研究
OPERA原子核乾板のFLOW 名古屋大学理学研究科F研究室 M1 中塚裕司.
シミュレーションサンプルを用いた光子コンバージョン再構成
Z(mm)イベントを用いた ATLAS LVL1 Muon Trigger Systemのコミッショニング
大気上層部におけるm、陽子、 及びヘリウム流束の測定
B物理ゼミ Particle Detectors:Claus Grupen, Boris Shwartz (Particle id
メッシュ付きμ-PICの メッシュ構造の最適化のシミュレーション Maxwell3DとGarfield
γコンバージョン事象を用いた ATLAS内部飛跡検出器の物質量評価
EMCalにおけるπ0粒子の 不変質量分解能の向上
STOF check.
偏光X線の発生過程と その検出法 2004年7月28日 コロキウム 小野健一.
SciFi を用いたΣ+p散乱実験での (ほろ苦い)思い出
電子モンテカルロシミレーション 相互作用 近似 輸送方法 Last modified
μ+N→τ+N反応探索実験の ためのシミュレーション計算
J-PARC meeting 藤岡 宏之 2006/01/31.
T2Kオフアクシスビームによる ミューオンニュートリノ消失モードの測定
ILCバーテックス検出器のための シミュレーション 2008,3,10 吉田 幸平.
ガスの低圧化による ダークマター検出器の高感度化
Geant4による細分化電磁 カロリメータのシミュレーション
増倍管実装密度の観測量への影響について.
Recoil catcher法による質量数90領域の
重心系エネルギー200GeVでの金金衝突におけるPHENIX検出器による低質量ベクトル中間子の測定
2010年夏までの成果 測定器の性能の確認 既知粒子の再発見 W,Z ジェット 超対称性粒子の探索の始まり トップクォークの再発見
高計数率ビームテストにおける ビーム構造の解析
荷電粒子の物質中でのエネルギー損失と飛程
陽子の中のSeaクォーク 柴田研究室 02M01221 渡辺 崇 [内容] 1.Seaクォークとは 2.β崩壊とクォーク
磁場マップstudy 1.
KOPIO実験のための中性子不感型光子検出器の設計
τ-→π-π-π+ντ及び τ-→K-K-K+ντの崩壊分岐比の測定
60Co線源を用いたγ線分光 ―角相関と偏光の測定―
Presentation transcript:

ニュートリノ振動実験OPERAにおけるECC内のガンマ線サーチ F研究室 中塚裕司

OPERA実験では約10イベントのτ反応検出を目指している τ粒子の崩壊モード 1-prong 3-prong 5-prong t→ m ~17.7% t →3h ~15.0% t →5h ~0.001% t →e ~17.8%   t →h ~49.5% (with  ~36.5%) t t τ粒子崩壊の~85%は1-prong崩壊である(崩壊による荷電粒子がひとつしか出ない) その中でτ→h崩壊は約50%であり、そこでの検出効率の向上が重要である またp0が付随するものは36.5%である。(ct~25nm) 間違いなくτをとらえるためにバックグラウンドと区別でカットをかける。~1/1000

t→h崩壊におけるバックグラウンド ハドロンの二次反応 (原子核との衝突) ハドロンの二次反応におけるPt分布 Kinematical cut 娘粒子の横向き運動量Pt>600MeV/c γ線が付随している場合はPt>300MeV/cに緩めることができる →τの検出効率を上げることができる。

τ→h崩壊チャンネルにおける娘粒子のPt分布 (娘粒子運動量>2GeV/c,kink angle>20mrad (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] Pt(GeV/c)

τ→h崩壊チャンネルにおける娘粒子のPt分布 (娘粒子運動量>2GeV/c,kink angle>20mrad (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] 600MeV cut Pt(GeV/c)

τ→h崩壊チャンネルにおける娘粒子のPt分布 (娘粒子運動量>2GeV/c,kink angle>20mrad (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] 300MeV cut (>0 gamma) 600MeV cut Pt(GeV/c)

τ→h崩壊チャンネルにおける娘粒子のPt分布 (娘粒子運動量>2GeV/c,kink angle>20mrad (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] 300MeV cut (>0 gamma) 600MeV cut γ線をとらえることで、τの検出効率を 上げることができる Pt(GeV/c)

