循環構造 民間部門経済循環の流れ circular flow 家 計 企 業 (価格メカニズム) 市場機構 が働く p p 消費財市場 y 循環構造 民間部門経済循環の流れ circular flow (価格メカニズム) 市場機構 が働く y p x p 需要 消費財市場 供給 支出 収入 家 計 企 業 労働供給量 賃金w 供給 所得 労働需要量 賃金w 費用 需要 生産用役市場 ミクロ経済学(Ⅰ) 財・サービスの流れ 貨幣の流れ
第2章 需要と供給 1. 合理的な経済行動 ■経済人 経済主体: 家計household・ 企業firm ・ 政府Government 第2章 需要と供給 1. 合理的な経済行動 ■経済人 経済主体: 家計household・ 企業firm ・ 政府Government ミクロ経済学の重要な仮定: 家計・企業が合理的である。 ここで合理的とは,目的が与えられたとき,それらの経済主体はその目的に適した行動を取るという意味である。 合理的に経済行動を決定する経済主体を経済人と呼ぶこともある。 経済主体 目的 経済活動 家 計 効用最大化 消費者としての行動: 消費など 生産要素の供給者としての行動: 労働提供など 企 業 利潤最大化 生産者としての行動: 製品供給 生産要素の需要者としての行動: 労働雇用など 政 府 よい社会の実現 租税を徴収するなど 公共サービスを提供するなど ミクロ経済学(Ⅰ)
第2章 需要と供給 1. 合理的な経済行動 ■機会費用とサンクコスト 第2章 需要と供給 1. 合理的な経済行動 ■機会費用とサンクコスト 費 用: ある財・サービス,あるいは生産要素を得るために,支払う金額, またはその他の交換物あるいは生産要素のことである。 機会費用(opportunity cost): ある財・サービスを得るために,あるいはあるこ とを実現するために,支払わなければならない何らかの犠牲である。 ① 企業は有限な資金を持って,ある事業に投資したら,別の事業への投資から得る収益を犠牲にしなければならない。この犠牲収益は最初の投資の機会費用である。 ② 講義に出ることによって,この時間はその他の利用を犠牲にしている。このような犠牲は講義の機会費用である。 サンクコスト(sunk cost): 意思決定を行う前に支出され,意思決定の時点では 回収不可能な支出である。 合理的な経済主体が意思決定を行う際に,機会費用は考慮に入れるべき ものであるが,サンクコストは考慮に入れてはならないものである。 ミクロ経済学(Ⅰ)
関数と微分 関数 例: 2つ変数X,Yの間に,「Xが決まればYが決まる」という関係があるとき,YはXの関数であるという。 Y=F(X) Y: 従属変数 X: 独立変数 F: XとYの関係を表す記号 具体的な関数例: Y=F(X)=5+3X Y=G(X)=6+2X+9X2 X Y O 関数 Y=F(X) の傾きを考えよう。 X=X0 のとき, Y0=F(X0) X=X0+DX のとき, Y1=F(X0+DX) ∴ DY=Y1-Y0=F(X0+DX)-F(X0) 線分ABの傾き=DY/DX X0+DX B Y1 DY DY/DX X0 A Y0 DX ミクロ経済学(Ⅰ)
関数と微分 関数 Y=F(X) の傾きを考えよう。 X=X0 のとき, Y0=F(X0) X=X0+DX のとき, Y1=F(X0+DX) O Y0 Y1 DX DY DY/DX X0 A X0+DX B 関数 Y=F(X) の傾きを考えよう。 X=X0 のとき, Y0=F(X0) X=X0+DX のとき, Y1=F(X0+DX) ∴ DY=Y1-Y0=F(X0)-F(X0+DX) 線分ABの傾き=DY/DX DX→ 0 のときに,線分ABの傾きはどうなる? X Y O B Y1 DY B DY/DX A Y0 DX X0 X0+DX ミクロ経済学(Ⅰ)
関数と微分 関数 Y=F(X) の傾きを考えよう。 X=X0 のとき, Y0=F(X0) X=X0+DX のとき, Y1=F(X0+DX) O Y0 Y1 DX DY DY/DX X0 A X0+DX B 関数 Y=F(X) の傾きを考えよう。 X=X0 のとき, Y0=F(X0) X=X0+DX のとき, Y1=F(X0+DX) ∴ DY=Y1-Y0=F(X0)-F(X0+DX) 線分ABの傾き=DY/DX DX→ 0 のときに,線分ABの傾きはどうなる? B点はA点に近づいていて,やがて線分ABの 傾きは,A点の接線の傾きに近づいていく 。 A点の接線の傾きは, X=X0 のときの Y=F(X) の微分に等しい。 X Y O B A DY/DX Y0 dY/dX X0 ミクロ経済学(Ⅰ)
関数と微分 A点の接線の傾きは, X=X0 のときの Y=F(X) の微分に等しい。 O Y0 Y1 DX DY DY/DX X0 A X0+DX B A点の接線の傾きは, X=X0 のときの Y=F(X) の微分に等しい。 X0の値が任意に与えられた場合に,関数 Y=F(X) の曲線上任意の点の接線の傾 きは,Y=F(X) の導関数となり,微分とし て計算される。 微分の計算: Y=aXb の場合に, dY/dX=a・bXb-1 Y=aXb+cXe の場合に, dY/dX=(a・bXb-1)+(c・eXe-1 ) X Y O A Y0 dY/dX X0 ミクロ経済学(Ⅰ)