Second seminar of physics

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Second seminar of physics 3BSP3102 Koichiro Yamada  Laboratory of Junko Kushida ,   the Department of physics ,    the faculty of science , Tokai University

Introduced article Title VMAT-SBRT planning based on average intensity projection for lung tumors located in close proximity to the diaphragm : a phantom and clinical validity study Author Shingo Ohira , Yoshihiro Ueda , Misaki Hashimoto , Masayoshi Miyazaki , Masaru Inoue , Hiroshi Kamikaseda , Akira Masaoka , Masaaki Takashina , Masahiko Koizumi and Teruki Teshima Publication Journal of Radiation Research January 2016, Vol. 57 Num1, Page 91-97 Used site PubMed ⇒ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed

Title of introduced article (Japanese) Background Abstract Table of contents Title of introduced article (Japanese) Background Abstract Introduction Materials and Methods Result Discussion Reference

Title of introduced article (Japanese) English VMAT-SBRT planning based on average intensity projection for lung tumors located in close proximity to the diaphragm : a phantom and clinical validity study 日本語 横隔膜近辺に位置している肺がんに対してCT値 平均投影法を基にしたVMAT-SBRTの治療計 画におけるファントムと臨床の有効性の研究

Background

Background[Diaphragm , Average Intensity Projection] Fig.1 人体構造図 [1] 横隔膜(diaphragm) 胸を囲む骨全体で囲まれる空間の胸郭の下に位置しているドーム型の膜状の筋肉のこと。[1] CT値平均画像投影法(Average Intensity Projection : AIP) CT値を平均化した画像を表示する方法のことである。 CT値(Computed Tomography number)・・・ CT画像における色合いの数値のこと 胸郭 横隔膜 Fig.2 CT値範囲表[2] Fig.3 AIPの画像 [3]

Background[SBRT] 体幹部 主に、この周囲を扱う [1] Fig.4 人体把握画像 [4] 体幹部 SBRT(Stereotactic Body RadiationTherapy):体幹部定位放射線治療 体幹部・・・肺、肝臓、脊椎など頭部と四肢を除いた場所のこと。 体幹部において6~8方向から腫瘍部位一点に集中して照射する治療法のこと。 対象疾患 原発性肺がん(直径が5cm以内、かつ転移のないもの) 転移性肺がん(直径が5cm以内、かつ3個以内、かつ他の病巣にないもの) 原発性肝がん(直径が5cm以内、かつ転移のないもの) 転移性肝がん(直径が5cm以内、かつ3個以内、かつ他の病巣にないもの) 脊髄動静脈奇形(直径が5cm以内) 主に、この周囲を扱う SBRT(Stereotactic Body RadioTherapy)とは体幹部定位放射線治療といい、体幹部に対して6方向から8方向の角度から放射線を当てる治療法のことです。 体幹部とは頭、四肢以外を除いた部位のことを表します。それがこの画像で言うところの黄色の枠線内ですが、SBRTでいう体幹部は水色の範囲内を扱います。 SBRTの照射対象疾患は原発性肺がん(直径が5cm以内、かつ転移のないもの)、転移性肺がん(直径が5cm以内、かつ3個以内、かつ他の病巣にないもの)、原発性肝がん(直径が5cm以内、かつ転移のないもの)、転移性肝がん(直径が5cm以内、かつ3個以内、かつ他の病巣にないもの)、脊髄動静脈奇形(直径が5cm以内)となっています。 原発性とはある臓器自体の病変によって引き起こされることを意味します。 転移性とは他のある腫瘍部位から転移してきたことを意味します。 肺がんは肺に腫瘍がある疾患のこと。 肝がんは肝臓に腫瘍がある疾患のこと。 そのため、原発性肝がんならば、肝臓自体が病変してがんが発生したことを意味します。 脊髄動静脈奇形とは脊髄内にある動脈と静脈が勝手に吻合(ふんごう)している(くっついている)病気で、主に脳で発症する病気なのですが、脊髄で発症することは稀で40万に1人が発症する病気でもあります。 この5つ以外の体幹部の腫瘍は定位放射線治療を行ってもSBRTの保険適用外となります。ちなみに保険適用なしで、63000点なので、63万円かかります。保険適用有りで18万9千円となります。