研究の目的 τの検出効率を上げる。 そのためにECC内でγ線を検出する系統的な方法を開発する。 そのPointing精度を検証し、kink pointかprimary vertexからγ線が  来たのかを区別できるかを調べる。

反応に伴う→2γ線により生成されたγ線の エネルギー分布 (MC) t→h崩壊に伴うp0→2γ線のエネルギー分布 (MC) 反応に伴う→2γ線により生成されたγ線の エネルギー分布 (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] gamma >= 500MeV/c  → 70%  gamma >= 500MeV/c  → 70% daughter P > 2GeV/c kink angle > 20mrad daughter Pt > 300MeV/c Momentum(GeV/c) Momentum(GeV/c)

反応に伴う→2γ線により生成されたγ線の エネルギー分布 (MC) t→h崩壊に伴うp0→2γ線のエネルギー分布 (MC) 反応に伴う→2γ線により生成されたγ線の エネルギー分布 (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] gamma >= 500MeV/c  → 70%  gamma >= 500MeV/c  → 70% daughter P > 2GeV/c kink angle > 20mrad daughter Pt > 300MeV/c Momentum(GeV/c) Momentum(GeV/c) → h崩壊の分布と似た形をしている → h崩壊からのγ線検出、pointing精度の良い 検証ができる

鉛中でのγ線と対生成された電子(陽電子) γ線はエネルギー ~数百MeV領域では相互作用はほとんど対生成反応のみ 対生成するまではvertex pointから鉛中を直進する。 一方発生した電子(陽電子)は鉛中で散乱を受ける。 e+ e- γ線 原子核 1GeV pi0 ganmma ct Conversion length Xp : 鉛中~7.2mm 鉛中での電磁波の相互作用の断面積

n ECC内でのγ線サーチ ニュートリノ反応点であるprimary vertexの周囲の飛跡を、飛跡読み取り装置で測定 原子核乾板0.3mm 鉛1mm vertex point n vertex plate

n ECC内でのγ線サーチ 条件:飛跡がフィルム2枚以上つながる。つなぎの条件は500MeV/c, 3σ x,y projectionでdq < 30mrad 250MeV/cの電子の86%相当を含む角度。     vertex plateに飛跡は存在しない。 原子核乾板0.3mm 鉛1mm vertex point d n vertex plate

選び出した飛跡の目視によるマニュアルチェック ランダムに選んだOPERAニュートリノ反応30イベント(CC22 NC8)   Track/30event Track/event 選ばれた飛跡本数 123 4.1 primary track (読み取り装置のineffciency) 47 (~38%) 1.6 Cosmic Ray 7 (~6%) 0.2 Fake track 37 (~30%) 1.2 Electron track候補 32 (30γ) (~26%) 1.1   mm/30event mm/event 探索鉛枚数 173 5.77 Fake track バックグラウンドからの低エネルギー電子による偽の飛跡。 Cosmic ray(輸送時) イタリアへの輸送時に原子核乾板に写った宇宙線の飛跡。データ上で除外することができる。 Vertex track ニュートリノ反応点からの飛跡。

n ECC内でのγ線サーチ check 条件:飛跡がフィルム2枚以上つながる。つなぎの条件は500MeV/c, 3σ x,y projectionでdq < 30mrad 250MeV/cの電子の85.9%相当の散乱角を含む。     vertex plateに飛跡は存在しない。 原子核乾板0.3mm 鉛1mm check vertex point n vertex plate

× n ECC内でのγ線サーチ electron ineff 条件:飛跡がフィルム2枚以上つながる。つなぎの条件は500MeV/c, 3σ x,y projectionでdq < 30mrad 250MeV/cの電子の85.9%相当の散乱角を含む。     vertex plateに飛跡は存在しない。 原子核乾板0.3mm 鉛1mm electron × vertex point ineff n vertex plate

MCと実際のデータとの比較 OPERAニュートリノ反応イベントに対し鉛探索範囲~6mmに対し期待される γ線検出数は 0.9γ/event 実際の30イベントに対しサーチを行った結果は 1.0+-0.2γ/event 高い検出効率でγ線が見つかっている

n 見つかったγ線の分類 電子対を確認できたγ線 14 片方の電子(陽電子)しか確認できなかったγ線16 一本の飛跡しか確認され なかった 16γ ~100micron以内の範囲に 片方がいる 5γ 数micron離れている 9γ <~100um ? 100micron以上離れて しまっている可能性がある。

