大阪府障がい児等療育支援事業 地域別専門研修
次第 事業名:大阪府障がい児等療育支援事業 研修名:地域別専門研修 対 象:放課後等デイサービス事業所 職員 市町村担当窓口 ご担当者 (政令指定都市、中核市を除く大阪府全域) 圏 域:4圏域(中・南河内/泉州/三島・豊能/北河内) スケジュール 9:30 開始 司会挨拶 大阪府よりお知らせ 9:35 地域別交流会 まとめ報告「学校連携」 10:10 講義 家族支援 講師 宮﨑 充弘氏(プロフィールは学校連携最終ページ参照) 11:20 質疑応答 11:30 終了
学校連携 ~地域別交流会まとめ~
地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 地域別交流会 意見交換 今回の地域別専門研修と同じ地域を対象に、5圏域に分けて実施した地域別交流(研修)会内で行ったグループワーク 参加者:269名 ・放デイ事業所243名(184事業所) ・市町村担当者26名(17市町村) 意見交換会の内容 学校連携を実施する上で課題となっている事を 各自で付箋に書いてもらう。 付箋を各グループで出し合い、グループで一つ課題をピックアップして解決法を話し合う。
○事業所職員等が学校連携において、「課題」と思っている事:付箋まとめ 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ○事業所職員等が学校連携において、「課題」と思っている事:付箋まとめ 全圏域(上位3位)
学校の課題(全圏域) 学校の先生が協力的ではない 先生や学校によって温度差がある その他 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ・時間が無いと断られる ・関心が無い、必要だと思われていない ・担当ではないので分からないと言われる ・送迎の際に話しかけても希薄さがある ・会議を申し出ても応じてもらえない ・担任は関心あるが、支援担当は無い ・下校時間を教えてくれない。保護者に伝えてありますのでと言われる。 (保護者からも連絡無し) 先生や学校によって温度差がある ・望ましい対応をしてくれる学校もあるが、そうでないところも多い ・校長、教頭、担任、支援担当などの変更で対応が大きく変わる事がある その他 ・学校の個別支援計画が分からない。 ・障がいに対して理解が無い ・担任と支援級担当の連携が取れていない
環境の課題(全圏域) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ・お互いの時間が合わない(放デイと学校) ・送迎時に会うが、時間がない、担当者が来ない、内容が薄い ・学校は教育の場、放デイは療育の場という立場の違い ・家庭環境の違い(母が学校の下校時間を教えてくれない) ・駐車場が無い (駐車場が少ないが事業所が多い、入れてもらえない、入る道が狭い、屋根が無い) ・児童が複数の事業所を利用しており学校の先生も連携を取るのが困難 ・事業所側も学校側も担当が変わると連携が取りにくくなる ・市役所等の第三者機関が積極的につないで欲しい ・相談支援事業所の不足(間に入ってもらえるとスムーズ)
ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 三島圏域(茨木市、摂津市、島本町)
ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 北河内圏域(寝屋川市、守口市、大東市、門真市、四条畷市、交野市)
ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 豊能圏域(吹田市、箕面市、池田市、豊能町、能勢町) (支援学校) 環境、3
ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) (八尾市、柏原市、富田林市、河内長野市、松原市、羽曳野市、 藤井寺市、大阪狭山市、太子町、河南町、千早赤阪村) 中・南河内圏域
ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ご意見データ(事業所職員等が思っている事:付箋まとめ) 泉州圏域 (岸和田市、泉大津市、貝塚市、泉佐野市、和泉市、高石市、 泉南市、阪南市、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町)
課題(各グループでピックアップした課題) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 課題(各グループでピックアップした課題) ・問題が無いと連携する機会が無い。また、問題が終わるとなくなってしまう。 ・5,6か所の事業所を利用している児童がおり、学校の先生がすべての事業所 と連携を取るのは困難ではないか。 ・相談支援専門員発信だとスムーズだが、放デイ発信だと個人情報の問題も あり、協力いただけない ・学校と事業所に温度差がある。送迎の際の車の管理が出来ていない 早い者勝ちでは子供に応じた送迎環境が保たれない ・送迎時間の情報共有が困難(日々の時間もそうだが、変更の有った場合など) ・時間帯が合わないので、会議等の調整が困難 ・学校の送迎時の引き継ぎが担当者ではなく詳しく聞くことが出来ない。 ・学校側の支援計画を知らない
