化粧品メーカーにおける優良顧客の維持に関する基礎研究 702-234 北口順也
序論 化粧品業界のIT化 通信販売
優良顧客とは 決められた期間内に自社の商品を購入することにより,自社の利益を最大化に導く顧客のことである リピータ確保の為の戦略 会報誌,割引制度,ステアステップ,ポイント制度など
問題設定(前提条件) ①商品の対象年齢は20から30歳までとする. ②1期間を3ヶ月とし,その間の顧客の購入額を一定とする. ③優良顧客に割引券の付いたDMを送付することにより,顧客を維持するものとする.またその際のレスポンス率は100%とする. ④全ての顧客は,商品の対象年齢である内は離反しないものとし,一度離反した顧客は戻ってこないものとする.更に対象年齢外の顧客の購買はないものとする. つまり対象年齢外の顧客に関しては維持を考慮しないものとする. ⑤毎期の対象とする顧客の全体数を一定とする.尚,前期の既存顧客から優良顧客として選択されなかった顧客数を,新規顧客として満たすものとする. ⑥新規顧客にはカタログを送付することにより獲得するものとする.この時レスポンス率は100%とする.
問題設定(数式) 優良顧客維持率=優良顧客数/全顧客数×100 優良顧客のみの利益 =売上-変動費-固定費-DMのデザイン費 =売上-変動費-固定費-DMのデザイン費 正味現在価値利益(優良) =優良顧客のみの利益×現価係数
問題設定(数式) 新規顧客数=全顧客数-優良顧客数 新規顧客のみの利益 =売上-変動費-固定費-カタログのデザイン費 正味現在価値利益(新規) =新規顧客のみの利益×現価係数 新規顧客獲得後の最終的な利益 =正味現在価値利益(優良) +正味現在価値利益(新規)
問題設定(数式) 正味現在価値利益(優良) 新規顧客獲得後の最終的な利益 比較 新規顧客獲得を行う 新規顧客獲得を行わない
数値例の検討(前提条件) 顧客数:100人 金利:5% 割引:5% 変動費:売上の70% 固定費(優良顧客):0.5千円 固定費(新規顧客):0.5千円 DMデザイン料:30千円 カタログデザイン料:30千円
数値例の検討(既存顧客分布) 購買額(千円) 全体を占める割合 購買額(千円) 全体を占める割合 0.01 1 2 3 4 5 0.1 6 0.01 1 2 3 4 5 0.1 6 0.02 7 8 9 10 0.25 購買額(千円) 全体を占める割合 11 0.05 12 0.1 13 14 15 0.2 16 17 18 19 20
数値例の検討(既存顧客分布)
数値例の検討(新規顧客分布) 購買額(千円) 全体を占める割合 購買額(千円) 全体を占める割合 0.01 1 2 3 4 5 0.1 6 0.01 1 2 3 4 5 0.1 6 0.02 7 8 9 10 0.25 購買額(千円) 全体を占める割合 11 0.05 12 0.1 13 14 15 0.2 16 17 18 19 20
数値例の検討(新規顧客分布)
数値例の検討(結果)
数値例の検討(結果)
数値例の検討(結果) 新規顧客獲得 優良顧客維持率:100% 利益:278.886千円 優良顧客維持率:66% 利益:291.300千円 考えない場合 優良顧客維持率:100% 利益:278.886千円 考える場合 優良顧客維持率:66% 利益:291.300千円 1期目は「新規顧客獲得を行う」を採択する
数値例の検討(結果)
今後の課題 複数期間に渡る検討 様々な顧客の購買分布への対応 レスポンス率を考慮した利益式の検討 変動費などの数値を変える
ご清聴有り難う御座いました.