γ線のPointing精度 dz Impact Parameter vertex point τ粒子の平均IP ~ct87micron

Pointing精度 32γ Pairが確認された 片方しか確認されなかった

Pointing精度 32γ Pairが確認された 片方しか確認されなかった Vertexの分離を議論 できる目安 ct~87micron

測定された角度ずれと散乱量から推測される角度ずれ 電子のもつ角度ずれの主な原因、鉛中の多重散乱→運動量に相当。 鉛中で対生成を起こした深さ→不定性がある。 電子(陽電子)の運動量に相当する各フィルム間での角度差を測定する。 実際の角度差との比較をする。 dq 運動量から推測される角度ずれ

Pointing精度 32γ Pairが確認された 片方しか確認されなかった 0.02rad 0.04rad 0.02rad 0.04rad

= = = = 電子(陽電子)の飛跡の散乱量の推定方法 電子(陽電子)の飛跡 γ線 制動放射のエネルギーロス 補正項 原子核乾板0.3mm

推定された散乱量と実際の角度ずれの比較 サンプル:20γ Primary vertexとの 角度ずれ 運動量からの 推定値

推定された散乱量と実際の角度ずれの比較 サンプル:20γ Primary vertexとの 角度ずれ 運動量からの 推定値 τ→h γ2 τ→h γ1 混じってしまう 分離できる

推定された散乱量と実際の角度ずれの比較 サンプル:20γ Primary vertexとの 角度ずれ 運動量からの 推定値 τ→h γ2 τ→h γ1 混じってしまう 分離できる

まとめと展望 τからのγ線をとらえ、検出効率の向上を目指している。 OPERAニュートリノ30イベントに対して、30γを見つけた。 MC 0.9γ/event 本手法により、ECC内でのγ線を、高い検出効率でサーチできることがわかった。 Pointing精度はまだ課題があるが、primary vertexから来たのか、kink pointから来たのかを判定できることを示した。 課題 統計数を上げる。 より正確な運動量推定方法。

Back up

測定された角度ずれと散乱量から推測される角度ずれ 電子のもつ角度ずれの主な原因、鉛中の多重散乱→運動量に相当。 鉛中で対生成を起こした深さ→不定性がある。 電子(陽電子)の運動量に相当する各フィルム間での角度差を測定する。 実際の角度差との比較をする。 Primary vertex dq2 dq1 Secoundary vertex

τ→h崩壊チャンネルにおける娘粒子のPt分布 (娘粒子運動量>2GeV/c,kink angle>20mrad (MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] (399+352)/399=1.88倍 70% 1.6倍  鉛5mm ~1.3倍 300MeV cut (>0 gamma) 600MeV cut Pt(GeV/c)

dax-day

OPERAにおけるhadronic kink候補の判断基準 運動力学的なカット OPERAにおけるhadronic kink候補の判断基準 (10年前のプロポーザルで定めた基準 → ブラインド) ・1ry vertexの下流の鉛2枚以内でkinkしている ・kink角は20mrad以上 ・daughterの運動量は2GeV/c以上 ・decay Ptは600MeV/c以上(ガンマ線がkinkについている場合は300MeV/c以上) ・1ry vertexにおけるmissing Ptは1GeV/c以下 ・合成ハドロン運動量ベクトルと親粒子運動量ベクトルの方位角の差がp/2 rad以上

崩壊探索方法 MCによるニュートリノ反応のIP分布 (ⅰ) 10 < IP < 500 [m]の飛跡を候補として選別する IP distribution for: nt events (MC) nt events (MC) NC+CC nm events (MC) NC+CC nm events (Data) expanded scale Mean 104.3 m (ⅰ) 10 < IP < 500 [m]の飛跡を候補として選別する (ⅱ) IPが大きい理由を特定する [ IPが大きくなる理由 ]   ・実際に崩壊様式   ・鉛による多重電磁散乱 (ⅲ) 運動力学的カット

