MIROC4.1 PDF予報 (渡部・江守) 雲氷予報 (小倉・江守) 新境界層 (千喜良・望月) full SPRINTARS

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1km格子で再現された2003年7月の気温の誤差評価
K2地球システム統合モデル 成層圏拡張の進捗について
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MIROC4.1 PDF予報 (渡部・江守) 雲氷予報 (小倉・江守) 新境界層 (千喜良・望月) full SPRINTARS 雲氷予報 (小倉・江守) 新境界層 (千喜良・望月) full SPRINTARS MATSIRO mosaic (新積雲)

各スキームの特徴と結合 PDF予報 (newcld) 雲氷予報 (progice) 新境界層 (nn04) 結合 各スキームの特徴と結合  PDF予報 (newcld) オリジナル、PDF分散と歪度を予報 雲氷予報 (progice) Wilson&Ballard (1999)ベース、雲氷混合比予報 簡略版、氷雲量推定はオリジナル 新境界層 (nn04) Nakanishi&Niino (2004)ベース レベル2.5、TKE予報 結合 PDFは水雲に限定 PDFソース項にnn04の分散を利用

経緯 newcld+progice+nn04 08/02/22版 full ⇒ 新fullへ (渡辺、西村、大越智) 経緯  newcld+progice+nn04  08/02/22版 full ⇒ 新fullへ (渡辺、西村、大越智) newcldのMIROC4.1でのふるまい(渡部、金井) progiceのMIROC4.1でのふるまい(小倉) nn04、newcld+nn04、newcld+progice+nn04  のMIROC4.1でのふるまい (望月、渡部) full氷予報+full SPRINTARSで放射収支は  大きく変わり得るので、誤差の定量議論は  現状ではさほどイミなし。 各スキームの癖をつかむ&全部のせで個々の  スキームの癖が同様に見られるか否かの把握

全球平均時系列 (    ゆるめ) 2m 気温 2m 比湿 どのスキームもtuned 4.0(REF1h)に比して 冷却、乾燥傾向をもたらす

年平均降水量気候値 ITCZがカッコ悪い(newcld⇒newcld+nn04で増幅)

年平均上層雲量気候値誤差 progiceで上層雲不足

年平均OLR気候値誤差 progiceでOLR出すぎ

年平均下層雲量気候値誤差 newcldで 下層雲過大 progiceで下層雲過大 nn04で下層雲さらに過大

年平均OSR気候値誤差 newcldで OSR不足 nn04でOSRもっと不足

(2週間前の)現状分析 progiceは高緯度下層雲と熱帯上層雲に支配的 上層雲不足、下層雲過大 ⇒ チューニングでは困難? 詳細版(粒径依存性)に期待 newcld、nn04ともに熱帯-中緯度海上下層雲に支配的 全部入りでも個別スキームのふるまいは概ね同じよう  だが、newcldの悪い癖が増幅される デフォルトで冷却傾向?⇒チューニングではなくコード  見直しで解決?

特記事項 ☑ ESとSRで結果が違う(全球平均放射収支で~10W/m2) ☑ MATSIRO入りだと最下層で過大な雲水生成 GTRACEの問題⇒dtrcr-eps.Fで解決 しかし以下の文法は危ない if ( A .GT. 0.D0 ) Y=X/A ☑ MATSIRO入りだと最下層で過大な雲水生成 乱流がきちんと上へ水蒸気を運ばない? +nn04で解決

全球平均時系列 ( きつめ) 2m 気温 2m 比湿 全球平均ではnewcldおよびnewcld+nn04のドリフトは解消 全球平均時系列 (    きつめ) 2m 気温 2m 比湿 全球平均ではnewcldおよびnewcld+nn04のドリフトは解消 しかし、放射バイアス(特にOSR)の空間分布は改善されず 諸悪の根源は、newcldでの亜熱帯海洋上の下層雲過大評価?

年平均気候値 OSR bias precipitation SST REF1h newcld +nn04

下層雲改善へ向けて × CTEI? ⇒ cloud deckが消散するはずが、直上の 層で雲ができてしまい、より悪くなる 年平均下層雲量気候値

下層雲改善へ向けて △ ・ 亜熱帯海洋西(東)で減る(増える)⇒潜在的にはgood ・ ただし赤道ではSSTが全般に下がる(現状ではマズイ) 境界層を細かく?  年平均下層雲量&OSR誤差気候値

下層雲改善へ向けて △ newcld+nn04結合方法に問題? 年平均下層雲水量&PDF分散気候値 ・ newcldでOSRに悪さをしている亜熱帯海上ではTKE大⇒PDF分散大 ・ newcld+nn04ではTKE分布はずっと改善されている(のに?) ・ μ2&qc分布は大きく改善、しかし他の気候値に対する効果は不十分 ・ μ2のソース項をLevel 3の予報方程式から導出したものに変更

下層雲改善へ向けて ? 雲量⇔PDFの可逆プロセスに問題? newcldにおける年平均気候値 μ2&qc 850hPa Cf 850hPa precipitation SST opdf=f opdf=t 上-中

(昨日の)現状分析 スケジュール押しているがモデルはマシになってきている (新fullの問題解決が最優先か) 前バージョンにはまだ及ばない(ITCZ,warm pool,…) チューニングは全球放射収支程度、バイアス分布  改善にはコード細部見直しで対応 newcld+nn04的には境界層は倍程度に細かいのがよさげ 新外部データ、気候感度、変動(ENSO,NADW,…)、  高解像度化(T85→T106→T213)を急がねば、、、

backup

年平均全雲量気候値

年平均全雲量気候値誤差

年平均可降水量気候値

年平均下層雲量:スキーム間の差 newcld効果 progice効果 nn04効果

年平均下層雲水量&PDF分散気候値 ・ nn04で赤道域の下層分散は増幅するが、雲水分布を劇的には変えない ・ 亜熱帯では、雲量・雲水ともに増える

年平均帯状平均雲被覆気候値

年平均帯状平均雲被覆:スキーム間の差

年平均帯状平均雲水量気候値

年平均帯状平均雲水量:スキーム間の差

年平均SST気候値誤差(ゆるめ)

年平均SST気候値(きつめ版)