超高速ネットワークの弱点 光は速い 光は遅い 300km / 1msec (真空中) 180km / 1msec (光ファイバ中)
2種類のデータ通信 (1) コネクション型(エラー訂正) TCP (再送) 電子メール、WWW、ファイル転送 (1) コネクション型(エラー訂正) TCP (再送) 電子メール、WWW、ファイル転送 (2) データグラム(コネクションレス) UDP、IP 画像、音声の放送型の送信 テキスト pp.34—35
このようなことは起り得るか? 花子の主張: 伝送中に To: hanako@waseda.jp 1文字脱落? cc: taro Subject: I owe you 戸山花子様 先日のパーティの折、確かに1000円を 借用しました。近々にお返しいたします。 大久保太郎
TCPは受信確認をとる データ ACK 規定時間内にACKが戻らないと再送する
データを「かたまり」で通信する かたまり = パケット Packet データ ヘッダ(宛名、差出人、種類) パケット通信
東京~関西:450km データ ACK (450/180)×2=5ms
一度に送るデータの量 64bit÷5ms= 12.8Kbps 512bit÷5ms=102.4Kbps 64bit÷5ms= 12.8Kbps 512bit÷5ms=102.4Kbps 64Kbit÷5ms= 12.8Mbps 512Kbit÷5ms=102.4Mbps 無限にはできない。
無闇に大きくできない理由 データ ACK 再送に備えてコピーが必要
光ファイバの速度に関係なく… 64KBytes ACK 64K × 8 bits / 5msec = 102.4 Mbps
東京~シンガポール 5940km 33ms (one way) 64KBytes 7.76Mbps コンピュータ通信は遅い 光ファイバは速い (2.4Gbps, 10Gbps, 100, 200...)
これを解決するには window size を大きくすれば良い 一度に送るデータの量 テキスト pp.237~243 Window size を大きくするということは 強気で先送りをするということ もし他の通信と衝突してパケットが失 われると大きなデータを再送する必要 がある=データ通信の不良債権問題
インターネットは「乗合」型 ルータ 輻輳 (congestion)
10Gbps 155Mbps W RTT bandwidth Throughput bandwidth 13Mbps bandwidth Window size
VSAT (Very Small Aperture Terminal)
覚えておくべきこと 光の速度は速いようで、実は遅い 遅延時間が無視できない (例:東京=関西、東京=シンガポール) 人工衛星の回線は遅延時間が長い 地域の情報化は出来ても、国際的な 通信には課題が多い。
超高速が万能薬ではない 人間社会は情報の交換によって成立 物質・エネルギー・情報の交換 個別の人間と、人間社会との差は情報交換 超高速ネットワークの性質 低速→高速 の変化は線形ではない。