2017年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第5回 公共データバンクの遺伝子情報

Slides:



Advertisements
Similar presentations
生物統計学・第 5 回 比べる準備をする 標準偏差、標準誤差、標準化 2013 年 11 月 7 日 生命環境科学域 応用生命科学 類 尾形 善之.
Advertisements

生物統計学・第 4 回 比べる準備をする 平均、分散、標準偏差、標準誤差、標準 化 2015 年 10 月 20 日 生命環境科学域 応用生命科学類 尾形 善之.
生物統計学・第 2 回 全体を眺める(1) 平均と分散、各種グラフ、ヒストグラム 2013 年 10 月 7 日 生命環境科学域 応用生命科学類 植物バイオサイエンス課程 尾形 善之.
生物統計学・第 15 回 エラーを調べる -第一種の過誤、第二種の過誤、外れ値 - 2016 年 1 月 26 日 生命環境科学域 応用生命科学類 尾形 善之.
生物統計学・第 14 回 Perl を使いこなす インストール、プログラミング 2014 年 1 月 20 日 生命環境科学域 応用生命科学 類 尾形 善之.
初めてのEndNote はじめに EndNoteの使い方 EndNoteとは EndNoteでできること 起動とライブラリの作成
Drosophila solexa Tag analysis 2/25
生物統計学・第4回 全体を眺める(3) 各種クラスター分析
初めてサテライトラボを利用する学生は1-4のステップが必要です。
植物系統分類学・第13回 分子系統学の基礎と実践
2012年度 総合華頂探求(生命情報科学実習) 華頂女子中学高等学校 2年 医療・理系コース 小倉、北川、木村、久留野、田中、野村、山下
RNA i (RNA interference).
文献管理ソフトRefWorksの利用 2009.
特論B 細胞の生物学 第2回 転写 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生物統計学・第3回 全体を眺める(2) 主成分分析
生命情報学入門 タンパク質立体構造予測演習2011年5月31日
映像技術演習 第8回:課題映像編集.
9 Microsoft Word(1).
湘南工科大学 2013年4月23日 プロジェクト実習A アドベンチャーゲームを作ろう 第3回 湘南工科大学情報工学科 准教授 小林 学.
生物統計学・第1回 統計解析を始める前に -妥当なデータかどうかを判断する-
情報検索演習 第8回 パソコンを起動しておくこと 前から4列目までに着席すること 2005年11月30日 後期 水曜5限
生物統計学・第2回 注目要素を決める まず木を見る、各種グラフ、ウェブツール
2016年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第7回 情報解析(1) 配列相同性解析・1
生物科学科(高分子機能学) 生体高分子解析学講座(第3) スタッフ 教授 新田勝利 助教授 出村誠 助手 相沢智康
2016年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第9回 情報処理(5) データを集計する
情報技術演習Ⅰ 人文学研究のための情報技術入門 2017/07/06
2016年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第10回 情報解析(3) Rを使った主成分分析
10 Microsoft Word(1) 10.1 Microsoft Word v.Xの概要 起動 終了
2016年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第13回 情報解析(6) エクセルVBAによる遺伝子機能解析
生物統計学・第2回 全体を眺める(1) 各種グラフ、ヒストグラム、分布
生物統計学・第1回 統計解析を始める前に -木を見て森を見てまた木を見る-
課題の説明.
生命情報学入門 タンパク質の分類法演習 2011年6月14日
ゲノムネットについて 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 佐藤賢二.
タンパク質相互作用の コンピュータによる予測と解析
ゲノムネットの利用法に関する講習会 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 佐藤賢二.
2017年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第7回 公共データバンクの遺伝子発現情報
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第5回 公共データバンクの遺伝子情報
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第7回 公共データバンクの遺伝子発現情報
2017年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第1回 情報検索(1) ビッグデータを眺める
植物系統分類学・第15回 比較ゲノミクスの基礎と実践
生物統計学・第3回 全体を眺める(1) R、クラスタリング、ヒートマップ、各種手法
2016年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第6回 情報処理(4) データを加工する・2
ゲノム科学概論 ~ゲノム科学における統計学の役割~ (遺伝統計学)
湘南工科大学 2013年10月22日 プログラミング基礎1 湘南工科大学情報工学科 准教授 小林 学.
情報処理概論Ⅰ 2007 第5回 2019/4/7 情報処理概論Ⅰ 第5回.
卒業研究進捗報告 2009年  月   日 研究題目: 学生番号:         氏名:          
ORI-GENE A Tool for Gene Classification and Prediction of Function Based on Evolutionary Tree Hideaki Mizuno, Yoshimasa Tanaka, Kenta Nakai, Akinori Sarai.
植物系統分類学・第14回 分子系統学の基礎と実践
サポートベクターマシンを用いた タンパク質スレッディングの ためのスコア関数の学習 情報科学科4年 81025G 蓬来祐一郎.
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第12回 情報解析(2) 配列相同性解析・DNA
2019年1月22日 生命環境科学域 応用生命科学類 尾形 善之
生物統計学・第3回 全体を眺める(2) クラスタリング、ヒートマップ
情報処理基礎A・B 坂口利裕 横浜市立大学・商学部
第10回:Microsoft Excel (2/2)
期末レポートの内容 使うデータ 「biostat18finaldata.txt」 遺伝子発現データ
2017年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第11回 系統樹
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第13回 メタゲノミクス
プログラミング演習I 2003年4月15日(第一回) 木村巌.
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第12回 次世代シーケンシング・RNA
生物統計学・第14回 全体を眺める(6) -相関ネットワーク解析-
医療科学B演習のおさらい 杏林大学医学図書館 医療科学B.
Ion PGM™ 次世代シーケンサーによる 受託解析サービスのご案内 ・細菌叢解析(16S メタゲノム)
生物統計学・第11回 全体を眺める(3) -主成分分析1:分析の基本-
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第1回 ビッグデータを眺める
集中講義(東京大学)「化学システム工学特論第3」 バイオインフォマティクス的手法による化合物の性質予測(1) バイオインフォマティクス概観
2018年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第9回 公共データバンクの代謝パスウェイ情報
分子生物情報学(0) バイオインフォマティクス
第11回 最終課題制作(2) 2009年06月30日(火曜日) 第4時限目 λ11教室
2019年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第1回 ビッグデータを眺める
Presentation transcript:

