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KEK 平山、波戸 SSL 杉田 2008-08-06 テキスト:naicgv.pdfおよびphantomcgv.pdfの1-3ページ

CG(Combinatorial Geometry)体系 利点:複雑な体系を比較的少ない労力で記述可能 形状定義:SOLID(中身のある物体)で表現 領域定義:形状の組み合わせ(論理演算)で記述 一番外側はDiscard領域 14種類の形状                                        直方体(RPP) 円柱(RCC) 球(SPH) 円錐台(TRC) トーラス(TOR)上記5種類はEGS4でも対応 平行六面体 楕円柱、楕円錐、楕円球、くさび型、平面、多面体、六角柱、 一般楕円体(Cgview 2.1.0以降のマニュアル参照)

各形状の入力 パラメータ 記述順序 RPP No. Xmin Xmax Ymin Ymax Zmin Zmax SPH No. Vx Vy Vz R RCC No. Vx Vy Vz Hx Hy Hz R TRC No. Vx Vy Vz Hx Hy Hz R1 R2 TOR No. Vx Vy Vz R1 R2 1 2 n

ジオメトリ入力の簡略化 CG→ ←円筒平板→ (EGS4) RCC 1 0 0 0 0 0 30 10 END Z1 1 Z2 2 -1 Z3 3 -2 Z4 4 -3 CG→ "DEFINE VARIOUS THICKNESSES/DISTANCES" TCOV=0.1; "Thickness of Al case in cm " TGAP=0.5; "Gap between case and detector in cm" TDE=7.62; "Thickness of detector in cm" TQUARTZ=0.5;"Thickness of quartz window in cm" "DEFINITION OF PLANES" "SET ALL COORDINATES AND NORMALS TO ZERO TO BEGIN WITH" DO J=1,NPLAN [ PCOORD(1,J)=0.0; PCOORD(2,J)=0.0; PCOORD(3,J)=0.0; PNORM(1,J)=0.0; PNORM(2,J)=0.0; PNORM(3,J)=1.0; ] "NOW PUT IN THE EXCEPTIONS" PCOORD(3,2)=PCOORD(3,1)+TCOV; PCOORD(3,3)=PCOORD(3,2)+TGAP; PCOORD(3,4)=PCOORD(3,3)+TDE; PCOORD(3,5)=PCOORD(3,4)+TQUARTZ; OUTPUT; ('1PCOORD AND PNORM VALUES FOR EACH J-PLANE (I=1,3):',//); OUTPUT J,(PCOORD(I,J),I=1,3),(PNORM(I,J),I=1,3); (I5,6G15.7);] "DEFINE THE CYLINDER RADII" RDET=3.81; "Radius of detector in cm" RGAP=0.5; "Gap between detector and case in cm" RTCOV=0.1; "Cover thickness in cm" CYRAD(1)=RDET; CYRAD(2)=CYRAD(1)+RGAP; CYRAD(3)=CYRAD(2)+RTCOV; ←円筒平板→   (EGS4) "******************************************************************" " STANFORD LINEAR ACCELERATOR CENTER" SUBROUTINE HOWFAR; " EGS4 SUBPROGRAM - 8 MAY 1983/1730" ;COMIN/DEBUG,EPCONT,GEOM,PASSIT,STACK,THRESH/; IRL=IR(NP); "SET LOCAL VARIABLE" IF(IRL.LE.1.OR.IRL.GE.IRZ+2) [IDISC=1; RETURN;] NSLAB=(IRL-2)/NCYL + 1 ; "SLAB NUMBER" NANNU=IRL-1-NCYL*(NSLAB-1); "ANNULUS NUMBER" NPL1=NSLAB+1; NPL2=NSLAB; IF(NSLAB.LT.NPLAN-1) [NRG1=IRL+NCYL;] ELSE [NRG1=IRZ+2;] IF(NSLAB.GT.1) [NRG2=IRL-NCYL;] ELSE [NRG2=1;] $PLAN2P(NPL1,NRG1,1,NPL2,NRG2,-1); IF(NANNU.LT.NCYL) [NRG2=IRL+1;] ELSE [NRG2=IRZ+3;] IF(NANNU.GT.1) [NRG1=IRL-1; NCL2=NANNU; NCL1=NANNU-1; $CYL2(NCL1,NRG1,NCL2,NRG2); RETURN;] $CYLNDR(1,1,IHIT,TCYL); IF(IHIT.EQ.1) [ $CHGTR(TCYL,NRG2);] RETURN; END; "END OF SUBROUTINE HOWFAR"

