計画と統制
時間競争 コスト競争 差別化競争(品質、品種、サービス) 時間競争 知識競争 6-3-3現象 製品開発期間短縮(time to market) 製販サイクル短縮 知識競争
製販サイクル 製造リードタイム(LT:Lead Time) 流通リードタイム 加工時間 待ち時間 情報処理時間 包装、保管、荷役、輸送、配送、加工、情報処理
受注から納入までの リードタイム 計画 サイクル 輸送販売 生産 情報処理 時間 輸送時間 生産加工 生産待ち 受給情報の収集 輸送サイクル待ち時間 受注処理時間 生産計画立案 サイクル待時間 段取時間 工程滞留時間 搬送時間 加工時間 輸送滞留時間 輸送実時間
生産計画 考慮すべき要因 生産プロセス 納期(DT) 能力と負荷 合流型:組立て産業 分技型:鉄鋼業、装置産業 直列型:部分プロセス 長納期(DT>LT):受注生産(引き合い、積算、納期回答、契約・・・) 中納期(1<DT<LT):受注・見込み組み合わせ生産(Postponement) 能力と負荷 能力計算(労働時間基準、機械運転時間基準) 負荷計算( 山済み・山崩し
小売店 配送 物流・販売 配送センター(中間倉庫) 輸送 最終製品(工場倉庫) 最終組立 半組立品 製造 組立 調達 仕掛品 加工 原材料
生産プロセスの形態の大分類(素材産業型と組立産業型) 合 流 型 分 岐 型 直 列 型 (組立産業型、アセンブル型) (素材産業型,ブレークダウン型) 母材料 部品 完成品 最終製品 ただし、多様な オプション製品 ユーザ(消費者など) ユーザ(加工メーカーなど) ユーザ 生産プロセスの形態の大分類(素材産業型と組立産業型)
売れ方に合わせた生産のあり方 (Ⅲ)受注生産 特注品、試作品など (Ⅲ)受注生産 特注品、試作品など (Ⅰ)即納 - 見込み生産 製品寿命の比較的長い標準製品(石油化学製品、飲料・食品、標準部品など) 生産計画 需要予測 工程1 工程2 工場 材料 在庫 完成品在庫 完成品倉入れ 顧 客 受注 ②出荷指示 納入 ③即納(輸送L/Tのみ) ・納入L/Tが短く、生産リードタイムの短縮に限界のあもの ・大量生産によるコストダウンの追求(連続化、大型化など) ①注文(確定情報) (Ⅱ)短納期納入 - 製品受注・中間品見込み生産 オプションのある標準化製品(自動車、大型家庭機器など) 中間品需要予測・生産計画 工場B 中間品在庫 工場A 即納 JIT納入 ②生産指示 ・多様なオプションへの対応と短納期納入とが求められるもの ・フレキシブルかつ能率の良い生産機能の導入が必要 ③短納期納入 引合 受注-製品設計・工程設計-納期回答 ①注文(製品仕様) 生産計画 材料手配 ・一品毎に製品設計。工程設計の伴うもの 生産指示 ②受注契約 ③契約L/Tでの納入 ・中間品は、需要予測による見こみ生産 市況 受注動向 ・L/T指定での納入(一般に受注時に納期回答)
計画作成方法 日程計画 大日程計画 中日程計画 小日程計画 基準生産計画とMRP(MRPⅠ、MRPⅡ) 階層的生産計画
階層的生産計画 戦略レベル意思決定:方針, 投資戦略, 物理施設の設計などに関する意思決定 戦術レベル意思決定:集約生産計画(aggregate production planning)に関する意思決定 作業レベル意思決定:詳細生産スケジューリング問題に関する意思決定
品目: これは顧客に出荷される最終製品のレベルである. このレベルでは同じ製品であっても色, 包装, ラベル, アクセサリーやサイズなどにより別の品目に分類されるので, 品目数が膨大になってしまう. ファミリー: これは品目をグルーピングしたレベルである. このレベルでは同じファミリーの製品について同じ段取り活動を行うことができ, 共同に生産・補充を行うことにより規模の経済効果を享受することができる. タイプ: これはファミリーをグルーピングしたレベルである. タイプレベルの生産量は集約生産計画により定められ, コスト, 生産時間, 需要の季節変動など相似性の高いファミリーが一つのタイプになる.
