COSMOS天域における ライマンブレーク銀河の形態

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COSMOS天域における ライマンブレーク銀河の形態 谷口・長尾研究室 2010/02/14(日) 鎌田 美香

遠方銀河(ライマンブレーク銀河)を選出し、 INTRODUCTION 動機・目的  ・・・宇宙初期の銀河がどのように形成され進化してきたのかを知りたい。  ⇒ 光速が有限であるために、遠方銀河を調べると、宇宙初期の銀河の情報を得ることができる。  ⇒ 基本的な物理量である銀河の大きさを調べ、遠方銀河の進化を調べる。 COSMOS天域における 遠方銀河(ライマンブレーク銀河)を選出し、 形態(大きさ)を調べる。

DATA COSMOS天域(約2平方度)で観測されたデータ(約200万天体)。 ⇒ 観測天域が広いため、多くの天体のデータを得ることができる。 ⇒ 高い空間分解能を持つHSTの画像があるため、正確な銀河の大きさを測定できる。 すばる望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡のデータを使ったということを書くべき。 すばる望遠鏡 左図:国立天文台提供 右図:HUBBLESITE提供 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)

ライマンブレーク 銀河 (LBG) とは z~4 B-dropout 中性水素による吸収 水素の電離による吸収 912 ・静止系(赤方偏移する前)の波長をつけたす。 ・予測されるスペクトルと観測されるスペクトル。 ・ラベルは日本語。(強度・波長) ・感度を持つバンド・フィルター。

選出条件 Carilli, et al. (2008)を参考 ● 2色図の条件 z~4 (B-V)≧0.7×(V-i’)+0.7  ● 2色図の条件   (B-V)≧0.7×(V-i’)+0.7   (B-V)≧1.0 , (V-i’)≦2.5  ● HSTで点源と観測されて   いるものを除く。  ● 低赤方偏移の銀河を除く。 z~4 ・人工的に赤方偏移で変化させたもの。 ・星との区別。 星 銀河(モデル)

選出結果 選出した天体 ・u-dropout (z~3): 1,531天体 ・B-dropout (z~4): 1,464天体            1,531天体 ・B-dropout (z~4): 1,464天体  ・V-dropout (z~5): 34天体

選出した銀河の例 B-dropout HST i band B band V band i’ band 15 (arcsec) (中心波長4459.7Å) V band (5483.8Å) i’ band (7640.8Å)

銀河の大きさ(半光度半径)の測定 F(<r) r

結果 - 頻度分布 0.3(arcsec)に 銀河が多く分布 平均 0.311(arcsec) 平均 0.298(arcsec) 平均

DISCUSSION 赤方偏移と銀河の大きさの関係 理論的に考えられる銀河の サイズと赤方偏移の関係

SUMMARY COSMOS天域で約3000個のLBGを選出した。 z~3-5における銀河の半光度半径は約2-3kpcであった。 銀河の大きさは現在に近づくにつれ、徐々に大きくなっているが、有意な変化は見られなかった。 z~3-5の銀河の大きさの赤方偏移依存性は、現在理論的に考えられている銀河形成シナリオと一致するものであった。 ただし今回のデータだけではどのように進化したのかという具体的なことはあまり分からないため、今後は他の赤方偏移の銀河でも大きさを調べる必要がある。