Pairの見え方 Pairに見えるものの割合。 その原因。 Pair間のopening angle,両者の距離。 角度ずれと比較してどうか。

ECC内でのγ線サーチ エネルギー500MeV/cまでのγ線をとらえることを目標とする。 片方の電子が少なくとも250MeV/c以上のエネルギーを持つとして、電子の受ける 角度ずれの推定 対生成時のopening angle 鉛500micronで電子の受ける多重散乱量 X0=5.6mm 飛跡読み取り装置の角度精度 0.03rad ~ 1.8σ=92.7% (92.7%)^2=85.9%相当の散乱角を含む

原子核乾板:OPERAフィルム 厚さ205micronのプラスチックベースの両端に44micronの乳剤を塗布してある。 荷電粒子が通ると乳剤層に飛跡を残す。乳剤の組成:AgBr結晶とゼラチンの混合物。 荷電粒子が通った跡に沿ってイオン化されたAgが出来る。 実際の飛跡の写真

見つかったγ線からの電子(陽電子)の飛跡 サーチによるγ線 30 先頭のsegmentのbase trackが飛跡読み取り装置で測定された 21γ ~70% 電子対が確かめられた 14γ ~47% 電子対の両者ともが飛跡読み取り装置で測定された 2γ ~7% 合計30γ(32電子track)をデータ上で探した候補の中からマニュアルチェックを経て確認した。 Vertex plateでのγ線 2 (系統的には探していない) 電子対 1γ 電子対の両者とも飛跡読み取り装置で測定された 1γ

選び出した飛跡の目視によるマニュアルチェック ランダムに選んだOPERAニュートリノ反応30イベント   Track/30event Track/event 選ばれた飛跡本数 200(vtx plate除かない) 6.6 Vertex plateに飛跡が存在 124 (~62.0%) vtx 77 ineff 47 4.1 Electron track候補 32 (30γ) (~16.0%) 1.1 Fake track 37 (~18.5%) 1.2 Cosmic ray 7 (~3.5%) 0.2   mm/30event mm/event 探索鉛枚数 173 5.77 Fake track バックグラウンドからの低エネルギー電子による偽の飛跡。 Cosmic ray(輸送時) イタリアへの輸送時にフィルムに写った宇宙線の飛跡。データ上で除外することができる。 Vertex track ニュートリノ反応点からの飛跡。

Vtx base track effciency=77/(47+77)=77/124=62% 選ばれた飛跡の詳細 Ineff vtx track 47 electron 32 fake track 37 CR (TrCR6) 7 サーチする飛跡 123 Vtx plateにも存在 200 77 vtx track Vtx base track effciency=77/(47+77)=77/124=62%

OPERAフィルムに写る飛跡 neutrino micro track base track micro track 生成粒子 y z 反応点 x neutrino OPERAフィルム

OPERAフィルムに写る飛跡 dz dx,dy neutrino micro track base track micro track 生成粒子 OPERAフィルム断面図 y z 反応点 x neutrino OPERAフィルム

鉛に角度(0,0)のγ線を打ち込んだときの電子対の一方が角度(0.03,0.03)以内 γ線の検出効率の運動量依存性(MC) [ Angle acceptance : |qx|<0.6rad, |qy|<0.6rad ] 鉛に角度(0,0)のγ線を打ち込んだときの電子対の一方が角度(0.03,0.03)以内 になるようなものの割合。鉛は無限大の長さ。エネルギー依存性を見ている。

MCの説明0.9γ/event pythia OPERAニュートリノ反応1000イベント CC762,NC238          ↓  CC2319γ + NC709γ= 3028γ (~1500π0)          ↓ dθ<0.03 , linkletでつながる 1700γ 鉛6mm 904γ Θ<0.6 866γ 866/1000 ~ 0.9 シミュレーション条件: 電子の飛跡が2枚以上つながっている 最上流の電子の飛跡が角度30mrad以内でvertex pointに向かっている 飛跡の検出効率は100% 電子対のうち一つ以上を検出できる 鉛探索範囲は6mmである

電子の制動放射と電磁波の断面積

1000個のMCνμイベントについて 2011/02/13

π0について CC:1102個 (762イベント) NC:333個 (238イベント) 合計:1435個 (1000イベント) rho eta Delta omegaの崩壊からのpi0も多数含まれるが、 これらは短寿命なため、1ryからのpi0と認識される。 →1ry or decayの区別はしていない CC:1102個 (762イベント) NC:333個 (238イベント) 合計:1435個 (1000イベント) Epi0 [GeV]

