配合剤の調剤について 平成24年4月 日本薬剤師会.

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配合剤の調剤について 平成24年4月 日本薬剤師会

 報告事例1 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 平成22年 年報(平成23年8月30日公表)より 疑義照会 事例の内容 医師が、「ミコンビ配合錠AP」と「ミカムロ配合錠AP」の処方を誤入力した。疑義照会を行い、薬剤変更となった。

報告事例1 背景・要因 薬局が考えた改善策 その他の事情 疑義照会 メーカーの医師に対する情報提供の不十分さが引き起こしたものと考えられる。  報告事例1 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 平成22年 年報(平成23年8月30日公表)より 疑義照会 背景・要因 メーカーの医師に対する情報提供の不十分さが引き起こしたものと考えられる。 薬局が考えた改善策 合剤へ変更された時は、添付文書等にて再度チェックし、疑義が生じる際は、必ず処方医に確認する。 その他の事情 特記事項なし。

報告事例1 事例のポイント 疑義照会 配合剤の処方間違いや規格違い、相互作用のチェックなどは、薬剤師の重要な業務である。  報告事例1 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 平成22年 年報(平成23年8月30日公表)より 疑義照会 事例のポイント 「医療用配合剤及びヘパリン製剤(注射剤)の販売名命名並びに注射剤に添付されている溶解液の表示の取扱いについて(薬食審査発第0922002号、薬食安発第0922002号)」において、同一販売名の異なる配合剤を区別するため、名称に2文字以上のアルファベットの接尾字を付けることが示されたが、今回の事例では、異なる販売名の配合剤に同一の接尾字が付けられたことで、「ミ■■■配合錠AP」と名称の類似性が増したことが要因の一つと考えられる。 配合剤の処方間違いや規格違い、相互作用のチェックなどは、薬剤師の重要な業務である。 院内への情報提供の徹底はもとより、情報提供や処方の際は、添付文書等を確認する事は基本である。

 報告事例2 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 平成23年 10月報告より (一部改変) 疑義照会 事例の内容 アムロジピン製剤10mg服用中の患者に、エックスフォージ配合錠が追加で処方となった。アムロジピンの分量の上限である10mgを超えてしまうため疑義照会を行った。処方医は配合剤の内容を勘違いしていた事がわかり、エックスフォージ配合錠がディオバン錠に変更になった。

報告事例2 背景・要因 薬局が考えた改善策 その他の事情 疑義照会  報告事例2 薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業 平成23年 10月報告より (一部改変) 疑義照会 背景・要因 多くの配合剤の販売に伴い、医療従事者であっても配合剤の内容をすぐに判断できない状況だった。 薬局が考えた改善策 特記なし その他の事情 特記事項なし。

 報告事例3 日本薬剤師会職能対策委員会医療事故防止検討会 委員からの提供事例 疑義照会 事例の内容 緑内障にて治療中の患者にトルソプト点眼液(1日3回)とトラバタンズ点眼液(1日1回)を処方されていたが、眼圧が不良のため、キサラタン点眼液とデュオトラバ点眼液が処方された。 両方にPG-F2α製剤が入っているため、患者に確認したところ、説明に使用されたメモにはPGを寝る前、β+脱炭は1日2回と記載されていたため、医師に疑義照会したところ、デュオトラバ点眼液からコソプト点眼液に変更された。

報告事例3 背景・要因 薬局が考えた改善策 疑義照会 点眼液の配合剤が、一斉に発売され、処方する内容と商品名が一致していなかった。  報告事例3 日本薬剤師会職能対策委員会医療事故防止検討会 委員からの提供事例 疑義照会 背景・要因 点眼液の配合剤が、一斉に発売され、処方する内容と商品名が一致していなかった。 薬局が考えた改善策 配合剤が処方された際には、処方箋の枠の外に成分の分類を記載し確認すると伴に患者からの情報と一致するかについても確認を行う。

報告事例3 その他の事情 事例のポイント 疑義照会 特記事項なし。  報告事例3 日本薬剤師会職能対策委員会医療事故防止検討会 委員からの提供事例 疑義照会 その他の事情  特記事項なし。 事例のポイント 点眼液の配合剤は、それぞれ回数等の使用方法が異なる薬剤が配合されているため、変更される際は、患者からの情報を十分に聞き出すことが必要である。 安定している状況で変更する場合には、十分に経過を観察する必要があり、確実な使用を可能とするために服薬指導、情報提供に心がける。

配合剤を調剤する際の注意点 1.配合剤に関する一覧表を作成する。 2.処方箋に記載される配合剤の接尾字まで確認する。 3.接尾字に意味付けして理解せず、配合剤に含まれる成分および含量を確認する。 4.重複投与、相互作用の確認等は、配合剤に含まれる成分、含量等をメモするなど慎重行う。 5.初めて使用する際は、患者へ配合剤であること等について十分説明する。