Johnson et al., 1999 (Journal of Climate)

Slides:



Advertisements
Similar presentations
2012 年 7 月黒潮続流域集中観測 モデル感度実験 防災科学技術研究所 飯塚 聡 2012 年 12 月 17 日:東北大 学.
Advertisements

偏光ライダーとラジオゾンデに よる大気境界層に関する研究 交通電子機械工学専攻 99317 中島 大輔 平成12年度 修士論文発表会.
CMIP5 気候モデルにおける ヤマセの将来変化: 海面水温変化パターンとの関係 気象研究所 気候研究部 遠藤洋和 第 11 回ヤマセ研究会 1.
リモートセンシング工 学 2007 年 1 月 11 日 森広研 M1 本田慎也. 第 11 章 気象レーダーによる観 測 雲、雨、風など 気象災害 → 特に台風、集中豪雨、竜巻、 ウインドシアー 大気の激しい撹乱現象をレーダーで 観測し防災に役立てることが重要.
降水セルから見た 甑島ラインの形成過 程. 諫早ライン 1997/07/11/16:00JST 2001/06/19/11:30JST 五島ライン 五島列島 甑島列島 長崎半島 甑島ライン 2002/07/01/12:20JST 長さ:約 80km 長さ : 約 70km 長さ : 約 150km.
富士山笠雲の発生時における大気成層の季節的特徴
島田照久(1) 沢田雅洋(2) 余偉明(2) 川村宏(1)
熱帯太平洋における季節内スケールの 赤道波動特性の解析 5AOOM007 萩原 右理 指導  轡田 邦夫 教授.
シーロメーターによる 海洋上低層雲、混合層の観測
三重大学・大学院生物資源学研究科 共生環境学専攻 地球環境気候学研究室 教授 立花義裕
大気の熱力学 乾燥大気 湿潤大気.
冨川喜弘 (国立極地研究所・トロント大学)
S. H. DERBYSHIRE, I. BEAU, P. BECHTOLD, J. -Y. GRANDPEIX, J. -M
力学的ダウンスケールによる2003年東北冷夏の アンサンブル予報実験
第2回  長期予報についての基礎-2 季節予報で主として用いる天気図 季節予報でよく用いる用語類 確率予報の利用等.
成層圏突然昇温の 再現実験に向けて 佐伯 拓郎 神戸大学 理学部 地球惑星科学科 4 回生 地球および惑星大気科学研究室.
400MHz帯WPR/RASSによる 梅雨前線帯の降水過程と温度場の観測
東 邦昭 Observational Study on Mulutiscale Structures of
永井晴康、都築克紀(原研)、植田洋匡(京大防災研)
惑星大気大循環モデル DCPAM を用いた 地球大気に関する数値実験
*大気の鉛直構造 *太陽放射の季節・緯度変化 *放射エネルギー収支・輸送 *地球の平均的大気循環
平成24年8月下旬~9月中旬の 北・東日本の高温について
CMIP5マルチ気候モデルにおける ヤマセに関連する大規模大気循環の 再現性と将来変化(その2)
2013年7月のヤマセについて 仙台管区気象台 須田卓夫 昨年のまとめ(赤字は研究会後の調査)
バングラデシュにおける対流活動と局地風に関する研究
ロスビー波( Rossby wave) 渦度 (vorticity) 順圧非発散流(絶対渦度の保存) ポテンシャル渦度(渦位)
全球の海霧の将来変化 気象研究所気候研究部 川合秀明、 神代剛、 遠藤洋和、 荒川理 第12回ヤマセ研究会 2016年3月10日
西スマトラ山岳域周辺の 気候学的な水蒸気輸送日変化
ヤマセによる冷夏をターゲットにした アンサンブルダウンスケール予報実験
GCM, 衛星データにおける雲・放射場 ーGCMにおけるパラメタリゼーションの問題点のより明確な把握へー
