浮上磁場はこれからだ 茨城大学 野澤恵 2006/6/15 13:30-14:00 東大地球惑星

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浮上磁場はこれからだ 茨城大学 野澤恵 2006/6/15 13:30-14:00 東大地球惑星 snozawa@env.sci.ibaraki.ac.jp 2006/6/15 13:30-14:00 東大地球惑星

太陽浮上磁場の観測データ解析 なぜ解析したかったのか?(その理由) 4万km この2,3月に京大の太陽観測望遠鏡(SMART)のデータを用いて解析(野澤) 4万km なぜ解析したかったのか?(その理由)

Parker不安定を浮上磁場に応用 自己相似的に膨張(Shibata et al.1988) g

三次元計算の初期条件 温度 圧力 磁場 密度 高さ

3次元シミュレーションの結果 浮上した磁場は光球ですぐに膨張してしまい、その後光球を磁場が満たしてからコロナに磁場が浮上する(Nozawa 2005, Miyagoshi et al. 2006)

そこで実際に観測データを見ると 4万km

4万km

京大飛騨天文台SMARTのHaの観測 6:30 2:50 5km/s 20km/s 10km/s 19-Aug-2005 2:50-6:30UT NOAA 10798 4万km 5km/s 2:50 6:30 20km/s 10km/s

提案ですが 7/10-14 京大花山にて 観測家から、あるイベントを シミュレーションで再現して もらえないかと依頼を元に、 そのシミュレーションを行う。 計算結果を観測家にわかりや すく提示(SMART,Yohkoh 等 のデータの扱いも行う)

7/10-14 京大花山

7/10-14 京大花山

気象予報、データ同化、品質管理、現業

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NANTEN & NANTEN2 @Las Campanas, alt.2400m @Atacama, alt.4800m

銀河面の磁気ループ 捻れ? 速度分布図、その拡大図

なんてん銀河面サーベイ 総観測点数:110万点

銀河中心にループが二つ 起源は超新星爆発なのか

パーカー不安定ならば

シミュレーションの結果

密度の図(対数表示)

PV図

太陽と銀河の物理量の比較 太陽 銀河中心 蜜度(個/cc) 10^14 3000(or 10) 太陽 銀河中心 蜜度(個/cc) 10^14 3000(or 10) 磁場(Gauss) 1000 10^-3(or 10^-6) 温度(K) 10000 10000(or 10) スケールハイト 200km 30pc ループ長 4000km 500pc アルフェン速度 10km/s 30km/s ループ成長時間 1000s 10^14s(10^6yr)

7/6(木) 天文台にて、銀河ループの研究会が あります。興味があれば参加してください

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何が釣り合っているのか?

光球からコロナへの磁場の浮上 H H コロナ 浮上磁場 十分時間が経ち、浮上した磁場が光球中で磁気静水圧平衡となる。そして、光球を磁場で満した後、コロナに向かって磁場の膨張が発生 宮腰らが、捩れの 弱い磁束管で 計算し同様な結果 この場合は18H コロナ H H 浮上磁場

高解像度の計算結果

銀河の磁気ループのこれから 太陽で発生している磁気リコネクション(たとえばフレア)があるのでは? 磁力線 磁気リコネクションフロー