階層的計画システムの概念図 在庫データ更新(物理的在庫, 発注済みオーダー, バックオーダー, 有効在庫) 最終期需要データ読み込み 予測需要量, 安全在庫, 最大許容在庫量, ランアウトタイムのデータ更新 各製品タイプの有効需要決定 製品タイプの集約計画作成(集約計画レポート) 調整 制約 ファミリー分解(ファミリー分解計画レポート) 調整 調整 制約 品目分解(品目別分解計画レポート) 詳細計画レポート
日程計画 大日程計画 中日程計画 小日程計画
日程計画と生産管理 生 産 計 画 市 生産準備 場 受注管理 材料・部品計画 受注処理 顧 客 工 程 管 理 小日程計画 進捗管理 需要予測 大日程計画(年次、四半期) ・設備改修・保全計画 場 (年次、四半期) ・品種別月別生産量の決定 ・要員計画(手配、教育) 受注管理 材料・部品計画 受注処理 中日程計画(月次・週次) 材料.部品計算 顧 ・仕様確認・納期回答 ・製造ロット編成(W.No管理) ・在庫引当/製造指示 ・大日程計画 客 ・工程別、日別W.No割付 調達計画 オーダー変更処理 負荷調整・余力管理 ・追加/変更/ 特急 工 程 管 理 諸元管理 小日程計画 日程調整(週~日単位) 作業指示計画(日~シフト単位) ・生産性諸元 ・標準日程計算 ・作業スケジューリング ・計画用諸元 ・負荷日程調整 ・操業実績 など 進 行 管 理 材料・部品在庫管理 業指示・実績収集 進捗管理 ・受入処理 ・W.No進捗実績把握 ・仕掛在庫管理(現品管理) ・入出庫処理 ・現品管理(棚卸処理) 生産現場 材料加工 加 工 組 立 塗装仕上 検査 製品倉庫 仕掛 仕掛 仕掛 仕掛 材料置場 部品倉庫 資材倉庫
日程計画 項目 大日程計画 中日程計画 小日程計画 計画期間 半年~1年 1~3ヶ月 1~10日 計画範囲 全工程 部門別 工程・設備別 大日程計画 中日程計画 小日程計画 計画期間 半年~1年 1~3ヶ月 1~10日 計画範囲 全工程 部門別 工程・設備別 計画対象 製品別 製品・部品別 部品別 立案部署 トップのスタッフ 製造部のスタッフ 職場のスタッフ 計画決定者 トップ 製造部長 職場長 計画の精度 低い 普通 高い 計画サイクル 週~月 日~旬 日程の単位 時間~日 工数の単位 人・日 人・時 人・分 生産数量 不確定 ほぼ確定 確定 製品納期
工程編成 ラインバランシグ ピッチタイム(タクトタイム) “modern time”-チャプリン 位置重み付け法
進行管理 作業指示 進捗管理 見える工程管理 差し立て データの収集 生産時点情報管理システム(POP) 生産実績、生産指標の可視化 生産進捗状況の可視化 工程計画の可視化 仕掛り・製品在庫の可視化
作業票と差し立て板 差 立 板 作 業 票 年 月 日 ○○職場 氏 名 AA BB CC 名札 発行 年 月 日 No. 製番 E D P 製番 発行 年 月 日 No. 作 業 票 図番 コード 品名 数量 職場 機械 予定日 加工数 グループ 作業者 完成日 不良数 工程 標準時間 次工程 不良原因 開始時間 終了時間 所要時間 発行 作業長 検査 記録 年 月 日 差 立 板 ○○職場 管理者×××× 氏 名 AA BB CC 名札 作業票 次作業 作業中 ポケット 作業完了
日程計画の作成 与えられる条件 製品 デジタルカメラ 製造期間 3ヶ月 需要 15万台 設備 組立ライン3つ 人員 500人 製品 デジタルカメラ 製造期間 3ヶ月 需要 15万台 設備 組立ライン3つ 人員 500人 リードタイム 1週間(週単位) 工数 30分/1台
