循環型社会構築に向けた バイオマス利用 産業技術総合研究所 バイオマス研究センター 坂西欣也.

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5.資源の循環.
エネルギー変換技術の評価例:発電技術 立場 (ステークホルダー) 評価項目 評価細目 利用(適用)技術 放射性廃棄物処分費用?
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地球環境問題班 今井 康仁 川内 雅雄 熊田 規芳 西田 智哉.
山梨CO2削減循環プロジェクト 下水汚泥からバイオガス抽出 燃料電池へ水素供給 (天然由来でカーボンフリー) 山梨新産業育成への道
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佐賀市バイオマス産業都市構想 事業化プロジェクト 議題3 追加資料 ① 清掃工場二酸化炭素分離回収事業 ② 木質バイオマス利活用事業
※ エネルギー環境教育を中心とした学習内容です。 教育課程に準じて,内容を加筆修正してください。
エネルギーグループ紹介 平成29年4月7日 島、須崎、山野、小林.
脱フロン・低炭素社会の早期実現のための省エネ型 自然冷媒機器導入加速化事業(一部農林水産省、経済産業省、国土交通省連携事業)
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未利用資源を利用した循環型低炭素社会づくりのシステム=
環境負荷低減・資源高効率利用技術の開発プロジェクト
○○○○○○○○○○○○○○○○○○ の要素技術開発
環境・エネルギー工学 アウトライン 序 章 環境・エネルギー問題と工学の役割 第1章 バイオ技術を使った環境技術
新聞発表 2003年4月16日 大和田・鈴木・菅原・山中.
日本のエネルギー資源 2008-09-13 MK6328 白石 彩奈.
事業目的・概要等 イメージ 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業 背景・目的 期待される効果 事業スキーム 事業概要
省CO2かつ低環境負荷なバイオマス利活用モデルを確立し、低炭素社会と循環型社会の同時達成に貢献
解説 地域バイオマス熱利用フィールドテスト事業 担当:NEDO新エネルギー技術開発部
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水素基本戦略のポイント ・・・ 2050年を視野に入れたビジョン+2030年までの行動計画
LPガスのこれまでの政策 LPガス 天然ガス・都市ガス LPガス備蓄政策 備蓄政策 石油政策 石油産業政策 石油諸政策 需要を促進する政策
講義の目的 講義の方法 講義予定 「生物リサイクル工学特論」について 2019年4月19日 大学院生命体工学研究科 生体機能専攻 白井義人
労働市場 国際班.
サハリン開発と天然ガス 新聞発表 5月14日 上野 雅史 坂中 遼平 松崎 翔太朗 河原塚 裕美 .
火力発電のCO2削減技術(CCUS等技術)
講義の目的 講義の方法 講義予定 「生物リサイクル工学特論」について 2019年4月19日 大学院生命体工学研究科 生体機能専攻 白井義人
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○○○株式会社 1.企業概要 当社は、優れた機械加工技術及びエンジニアリング技術、発酵技術を核技術として、△△から排出される汚染物質○○○を短時間に無害化処理し、残渣も堆肥として利用することができる装置を開発、製造している。また、コンサルティング、設計、設置、維持までトータルで行っている。 日本国内では大規模工業団地で導入されているほか、○○国、○○国などに輸出して、現地の環境問題に対して貢献している。
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LPガスに係わる10項目 安定供給の確保 ①石油とLPガスの備蓄の確保 環境への適合 ②ガス体エネルギーへの転換を進める
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環境学 第9回目 (H ) 環境法と循環型社会 p.68~
新エネルギー ~住みよい日本へ~ E 山下 潤.
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循環型社会構築に向けた バイオマス利用 産業技術総合研究所 バイオマス研究センター 坂西欣也

バイオマスのエネルギー政策に おける位置付け; “炭酸ガス低減と地球環境保全が最重要課題” ・国内対策;  =>RPS, 炭素税、環境税、バイオ燃料優遇税制等 ・海外対策;  =>CDM活用、植林、砂漠化防止、CO2排出権取引 プラスα:化石資源、特に石油(液体燃料)代替のためのバイオマスのエネルギー利用最適シス テム設計

