イクメンプロジェクト Social Business Idea Contest 厚生労働省委託事業「男性の育児休業取得促進事業」 Social Business Idea Contest 参考資料
「取れない、取りずらい」というのは個々が感じていること。当方から育児休業は実際には「取れない」という話をするものではない。 育児休業取得の現状 女性 男性 (%) (%) 男性の育児休業が圧倒的に少ないことを提示 さて、ここから本題に入ります。 前のページで、「休暇がとれること」が働きやすさの視点では重要なファクターでしたが、この育児休業取得率のグラフを見てください。 赤線が女性、青線が男性です。女性は、84%なのに対して、男性は2%にも満たないというのが現状です。 育児休業を利用したい男性が3割に上るという調査結果がありますが、それに対し、なかなか休みを取れない、取りずらいという現状があります。実際の取得率は ○○○%にとどまっています。 男性の育児休業は、個人の問題と捉えがちですが、実は今後の日本が抱える問題のカギにつながっていることをこれからお話しします。 男性の育児休業取得率が低いこと、男性の育児参加が進まないことがなぜ問題となるのか。ここから考えていきたいと思います。 「取れない、取りずらい」というのは個々が感じていること。当方から育児休業は実際には「取れない」という話をするものではない。
2060年の日本の労働人口予測 3,795万人 (42%減) 6,577万人 日本の悲観的未来 (万人) 6,577万人 3,795万人 (42%減) 日本の悲観的未来 ここにあるのは、46年後の2060年の日本の労働人口予測です。 みなさんが60歳になる頃、今のままで行くと、日本の労働人口は、今と比べて 約半分。 労働人口が減るということは、個人ベースでも①休みがとれない、②残業が増える、③ひいては自分のための時間が持てないということになります。(大学生が想像できるレベルとする) 労働人口の減少を食い止めるには、いくつか施策がありますが、 ①働く人を増やすこと ②人口を増やすこと が考えられます。 出典:内閣府調査 「労働力人口と今後の経済成長について」 (2014年3月)
2060年の日本の労働人口予測 (女性活用と出生率改善の場合) 2060年の日本の労働人口予測 (女性活用と出生率改善の場合) 6,577万人 5,407万人 (18%減) (万人) イクメンによって、①女性が働き続け、②子どもが生まれて人口が増えれば、 日本の労働人口減少は抑制される。 さきほどは、現状維持だと2060年の労働人口は42%減ると言いましたが、 仮に①女性が働き続け、②生まれてくる子どもの数が増えてくるとすれば、 労働人口減少は、改善され18%減少ですむことになります。 女性が働き続け、生まれてくる子どもの数を増やすには家事や育児に積極的に取り組むイクメンの存在はなくてはならないものです。 出典:内閣府調査 「労働力人口と今後の経済成長について」 (2014年3月)
国・年齢別 女性就業率 日本 アメリカ 働く人の数を増やす必要があることを伝える イギリス 国・年齢別 女性就業率 日本 アメリカ イギリス ドイツ フランス イタリア スウェーデン (%) (歳) 働く人の数を増やす必要があることを伝える このグラフは、年齢ごとに女性が働いている率を、各国別に示したものです。 日本は赤線。日本の線で顕著なのは、30代女性の働いている割合が低いことです。 結婚、出産を機に仕事をやめる女性が多いことを示しています。この30代女性が 働き続けることで、働く人の数は増やすことができます。 注: アメリカ、イギリス、スウェーデンの 「15~19」 は 「16~19」 のデータ、 スウェーデンの 「65~」 は 「65~74」 のデータ 出典:(独) 労働政策研究・研修機構 「データブック国際労働比較2013」
2009年 各国の合計特殊出生率と女性の就業率 合計特殊出生率 (%) 女性就業率 (25~54歳)(%) 2009年 各国の合計特殊出生率と女性の就業率 合計特殊出生率 (%) 出生率を増やす必要があることを示す。 労働人口を増やすもう一つのアプローチとして、根本的に人口を増やすということがあります。 「少子化」は、よく耳にする問題ですが、実際子どもの生まれる数を国際的に 比較したのがこのグラフです。 現在、日本の夫婦に生まれる子どもの数は平均で1.4人。(赤点) 一方、先進国の中で女性の社会進出が進んでいる北欧、フランスでは2人となっています。 仮に50年後に日本が1億人の人口を維持するためには、夫婦1組に対し2.07人 の子どもの数が必要という計算もあります。 女性就業率 (25~54歳)(%) 出典:OECD Family database
6歳未満をもつ男性の国別家事・育児時間(1日平均) (時間) 資料:Eurostat “How Europeans Spend Their Time Everyday Life of Women and Men”(2004)、Bureau of Labor Statistics of the U.S. ”America Time-Use Survey Summary”(2006)、総務省「社会生活基本調査」(平成23年)
子どもがいる夫婦の夫の平日の 家事・育児時間別にみた妻の就業継続 同一就業継続 転職 離職 不詳 総数 家事・育児時間なし 女性が働き続けるためには、イクメンがカギとなる。 労働人口を増やすためには、女性の活用と、出生率のアップが必要であることを 述べました。 では、これらの問題とイクメンがどうかかわっているのかをお話しします。 このグラフは、夫がどのくらい家事や育児に時間を費やしたかということと、 女性が働き続けている割合を示したものです。 夫が家事や育児に時間をかければ、かけるほど妻は働き続けるということが 示されています。 2時間未満 2~4時間未満 4時間以上 注: 1) 集計対象は、①または②に該当し、かつ③に該当するこの8年間に子どもが生まれた同居夫婦である。 ①第1回から第9回まで双方が回答した夫婦 ②第1回に独身で第8回までの間に結婚し、結婚後第9回まで双方が回答した夫婦 ③妻が出産前に仕事ありで、かつ、「女性票」の対象者である 2) 8年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。 出典:厚生労働省「第9回21世紀成年者縦断調査」 (2011年)
子どもがいる夫婦の夫の休日の食事・家事時間別に みたこの8年間の第2子以降の出生の状況 出生あり 出生なし 総数 家事・育児時間なし 2時間未満 2時間~4時間未満 4時間~6時間未満 6時間以上 子どもが生まれてくるのは、イクメンがカギとなる。 このグラフは、夫の家事・育児時間と、第2子が生まれる割合を示したものです。 夫が家事・育児をしない場合と比べて、家事・育児をする時間が長くなれば長くなるほど、第2子が生まれる割合が高くなっていることがわかります。 注: 1) 集計対象は、①または②に該当し、かつ③に該当する同居夫婦である。ただし、妻の「出生前データ」が得られていない夫婦は除く。 ①第1回調査から第9回調査まで双方から回答を得られている夫婦 ②第1回調査時に独身で第8回調査までの間に結婚し、結婚後第9回調査まで双方から回答を得られている夫婦 ③出生前調査時に子ども1人以上ありの夫婦 2) 家事・育児時間は、「出生あり」は出生前調査時の、「出生なし」は第8回調査時の状況である。 3) 8年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。 4)総数には、家事・育児時間不詳を含む。 出典:厚生労働省「第9回21世紀成年者縦断調査」 (2011年)