地球温暖化の実態と影響 1:古環境から観る温暖化 2:現在過去における影響

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火星の気象と気候 2004 年 11 月 10 日 小高 正嗣北海道大学 地球惑星科学専攻. 講義の概要 太陽系の惑星概観 太陽系の惑星概観 地球型惑星と木星型惑星 地球型惑星と木星型惑星 地球と火星の比較 地球と火星の比較 火星の気象と気候 火星の気象と気候 探査衛星による最新の気象画像 探査衛星による最新の気象画像.
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過去の気温変化. Newton ムック 2005 地球大変動 pp.114 Newton ムック 2005 地球大変動 pp.115.
宇宙開発事業団 (NASDA) が開発した、環境観測技術衛星「みど りⅡ」 (ADEOS- Ⅱ ) 搭載の高性能マイクロ波放射計 (AMSR) による オホーツク海の流氷 ( 海氷 ) 画像。左図は 2003 年 1 月 18 日の夜間 (20 時半頃 ) に取得されたデータによる擬似カラー合成画像。
海の温暖化とさかな 海と温暖化と水産資源の関係について 以下のことを話したい ・鍵となるのは海の環境 ・水産資源に及ぼす影響 ・どのように海の環境を調べている か ・どのように海の環境を調べている か.
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付録:地球温暖化と二酸化炭素の増加 65万年前から現在までの二酸化炭素濃度の変動 ゴアの「不都合な真実」
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使用衛星の変化によるドリフトを確認する。
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地球温暖化の実態と影響 1:古環境から観る温暖化 2:現在過去における影響 地球環境科学総論 環境起学専攻 南川雅男 地球温暖化の実態と影響 1:古環境から観る温暖化 2:現在過去における影響 講義の内容 1- 地球温暖化は実際に起こっているのか 2- 過去にあった温暖化現象で確かめる 3- 地球温暖化に人類活動は関係するのか 4- 地球温暖化の環境への影響 Copyright, 1996 © Dale Carnegie & Associates, Inc.

温暖化:計測と復元 IPCC2001レポート 過去1000年内で今が一番気温が高い 過去30年間世界気温が上昇中 20世紀に0.6℃上昇 代替方法による復元データ 温度計による計測 80年代以降衛星観測と現場観測の結果はほぼ一致

年輪 Tree ring 温暖年 冬 夏 寒冷年 時間軸が与えられる 過去の情報が記録されている

現在 氷期    前の間氷期 氷の水素同位体による気温変化の復元

水の凝結 蒸発 水収支による変化 炭酸塩の析出 T=16.5−4.3(δ18OC −δ18OW)+0.14(δ18OC −δ18OW)2 

過去の温暖化をどのように知るか? 1: 南極やグリーンランド氷床コアは約40万年の精密な記録だが(極域にしかない) 1: 南極やグリーンランド氷床コアは約40万年の精密な記録だが(極域にしかない) 2: 海底堆積物は世界中の数百万年の連続的な記録を残している