バイオマス産業利用における原料と製品の関係 多量、 集中処理 林産物、農産物 有用物質生産 ・バイオプラスチック ・液体燃料 ・エコカーボン バイオリファイ ナリー技術 副産物 製品 農業残渣、 林地残材 エネルギー生産 副生物 ・液体燃料 ・ガス化 ・熱電併給 籾殻、バガス、 製材残材 ローカルエネ ルギー技術 廃棄物 エネルギー回収型処理 食品廃棄物、 汚泥、家畜糞尿 ・ガス化 ・熱電併給 ・減容化 少量、分散処理

バイオマスエネルギー技術研究と産総研の位置付け 木質系・草本系 (未利用・ 資源作物) 現在技術            2010年実用化         2020年以降実用化 直接燃焼 ガス化発電 硫酸処理 熱分解ガス化 成分分離+発酵 (水熱+メカノケミカル処理) 水素発酵 ガス化BTL 水素化 産総研にポテンシャルのある研究 混焼 Wetバイオマス (食品・農産 廃棄物、 下水汚泥) 従来型メタン発酵 水熱ガス化 高効率メタン発酵 水熱(低温)ガス化 水素メタン発酵 バイオ水素・電気生産 液化・油化・スラリー化 収集運搬、エネルギー利用、後処理等の周辺技術の研究は、重点的には行わず。前処理と転換技術に注力。 収集・運搬、エネルギー利用、後処理 C5発酵 連続発酵 産総研重点研究テーマ 膜技術(脱水、 脱アルコール) 炭化 資源作物 ペレット化 BDF

成分分離を利用した木質系バイオマスの高効率利用技術の開発 リグニン 高効率成分 分離技術 水熱処理、 ソルボリシス チップ化、粉砕、高圧下 でのハンドリング技術 高効率 ガス化 セルロース、ヘミセルロース ガス化・液体 燃料合成 各種機能性物質、 バイオプラスチック、 炭素材原料等 炭化水素、 DME メカノケミカル 前処理 単糖(グルコース) 高速糖化 エタノール 前処理、 酵素糖化 高効率変換、 分離技術

バイオマスからの液体燃料製造総合システム バイオマス研究センター 【概要】 バイオマスから低環境負荷,低コストでの輸送用液体燃料を製造するための総合システムを開発する。 【研究内容】 バイオマスから,エタノール,ETBE,合成ディーゼル燃料等の液体燃料を低コスト,低環境負荷な方法により製造するため,前処理技術,糖化・発酵技術,ガス化技術からなる総合システムを開発する。 【開発技術はどう使われるか】 ・自動車等輸送用燃料の代替による二酸化炭素削減 ・国内資源によるエネルギー生産技術 ・バイオマス系新産業・新規雇用の創出

バイオマスアジアのネットワークを構築 アジアに大量に賦存するバイオマスの相互有効利用のため、資源・技術・人材情報のネットワークを構築 バイオマス研究センター 【概要】 アジアに大量に賦存するバイオマスの相互有効利用のため、資源・技術・人材情報のネットワークを構築 【研究内容】 バイオマス利用は地域特性が高く、また資源・技術も多種多様である。国別、資源別の賦存量等のデータベースを作成し、研究機関間の分散型ネットワークを構築する 【開発技術はどう使われるか】 ・CDM事業展開へのガイドブック、支援 ・バイオエネルギー・ケミカルズ輸出入事業支援

バイオマス研究展開(まとめ) 廃棄物系 木質系 草木系 2005年 国際展開 分散型エネルギー源 ガス転換 水素転換 2010年 軽油転換 エタノール発酵 運輸用液体燃料製造 国際展開 ETBE 石油代替化学原料 be 風力発電 燃料電池 水素 電力ネットワーク ガス・水素 ネットワーク バイオマスガス 太陽光 BTL技術 ディーゼル燃料 ガソリン添加剤 国内ローカルエネルギー アジアのローカル エネルギー アジアのプランテーション バイオリファイナリー 2005年 2010年 2020年 地域連携課題 重点課題 長期的課題