Background[VMAT] ⇒ ガントリを回転させながら、 線量率、ガントリ速度, MLCの形状を変化 させながら照射する治療法 VMAT(Volumetric Modulated Arc Therapy) : 回転強度変調放射線治療 IMRT + 回転原体照射 ⇒ ガントリを回転させながら、 線量率、ガントリ速度, MLCの形状を変化 させながら照射する治療法 メリット    治療時間の短縮、    余分な線量の被曝低減 etc. デメリット    患者の治療計画毎に線量検証が必要 Fig.5 前立腺の治療計画画像 前立腺 照射方向 ガントリ回転方向 足から見た方向 三次元画像 体の正面から見た方向 体側から見た方向 VMAT(Volumetric Modulated Arc Therapy)とは回転強度変調放射線治療のことで、先ほど説明したIMRTと回転原体照射を組み合わせた治療法です。二つの良い特徴を合わせた治療法なので、特徴は患者一人一人の治療計画に対してガントリを回転させながら、腫瘍部位の形に合わせて放射線の量を変化させ、ガントリの速度も変化させ、MLCの形状も変化させながら照射する治療法です。世界的に最新の治療法です。 メリットは主に治療時間の短縮と余分な線量の被曝を抑えることが出来ることです。 デメリットは患者一人一人に対して、線量率、ガントリ速度、MLCの形状を変化させるため、患者の治療計画毎に線量検証を行う必要があることです。

Abstract

Abstract[Aim] 横隔膜付近の呼吸性移動によって移動している肺腫瘍に対 して計画している体幹部定位放射線治療(Stereotactic Body RadioTherapy : SBRT)に対する回転強度変調 放射線治療(Volumetric-Modulated Arc Therapy : VMAT)にCT値平均画像投影[投影]法(Average Intensity Projection : AIP)の有効性を証明することで あった。

Abstract[Experiment] Fig.6 呼吸波形 1周期 SBRTに対するVMATの治療計画は5、10、20、30mmの 広さで動いている標的ファントムに対して、それぞれの呼吸波 形の1周期分を10等分して、10等分された位置をそれぞれ4 Dimension Computed Tomography ( 4DCT :4 次元CT)で撮像し、撮像された画像を平均して1つの画像 にして再現する表示法をAIPといい、これを使用して作成し た。 吸気 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1周期 呼気

Abstract[Experiment] 4次元線量分布を作るために、10等分の位置における固定 線量を再計算し、それぞれの線量を10段階それぞれでのファ ントムの位置で再現した。

Abstract[Experiment] 肺がん患者に対して、分割して照射する分割照射の2回目 以降の治療計画を立てる際に、前回の治療計画で用いた CT画像を用いて前回の治療から、どのくらいの体が変化した のかをPC上でソフトを用いて計算させ、画像を変形させる技 術のディフォーマブルレジストレーションで4次元線量分布を作 るために使用した。

Abstract[Experiment] AIP画像での治療計画から得られる標的体積への線量と4 DCT画像での治療計画から得られる標的体積への線量は、 それぞれの治療計画からOAR(Organs At Risk:リスクの ある臓器)に得られる線量と比較した。

Abstract[Result] ファントムと臨床研究の両方にて、標的体積における線量 (Dmin(標的体積での最小線量)、D99(標的体積の 99%での線量)、Dmax(標的体積での最大線量)、 D1(標的体積の1%での線量)、Dmean(標的体積で の平均線量))の全ての要素における誤差は3%未満で あった。

Abstract[Result] 脊髄、食道、心臓における最大体積の線量であるDmaxの 誤差は1Gy未満とし、肺組織における20Gy以上照射される 肺の体積(V20)の誤差は1%未満であった。しかし大きい 呼吸性移動(大きい呼吸による腫瘍の移動)でのOARに 対して、肺のDmaxの誤差は肝臓で9.6Gyまで、胃で 5.7Gyまでだった。