地学b 第5回雲と降水 Koji Yamazaki (山崎孝治)
YT2003 論文紹介 荻原弘尭.
熱帯海上における降水特性による 降水・循環の将来変化パターンの マルチモデル間の違い 廣田渚郎、高薮縁 (東大AORI) 2011/6/9.
冬季北大西洋振動が 翌冬の日本の気候に与える影響
長崎半島周辺における 停滞性降雨帯(諫早ライン)の 構造と発達過程に関する研究
南北両半球間を横断する 水蒸気輸送と降水量との関連性
2009年秋の北極海ラジオゾンデ観測によって観測された 大気の順圧不安定とメソ渦列
資料2 気象の基礎知識 はじめに、気象についての基礎知識について説明します。.
レーザーシーロメーターによる 大気境界層エアロゾル及び 低層雲の動態に関する研究
バングラデシュ北東部における夜間の対流活動極大と風の日変化
いろいろな人工衛星による積雲対流活動の観測例 全球降水観測計画(GPM)主衛星打ち上げ成功!
気候モデルのダウンスケーリングデータにおける ヤマセの再現性と将来変化
冬季、東シナ海・日本南方海域における 温帯低気圧の発生に関する気候学的研究
ヤマセ時に津軽海峡で発生する強風 島田照久(1) 川村宏(1) 沢田雅洋(2) 余偉明(2)
CMIP5気候モデルにおける ヤマセの将来変化
気候モデルのダウンスケーリングデータにおけるヤマセの再現性と将来変化2
梅雨前線に伴う沖縄島を通過した 線状降水システムの構造の変化
CMIP3 マルチモデルにおける熱帯海洋上の非断熱加熱の鉛直構造 廣田渚郎1、高薮縁12 (1東大気候システム、2RIGC/JAMSTEC)
学部生対象 地球水循環研究センター(一部)説明会 趣旨説明
夏の中高緯度海上には、なぜ下層雲が多いのか?
2015 年 5 月下旬のインドの熱波について 報 道 発 表 資 料 平成 27 年 6 月 2 日 気 象 庁
2015 年5 月下旬のインドの熱波について 報道発表資料平成27 年6 月2 日気 象 庁
竜巻状渦を伴う準定常的なスーパーセルの再現に成功
佐藤晋介(NICT)、古本淳一(京大生存研) 科研費研究 「局地豪雨予測のための先端的データ同化と雲解像アンサンブル手法に関する研究」
MIROC5による将来のヤマセの再現性について(2)
ラジオゾンデで観測された 千島列島周辺の 激しいSST勾配が駆動する大気循環
2006 年 11 月 24 日 構造形成学特論Ⅱ (核形成ゼミ) 小高正嗣
地球環境気候学研究室 513M230 松本直也 指導教員 立花義裕
北極振動の増幅と転調は 何故20世紀末に生じたか? Why was Arctic Oscillation amplified and Modulated at the end of the 20th century? 地球環境気候学研究室 鈴木 はるか 513M228 立花 義裕, 山崎 孝治,
地球温暖化実験におけるヤマセ海域のSST変化- CMIP3データの解析(序報)
全球モデルにおける中緯度下層雲の鉛直構造の解析
将来気候における季節進行の変化予測 (偏西風の変化の観点から)
青森県六ヶ所村で実施している陸上のヤマセの詳細観測 2014年のヤマセ観測の結果について
ヤマセ海域のSST変動と 海洋内部構造の関係 ー2011年の事例解析ー
中高緯度の海上下層雲の鉛直構造、海上霧の発生頻度、及びそれらと大気状態との関係
400MHz帯ウィンドプロファイラとCOBRAで観測された台風0418号の鉛直構造
雲解像モデルCReSSを用いた ヤマセ時の低層雲の構造解析
冨川喜弘 (国立極地研究所・トロント大学)
K2地球システム統合モデル 成層圏拡張の進捗について
対流の外向き伝播; 蒸発冷却による吹出し; 摩擦の影響は小
Presentation transcript:

Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について 北東貿易風帯 南東貿易風帯 熱帯収束帯

Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について TOGA-COARE 観測プロジェクト (1992~1993)

Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について 雄大積雲(入道雲) 積雲 積乱雲 雄大積雲

Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について 雄大積雲は対流性降水雲の半分以上を構成し、4分の1以上の降雨に寄与する  対流性・・・強い上昇流が特徴的で、ガストや降雹、竜巻を伴うよう       な場合もある。層状性に比べ、雨は強い。  層状性・・・対流性領域でできた氷晶や雨粒などが流れ出し、層状性       の雲が長く伸びて、弱いシトシト雨が降る。上昇流は弱       く、層状性の雲の中にはブライトバンドと呼ばれるエコ       ー強度の強い領域がある

対流圏界面 0℃層 貿易風帯 Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について

Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について

Johnson et al., 1999 (Journal of Climate) 熱帯対流の三つの形態の特徴について

GATEプロジェクトとCOAREプロジェクトでレーダーにより 観測されたレーダーエコー(降雨域)の最大エコー頂の出現 頻度分布 エコー頂高度 Fig.2

GATEプロジェクトとCOAREプロジェクトでレーダーにより 観測されたレーダーエコー(降雨域)の最大エコー頂の出現 頻度分布 浅い対流~2km 雄大積雲~5-9km 対流性降雨の面積が100km2未満 対流性降雨の面積が100km2以上 エコー頂高度 Fig.2

GATEプロジェクトとCOAREプロジェクトでレーダーにより 観測されたレーダーエコー(降雨域)の最大エコー頂と降水 量の関係 積乱雲~10-15km 雄大積雲~5-9km 100km2未満 100km2以上 全対流性降雨に 占める割合 エコー頂高度 Fig.3

積雲 積乱雲 雄大積雲 Fig.4

1992年11月1日~1993年2月28日(TOGA-COARE)の鉛直温度傾度 気圧(hPa) 高度(km) 0℃ GATEの鉛直温度傾度 高度(km) 0℃ Fig.5

三極構造 Fig.6

雄大積雲 積雲 雄大積雲 雄大積雲 Fig.7

COARE IFA領域の4ヶ月間の水平発散の鉛直分布 深い対流(積乱雲) に相当 発散 収束 西風バースト Fig.8

11月10日~12月10日 R/V Vicker 航海① 積乱雲 11~16km 雄大積雲 5~9km 浅い積雲 0~4km 海水表面温度 Fig.9

11月10日~12月10日 鉛直流(上昇流) 収束場 発散 相対湿度 湿潤 乾燥 鉛直温度傾度 積雲 雄大積雲 積乱雲 Fig.10

12月20日~1月19日  R/V Vicker 航海② Fig.11

Fig.12

Fig.13 赤道 赤道

Kemball-Cook and Weare, 2001 (Journal of Climate) MJOに伴う対流活動のオンセットに関する研究

Kemball-Cook and Weare, 2001 (Journal of Climate) MJOに伴う対流活動のオンセットに関する研究 Maritime-Continent (多島域) Maritime (海洋域)

Kemball-Cook and Weare, 2001 (Journal of Climate) MJOに伴う対流活動のオンセットに関する研究

OLR ダーウィンで MJOが始まる 10日前 ダーウィンで MJOが始まっ たとき Out-going Longwave Radiation ダーウィンで MJOが始まっ たとき

対流活発 対流不活発 1988~1990年 のanomalies Diego Garciaにおける 高層気象観測に基づく 湿潤静的エネルギーの 鉛直分布 1975~1990年 のanomalies

観測地点(ステーション)ごとのOLRのanomalies MJO到達前 MJO到達後

Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされた東西風と雲頂輝度温度のanomalies 東風 高度 輝度温度の anomalies

湿潤化 Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされた比湿(湿潤度合い)と雲頂輝度温度のanomalies 14日前ごろから下層で湿潤化が見ら れ始め、徐々に高度が上昇している

Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされた気温と雲頂輝度温度のanomalies 加熱 放射冷却

Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされた湿潤静的エネルギーと雲頂輝度温度のanomalies

Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされた安定指数、湿潤静的エネルギー(1000、500hPa)と雲頂輝度温度のanomalies

上昇流 下降流=抑制期(不活発) =対流活発 1つ前のMJO通過 の影響 Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされた鉛直速度(上昇速度)と雲頂輝度温度のanomalies 下降流=抑制期(不活発) 上昇流 =対流活発 1つ前のMJO通過 の影響 上空約5000m

Maritime-Continentでない観測地点のコンポジットされたエネルギー(CpT)、潜熱(Lq)、hインデックスのanomalies 最大

Diego Garciaでのhインデックスと再解析された1000hPaでの収束発散 収束場 発散場 収束 発散

NCAR-NCEP 再解析 南緯5度 1000hPaでの 収束発散 4日 1週間 南緯7度 赤道 OLR anomalies

MJOに伴う対流活動のオンセットの模式図