大見 和史、 KEK-加速器 KEK 大型シミュレーション研究 ワークショップ 2006年2月6-8日

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大見 和史、 KEK-加速器 KEK 大型シミュレーション研究 ワークショップ 2006年2月6-8日 加速器の高強度化と ビーム不安定性 大見 和史、 KEK-加速器 KEK 大型シミュレーション研究 ワークショップ 2006年2月6-8日

20世紀の加速器ではRF等に蓄積される電磁波が不安定性の原因。加速器の高強度化。Qが大きい。バンチ間隔が大きくても電磁波が残る。単バンチ大電流。 TRISTAN  KEKB バンチ数が格段に増える。~10>1000 PS   JPARC バンチ長 ~m100m リングに占めるビームの割合が格段に増える ビームによって作られる異粒子が蓄積され不安定性を起こす。

異粒子による2流体不安定性 相対速度の異なる2つのビームの衝突における不安定性 イオン、電子雲効果 ビームビーム効果 コヒーレント不安定性   イオン、電子雲効果         ビームビーム効果 コヒーレント不安定性 非線形力によるエミッタンス増大

電子雲不安定性 陽電子ビームが放出するシンクロトロン放射光により、チェンバー壁面で光電効果により電子が発生し、ビームを不安定にする。 バンチの一回の通過で、ビーム平均線密度の1.5%の電子が放出され、10倍程度蓄積される。チェンバー内はかなり中性化された状態になる。 その電子の雲の中をバンチが進むと、バンチ結合型不安定性や単バンチ不安定性が起こる。 ビームロス、ルミノシティ低下を招く。

モデルと計算機シミュレーションによる電子雲の形成 K.Ohmi, PRL 75, 1526 (1995) Model Electron cloud density y x Secondary e- e- g e+ beam Beam chamber

ソレノイドによる電子雲効果の抑制 リング全周にソレノイドコイルを巻く。

バンチ結合型不安定性 電子雲の中を進むバンチ列の運動に相関が起こり、ある振動モードが不安定になる。 振動モードをシミュレーションで求める。 KEKBでの振動モードの測定。 1cm バンチ(陽電子の集まり)   109-1010個 60-240cm

実験結果(KEKB) Fast amplitude growth which causes beam loss has been observed. The mode spectrum of the instability depends on excitation of solenoid magnets. Solenoid off on (measurement) ~30MHz ~8MHz ~20MHz

Mode spectra by simulation Drift without solenoid, d2max=1.0 X, illum Y, illum X, unif Y, unif

Spectrum in magnets (simulation) Solenoid Bending magnet x: upper y:lower

Growth rate for solenoid strength 600 mA 100%~50 G        Simulation with d2=1.0 is consistent with the experiment.

単バンチ不安定性 バンチ内の電子の振動でバンチ自身がしりふりをする。 シンクロ-ベータトロン振動、sideband nb± nns

Measurements of the single bunch instability Beam size blow-up Synchro-beta sideband ~ny+ ns ny

粒子ーメッシュ法(Particle In Cell)によるシミュレーション 電子雲を加速器の特定の場所何箇所かに配置。 ビームと電子雲が衝突するごとに、ビームの進行方向に垂直な面をメッシュで切り,電子雲とビームの電場を2次元的に求め、互いの相互作用を計算する。 バンチは進行方向に20-30に分割。

バンチ形状。Zに対するY方向のダイポールモーメント      ns=0                   ns>0

Threshold behavior ns=0 no threshold, ns>0 clear threshold. re,th=5x1011m-3

Luminosity-bunch current-sideband experiment (1) Measure luminosity and sideband of this bunch 4ns 4ns Ib (2) bucket Current decrease Measure as a function of bunch current. Sideband is measured for noncolliding bunch. (3)

Luminosity degradation coincided with sideband appearance. Type (1) (2) Specific luminosity for 4ns spacing is lower below threshold? Is there another effect, incoherent effect? シミュレーションでもincoherent効果は見えるが、精密な比較をするには加速器全体の光学パラメータを考慮する必要がある。

ILC damping ring 周長の選択, 3 km, 6 km or 17 km. 電子雲効果は周長決定の鍵。 狭いバンチ間隔は電子雲効果を厳しくする。リングを大きくしてまばらにバンチをつめる。コストの問題。 どの大きさのリングなら問題ないか電子雲シミュレーション

6 km rings OCS BRU rth=1.2x1011 m-3 2x1011 m-3 Incoherent effect dominant in this model of BRU.