生産プロセス分析 生産方式 能力の計算 組立生産 能力は設備(生産ライン)により決まる 負荷は人により決まる 見込み生産 能力工数 タクトタイム(ピッチタイム)と生産量 負荷は人により決まる 分業とタクトタイム 生産方式 見込み生産 能力の計算 能力工数 設備工数 時間×(1-故障率)×設備台数= 3ヶ月×20日×8時間×3600秒×(1.0-0.1)×3台=466万5600秒 人員工数 就業時間×(1-間接作業率)×作業者数×出勤率 3×20×8×60×(1-0.3)×500×0.98=987万8400分
負荷の計算 負荷率 負荷工数=標準作業時間×生産台数+段取り時間 =30分×15万台+60分×12回=450万720分 負荷工数/能力工数 =30分×15万台+60分×12回=450万720分 負荷率 負荷工数/能力工数 = 450万720分/ 987万8400分=0.4556122 1.5ヶ月程度で生産完了可能
中日程計画 案1 案2 1ヶ月目:2割を生産(決定) 2ヶ月目:5割を生産(売れ行きを見て増減) 3ヶ月目:2割を生産(売れ行きを見て増減) 毎週25%ずつ平準化生産 2ヶ月目:5割を生産(売れ行きを見て増減) 3ヶ月目:2割を生産(売れ行きを見て増減) 案2 毎月同じ量生産(三分の一ずつ) ローリングスケジューリング (rolling schedule)の原則 生産会議で民主的に決める原則
工程編成 与えられた条件 位置重み付け法 組立順序 組立時間 ピッチタイム(均等生産の場合) 能力工数/生産台数= 能力工数/生産台数= 4,665,600/150,000=31.104→30S 位置重み付け法 位置重み値 編成方法 編成効率=作業時間合計/(工程数×ピッチタイム)
作業名 所要時間(S) 先行作業 A 20 B 15 C 10 A,B D 23 E F G D,F
回答: 工程編成:工程1:BE:30秒, 工程2:AC:30秒, 工程3:D:23秒, 工程4:FG:30秒 工程順番:工程1→工程2→工程3→工程4 工程編成効率=113/(30*4)=0.941667 94%
宿題 1.下記の概念を間単に説明せよ。 (ア) マネジメントとは (イ) 時間研究や動作研究の目的 (ウ) 3S (エ) 製品ラインアップ (ア) マネジメントとは (イ) 時間研究や動作研究の目的 (ウ) 3S (エ) 製品ラインアップ (オ) 改善の着眼点としての3M (カ) 計画の着眼点としての3M (キ) 需要 (ク) 作るための「需要予測」 (ケ) 売るための「需要予測」 (コ) リードタイム (サ) 製版サイクル 2.個人のマネジメントおよび組織のマネジメントの共通点を3つ、相違点を3つそれぞれ列挙せよ。 3.時系列販売データおよび関連あるデータ、例えば、新法律法規(政治)、GDP伸び率(経済)、失業 率(経済)、人口変化(社会)、気象変化(自然)など、既存データの記録に基づき将来の需要を予 測する時、数理統計モデルを用いることが多い。そのときの予測手順や予測の原理原則について簡潔 に説明せよ。 4.ある製品の組立がAからGまでの7つの作業から構成され、作業時間と先行関係は下表に示すとおりで あるとする。位置重み付け法を用いて工程編成効率が最大になるように工程を編成し、工程編成効率 を計算せよ。ただし、タクトタイムは50秒とする。
提出方法 レポート受付ボックス (25号棟6階 管理工学科事務室前) 提出期間 5月22日-25日