2017年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第5回 公共データバンクの遺伝子情報 2017年度 植物バイオサイエンス情報処理演習 第5回 公共データバンクの遺伝子情報 2017年5月12日 機能ゲノム科学  尾形 善之

前回(第1回)のフォロー BLAST解析をして、注目遺伝子と相同性のある遺伝子の種の特異性を調べた。 多くの場合は、科で特異的であった。

今日の授業の目的と達成目標 目的 達成目標 公共データバンクに蓄積している遺伝子情報の検索方法について説明する。 注目する遺伝子を公共データバンクで検索する方法について習熟する。

遺伝子情報の予備知識 NCBIの遺伝子情報の書式 GenBank Format File (GBFF) 遺伝子の塩基配列についての情報 GenPept Format File (GPFF) 遺伝子のアミノ酸配列についての情報 どちらも情報の構成はほぼ同じ GPFFに従って説明していきます

GPFFの情報・1 LOCUS DEFINITION ACCESSION 遺伝子座、ACCESSIONと同じ場合が多い アミノ酸残基数、GBFFでは塩基数 DEFINITION 遺伝子名か簡単な説明、大括弧内は種名 ACCESSION データベースで検索するためのID

GPFFの情報・2 VERSION SOURCE, ORGANISM REFERENCE 遺伝子を特定するID 同じ遺伝子座に複数の転写物が存在する SOURCE, ORGANISM 種名、分類(taxonomy) REFERENCE この遺伝子の登録に関わった論文名 PUBMEDの番号をクリックするとジャンプ

GPFFの情報・3 FEATURES Source: 種名、taxonomyへのリンク Protein: タンパク質名、DEFINITIONと同様 Region: ドメイン領域、複数存在する CDD: 保存ドメインデータベースへ Site: ドメイン配列 CDS: コーディング配列 遺伝子名、locus tag、遺伝子の別名 “note”: 遺伝子の機能情報

