バーチの法則と状態方程式 バーチの法則 Vp= a(M) + br Vp(km/sec) = -1.87+3.05 r (g/cm3) 状態方程式:バーチ・マーナハン(Birch-Murnaghan)の状態方程式、 ビネー(Vinet)の状態方程式
Subducted slabs are stagnant in the mantle transition zone, and then collapsed into the lower mantle (from Fukao et al. 1992; 2001)
核マントル境界に超低速度層の存在 部分溶融の可能性:重いマグマが安定に存在するのではないか? 青色:速い地震波速度 (低温) 赤色:遅い地震波速度 (高温) Core Core Slow Vp High Vp
Birch’s Law バーチの法則
Birch’s Law Birch (1961a)によって報告された 空隙がなくなる圧力条件では,VPが密度と平均原子量の関数になっている Francis Birch (geophysicist) (1903–1992), Birch’s Law Birch (1961a)によって報告された すでに,お話しましたように,地球の内部はPREMモデルより一次元的によく理解されています.しかし,地震波を細かく見ていくと,近年内核を伝わる地震波速度に異常が報告されるようになりました.たとえば,VPに着目すると,内核に異方性と層構造が示唆され,また,VSに着目するとそれが非常に遅いことが分かってきました.しかしながら,核物質の弾性的情報の欠如のため,それらの現象の理解が困難であります. 空隙がなくなる圧力条件では,VPが密度と平均原子量の関数になっている
Birch’s Law 平均原子量( )とは・・・ Mg2SiO4の場合 VPと密度の間に一次関数関係 平均原子量( )とは・・・ Mg2SiO4の場合 すでに,お話しましたように,地球の内部はPREMモデルより一次元的によく理解されています.しかし,地震波を細かく見ていくと,近年内核を伝わる地震波速度に異常が報告されるようになりました.たとえば,VPに着目すると,内核に異方性と層構造が示唆され,また,VSに着目するとそれが非常に遅いことが分かってきました.しかしながら,核物質の弾性的情報の欠如のため,それらの現象の理解が困難であります. VPと密度の間に一次関数関係 1 GPaまでのVPと密度の関係.珪酸塩や酸化物の結果.
音速の測定
Birch’s Law Birch (1961b) VPと密度の関係式 “As a provisional hypothesis, it will be postulated that the velocity-density relations, as expressed above, hold for all changes of density in the Earth’s mantle, however produced. ” すでに,お話しましたように,地球の内部はPREMモデルより一次元的によく理解されています.しかし,地震波を細かく見ていくと,近年内核を伝わる地震波速度に異常が報告されるようになりました.たとえば,VPに着目すると,内核に異方性と層構造が示唆され,また,VSに着目するとそれが非常に遅いことが分かってきました.しかしながら,核物質の弾性的情報の欠如のため,それらの現象の理解が困難であります. 圧縮による密度変化や化学組成が変わる(ただし平均原子量は不変)ことによる密度変化は弾性波速度へ同じ変化をもたらす 平均原子量が同じ異なる物質のBirchの関係式の傾き 最密構造(例:Corundum, rock salt, perovskite)では3以下 それ以外(例:Olivine, quartz)では傾き4以上
Birch’s Law 内核 外核 VΦと密度の関係.衝撃実験結果と地球マントルや核との比較. 4. Birch’s Law すでに,お話しましたように,地球の内部はPREMモデルより一次元的によく理解されています.しかし,地震波を細かく見ていくと,近年内核を伝わる地震波速度に異常が報告されるようになりました.たとえば,VPに着目すると,内核に異方性と層構造が示唆され,また,VSに着目するとそれが非常に遅いことが分かってきました.しかしながら,核物質の弾性的情報の欠如のため,それらの現象の理解が困難であります. VΦと密度の関係.衝撃実験結果と地球マントルや核との比較.
