大気化学班作業現状報告 光解離定数計算の新放射スキーム(radX)・成層圏化学への対応 今後の課題 07 Feb, 2006: K2連絡会議.

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大気化学班作業現状報告 光解離定数計算の新放射スキーム(radX)・成層圏化学への対応 今後の課題 07 Feb, 2006: K2連絡会議

CHASER Expanding to the Strato/ Meso-sphere + CHASER Stratospheric Chemistry: [T42L80: surface~80km]   ・光解離定数の成層圏対応   ・Halogen Chemistry(ClOx and BrOx)      based on the CCSR/NIES stratospheric chemistry GCM:      HCl, ClONO2, HOCl, Cl2, ClNO2, CCl4, CFC11, CFC12, CFC113, HCFC22, CH3CCl3, CH3Cl     : (ex., Cl-species)     ・Ozone Hole Chemistry      heterogeneous reactions on PSCs.                  [Nagashima et al, 2001/ Sessler et al, 1996]   ・Treatment of Spherical Atmosphere [Kurokawa et al., 2005]   ・Non-orographical gravity wave (FRCGC ES-model development) : parameterization with high resolution simulations (T213L250)             ・Stratospheric Sulfate Aerosol [Takigawa et al., 2003]

新放射コードへの対応 (mstran-X/ DTRN31) 波長分解能(Bin)のCHASER(対流圏・成層圏化学)対応 N2O, CH4, O3 分布のオンライン化(コード整備) 成層圏化学対応

光化学の基礎: オゾン基本サイクル O2 + hn  O(3P) + O(3P) 光化学の基礎: オゾン基本サイクル ● 酸素分子の光解離 O2 + hn  O(3P) + O(3P) (0) ● 酸素との再結合 (1) ● オゾンの光解離 (2) (3) ※ 対流圏では大部分 O(3P) ● O(1D)の脱励起/水蒸気との反応 (4) (5) ● 水蒸気によるネットオゾン破壊: (3)+(5) ● OHによる連鎖(触媒)オゾン破壊 (6) (7) ※ Ox = O3 + O(3P) + O(1D) を Ox ファミリーと定義

The fundamental flow of tropospheric chemistry producing ozone from NOx and hydrocarbons. (also shown is formation of reservoir species)

放射過程とのリンク (紫外)短波吸収 (赤外)長波吸収 GCM放射コード 波長分解能 対流圏光化学および対流圏オゾンの放射強制を計算するには粗すぎる!

放射過程とのリンク 波長分解能の改良 太陽光重みつき吸収断面積 s,f: based on NASA-JPL97, etc. s(Dl,T)f(Dl,T) = s(Dl,T0)・f(T) 本当は基準スペクトルF0(l)はO2/O3カラムの関数 O3カラム量の関数としてテーブル化

w・m-2  photons・m-2 の変換: F×l/ (hc) 放射過程とのリンク 光解離定数の計算: 光解離定数のための放射フラックス w・m-2  photons・m-2 の変換: F×l/ (hc)

(追加:成層圏光解離) CHASER 光解離反応(対流圏版)

CCl4, CFCl3, CF2Cl2, CH3CCl3, CH3Cl, …. 波長 bin の切り方: 新・旧コード O2 + hv  O(1D) + O NO2 + hv  NO + O O2 + hv  O + O O3 + hv  O(1D)/O + O2 O3 + hv  O + O2 H2O + hv CH2O + hv  CO + H2 H2O2 + hv  OH + OH N2O + hv  N2 + O(1D) HNO3 + hv  OH + NO2 ClO + hv  Cl + O HCl + hv  H + Cl ClONO2 + hv  Cl + NO3, O+ClONO CCl4, CFCl3, CF2Cl2, CH3CCl3, CH3Cl, ….

O2 + hv  O(1D) + O (Lyman-a) パラメタリゼーションが必要な反応 CH4 + hv  CH3 + H (Lyman-a) H2O + hv  H + OH (Lyman-a) O2 + hv  O(1D) + O (Lyman-a) J = aNa・F(l0)・exp(-4.17E-19・N0.917), N: O2 column, F:solar flux at 121.6nm OClO + hv  O + ClO

CHASER Expanding to the Strato/ Meso-sphere + CHASER Stratospheric Chemistry: [T42L80: surface~80km]   ・光解離定数の成層圏対応   ・Halogen Chemistry(ClOx and BrOx)      based on the CCSR/NIES stratospheric chemistry GCM:      HCl, ClONO2, HOCl, Cl2, ClNO2, CCl4, CFC11, CFC12, CFC113, HCFC22, CH3CCl3, CH3Cl     : (ex., Cl-species)     ・Ozone Hole Chemistry      heterogeneous reactions on PSCs.                  [Nagashima et al, 2001/ Sessler et al, 1996]   ・Treatment of Spherical Atmosphere [Kurokawa et al., 2005]   ・Non-orographical gravity wave (FRCGC ES-model development) : parameterization with high resolution simulations (T213L250)             ・Stratospheric Sulfate Aerosol [Takigawa et al., 2003]

今後の予定 成層圏化学反応(光解離以外)のマージング(CHASER CONFIGファイル)。 CFCs の emission データ用意 (EDGAR)。 オゾンホール化学スキームの実装。 成層圏エアロゾル (OCSSO4関連) 光解離定数計算における大気球面効果の取り扱い。 20世紀再現実験をしてみる?(しんどいな~) (気候変動・大気汚染・成層圏/対流圏オゾン変動  エアロゾル⇔化学場) 1970年~2000年の 30年くらいの RUNをする。