電子回路Ⅰ 第10回(2009/1/5) 発振回路.

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電子回路Ⅰ 第10回(2009/1/5) 発振回路

今日の内容 発振とは? 発振回路の種類 RC発振回路(ターマン、ウィーンブリッジ、移相形) LC発振回路(同調形、ハートレー、コルピッツ) 水晶発振回路

帰還(前回と同じ) 出力の一部を入力に戻す より を変形

負帰還と正帰還(前回と同じ)

正帰還回路 発振 (ループ利得が1よりも大きい)

発振の条件 周波数条件 電力条件

発振回路の種類 帰還をかける素子の種類によって、主に3種類 周波数 主な用途 低周波 (超低周波~数MHz) RC発信器 信号発生器 LC発信器 高周波 無線機器・ラジオ・テレビ 無線機器・コンピュータ・時計 民生機器・超音波機器 水晶発信器 低周波・高周波

ターマン発振回路(回路) v2 v1

ターマン発振回路(発振条件)

ウィーンブリッジ発振回路(回路) Rb v2 v1 Ra Rb Ra

ウィーンブリッジ発振回路(負帰還の意味) 増幅回路の利得 A これからvi を消去すると v1 Av v2 Av が大きいとする vi Rb Ra

RC移相形発振回路(コンセプト) 反転増幅器(A<0)で発振回路を作る

RC回路の位相特性 CRで位相を進めるとき C v1 R v2 v1 v2 RCで位相を遅らせるときも同様に3段必要 1段では90°までしか、位相が変化しない 確実に180°変化させるためには、3段必要 v1 v2 RCで位相を遅らせるときも同様に3段必要

RC移相形発振回路 Rf Z - vin A インピーダンス Z v1 + v2

RC移相形発振回路(発振条件)

同調形発振回路(回路) ソース接地(反転増幅) 巻線方向反対 正帰還

理想変圧器(その1) 鉄心中の磁束密度をfとすると電圧v1、v2はfの時間変化と、巻数(鎖交数n1、n2)に比例する i1 i2 v1 v2

理想変圧器(その2) 磁束密度をfと電流i1、i2の関係は、インダクタンスの定義より i1 i2 v1 v2

同調形増幅回路(発振条件) 電流 インピーダンス 帰還 m:電圧増幅率

コルピッツ発振回路(回路) バイアスは省略

コルピッツ発振回路(発振条件)

ハートレー発振回路(回路) バイアスは省略

ハートレー発振回路(発振条件)

水晶発振回路(コンセプト) 狭い周波数範囲でしかリアクタンスが誘導性にならない素子を用いる コルピッツ発振回路

水晶振動子 数H 数pF 0.1pF以下

水晶発振回路の例(コルピッツ発振回路) 帰還 負荷 バイアス

発振周波数は水晶振動子の共振周波数のみで決まる 先の例の発振周波数 発振周波数は水晶振動子の共振周波数のみで決まる