Jesuit Refugee Service (JRS) 「イエズス会難民サービス」

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Presentation transcript:

★JRSとは?★ http://www.jrs.net/home.php Jesuit Refugee Service (JRS) 「イエズス会難民サービス」   1980年11月 インドシナ難民救援のため、イエズス会アルペ総会長が設立。 《理念》To accompany⇒To serve⇒To advocate. 《その他の特徴》:  ①機動性(誰も行かない所、より必要な時・所へ)  ②社会変革を常に視野に③Local Capacityの構築。  ④チームで働く(競争はいらない協力で) 《2004年末の統計》  アフリカを中心として約50カ国で活動。スタッフ数は約1,000人(イエズス会員75人) 。 約450,000人の人びとを支援。

JRSの活動している国

JRS設立当時と日本 1975年:インドシナ難民発生(日本にも上陸) 1978年:インドシナ難民のはじめての定住許可 1979年:定住枠の拡大と定住促進センター開設 1979年11月:上智大学は大学評議会でインドシナ難民救援活動をやることに決定。⇒教職員(18名)学生(67名)が1979年から1980年まで2週間ずつ17回、延べ152名が難民キャンプでボランティア。★1980年4月:社会正義研究所設立 1980年11月:JRS設立(アジア(タイ)中心:日本も大きな役割) 1981年6月日本政府難民条約批准(JRS日本の働き) 1982年難民条約発効(「難民認定法」施行)

JRS東アフリカ http://www.easternafrica.jrs.net/home.php タンザニア、ウガンダ、スーダン、ケニア、エチオピア 年間予算:約8M$ 総スタッフ:約3000人(ほとんどは難民自身) International staffの役割(Local Capacityを作るため):特別な専門性(例:心理学者(カウンセラーの養成者)、教育者の養成者、ラジオ放送のために技術者、ドナーとの関係をつくるための事務局スタッフ)→200人程度。 現在の課題:ニーズが大きいのは、コンゴ、ブルンジ、スーダン(ダルフール)からの難民。 カクマ(活動規模縮小中、スーダンへの帰還プロセス)

JRS東アフリカのプログラムのフォーカス 教育:JRS Africa Education http://www.africaeducation.jrs.net/ フォーマル(幼稚園、初等教育(8), 中等教育(4), 高等教育(4),職業訓練)、ノン・フォーマル(識字教育) ただしトラウマ治療、カウンセリング、一緒に座ること、コミュニティづくり、平和教育重視。 平和教育(特にウガンダ、スーダン) これは、Community based とSchool basedで。 教員養成(ウガンダ、スーダン) トラウマのリハビリテーション、心理的ケア 所得向上プロジェクト、 ラジオ放送局(タンザニア:幾つかのキャンプと周辺住民のため→正確な地域情報と平和教育) 難民に対する最初のステップでのサポート(アウトリーチプログラム:Urban Center)。

カクマキャンプ受入難民数の推移 男女構成 合計人数 男性 女性 2001年 5,468人 4,586人 10,054人 2002年   合計人数 男性 女性 2001年 5,468人 4,586人 10,054人 2002年 3,519人 2,017人 5,536人 2003年 2,906人 1,839人 4,745人 2004年 2,509人 1,240人 3,749人 2005年 5,109人 3,229人 8,338人

ケニア難民受入プロセス(カクマ) ロキチョギオ マイアバ ナイロビ その他各地 審査と仮登録 ウガンダ国境からカクマへ UNHCR審査カクマ,ダダブ その他各地 警察、UNHCRによって 身体検査・安全確認 身元の確認 LWFによる生鮮食料の配給 状況調査 保護が必要と確認される 他の団体に推薦 健康検査 UNHCRによる 審査 受け入れ拒絶 配給カード 発行 テントなどの支給 土地の割り当て 食料の 支給

カクマキャンプ内の役割分担 統括:国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) 食糧支援:世界食糧計画(WFP) 食料配布、水の供給、教育、コミュニティー支援、教育⇒ルター派世界連盟(Lutheran World Federation, LWF) 燃料の薪確保と配給、帰還難民(南スーダン)支援⇒ドイツ技術協力公社(GTZ) 医療や衛生関係⇒国際救援委員会(International Rescue Committee, IRC) 精神的援助(カウンセリング、トラウマからの解放、平和教育)⇒イエズス会難民サービス(Jesuit Refugee Service, JRS) 英語教育、教員訓練学校の運営⇒Windle Trust 職業訓練⇒ドンボスコ(Don Bosco) National Council of Churches of Kenyaはリプロダクティブ・ヘルス活動を行っている。 地雷についての啓蒙教育⇒Handicap International 第三国定住(アメリカ等)⇒国際移住機関(IOM)

カクマ難民キャンプで印象に残ったこと 問題の根は複雑で、非常に重い。構造的にも精神的にも問題性の根が深い。厳しい環境。 新しい光はその中でも存在している。キャンプ内の多様性、彼らが一緒に問題を乗り越えようとしている。例えばPeace buildingのフロンティア。 UNISA(カクマキャンプ内の大学)→新しい国を作るための勉学の真剣さ(下川のHP参照)