Electron cloud effect Table 1. Electron cloud density near beam (m-3) before bunch passage, compared with threshold density for secondary electron yield d2,max=1.2.

6000mx2に決定!

Crab crossing at KEKB Beam-beam simulation Luminosity-current (super KEKB) (nx, ny)= (0.503, 0.55) (0.508, 0.058) クラブ衝突によるルミノシティ向上、 2006年5月よりクラブ空洞運転開始

加速器の光学的エラーによる影響 クラブ衝突でより高いルミノシティを目指す。 光学パラメータ x-y関係 r1-r4, x-z h, h’ 衝突点位置   ds これらをKEKBでは日々調整している。 クラブ衝突でもエラーに対して許容量は十分か。

Optics parameters, r1 & r2 1 unit for KEKB tuning: r1=0.0008, r2=0.00022

External diffusion: Vertical offset noise Since the beam-beam system is chaotic, such noise enhances the diffusion of the system. Luminosity degradation for the noise without correlation between turns.

Orbit offset (static) Static vertical offset. Tolerance is easier than the fast noise. For slower variation than radiation damping time, emittance can be an adiabatic invariant.

Effect on the beam-beam performance of the phase jitter of RF’s Luminosity and beam size as functions of dx. Correlation time of the jitter, 1 or 10 turns, is important for the degradation. Since Q=200,000 and H=5120, the correlation time will be larger than 10 turns. Tolerance is 0.05 degree.

Beam-beam halo Long term simulation by Gaussian weak-strong model. 500x106 particle turn Head-on 11 mrad ビームビームに起因した寿命、バックグラウンドは改善される。 このシミュレーションはガウス分布標的なので、現実的な分布を入れた計算を予定。

なぜクラブ衝突がルミノシティを上げるのか? ビームビーム限界はビームビーム相互作用の強い非線形力によるエミッタンス肥大から起こる。 エミッタンス肥大とはなにか? エミッタンスは保存量ではないのか? 固定荷電分布標的を仮定したシミュレーション 3 自由度 周期系 時間 (s) 依存

解ける問題 Hが3つのJだけの関数で, jに依存しない。 例えば、線形系。 平衡分布

py y

One degree of freedom Existence of KAM curve Particles can not across the KAM curve. Emittance growth is limited.

Schematic view of equilibrium distribution

More degree of freedom 実際に拡散率を調べてみると、ビームビームの非線形性を持った1自由度系では小さい。 多(3)自由度系でガウス荷電分布を標的としたシミュレーションを行う。 大きな拡散が見える。放射励起と同程度。 この拡散がエミッタンスを大きくする。 エミッタンス肥大には自由度数が本質。

Diffusion due to crossing angle and frequency spectra of <y2> Only 2ny signal was observed.

Linear coupling for KEKB Linear coupling (r’s), dispersions, (h, z=crossing angle for beam-beam) worsen the diffusion rate. M. Tawada et al, EPAC04

3-D simulation including bunch length (sz~by) Head-on collision (0.7,0.51) Synchrobeta effect near ny~0.5. nx~0.5 region is the safest. (0.51,0.51) Global structure of the diffusion rate. Fine structure near nx=0.5 Contour plot (0.7,0.51) (0.51,0.51)

Crossing angle (fsz/sx~1, sz~by) Good region is only (nx, ny)~(0.51,0.55). (0.7,0.51) (0.51,0.51) (0.7,0.51) (0.51,0.7) (0.51,0.51)

エミッタンス肥大に関する大胆な仮説 Xの自由度がなくなる。自由度が1つ減る。Y方向の拡散の減少。交差角がなければ1自由度に近い、拡散が抑制される。 実際はDynamic beta, dynamic emittanceでx方向のビームサイズは破綻 最適な nx

クラブ衝突の結論、期待 クラブ衝突と nx~0.5 での運転はKEKBをさらに高いルミノシティへ導く。 クラブ衝突ではビームビームに起因したビーム寿命、バックグラウンドの問題も改善される。

KEKB運転の現状 バンチフィルパターンとルミノシティ より高いルミノシティの実現のために、いろいろなフィルパターンが試されている。 衝突条件を整えるために、バンチ列の一部の (300/5120 bucket) フィルパターンを変え、物理ランと平衡してデータ収集。

Specific Luminosity (49-folded) 3 4 3 3 3 4 Non-colliding bunch simulation

Bunch Spacing vs Spec. Lum. 4333 4343 3…34 4342 KEKBでは今以上にバンチを入れようとするとルミノシティが落ちる Error bars: statistical, 1-sigma