5.2 半波長アンテナ 5.2.1半波長アンテナ 同一方向に置かれた長さλ/4の2つの導体で構成される。

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課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること. この反応が1次であることを示すためには、 ln ([N 2 O 5 ] 0 / [N 2 O 5 ]) vs. t のプロットが原点を通る直線となることを示せばよい。 与えられたデータから、 t [s] ln ([N.
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1 運動方程式の例2:重力. 2 x 軸、 y 軸、 z 軸方向の単位ベクトル(長さ1)。 x y z O 基本ベクトルの復習 もし軸が動かない場合は、座標で書くと、 参考:動く電車の中で基本ベクトルを考える場合は、 基本ベクトルは時間の関数になるので、 時間で微分して0にならない場合がある。
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等価電源の定理とは 複数の電源を含む回路網のある一つの端子対からその回路を見た場合、その回路は、単一の電源(電圧源或いは電流源)と単一のインピーダンスまたはアドミタンスからなるシンプルな電源回路と等価と見なせる。 ただし、上記の定理が成り立つためには、回路網に含まれる全ての電源が同一周波数(位相は異なっていても良い)の電源であることと、回路が線形である(重ね合わせの理が成り立つ)ことが前提となる。
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等価電源の定理とは 複数の電源を含む回路網のある一つの端子対からその回路を見た場合、その回路は、単一の電源(電圧源或いは電流源)と単一のインピーダンスまたはアドミタンスからなるシンプルな電源回路と等価と見なせる。 ただし、上記の定理が成り立つためには、回路網に含まれる全ての電源が同一周波数(位相は異なっていても良い)の電源であることと、回路が線形である(重ね合わせの理が成り立つ)ことが前提となる。
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演習問題1の解説 電源電圧 E, 内部インピーダンスが Z0 の電源に、伝搬定数が g , 特性インピーダンスが Z0, 長さ が l の線路が接続されている。これに等価な電圧源 を求めよ。さらに、線路が無損失なら、それはどのように表わせるか? ただし、sinh(iθ) = i sinθ, cosh(iθ)
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行列式 方程式の解 Cramerの公式 余因数展開.
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第 5 章 :周波数応答 5.1 周波数応答と伝達関数 周波数伝達関数,ゲイン,位相 キーワード : 5.2 ベクトル軌跡 ベクトル軌跡
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
線路上での電圧、電流 Ix I0 添え字は、線路上での位置を表わす ZL γ, Z0 Vx V0 x x = 0
ここでは、歪エネルギーを考察することにより、エネルギー原理を理解する。
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
下の図のように、直角三角形と正方 形が直線ℓ上に並んでいる。 8cm 8cm ℓ 8cm 8cm.
1辺が12㎝の正方形ABCDで、点P、Qは同時に頂点Cを出発して、Pは秒速2㎝で辺BC上をBまで動き、Qは秒速1㎝で辺CD上を動きます。
課題 1 課題提出時にはグラフを添付すること.
電磁気学C Electromagnetics C 7/10講義分 電気双極子による電磁波の放射 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 7/10講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/7講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
本時の目標 いろいろな立体の表面積を求めることができる。
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5.2 半波長アンテナ 5.2.1半波長アンテナ 同一方向に置かれた長さλ/4の2つの導体で構成される。 導体の直径が十分小さい(d<<λ)とすればアンテナ上の電流分布は正弦波状とみなせる。 アンテナ軸をz方向に取ると I0は給電部(z=0)の電流 5.2.2半波長アンテナの放射特性 [1] 放射界 半波長アンテナは微小ダイポールの集合。 半波長アンテナの放射界は,長さがdzで電流がI(z)の微小ダイポールの放射界を全長(-λ/4≤z≤λ/4)にわたって合成する。

原点から観測点Pまでの距離rとし,原点からzの距離にある微小ダイポールdzを考え,観測点までの距離をrzとする。 半波長アンテナの放射界 r’の近似式を位相項のみ適用し、分母はrで近似して積分をする。

部分積分法を適用     のとき             のとき           [ ]の値は よって

[2] 放射電力 半波長アンテナの放射界のポインチング電力 半波長アンテナの放射電力

MATLABを使った数値積分 [3] 放射抵抗 [4] 指向性係数 式5.13より Q = quad(@myfun2,0,pi) function y = myfun2(x) y = cos(pi/2*cos(x)).^2./sin(x); Q =1.2188 Scilab integrate('cos(%pi/2*cos(x))^2/sin(x)','x',0,%pi) [3] 放射抵抗 [4] 指向性係数 式5.13より

例題5.3:半波長アンテナの最大放射方向で40kmはなれた地点での電界強度が1[mV/m]のとき放射電力Wrと給電点電流I0を求める。 [5] 最大放射方向の電界強度 半波長アンテナの最大放射方向は 式(5.13)に式(5.16)を代入 微小ダイポール 5.13 5.19 例題5.3:半波長アンテナの最大放射方向で40kmはなれた地点での電界強度が1[mV/m]のとき放射電力Wrと給電点電流I0を求める。 式(5.19)から 式(5.16)から

5.2.3 実効長 アンテナと電流分布が作る面積に等しい長方形を考える。 長方形の高さ(実効長)は 実効長は線状アンテナを微小ダイポールに置き換えたときの 微小ダイポールの長さ。実効長が与えられると線状アンテナの 最大放射方向の電界強度は式(5.3)から 半波長アンテナの実効長

5.2.4 入力インピーダンスと放射インピーダンス 入力インピーダンス:給電点からアンテナを見たインピーダンス 入力抵抗:放射抵抗Rr+損失抵抗Rl 入力リアクタンス:静電界や誘導電磁界により アンテナ周囲に無効電力として蓄えられたエネ ルギーに対応する放射リアクタンスXr+アンテナ 自身のリアクタンスXl 放射インピーダンス 半波長アンテナの入力インピーダンス アンテナ長をλ/2より少し短くすると放射リアクタンスが0になる