解決法(ピックアップした課題を元に) 地域別交流会(学校連携)意見交換会まとめ報告 ・市役所、相談支援員等第三者機関に間に入ってもらう。 ・市役所から学校の校長会などで配慮の協力依頼をして欲しい。 ・教育委員会から各学校に連携の必要性を伝えてもらう。 ・協力関係が築きにくい場合は、教頭先生などにも問いかけてみる。 ・送迎時や長期休みの時にそれぞれの役割を共有して情報共有出来ればいいのではないか ・放デイを理解してもらえるようにアピールも必要になってくる。見に来てもらっては? ・連絡会を立ち上げて連絡会でまとめて関係作りから始める。学校の管理職と支援担当の先生が集まる 会議に出向く。 学校へのお願いばかりだと聞いてもらえないので、事業所側の意見も聞いて整える。 (送迎車には事業所名を明記、職員は名札をつけるなど) ・こちらが何を知りたいのかを伝えておく。 ・保護者から事業所と連携を取ってもらうように依頼してもらう。 ・立場の違いを理解して、お互いを尊重する。 ・学校、保護者、事業所の3者連絡帳を作る。 ・事業所を複数利用しているお子さんは、まず、事業所間でカンファレンスなどを実施してから 学校連携をする必要があるのではないか。
地域別交流会 学校連携まとめ ~事例発表、講義、意見交換会~ ○目的 ・子どもと保護者のため、事業のためと考える。 ○事業所が心掛けるべき事 地域別交流会 学校連携まとめ ~事例発表、講義、意見交換会~ ○目的 ・子どもと保護者のため、事業のためと考える。 ○事業所が心掛けるべき事 ・事業所を知ってもらう(何者かを伝える:放デイの役割、内容、心掛けている事など) ・送迎車に事業所名を掲げる。(子どもに支障がある場合を除く:学校へはその旨伝達) ・定期的に活動報告などの場を作る。(事業所の行事へのお誘いなど) ・事業所を複数利用している児童の場合、会議等を行う場合は、事業所間で日程調整などをした上で連絡 をする。 ・参観や行事への参加。事業所見学のお誘い。 ・サポートファイルなどのツールが確立されているのであれば、積極的に使用する。 ○スタッフが心掛けるべき事 ・マナーを守る。 (挨拶をする、名札をつける、身だしなみを整える、子どもの見本となる立ち居振る舞い) ・教えてもらうという姿勢をとる。(相談する) ・聞きたい内容を明白にする。まとめて事前に伝える。(送迎の時は誰から何が知りたいのか?など) ・スタッフ一人ひとりが事業所の役割を認識して、紹介できるようにしておく。 ・主観的な説明は控え、発達検査などの客観的な評価を利用して伝える。 ・お互いをリスペクトする。お互いを尊重し合う(立場の違い)
○他機関 ・相談支援事業所の協力を得る。(担当者会議の開催) ・地域の放デイネットワーク等に参加する。1事業所からの提案ではうまく伝わらない時が ある。そんな時は、放デイネットワークから提案という手法で上手くいく時がある。 ・市町村等行政機関にも協力を依頼する。 ・保護者に間に入ってもらう。 ○その他 ・長期休みを利用する。(事業所見学、ケース会議など) ・役割をはっきりさせる。 「学校」では「学業・集団教育」を、「家庭」では「愛情と日常生活」を 「放課後」では「人間関係や社会ルール」を育むと考えられている。 ・学校、保護者、事業所の3者連絡帳を作る。 ・まず、学校も困っているであろう児童から相談を持ちかけてみる。 ・送迎時間はネットワークで取りまとめたり、複数の事業所を利用している児童の場合、 児童別でのお知らせがあると学校は喜ぶのではないか。(個人情報に注意) ・学校へのお願いばかりだと聞いてもらえないので、学校側の意見も聞く ○市町村の方に協力して頂きたい事 ・放デイの認知度を上げる取り組み ・放デイの事業紹介や学校と継続的に関わる事が出来る場の提供 ・放デイの地域ネットワークのフォロー、立ち上げのフォロー ・相談支援事業、学校、事業所、市町村などが連携出来る仕組み作り (サポートファイルの推進や障がい児関連の会議の一員に入れてもらう など)
学校連携について(番外編)~今回の地域別専門研修の出欠確認票に記入して頂いた内容~ 質問項目:学校連携について努力している事、また、地域別交流会以降に取り組まれている事があれば教えて下さい。 1・個別支援計画作成の際、担当の先生に学校の様子を聞き、必要な支援を学校と共有し、お互いの役割を確認。 2・送迎時に確認出来ない場合、必要に応じて学校に連絡、もしくは家庭を通じて確認をし情報共有。 3・必要に応じて相談支援員を含め、学校等で支援会議を行い、情報の共有、支援の役割を統一出来る様、話合。 4・ネームプレートの着用、時間に遅れないなど当たり前のことをキチンと守る。 5・学校と情報交換をする際は、事前に家族に了承を得るように心掛けている。 6・新年度には学校に連絡を取り、何年生の誰が何曜日利用しているかや車送迎の協力依頼を実施。 