ファイバー面分光装置KOOLS-IFU - 京大3.8 m望遠鏡との接続に向けて -

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銀河物理学特論 I: 講義1:近傍宇宙の銀河の 統計的性質 遠方宇宙の銀河の理解のベースライン。 SDSS のデータベースによって近傍宇宙の 可視波長域での統計的性質の理解は飛躍的 に高精度になった。 2009/04/13.
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南極からの新赤外線天文学の創成 南極内陸は、ブリザードがなく、非常に穏やかな、地球上で最も星空の美しい場所です。この場所で私たちは新しい赤外線天文学を展開します 宇宙初期の広域銀河地図を作って、私たちの銀河系の生い立ちを解明します 137億年前 100億年前 宇宙の果て 最初の星が生まれ、銀河が成長した時代.
2007 9/26-28 秋季年会 高速分光システムの開発 磯貝 瑞希(広島大)、嶺重 慎、野上 大作(京都大)、川端 弘治、植村 誠、大杉 節、山下 卓也、永江 修、新井 彰、保田 知則、宮本 久嗣、上原 岳士、笹田 真人、田中 祐行、松井 理紗子、深沢 泰司、かなた望遠鏡チーム(広島大)、杉保 圭(京都大)
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望遠鏡技術検討会 (2013/2/9) 京大3.8m望遠鏡用 面分光装置開発 松林 和也 (京都大学)
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ファイバー面分光装置KOOLS-IFU - 京大3.8 m望遠鏡との接続に向けて - 第7回可視赤外線観測装置技術ワークショップ (2017/Nov./16) ファイバー面分光装置KOOLS-IFU - 京大3.8 m望遠鏡との接続に向けて - 松林 和也 (国立天文台) 研究協力者:太田 耕司、岩室 史英、仲谷 善一 (京都大学)、吉田 道利、神戸 栄治、筒井 寛典、岩田 生、泉浦 秀行、 中屋 秀彦、鎌田 有紀子 (国立天文台)

目的 岡山188 cm望遠鏡(昨年まで)及び京大-岡山3.8 m望遠鏡(来年から)で、面分光装置を用いて即時可視光分光データを取得 科学的目標 位置決定精度10”-20”のshort GRB 重力波源天体の可視光対応天体 銀河等の広がった天体 超新星候補の即時分光 等々

ファイバーバンドル 2次元アレイ (望遠鏡側) 1次元アレイ (KOOLS側) ファイバーの長さ:24 m 透過率: 80% (表面反射込) Filling factor: 58% 2次元アレイ (望遠鏡側) 1次元アレイ (KOOLS側)

KOOLS-IFU @OAO 188 cm望遠鏡 ファイバーバンドル 可視光分光器 KOOLS

KOOLS-IFU @京大-岡山3.8 m望遠鏡 第1期観測装置に採択 KOOLS-IFUアップグレードと移設の準備が進行中

KOOLS-IFUアップグレード KOOLSはメンテナンス・アップグレードが必要 特にスループット改善 アップグレード項目 CCD交換 次数選択フィルタとグリズム交換 ファイバーバンドル改善 青側 / 赤側のスペクトル同時取得 制御系更新 キュー観測対応 (将来的には自動観測?)

新CCDインストール @先端技術センター 読み出しノイズ低減 読み出し時間短縮 欠損領域の減少 長波長側の量子効率向上

フィルタ・グリズム交換 (左) 新次数選択フィルタ。透過率~98%。 (右) 旧フィルタ。透過率~84% 青側VPHグリズム。ピーク透過率~80%。 未インストール

MLA付き2次元ファイバーアレイ (検討中) 現ファイバーバンドルは2次元ファイバーアレイ側のfilling factorが58% 光損失を減らしたい 2次元MLAと組み合わせて、filling factor ~ 100%を目指す ファイバーアレイとMLAを設計中 KOOLS-IFUの2次元ファイバーアレイ端末

3.8 m望遠鏡インストルメントローテータ ナスミス台に置く、望遠鏡の鏡の傾斜などの測定装置、観測装置、較正光源などを載せる機構 preliminary ローテータ案 (by仲谷さん) 望遠鏡からの光 ~2 m

ローテータ側面図 200 70 光軸 大型装置 望遠鏡第3鏡 装置 どこかに ガイダーカメラ ファイバー

preliminary ファイバーステージ案 正面図 奥に 大型装置 900 mm ファイバー 折り曲げ鏡

preliminary ファイバーステージ案 側面図 40 mm 65 mm

まとめ 3.8 m望遠鏡でのKOOLS-IFU共同利用観測に向けて準備中 KOOLS-IFUアップグレード CCDとフィルターは交換済、グリズムは交換中/検討中 2次元MLA付きファイバーバンドルを検討中 3.8 m望遠鏡インストルメントローテータ ファイバーステージを含めて、ローテータチームで協力して設計中