古生代と中生代の生物進化.

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古生代と中生代の生物進化

およその地球史

骨格の起源 カンブリア紀の殻と骨格をもつ動物の発生⇨化石記録の急増 殻⇦捕食者からの防御,大型の体の指示 原生代〜古生代初期にリン酸塩が多く堆積⇨過剰なリンを体外に排出,そして,生物活動に必要なカルシウムの備蓄の器官が後に変化か。

カンブリア紀大爆発(進化) 中国の澄江(ちぇんじゃん)動物群 カナダのバージェス動物群: 現在の動物門(脊椎動物も)のほとんどが出揃った 図2.16 バージェス動物群の代表格 アノマロカリス

古生代の生物進化1 古生代の海で床板サンゴ,四射サンゴ,腕足類,三葉虫,筆石などの無脊椎動物発生,繁栄 古生代の化石 三葉虫

古生代の生物進化2 カンブリア紀:魚類 オルドビス紀:植物の上陸 デボン紀:両生類(脊椎動物)=上陸,シダ植物の大型化=緑の陸 石炭紀〜ペルム紀:⇨光合成による大気中の酸素の増加,有機物の陸上での蓄積,二酸化炭素の消費⇨地球環境の変化⇨寒冷化,大規模の氷床 古生代後期:パンゲアの形成⇦図2.5 a

生物の大量絶滅:5回

生物の大量絶滅:第3回 3: 古生代/中生代境界(原因?) 海棲無脊椎動物の96% 有力な原因:プルーム⇨パンゲア大陸の分裂⇨洪水玄武岩など⇨海洋無酸素事変

中生代の海洋変革 大量絶滅からの生き残り 三畳紀:二枚貝 eg.貧酸素環境を好むクラライア大繁殖 古生代の海:底生生物は表生生物が主 中生代の海:堆積物の中,穿孔性,遊泳性が繁栄

中生代の海洋変革?? 上記の生活様式の変化⇦硬い殻を割る捕食者の出現 ⇧ 捕食者と被食者の適応戦略の高度化=エスカレーション   ⇧ 捕食者と被食者の適応戦略の高度化=エスカレーション   ⇧ 一次生産者(珪藻や石灰質ナンノプランクトン)の出現と繁栄

恐竜の繁栄 三畳紀以降:爬虫類の飛躍的進化 海:魚竜,空:翼竜 三畳紀には:原始的な哺乳類の出現 白亜紀:爬虫類⇨鳥類発生 中生代:裸子植物の多様化,繁栄 ジュラ紀:裸子植物⇨被子植物

シダ植物 シダ植物⇨裸子植物門⇨被子植物門 シダ植物:前葉体の上での受精の際に、水を必要とする。 前葉体と有性生殖で形成された http://www.center.ibk.ed.jp/zyouhou/sozai_db/seibutu/2/zenyotai.htm シダ植物では,ふつうシダとよんでいる植物体は,胞子をつくる胞子体(シダ本体のことを言います)であり無性生殖を行います。胞子が発芽して生じたハート形(約5mの大きさ)の前葉体は配偶子をつくる配偶体であり有性生殖を行います。この前葉体には造卵器と造精器が形成され,それぞれに卵細胞と精子が生じ,受精が行われ,受精卵は発達して胞子体となります。胞子体の成長にともなって,前葉体は枯死しますu27515 します 前葉体と有性生殖で形成された 若い胞子体をつけた前葉体

種子植物Spermatophyta 種子は前葉体を保護、その中で受精⇨植物の陸上生活への格段の適応⇨世界中の陸上に進出、多様性の獲得 多くの栄養を蓄積する構造⇨動物にとって重要な栄養源⇨共進化。 裸子植物(イチョウ、ソテツ、マツ、ヒノキなど)は,古生代後半に出現し、すぐに地上の優占的な樹木の地位をシダ植物から奪い、その後,被子植物に移る。 http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/1996Koishikawa300/03/0300.html

銀杏から動く精子の発見 1896年 平瀬作五郎は、イチョウの精子が胚珠の中で泳ぐのを観察した 1827年 Robert Brownはソテツ、球果類(針葉樹)などの胚珠がむき出しの状態(裸子)で、子房に包まれていないことを観察し、胚珠(種子)が子房(心皮)によって包まれていないか、包まれているかという点で、裸子植物と被子植物が異なっていることをつきとめた。

公孫樹・銀杏 裸子植物(針葉樹)落葉高木 中生代(約3億年から7千万年前)恐竜の栄えた時代の後期に優占 雌雄異株 http://elekitel.jp/elekitel/nature/2004/nt_32_icho.htm 雌雄異株で雄花は短枝の先に穂状について垂れ下がり、雌花は短枝の先 から出て、長い柄の先が2つに分かれ、その先に胚珠がついている。花の種 類が確認できるまでは、イチョウの性はわからない。
 イチョウの花粉は、 雄花から風で運ばれ、雌の木の雌花の先に分布される粘液に付着する。普 通の植物では、付着した花粉は花粉管を伸ばして、精核が卵細胞に到達し 、受精がおこる。
 イチョウの場合、胚珠に取り込まれた花粉は胚珠の上部 にある花粉室の中で4ヶ月間、そのままで維持される。その間に花粉を閉じ 込めた胚珠は直径約2センチほどの種子に成長する。花粉室の花粉は、2 個の精子をつくり、10月の初め精子が花粉室の液体の中を泳いで、造卵器 に入り、受精が起こる。4月の受粉から、9月の受精を経て、種子が成熟し、 翌年春の発芽まで14ヶ月かかる。ソテツも精子による受精である。
 イチョ ウの精子が発見されるまで、花の咲く植物の受精は全て、運動性のない精 核の移動によっておこると考えられていた。

受粉ー受精ー発芽 4月:花粉は、雌の木の雌花先の粘液に付着 普通の植物では、付着した花粉は花粉管を伸ばして、精核が卵細胞に到達、受精 イチョウの場合、胚珠に取り込まれた花粉は胚珠の上部にある花粉室で4ヶ月間 その間に花粉を閉じ込めた胚珠は直径約2センチほどの種子に成長 花粉室の花粉は、2個の精子をつくり、10月の初め精子が花粉室の液体の中を泳いで、造卵器に入り、受精が起こる。 翌年春の発芽まで14ヶ月

白亜紀の環境 ジュラ紀〜白亜紀: マントルプルームの活動に伴う活発な火山活動⇨多量の二酸化炭素放出=温暖化⇨植物やプランクトンが繁茂⇨現在の多量の石炭,石油,天然ガス 他方,温暖化⇨海洋鉛直循環の低下⇨海洋無酸素事件 海嶺での活発な火山活動=急速な海洋プレートの形成⇨冷却していない軽い海洋底⇨浅海化⇨海水準の上昇

生物の大量絶滅:第5回 5: 中生代/新生代境界 恐竜やアンモナイト絶滅 1980年アルバレス親子⇨隕石衝突説(白亜紀と古第三紀境界に,イリジウムIr濃集(白金族元素77,地球誕生の際に核に濃集のはず),衝撃石英,津波堆積物,ユカタン半島北部の直径10kmクレーター(図2.5)

絶滅のシナリオ「衝突の冬」 6500万年前のある日,直径10kmの隕石が海に衝突 大規模な津波発生 陸上で森林火災,酸性雨 衝突による粉末が成層圏まで⇨核の冬と同様⇨植物の光合成不可⇨動物も大打撃

新生代へ