7・送迎時は率先してこちらから挨拶、話しやすい環境や協力頂けるような関係づくりを実施。 8・送迎時に詳しく様子を聞く事や学校の見学をお願いする。学校のノートを見せてもらうよう保護者に依頼。 9・支援学校の参観、体育祭、生活発表会の見学。地域小学校のフリー参観、クリスマス会の見学。 10・担任、支援級の先生を訪問もしくは来所にて学校での様子、学習面での気づきや当施設での宿題等 への対応方法等を聞き、今後の療育、個別支援計画の参考にしている。 11・支援学級の窓口を一つにしてもらい、何かあればすぐに電話や話が出来るようにしてもらっている。 12・学校、保護者、相談事業所、事業所で面談を実施。情報交換、児童の様子、伸ばしたい力について話合。 13・対等ではなく「教えて下さい」というスタンスで日々接しています。そうすると理解ある先生が増えます。 14・送迎時に特に配慮の必要な児童について、事業所の送迎、対応マニュアルを作り、家族了承の下、学校へ も配布し、事業所全職員の周知と学校との連携をお願いした。 15・保護者のニーズだけでなく、学校のニーズ把握に努める。学校にとってプラスの存在になるように。 子どもの生活の場の中心はあくまでも学校、事業所はサブ的に関わりをもつ様に学校と関係を持っている 16・家族に了承を得て年間行事計画をコピーし、出来る限り行事に参加している。 17・学校の先生と連絡を取り合っている。不登校児の担任と連絡を取り、登校できるように会議などに参加。 18・開業前に地域の幼稚園や小学校、支援学校へ挨拶とサービス内容の打合せ 19・利用日等、間違いがないように、決定表を支援学校や地域の学校へ月末に必ずFAX。お迎え時間も 各小学校 から、月末までにFAX頂けるようにお願いしています。こまめな連絡で対応しています。 20・事業所内に非常勤ですが、小学校教員OBの先生が在籍。その先生は学校にお勤めの時に特別支援教育 も担当 しており、顔も広く、その先生と一緒に学校に訪問に行く事で学校の対応もよく助かっています。
(参考)ガイドラインに記載されている放課後等デイサービス事業所と学校との具体的な連携方法の概要 1.子どもに必要な支援を行う上で、放課後等デイサービス事業所と 学校との役割分担を明確にし、連携を積極的に図ること。 2.年間計画や行事予定等の情報を交換等し、共有すること。 3.送迎を行う場合には、他の事業所の車両の発着も想定され、事故等 が発生しないよう細心の注意を払う必要があることから、誰が、どの 時間に、どの事業所の送迎に乗せるのかといった送迎リストや、身分 証明書を提出する等ルールを作成し、送迎時の対応について事前に 調整すること。 4.下校時のトラブルや子どもの病気・事故の際の連絡体制(緊急連絡体 制や対応マニュアル等)について、事前に調整すること。
5.学校との間で相互の役割の理解を深めるため、保護者の同意を得た上での学校における個別の教育支援計画等と放課後等デイサービス事業所における放課後等デイサービス計画を共有すること。 6.医療的ケアの情報や、気になることがあった場合の情報等を、保護者の同意のもと、連絡ノート等を通して、学校と放課後等デイサービス事業所の間で共有すること。 自己評価表の学校連携項目
宮﨑 充弘(みやざき みつひろ)先生のプロフィール 宮﨑 充弘(みやざき みつひろ)先生のプロフィール 平成12年 地域活動支援グループ「ほわほわ」結成。生活・余暇支援・レスパイトサービスを始める。 平成15年 NPO法人取得、サポートグループほわほわの会を結成(代表理事) その後、大阪府や泉州地域の市町村等において、障がい児や障がい者支援、制度の理解啓発、組織・事業 の立ち上げ、コンサルテーション、人材育成など、様々な役割にてご活躍。 現在、継続中の役割等(過去分は記載なし) 平成24年 高石市地域自立支援協議会 副会長 泉州北地域移行支援会議 事務局 平成25年 指定特定相談事業所「かざみどり相談室」所長 福祉従事者人材育成講座「かざみどり塾」塾長 福祉従事者人材育成講座開始(年間講座等)(講座内容:放デイ・GH・生活介護・ヘルパース テーション・入所支援・等) 和泉市障がい児の暮らしを支える会 代表 平成26年 グループホームサービス管理責任者強化担当マネージャー 児童支援事業所アドバイザー(福岡市) 南河内障がい児放課後支援事業所勉強会 専任講師 相談支援事業所アドバイザー(高石市) 泉州北地域移行居住支援部会 事務局 平成27年 地域生活支援事業所アドバイザー(河内長野市) 高石市相談支援部会 事務局 高石市児童部会 顧問 自立訓練事業所アドバイザー(高石市) 南河内障がい児相談支援勉強会 専任講師 平成28年 児童支援事業所等 講師 大阪府相談支援アドバイザー 大阪府世話人養成講座 講師 相談支援専門員 初任者研修 講師・リーダー・ファシリテーター 相談支援専門員 現任者研修 ファシリテーター 児童発達管理責任者 養成研修 分野講師・ファシリテーター NHK 「かんさい熱視線・虐待は止められるか」コメンテーター NHK 「バリバラ 緊急討論会 津久井やまゆり園事件を考える」