Abstract[Conclusion] AIPは4D線量を予測することに対して、治療計画のCT画像 として臨床上、無難ではあるが、大きい呼吸性移動でのOAR の線量はAIPの方法では過小評価であった。

Introduction

Introduction SBRTの目的:OAR周辺への影響を最小限にして、少ない照射回数で十分な線量を供給すること。 メリット デメリット VMAT メリット デメリット OARが少ない 標的体積への高線量 固定の吸収線量がある MLCの動きと腫瘍の動きが一致していなかった場合、線量不足または過剰線量となることがある 最大線量誤差は1回の照射で18%まで生じる しかし、4DCT画像を臨床に使用するには不完全 SBRTにVMATを使用する治療計画には4DCT画像を使用するのが理想的である。 しかし、AIP画像は横隔膜付近に位置している腫瘍に対して、腫瘍の範囲、横隔膜の位置が不鮮明 そのためAIP画像を使用した。 次のページへ

Introduction 目的 不鮮明であると実効線量と治療計画上の照射線量との間で 線量が異なる可能性がある。 今現在でも、AIP画像を使用した治療計画は 移動する腫瘍とOARに対して有効であるかどうか論争中である。 目的 今回はファントムと臨床の面から横隔膜付近に位置している肺腫瘍に対してAIP画像を基にしたVMAT-SBRTの治療計画の有効性について 確かめることであった。

Materials and Methods

Materials and Methods [Phantom study – Acquisition of 4DCT] ファントムの特徴 構成:動作基盤+立方体の挿入物 立体の挿入物内:横隔膜ドーム+20mm標的ボールは水同等物質 Fig.7 Dynamic phantom Fig. 8 Target ball dome and diaphragm dome

Materials and Methods [Phantom study – Acquisition of 4DCT] CT撮像(動作状態)ー4DCT撮影 RPM(Real-time Position management)システムを使用。 洞様毛細血管の位置を参考にした。 6秒間隔で5,10,20,30mmの範囲毎で撮像。 Fig.7の位置のファントムの動作中央で撮像。 撮像 画像取得後 撮像 呼吸位相1周期が10等分され、 取得した画像をそれぞれの分割 時に画像を分類 AIP画像作成 治療計画作成ソフトに撮像した画像を転送

Materials and Methods [Phantom study – Acquisition of 4DCT] Fig9 静的CT Fig10 5mmAIP Fig11 10mmAIP Fig12 20mmAIP Fig13 30mmAIP

Materials and Methods [Phantom study – Treatment planning] 治療計画作成時の設定 治療計画作成用ソフト:Eclipse コンツーリング時の設定(AIP画像を基に) GTV:静止画像の20mm標的ボールの範囲 ITV:呼吸位相全範囲における標的ボールの体積の範囲 PTV:ITVに5mmのマージンを加えた範囲 線量の設定条件 4回48Gy ITV内の最大線量が処方箋量の115%から145%以内に入っている PTVの95%が照射範囲内に入っている ガントリの設定 4回転させた。

Materials and Methods [Phantom study – Treatment planning] 先述の治療計画の全てのパラメーターを一致にして、アイソセンターだけ を変えて、静止状態のファントムの画像を治療計画に複写した。 静止状態のファントムの画像を基に線量を再計算した。 4次元線量分布は線量分布を重ねていくことによって作成された。 標的ボールの線量誤差 = 4DCTのGTVの 体積,線量 − AIPのITVの 体積,線量

Materials and Methods [Clinical study – Treatment simulation and planning] 患者の選抜基準 List.1 患者の特徴 吸気時のがんの一部と呼気時の横隔膜が重なっていること。 患者の治療計画 基にした画像:AIP画像 ガントリー回転回数:3~5回転 コンツーリング時の設定(AIP画像を基に) GTV:放射線腫瘍医が画像から決めた。 ITV、PTV:ファントムと同じ範囲 AIP画像と4DCTの画像ではOARの体積が異なるため、治療計画作成時にOARの輪郭を描いた。