3028個のγ線について エネルギーとその角度sqrt(ax*ax+ay*ay)の2次元plot Eγ [GeV] Angle [rad]

平均23.6GeV interactedなニュートリノエネルギー! En [GeV] 平均23.6GeV interactedなニュートリノエネルギー! (注意)CNGSのビームとしては平均17GeVであるが、 実際にニュートリノ反応をするものはエネルギーに比例して 反応断面積が増加する効果が見えている。

ニュートリノ振動 あるニュートリノの種類が別の種類のニュートリノへ変化する現象。弱い相互作用 の固有状態(香りの固有状態)が質量固有状態の重ね合わせになっている。 1962年名古屋大学の牧、中川、坂田氏らによって提唱された。 2世代間での混合行列 振動確率はnm→ntのとき、 L:ニュートリノの進んだ距離 E:ニュートリノのエネルギー 質量があれば振動が生じる

OPERA実験 SKでμニュートリノの減少(disappearance)によるニュートリノ振動を示唆する結果が得られた。 ニュートリノが確かに別種のニュートリノに変化していることを示した実験結果はまだない。 OPREA実験はnmからntへ変化したニュートリノをとらえる。(appearance) ニュートリノ振動に最終決着を与える実験

イタリアGran Sasso地下のOPERA検出器でnm→ntへの振動をとらえる CERN SPS 732km イタリアGran Sasso研究所 地下1400m ( Δm232 = (2.43±0.13)×10-3 eV2 , sin22θ23 = 1.0, L/E = 43km/GeV)

 OPERA検出器全体像 高さ10m,幅10m,奥行き20m 原子核乾板とカウンターからなる複合検出器 Target section Super Module 1 Super Module 2 Target section Muon spectrometer Target section Muon spectrometer  高さ10m,幅10m,奥行き20m 原子核乾板とカウンターからなる複合検出器

OPERA検出器全体像  高さ10m,幅10m,奥行き20m 原子核乾板とカウンターからなる複合検出器

 OPERA検出器全体像 高さ10m,幅10m,奥行き20m 原子核乾板とカウンターからなる複合検出器 15万ECC, 1.25 kton target 

主検出器ECC 8.3kg 10X0 Neutrino Beam 56枚の鉛プレート(厚み1mm)と、57枚の原子核乾板とのサンドイッチ構造 Lead plate : 1mm 56枚の鉛プレート(厚み1mm)と、57枚の原子核乾板とのサンドイッチ構造 原子核乾板:電荷を持った粒子の飛跡を記録する 鉛中でのradiation length X0 ~5.6mm ECC全体では10X0

τニュートリノ反応 ファインマン・ダイアグラム 実験室系 τ粒子のct~87micron ECC内で、τ粒子の反応をトポロジー解析、運動力学的解析によってとらえる。

τニュートリノ反応 ファインマン・ダイアグラム 実験室系  nt τ粒子のct~87micron ECC内 鉛1mm ファインマン・ダイアグラム 原子核乾板0.3mm 実験室系 decay point  nt τ粒子のct~87micron ECC内で、τ粒子の反応をトポロジー解析、運動力学的解析によってとらえる。 primary vertex

以前のスライド

推定された散乱量と実際の角度ずれの比較 Pointing精度を評価する量

Pointing精度 35電子track32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron IP<10μm 6電子track

Pointing精度 1st segmentがS-UTSで測定されている25電子track23γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron IP<10μm 6電子track

Pointing精度 1st segmentがS-UTSで測定されている γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron IP<10μm 6電子track

Pointing精度 35電子track32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron IP<10μm 6電子track

Pointing精度 35電子track32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron IP<10μm 6電子track

Pointing精度 35電子track32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron IP<10μm 6電子track

Pointing精度 32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ

Pointing精度 32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron

Pointing精度 32γ γ線のImpact Parameter(IP)の定義 dz:vertex pointまでの深さ dax,day:角度ずれ τの平均IP ~cτ87micron グラフ? Pointing精度の為に必要なIPは大まかな値として~10micron