屋外絶縁用高分子材料の吸水及び乾燥過程の誘電特性による評価 平成15年3月3日 所 研究室 5年 電気工学科 5番 岩崎 崇也
研究の背景 シリコーンゴムなどの高分子材料は電気的・ 物理的に優れた特性を有している。そのため さまざまな所で用いられている。 さまざまな条件における、それらの高電界 誘電特性を把握し劣化診断技術を確立す ることが大変重要である。
測定に用いた試料 HTVシリコーンゴムの厚さ6mm、 大きさ50mm×60mmのシート状の ものを、水浸劣化温度5℃と30℃とした ものを用いた。
測定方法 ・水滴:20μl ・電極間距離:6mm 主電極→ 水滴 → 高電圧電極→
・30Hz ・4kVp-p 交流ランプ波
測定結果
図1 水浸試料の重量変化
水浸8日 未劣化 水浸56日 図2 水浸劣化温度5℃の場合の試料の様子
図3 5℃における印加電圧波高値-損失電流特性
図4 5℃における水滴設置時の印加電圧波高値-損失電流特性
図5 5℃における印加電圧波高値-容量電流特性
図6 5℃における水滴設置時の印加電圧波高値-容量電流特性
水浸8日 未劣化 水浸56日 図7 水浸劣化温度30℃の場合の試料の様子
図8 30℃における印加電圧波高値-損失電流特性
図9 30℃における水滴設置時の印加電圧波高値-損失電流特性
図10 30℃における印加電圧波高値-容量電流特性
図11 30℃における水滴設置時の印加電圧波高値-容量電流特性
まとめ ・吸水量が多いほど試料の誘電特性は大きく 増加し、吸水劣化の状態を反映する。 ・水滴を設置した場合のほうが、試料の劣化を よりはっきりと損失電流と容量電流の増加とし て観測できる。 ・5℃で水浸劣化させるよりも、30℃で水浸劣化 させたほうが損失電流も容量電流もより大きく 観測できる。