Materials and Methods [Clinical study – Treatment simulation and planning] OARにおける線量の制限 Dmax:標的体積における最大線量 V20  :20Gy照射される体積 脊髄:Dmax ⇒ 20Gy 腸 :Dmax ⇒ 16Gy 胃 :Dmax ⇒ 25Gy 食道:Dmax ⇒ 25Gy 心臓:Dmax ⇒ 40Gy 肺のV20  ⇒ 10%未満 Gy : 単位質量[kg]あたりの放射線のエネルギー[J] 。 別名、吸収線量。[J/kg]

Materials and Methods [Clinical study – 4D dose calculation] 4DCT画像の線量の計算方法 AIPの治療計画(全パラメーター)を4DCTの画像にコピー AIPの治療計画と4DCTの治療計画の間におけるGTV、ITV、PTVの線量差 を計算 AIPの治療計画と4DCTの治療計画の間におけるOAR(脊髄、食道、心臓、 肝臓、腸、胃、肺)の線量差をそれぞれ計算 ウィルコクソンの符号順位検定とは2つのデータ間における平均値の差を検定する方法のこと。

Materials and Methods [Clinical study – 4D dose calculation] 臨床的評価 右肺に腫瘍がある患者:肝臓における線量を評価 左肺に腫瘍がある患者:腸、胃における線量を評価 肺組織:PTVを含んでいない体積を評価 解析方法 AIP画像の治療計画と4DCT画像の治療計画との(線量,体積)の誤差は「ウィルコクソンの符号順位検定」で解析した。

Result

Result[Phantom study] List.2 標的ボールにおけるAIPと4DCTの治療計画との線量差 表2はAIP画像を基にした治療計画と4DCT画像を基にした治療計画を使用してファントムの標的ボールにおける線量を比較した表。 表2から4D線量がAIPの線量より高い兆候があった。 全体としてみると3cm動く腫瘍では線量の誤差が他より高かった。また最大で2.0Gyの誤差があった。

Result[Clinical study] List.3 患者10人におけるAIPと4DCTの治療計画の線量 平均±誤差 [Gy] Dmax D99 Dmean D1 Dmin AIP 66.7±2.1 56.9±1.3 61.7±1.6 65.9±2.1 55.1±1.7 4DCT 66.4±2.5 57.0±1.5 62.2±1.6 66.0±2.5 55.2±1.6

Result[Clinical study] List.4 それぞれの患者に対するAIPと4DCTの治療計画との線量誤差 AIPと4DCTとの最大の線量誤差は患者No,2におけるDminで1.5Gy(2.7%)であった。しかし線量誤差が2.7%以内であった。

Result[Clinical study] List.5 AIPと4DCTの治療計画における各OARの線量 平均±誤差 脊髄 Dmax [Gy] 食道 Dmax [Gy] 心臓 Dmax [Gy] 肝臓 Dmax [Gy] 腸 Dmax [Gy] 胃 Dmax [Gy] 肺組織 V20 [%] 肺組織 Dmean [Gy] AIP 8.8±4.2 7.4±2.2 15.4±10.9 56.0±10.7 12.5±2.3 14.7±6.1 3.5±1.7 2.9±0.9 4DCT 7.4±2.1 15.1±10.6 58.7±7.5 13.3±2.6 18.0±4.2 3.1±1.8 2.8±0.9 比較的重要としない呼吸動作するOARの脊髄、食道、心臓におけるAIPと4DCTの治療計画との線量誤差は1Gy未満であった。

Result[Clinical study] List.6 それぞれの患者のOARに対するAIPと4DCTの治療計画との線量誤差 患者一人一人に対してみた脊髄、食道、心臓、肺、肝臓、腸、胃におけるAIPと4DCTの治療計画との線量誤差 呼吸性移動の最大の特徴として、4DCTよりAIPの治療計画における肝臓、腸、胃の線量が過小評価していた。 特に、患者No.3の肝臓では9.6Gy、患者No.6 の胃では5.7Gy程の線量誤差があった。