GPFFの情報・4 FASTA Analyze this sequence GPFF:アミノ酸配列、GBFF:塩基配列 コピーして、BLASTに利用できる Analyze this sequence Run BLAST BLAST解析できる Identify Conserved Domains ドメイン情報のページへ

GPFFの情報・5 Articles about the MYB28 gene Protein clusters PubMedの検索ページへ Protein clusters 類似タンパク質を纏めたページへ Reference sequence information 転写物などのページへ More about the gene 遺伝子のページへ

遺伝子ページの情報・1 Summary Genomic context, Genomic regions Bibliography GBFFと同様 Genomic context, Genomic regions 染色体内の位置を表示 Bibliography 文献 Interactions 他の遺伝子との相互作用

遺伝子ページの情報・2 General gene information Related sequences Homology OrthoDBへ Gene Ontology (GOと略される) 機能情報 Related sequences Protein Accession GenPeptやUniProtKBへ

チェックポイント・I GPFFのページから得られる情報について、簡単に纏めなさい。 遺伝子のページから得られる情報について、簡単に纏めなさい。

Phytozome 植物全般のゲノム情報を提供している 現在はV12 ユーザー登録が必要(無償) NCBIと異なるゲノム情報がある

Gramene 穀物を中心に植物ゲノムを提供している 現在はrelease53 植物の代謝パスウェイ情報も提供している 穀物のGO情報を提供している

TAIR シロイヌナズナの遺伝子情報全般 圧倒的な情報量 V10でひと区切りした。 シロイヌナズナのGO情報を提供している。 最近、一部有償化した。

emSemble ヨーロッパのEBI-EMBLが構築している。 NCBIと同様に、遺伝子情報全般を提供 Ensembl Genome: ゲノム情報 Ensembl: 遺伝子情報 ArrayExpress: 発現情報 UniProt: タンパク質情報

チェックポイント・II NCBI以外で植物のゲノムや遺伝子の情報を提供しているデータベースについて、簡単に纏めなさい。

期末レポートの目的 注目する植物遺伝子を決める。 データベース検索や統計解析を通じて、機能に繋がる特徴を纏める。 生物統計学:シロイヌナズナの遺伝子。 今回:どの植物でもOK。 データベース検索や統計解析を通じて、機能に繋がる特徴を纏める。 生物統計学:発現データの統計解析。 今回:さまざまな手法を駆使する。 Wikipedia

遺伝子の機能に迫る 発現データ 配列データ 文献データ どの条件で働いているかが分かる。 どんな機能を示す配列をしているかが分かる。 組織特異性、ストレス応答性など。 配列データ どんな機能を示す配列をしているかが分かる。 機能ドメイン、その配列を共有する植物など。 文献データ 遺伝子についての全般的な知識が得られる。

遺伝子機能に迫るポイント 注目遺伝子について… どのデータベースに含まれているか? どのくらいの情報が含まれているか? データベースによって、扱っている植物が異なる。 どのくらいの情報が含まれているか? 配列情報:アミノ酸配列まで分かっているか? 発現情報:実験数はどのくらいか? これまで機能はどのくらい分かっているか? 遺伝子名に機能が含まれているか?

期末レポートの作業 配列相同性解析:似ている配列を検索する。 遺伝子発現解析:発現の特異性を調べる。 代謝パスウェイ解析 どの代謝経路で働いているか、調べる。 遺伝子機能解析:機能情報を調べる。 文献検索:さまざまな知見を得る。

期末レポートの提出と書式 提出期限:2017年8月7日(月) 提出先:Shareフォルダ 書式:ワードファイルまたはPDFファイル 提出ファイルのタイムスタンプで判断します 提出先:Shareフォルダ 自分のフォルダ内 書式:ワードファイルまたはPDFファイル 他に参照するファイルがある場合は保存する

今日の実習と課題 注目する遺伝子について、各種の情報を検索して、纏めなさい。 期末レポートに向けて、質問や感想を書いてください。