単独の立体では不便… ←こんな体系で計算したい  単独の立体では不便… ←こんな体系で計算したい 領域I=+2 OR +3 論理和 立体の組み合わせで空間を 指定して、「領域」、「リー ジョン」、「ゾーン」と呼ぶ。 +-でそれぞれ立体の 内側と外側を示す。 立体2 立体3 ゾーンK=+3 リージョンJ=+2 -3 論理差

CG体系での論理演算の例 論理和:1 OR 2 論理積:1 2 2 2 1 1 否定と論理積:1 -2 否定と論理和:1 OR -2 2 2 論理積:1 2 2 2 1 1 否定と論理積:1 -2 否定と論理和:1 OR -2 2 2 1 1

論理演算の組み合わせ例 Z2 +3 –1 OR +3 –2 : 立体3の内側で立体1の外側、または、 立体3の 内側で立体2の外側の空間 Z2 Z1 Z2 +3 –1 OR +3 –2 : 立体3の内側で立体1の外側、または、 立体3の 内側で立体2の外側の空間

複雑なCG体系の例 空気 ステンレス容器 アルゴンガス検出器 放射性溶液 半球+円柱形状検出器

立体の入力 RCC 1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 30.0 10.0 RCC 2 0.0 0.0 0.1 0.0 0.0 29.8 9.9 RCC 3 0.0 0.0 5.0 0.0 0.0 15.0 5.0 RCC 4 0.0 0.0 5.1 0.0 0.0 14.9 4.9 RCC 5 0.0 0.0 6.0 0.0 0.0 8.0 2.0 RCC 6 0.0 0.0 6.1 0.0 0.0 7.9 1.9 SPH 7 0.0 0.0 14.0 1.9 SPH 8 0.0 0.0 14.0 2.0 SPH 9 0.0 0.0 20.0 4.9 SPH 10 0.0 0.0 20.0 5.0 RCC 11 0.0 0.0 -1.0 0.0 0.0 40.0 15.0 END

ゾーンの指定 Z1 +6 OR +7 Z2 +5 -6 OR +8 -7 -5 1 放射性溶液 Z3 +4 -5 -8 OR +9 -4 END 3 アルゴン検出器 1 放射性溶液 2 SUS容器 4 SUS容器 5 空気 6 SUS容器 追跡終了領域

ゾーンの組み立て

CGを使用する場合の注意点 線源をCG体系外に置いてはならない。 線源をDiscard領域に置いてはならない。

CGの練習問題 次の立体をCgviewを用いて作成し、3次元表示で確認せよ。(サイズの単位はcm)【初級】 直方体 XYZ:2x3x5 原点に中心 球 半径4 原点に中心 円柱 半径3 高さ3 中心軸:Z軸 原点に底面の中心 円錐台 上面半径2 底面半径3 高さ5 中心軸:Y軸原点に底面の中心 次の形状の検出器体系を組め 【中級】 有感領域は直径3cm、長さ3cmの円柱。物質番号1 その外側に厚さ0.2cmのカバー。物質番号2 その外側に直方体の追跡終了領域。物質番号0 各立体、領域、物質をCgviewで表示し、妥当性を確認せよ。 Cgviewを用いて体系整合性確認を行え。 ucnaicgv.fを利用して、本体系でegs5計算を行え。