ケニアにおけるJRSの活動 アドボカシー活動 ナイロビにおける都市部難民支援 カクマ難民キャンプにおける難民支援 アウトリーチ 奨学金 食糧、医療、毛布、住居援助などの緊急支援 奨学金 所得向上 マイクロ・クレジット(小額貸付)、ミコノショップ 奨学金 社会サービス ★カウンセリング、トラウマのためのデイケア、平和教育、保護施設など

ケニアにいる難民の全体的状況 国名 人数 全体に占める割合 総計 231.535人 100% ソマリア スーダン エチオピア ウガンダ エリトリア コンゴ ルワンダ ブルンディ タンザニア 中央アフリカ 152,554人 72,293人 5,569人 502人 103人 523人 312人 179人 1人     65.7%     31.1%     2.4% その他 0.8% 内訳 0.2%     0.04%           0.2%        0.1%        0.07%           --- カクマ:約9万人(主にスーダン)、ダダーブ:約12万人(主にソマリア) ナイロビ:約1万5千人(実際はその3,4倍)

《ケニアの地図》 カクマ難民キャンプ      ★ ★アジュマニ ●マラバ ★ダダーブ

スーダン内戦(南部)の原因 1956 イギリスの植民地(南北を分断統治:北部イスラム教徒、南部キリスト教徒:北部を優遇)からの独立→北部が実権→第一次内戦勃発 1969 クーデターによってヌメイリ政権(イスラム政権)発足 1972 アジス・アベバ合意(国連、AU仲介で南部自治権)→内戦終結 その後 南部で石油が発見、開発は米国シェブロン石油が行う(南部キリスト教徒のエリートも絡む)。これに対してヌメイリは反発し、1983年南部にイスラム法を強制。 1983 南部エリートグループがSPLA(スーダン人民解放軍)を結成し(アメリカ支援をしていた可能性あり)第二次内戦勃発。シェブロン石油操業停止。 1989 クーデターによってバシール政権(イスラム原理主義)発足 1991 SPLA分裂→内戦の泥沼化 1997 バシール政権が中国、マレーシア、カナダの企業と大ナイル石油会社を結成し、石油生産の開始を試みる。対して、米国はオルブライトを南スーダンに派遣しSPLAへの強力な支援を約束。周辺国にも援助をしスーダン包囲網を作る。1998 米国はスーダン首都カルトゥームへのトマホークミサイル攻撃 2002 石油収入を南北半々(南はシェブロン石油)にすること等の条件で停戦合意 2005 包括和平合意:第二次内戦終結2010 南部独立を問う住民投票予定

★★★ ★ ★ ★ ★ナガラ ★キボンド

JRS東アフリカの現在の課題 http://www.easternafrica.jrs.net/home.php コンゴ:タンザニア内のキボンドとナガラの難民キャンプにコンゴからの難民が16万人くらい。 ブルンジ(2):コンゴ(6)、ルワンダ(2)、(国内難民)???(ケニア、タンザニア) チャドのスーダン国境の11箇所の難民キャンプにスーダン(ダルフール)からの難民が15万人くらい。 ★カクマは活動規模縮小中、スーダンへ帰還プロセス

現在のJRSの議論 アフリカ:紛争等による難民に加えて国内避難民に注目をしだす。 アジア(タイ(主にビルマから)、インドネシア、なおカンボジアはJRSはJSに継承):難民キャンプ、難民への支援が中心。これに津波の被災者(一部移住労働者への拘置の問題を中心としている国もある) ヨーロッパ:移民問題にフォーカス ラテンアメリカ:ドミニカ、ハイチ、コロンビア(国内避難民)、ベネズエラ(コロンビアから)。 日本:難民、移民に関わらず拘置の非人間的状態に対するキャンペーンが必要(難民認定の問題は重要だが力不足)。 全体的議論(UNHCRでも同じような議論) ★難民と避難民は一つにすべき? ★国内避難民への注目 ★開発ー難民・避難民ー開発の問題

JRSを知るために 関連するリンク(英語)  ・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)  ・JRS International (本部)  ・JRS East Africa (東アフリカ)  ・ミコノショップ    ・JRS West Africa (西アフリカ)  ・JRS Africa Education  ・JRS タイ(JRSの最初の拠点)  ・International Detention Coalition 2006年JRSも一緒になって他の多くの NGO等と一緒に全世界でアドボ カシーのために作った連合体です。現在、日本ではアムネスティ・インターナショナル・ジャパンが中心の窓口のようです。来年度からJRS日本もこの活動を始める予定です。 ・イエズス会社会司牧センター(日本語と英語) JRS日本の窓口オフィスです。下記以外にあまりJRS関連文書は少ないのですが、所長がJRS日本窓口の責任者ですので訪問するといろいろと教えてくれるでしょう。 JRSに関する日本語の文書  ・JRSの25年  ・JRSアジア太平洋の20年  ・「日本は難民条約の精神を守っていない」 日本の難民条約批准に尽力したJRS日本の人の投稿文

私たちにとって難民とは 難民たちは、これまで無批判に受け入れていた私たちの社会(既存の世界のシステム:政治、経済、軍事、教育、社会、医療等)が如何に暴力的で歪んでいるかを、とてつもなく大きな代償を伴って教えてくれる。 実際に深く、彼らに触れ、受け入れることによって、私たちは以前のように快適な立場から世界とその仕組みを眺めることができなくなる。私たちの生活に変化・回心をもたらし、私たちの社会を変革する必要性を意識させ、そのために私たちを動かすはず。