Birch’s Law Birch’s lawに対する温度の効果はあるのか 密度 :温度上昇に伴い減少 体積弾性率 :温度上昇に伴い減少 K:体積弾性率,μ:剛性率,VΦ:バルク音速 Birch’s lawに対する温度の効果はあるのか 密度 :温度上昇に伴い減少 体積弾性率 :温度上昇に伴い減少 剛性率 :温度上昇に伴い減少 すでに,お話しましたように,地球の内部はPREMモデルより一次元的によく理解されています.しかし,地震波を細かく見ていくと,近年内核を伝わる地震波速度に異常が報告されるようになりました.たとえば,VPに着目すると,内核に異方性と層構造が示唆され,また,VSに着目するとそれが非常に遅いことが分かってきました.しかしながら,核物質の弾性的情報の欠如のため,それらの現象の理解が困難であります. 現実はそれぞれの効果を合わせたもの 密度の温度変化より弾性率(K、μ)の温度変化の方が大きい。
The outer core density: lower by 7 - 10 % than that of pure iron (Anderson and Issak, 2002; Shanker et al., 2004). High solubility of O and Si in molten iron may explain the density deficit of the core. 8
Fe After Fiquet et al. (2004) Discrepancy: Theory (Steinle-Neumann Et al. (2001) PREM inner core Shock Brown and McQween (1986) at 3000-6000 K NRIXS (Mao et al. (2001) at 300K IXS Fiquet et al. (2001) at 300 K After Fiquet et al. (2004) Fe Discrepancy: IXS X線非弾性散乱 and Shock vs NRIXS 核共鳴X線非弾性散乱? Temperature effect on Birch law ? 温度依存性 40
核物質のVP 核物質のVPはBirch’s lawに従う Badro et al. (2007) x:鉄の核中での体積比率 40.0 42.0 核物質のVPはBirch’s lawに従う 44.9 35.9 55.8 49.9 Badro et al. (2007) 44.0 x:鉄の核中での体積比率
BL35XU Optics: Baron et al. (2000) Si (9, 9, 9) and Si(11,11,11) Instrument configuration X-ray beam size 70x70 μm2 41 16
Kは化学組成にはあまりよらない。構造によって変わる。
キンバライトマグマ中に見られるカンラン岩(Garnet Peridotite Xenolith from the Bulfontein Floors, Kimberley, South Africa) カンラン石: 暗緑色 (ペリドート) 斜方輝石: 薄い緑色 ザクロ石: 赤い鉱物 (ガーネット) 単斜輝石:鮮やかな緑色 ダイヤモンド、、、、 Photo courtesy of F. R. (Joe) Boyd and Steve Richardson 18
温度、圧力、組成、相転移依存性」 400km 670km 220km spinel Bulk sound velocity P garnet Vf (km/sec) Density g/cm3 olivine garnet spinel P T 670km 400km 220km Mg3Al2Si3O12 Mg2SiO4 Fe3Al2Si3O12 Fe2SiO4 温度、圧力、組成、相転移依存性」
温度、圧力、組成、相転移依存性」 復習 400km 670km 220km spinel Bulk sound velocity P Vf (km/sec) Density g/cm3 olivine garnet spinel P T 670km 400km 220km Mg3Al2Si3O12 Mg2SiO4 Fe3Al2Si3O12 Fe2SiO4 温度、圧力、組成、相転移依存性」
Bulk sound velocity Vbと密度の関係 復習 Bulk sound velocity Vbと密度の関係 1.温度変化: 温度が変化したときのVbとrの変化 = (dc-1)/2 = constant = 1.5~2.5, where dc~4-6 2.圧力変化: 圧力が変化した場合のVbとrの変化(等温) ~ (Ks’-1)/2 = 1.5~2.5, where Ks’~4-6 3.組成変化: 鉄の効果は明瞭 4.相転移の影響 lnVb lnr p T
lnVb lnr lnKs lnVb lnr (dc-1) -1 lnr lnKs T lnKs lnr lnKs lnV の証明 = (dc-1)/2 = constant = 1.5~2.5, where dc~4 の証明 P ln Vb=(lnKs-lnr)/2 ゆえに lnKs lnVb lnr (dc-1) -1 = = lnr P ここで dc:Anderson-Gruneisen Constant 温度によらず一定 lnKs T lnKs lnr lnKs lnV = - = dc= = constant a P P P
{ -1} lnVb lnr lnVb lnr lnKs lnKs lnr (Ks’-1) ~ 1.5~2.5 ln Ks-ln r T ~ (Ks’-1) 圧力が変化する場合のVbとrの変化(等温) ~ 1.5~2.5 lnVb lnr = ln Ks-ln r T { lnKs -1} = Ks’ KT/Ks =Ks’ =4~6 T lnKs lnr T
状態方程式 Equation of State 通常の固体の状態方程式 Birch-Murnaghanの状態方程式 (Birch-Murnaghan equation of State やわらかい物質に対する状態方程式 Vinetの状態方程式 (Vinet Equation of State)
Mie’s potentialからBirch-Murnaghanの状態方程式を導くこと。
熱力学的関係式
等温体積弾性率と断熱体積弾性率 = agTKT