Discussion

Discussion しかし大きい呼吸性移動する腫瘍の場合、肝臓と胃での線量を過小評価した。 Glide-Hurst らが行なった実験は今回の研究と似ていて、2㎝から4㎝まで変 動するファントムを使用して、治療計画と4D線量との誤差は Dmin,D99,Dmean,D1の2%未満であり、今回の研究でも誤差は僅かであっ た。 今回の研究では誤差は僅かであったが、4DCTを使用した治療計画はAIPの治療 計画より線量が高かった。また腫瘍の動きが多くなるにつれて、線量誤差が増えて いった。 AIPではITVのCT値が減少するため、ITVの範囲が画像ではぼんやりしていた。 Admiraal らは2cm未満の大きさを動く腫瘍では、AIP画像を基にした治療計 画において重要な線量誤差はない徴候を見せた。

Discussion 今回の研究では2cmより大きく移動する腫瘍が6つあり、どれも横隔膜付近に位 置していた。これらの腫瘍に対してはAIP画像の使用は適していると考えられる。 標的に対して、実効線量と治療計画との僅かな線量誤差を引き起こすのは望まし くない。 Tome らの研究では、標的体積の1%が処方線量の20%未満の線量を受け る場合、腫瘍制御率が各段に下がる。 実効線量が治療計画の線量より高い症例の場合、最大線量誤差がDmin、 D99にて2.3%、1.2%であった。 横隔膜付近に腫瘍がある時でさえ、冷点が治療計画の線量の3%未満の標的 体積の内部で生じるという事実を基に、低線量領域の線量誤差は臨床上影響が なく、AIP画像が大きい呼吸性移動する肺がんに対して実効線量を見積もること により臨床上有効であると言える。

Discussion 小さい呼吸性移動するOAR(脊髄、食道、心臓)における4DCTとAIPでの線 量誤差は僅かであったが、大きい呼吸性移動するOARでは線量誤差が目立った。 特に肺組織の治療計画の線量は実効線量より相当高かった。 4DCTよりAIPの治療計画では肺の体積が大きく見えたが、線量誤差は臨床上 問題は無いと言えた。 4DCTよりAIPの治療計画では肝臓、胃、腸への見積もった線量が少なかった。こ れは呼気段階でOARの体積が吸気段階のOARの体積より大きかったからだと考 えている。 肝臓での線量誤差は臨床上無難ではあるが、胃と腸は放射線感受性が低いため AIP画像での過小評価は有害事象を起こす可能性がある。そのため4D線量で 線量を考慮する必要がある。

Discussion 呼吸同期したVMATの治療法はOARと標的の実効線量を予測することが可能で ある。この方法は呼吸周期の25%から70%の呼気段階に、がんがあり、かつがん が決められた位置にあるとき、呼気段階で照射する方法である。また4DCT画像を 使用するのでAIP画像を必要としないため、画像の最適化を考慮する必要が無い。 また標的の線量に関して相互作用の効果を減らすことが可能。しかし、線量供給 している間に機械的作用が起こる。 Chan らはVMATが呼吸性移動するがんに対して有効であると証明している。

Conclusion

Conclusion ファントムと臨床の研究はAIP画像を基にVMAT-SBRTの治療計画 の可能性を証明された。 AIP画像が実用的と分かった。 AIPと4DCTとの線量誤差は3%未満で臨床上無難であると分かっ た。 AIP画像は横隔膜付近に位置していて、かつ動いている標的に対し て推奨される可能性がある。 しかしAIP画像では大きい呼吸性移動するOARにおける線量と標的 近くにあるOARの線量を4D線量計算で考慮する必要がある。

Reference [1]エフカイ整体院 http://ehukaiseitaiin.com/?p=1867 [2]CT適塾 http://www.ct-tekijyuku.net/basic/density/density002.html [3] 電脳入門書 画像工学・エックス線撮影技術学 第18章 CT検査 http://www.mb.ccnw.ne.jp/sfujii/satuei/satuei18.html [4] Wedding Park 【目指せ美BODY!!】 体幹部トレーニングまとめ http://www.weddingpark.net/magazine/3790/